可愛い我が子でも、寝かしつけに何十分もかかったり、毎日夜中に何度も夜泣きをされると、ママも体力的にも気持ち的にも疲れてきてしまうもの。
子どもの寝かしつけや夜泣きに悩むママなら耳にしたことがあるかもしれない「ネントレ」とは何なのか。ネントレのメリット・デメリットなどについてこちらの記事でお伝えします。
ネントレとは?
赤ちゃんが夜中に何度も起きて、ママが夜ゆっくり眠れない。睡眠不足が続いて辛いというママがインターネット、育児書や育児雑誌などで「ネントレ」という言葉にたどり着くことが多いでしょう。いろいろなネントレのやり方が提案されていますが、いったい「ネントレ」とは何なのでしょう。
ネントレとは「ねんねトレーニング」
生まれたての赤ちゃんは昼夜の区別がなく、一日中寝たり起きたりを何度も繰り返しています。そんな赤ちゃんも脳の発達と共に徐々に昼夜の区別がつくようになります。
一般的には、生後5~6カ月ころの赤ちゃんは昼夜の区別がつき、夜にまとまって眠れるようになってくるといいます。
ねんねトレーニングとは、赤ちゃんが夜しっかりと長時間、自分の力で眠れるようになるためのトレーニングのことです。赤ちゃんが「一人で眠れる力」を育てることがねんねトレーニング「ネントレ」の目的なのです。
ネントレの始め方、成功するポイントについてはコチラの記事もお読みください▼
知っておきたい日本の子どもの睡眠
ネントレを行うことは、赤ちゃんやママのためでもあるのですが、社会的に日本の子ども達は睡眠時間が短いことが問題視されているのです。
電気をつければ夜中でも部屋は明るくなります。そして24時間営業や夜遅くまで営業するスーパーやショッピングモールなど、日が沈んだ後でも昼間と変わらずに活動出来るような便利な社会です。
TVやYouTube、ゲームといったものに熱中すると時間があっという間に過ぎていた、なんてこともあるかもしれません。
日本の子どもの睡眠時間は世界的にみてとても短いということが調査によりわかっています。そしてその睡眠時間が子どもの心身の発達にも影響しかねないのです。
”子どもの約 4 人に 1 人が成人になるまでに何らかの睡眠の問題に直面する…心身の発達にとりかえし難い影響をもたらす場合もあります
引用:「未就学児の睡眠指針」厚生労働省
というように、国の指針としても未就園児の睡眠を改善していこうというプランがあるほどに日本の子どもの睡眠は大切な課題なのです。
我が子の心身ともに健康な成長のために、子どもの睡眠について一度向き合って考えてみたいですね。
子ども睡眠パターン
上の表は黒い部分が寝ている時間で、白い□が起きている時間です。
赤ちゃんが産まれた時は、昼夜の区別がなく寝る・起きるを繰り返しています。
3か月になると、少し日中に起きている時間が長くなり、6か月にもなると夜にまとまった睡眠を取るようになっていることがわかります。
ネントレのメリット
ネントレをする・しないは家庭によって様々。ネントレで赤ちゃんの「一人で眠れる力」が育つと次のようなメリットがあります。
寝かしつけのストレスから解放される
ママが寝かしつけをしようとしても、子どもがなかなか寝てくれなくて、寝かしつけに1時間、2時間と長時間かかることがストレスになっているママもたくさん。
ネントレをすると赤ちゃんは一人で寝てくれるようになるので、ママは赤ちゃんをベッドに連れて行き「おやすみ」を言って電気を消したらおしまい!その後の時間はママの自由時間としてママが好きなように使うことができ、子どもが寝ないイライラからも解放されます。
赤ちゃんの夜泣きによるママの睡眠不足解消
赤ちゃんも大人も、寝ている間に深い睡眠と浅い睡眠を何度も繰り返します。浅い睡眠の時になんとなく目覚めてしまうこともよくあるのですが、一人で眠ることの出来る赤ちゃんであれば、夜中に目覚めてしまっても、いちいち泣いてママを呼ぶ必要はありません。
赤ちゃん自身が自分ですっと眠りに戻ることが出来るので、ママが夜中に赤ちゃんの夜泣きで何度も起こされたり、その後の寝かしつけで睡眠時間を削られることもなくなります。睡眠はママの体力にも、気持ちのゆとりにも繋がる大切なことです。睡眠不足からの解放は日中の子どもとの時間を楽しく過ごすもとにもなりますね。
赤ちゃんが日中機嫌よく過ごすようになる
ネントレを行うと赤ちゃんの生活リズムが整います。睡眠時間は赤ちゃんの情緒(気持ち)の安定とも関係があるので、夜しっかりと眠ることの出来ている赤ちゃんは、日中に機嫌よく過ごす時間が長くなります。
赤ちゃんの夜泣きが続くと、その対応をしているママも辛いですが、夜しっかりと眠ることが出来なかった赤ちゃんも辛いのです。寝不足の赤ちゃんは日中も不機嫌になってしまいますが、夜しっかりと眠ることが出来ていれば、日中も機嫌よく過ごせるというのも納得出来ますね。
ネントレのデメリット
ネントレは良いことづくしのように感じますが、様々なデメリットも人によってはあります。
ライフスタイルに合わない
日本は昔から「川の字で寝る」ように、ママパパと赤ちゃんが一緒に寝る文化です。ネントレを主に取り入れているのは、赤ちゃんの頃からママと寝室を別にするのが当たり前という欧米文化。「赤ちゃんの部屋」が当然ある文化でネントレを取り入れることと日本のように親子一緒に寝ることが主流の文化の中でネントレを取り入れることは違ってきます。
一緒のベッドや布団で寝ていると、赤ちゃんがすぐ横で泣いているのをなかなか放っておきにくいということがあるかもしれません。
ネントレがストレス
やり方は色々とありますが、どのようなネントレのやり方であっても、ネントレを始めた頃には泣いている赤ちゃんをすぐに抱き上げたりあやさない時間が必ずあります。
この「泣いている赤ちゃんをそのままにしておく」ということが心苦しくてネントレをしていること自体がストレスになってしまうママもいます。
結果が保障されていない
ネントレは挑戦したからといって必ず赤ちゃんが1人で夜しっかりと眠れるようになるわけではありません。ネントレを行った効果には個人差が大きくあるので、大変な想いしてネントレしたけれど、よけいに夜泣きが酷くった、というように実感するママも中にはいます。
まとめ
ネントレには子どもの成長という点からも、ママの育児における負担を軽減するという点からも魅力的なメリットがあります。一方で、ネントレの過程がどうなるか、というのは子どもの個性とママの個性も大きく影響します。ネントレをするメリット、デメリットを知ったうえで自分たちの子育てをどうしたいか、ということを考えて取り入れるか決めていきたいですね。
ネントレについてはこちらのコラムでさらに詳しく解説しています▼