母親失格と悩むママへ。子育ての自信を無くしがちなママの特徴とは

母親失格 特徴

子育てをする中で、自分を「母親失格」とけなしてしまうことはないでしょうか。こうした自信のないママは、実は少なくありません。

母親失格と自分で悩む分には家族や子供に影響が出ないかもしれませんが、最もママが気にしているのは「母親失格の私に育児が務まるのかな」「子供が良い子に育たないかもしれない」といった部分でしょう。自分のせいで子供に悪影響が及ぶと思うと、怖い気持ちにもなりますよね。

けれども、ママはそのままで大丈夫。少し意識を変えて、今よりももっと育児をしやすくしてみましょう。

今回は母親失格かもと悩むママに向けて、子育てに自信のないママの特徴や自信を持つための方法をご紹介します。

これって母親失格?ママに向いてないと思うとき

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ママに向いていないかも。私は母親失格。そう思ってしまうときもありますよね。

こうしたマイナス思考が生まれるのは、理由が必ずあります。特にママが自信を失いがちなときをまとめました。ひとつずつチェックしていきましょう。

毎日イライラ。怒ってばかり

毎日イライラして怒ってばかり。慢性的にストレスを抱えた状態だと、ちょっとしたことでも子供に強く怒ってしまいますよね。本当は優しく接したいのに、ひどく叱ってしまってそのあとで後悔することも。

子供が寝たあとで1日反省するけれど、次にはまた怒ってしまう。そんなループに陥ってどうしてよいのか分からないママも多いです。このように育児がうまくいかないと、母親失格と落ち込んでしまうことも増えるでしょう。

子供にどう接すればいいかわからない

そもそも、子供にどう接すればよいのか正解が分からないというママもいます。最近では困ったことがあるとすぐ検索できますが、ネットで調べても「この行動はNG!」とやってはならないことばかりが目に入ります。

冷静になると気付くこともあるのですが、子供が100人いれば100通りの育児方法があって、育児に正解は存在しません。また、「やってはならないこと」ばかりが目に入るのもママの気持ちに余裕がない証拠です。

子育ての仕方が分からないと思ったら、「どうすればいいの?」と正解を探すのではなく、「どうしてそう思ってしまうんだろう?」と自分の内面にも目を向けられるとよいですね。ママの心は忙しくって余裕がなくなり、自分を責めてしまいやすいときなのかもしれません。

子育てが苦痛、やりたくない

子育てが苦痛になってやりたくない。けれども誰も代わってくれない…。子供をかわいく思う気持ちはあるのですが、子育てに向いていないと感じると母親失格と自分を責めてしまいますよね。

子供が何人いようと、子育てを苦痛に思わないママは一人もいないかもしれません。子供はママの予測通りには行動しませんし、育児は「予想外」の連続です。自分のことも後回しにしなければならない育児は、楽しいことばかりではなく苦痛に感じることも当然あるでしょう。

特に他のママが「育児は楽しい!子供大好き」とポジティブさを発信していると、「それに比べて私は…」と母親失格の気持ちを強くしてしまいがちです。ネガティブな感情が増えたら、少し育児を休み自分を見つめ直す時間を持つ意識が大切です。

「母親失格」と悩むママの特徴とは

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育児に100%の自信をもって挑むべきとは決して言いませんが、ネガティブな感情を引きずったままだとどうしても子供に対しても後ろ向きになってしまいます。自分を責め続けながら過ごすのも精神的な苦痛が大きいですよね。

次は、母親失格かもと悩まないために、こうしたネガティブさにとらわれがちなママの特徴をご紹介します。

今、精神的に余裕がない

仕事が繁忙期で忙しく、家事がままならないとき。パパと喧嘩をしてしまいイライラしがちなとき。こうした精神的な余裕がないときは、ママは「母親失格」と後ろ向きになりがちです。育児が大変な時、例えば子供がイヤイヤ期思春期を迎えた頃や、乳児期で手が離せない時も同じように自分の嫌なところ、ダメなところに目が向くようになるでしょう。

精神的な余裕がないときは、「何をやっても私はダメだ」とネガティブ思考が進んでしまいます。まずは気持ちをリフレッシュさせ、自分を休ませてあげることが大事です。

「理想的な子育て」と自分を比べがち

先ほども説明しましたが、SNS上や周囲のママと自分を比べてしまってはいないでしょうか。「周りのママは何でもそつなくこなすのに、私だけできない」「あんなに子供をかわいがれない」と比較すると、自分の嫌なところが特に目立つようになります。

つい比べてしまうとはいえ、羨ましがっても理想的な子育てはできません。大切なのは今のありのままの自分を受け止め、素直に自分を認めてあげることです。あまりにも他の家庭や理想的な家庭が気になるのなら、一度SNSを絶ってみたりママ友との距離を見直したりして、比較しないように環境を整えることも必要です。

子供に対する苦手意識がある

元々子供が苦手という方もいます。どんなママも子供が好きで、小さな子と相手するのが得意というわけではないですよね。私自身も今は子供を育てるママの一人ですが、子供の相手は得意ではありませんでした。

一人で過ごす静かな時間が好き、多趣味で子供の相手以外にやりたいことが多い。そんなママでももちろん構いません。むしろ、子供に対する苦手意識がある方が、「子供を子供扱いしないママ」になれるかもしれません。

他の子供みんなを愛さなくても良いので、「子供は苦手」という意識を少しずつ変えていきましょう。我が子を子供扱いせず、一人の人間として接することができれば育児への苦手意識も薄れるでしょう。

母親失格と悩むママ、やっておきたい3つのマインド

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母親失格と思ってしまう、自分に自信がないママは、ここからご紹介する3つのポイントを踏まえて自分に自信をつけていきましょう。「子供が苦手でも、家事が苦手でも大丈夫」と自分自身を許すことができれば、ネガティブ思考から解放されて育児はもっと楽になります。

何事も50%できればOK

母親失格と思いがちな、

  • 精神的に余裕がなくて
  • 理想的な育児と自分を比較してしまい
  • 子供が苦手だと感じてしまう

そんなママは、「完璧な母親」になろうとする傾向があります。ただでさえ大変な育児中に、何もかも100%を目指すと当然無理が生じてしまうでしょう。

育児も家事も、何事も半分くらいできればOKです。毎日完璧なママでいなくても、子供もパパも誰も困りません。自分自身のハードルを少し下げて、気楽に子供と向き合えば「母親失格…」と思う頻度は少なくなります。

「べき思考」を一度ストップ!

なぜ母親失格かと感じるのかというと、

  • ママだから○○はしないでおくべき
  • 子供は夜八時には寝るべき
  • 〇歳までに○○をできるようにしておくべき

という「べき思考」で物事を考えているからです。これも、先ほど説明したようにママ自身が自分のハードルを上げている証拠。このべき思考から外れたものはすべて失格で、ママは母親失格だと思い込んでしまうのです。

べき思考は自分自身を厳しく律するもので、自分の自信をなくしてしまいます。今は自分だけに向けられたものかもしれませんが、子供が成長すると「テストで〇点は取るべき」「進路はこうであるべき」と我が子にも完璧を求めてしまうかもしれません。すると、次は子供がママに認められることが少なくなり、自己肯定感を低めてしまうこともあるのです。

べき思考は一度やめておき、ときには自由に振舞うのも大切です。自分自身も子供のことも少し優しく考えて、行動を肯定し許すというポジティブな考え方の癖をつけるようにしましょう。

「NG行動」よりも「OK行動」に目を向ける

自分に自信を持つためには、「1日のうちにやってしまったダメなこと」を数えるより「1日のうちにできた良いこと」を思い浮かべた方が効果的です。「これを言うと、やると母親失格!」というNG行動よりも「これを子供にやってあげたい」「子供と一緒に楽しみたい」というOK行動に目を向けるようにしましょう。

みなさんも自分の育児を振り返ってみて、「母親失格」と呼べるほど四六時中ひどい母親でしょうか。時には子供が笑ってくれて、楽しいひとときもあったかもしれません。そうした自分の成功体験や楽しかったこと、頑張ったことだけを思い出すようにし、次の行動につなげると次第に自分の良いところが見つかるようになります。

まとめ

母親失格と自分を責めてしまうママ。今、自分の育児に嫌気が差して子供のことが心配になり、このページを見つけているママ自身は決して母親失格ではありません。けれども、忙しいママの生活の中で、後ろ向きになりがちな時期があることは頭に入れていきましょう。

ネガティブな思考は癖になりやすいのですが、同じようにポジティブシンキングも癖づけることができます。自分の良いところに目が向かうようになると、子供の褒めたい部分やいい所、伸ばせるところに気付きやすくなるかもしれませんね。少しずつ自分を許し、育児をもっと楽しめる思考を作っていきましょう。

【参考】

母親が子育てに感じる”怒りの正体”と対策 「母親失格」と言われたくない心理 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

母親失格だと思うのはなぜ?子育てを阻む3つのマイナス思考 [子育て] All About

子どもをダメにする親の特徴まとめ | ウーマンエキサイト

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。