寝かしつけは何歳まで必要?一人寝できる年齢とは

寝かしつけ何歳まで

日本ではほとんどの親子が子供と一緒に布団に入り、添い寝をして寝かしつけをしています。みなさんのおうちでも「寝かしつけは必須」ではないでしょうか?

小さな子供は夜や睡眠に対する不安や不慣れなこともあり、寝かしつけは大変です。しかし、成長とともに寝かしつけは次第に楽になり、時間がかかることもなくなるでしょう。気づくと「子供がもう寝ている!」なんてこともあるかもしれません。

そこで気になるのが「何歳まで寝かしつけをすればいいの?」ということ。今回は、寝かしつけは何歳まで必要なのか、一人寝を始めるべきタイミングと方法をご紹介します。

「寝かしつけ」なぜ必要?考えてみよう

寝かしつける母親

寝かしつけを長く続けていると、「何歳まで寝かしつけしてもいいのかな?」と悩んだことが一度はあるかもしれません。

寝かしつけをやめるかどうか決める前に、「寝かしつけの必要性」を今一度考えてみましょう。

添い寝すると子供は安心し、早く寝付いてくれるから

寝かしつけを始めたきっかけ、みなさんは何だったでしょうか。「産院で母子同室だったからなんとなく」「授乳が楽になるから」と、なんとなく子供にとってよさそうと思い始める方がほとんどです。

添い寝のメリットにはたくさんありますが、親がそばにいることで子供が安心して眠れるのが大きなメリットです。

明かりを消した部屋で、一人で寝るのは小さな子供にとっては怖く思えるもの。ママ・パパがそばにいてくれると、リラックスできるので早く寝付いてくれるのです。

就寝前に親子のコミュニケーションが取れるから

1日にあったことを話す時間、親子にとって大切なひとときです。しかし、通園や習い事で忙しくしていると、どうしても子供と一対一で向き合う時間は減ってしまいます。

そんな時に寝かしつけは、寝る前にママパパと二人きりで会話できる絶好のチャンス。1日の出来事や今日あった楽しいことなど、いろいろなお話をすることで親子のコミュニケーションになります。

就寝前の数十分程度ではありますが、親子にとっては大事な一瞬と言えるでしょう。

子供が寝たかどうか、ママ自身も安心するから

寝かしつけをすると、子供がちゃんと寝ているかどうか、布団をはねのけていないかどうか、泣いていないか…。すべてチェックすることができます。一方で寝かしつけなしだと、「本当に子供は寝たのかな?」「実は子供部屋で泣いたりしていないかな?」と不安になるママも多いです。

寝かしつけで子供が寝たことが分かれば、安心しますよね。寝かしつけの手間を悩むママも多いのですが、寝かしつけすることでママ自身の不安が解消できるメリットもあります。

何歳まで寝かしつけが必要なの?

子供 就寝

寝かしつけにはメリットがたくさん。しかし、「いつまでも寝かしつけが必要か」というとこれは少し違います。

なぜなら子供は成長するので、

  • 親子が寝るのに十分なスペースが確保できなくなる
  • ママ自身の体温や寝相で子供が寝不足になる
  • ママ自身も睡眠不足に陥りやすい

と添い寝にもデメリットがあるからです。

そのため、チャンスやタイミングがあれば一人寝は始めておきたいもの。次は、何歳まで寝かしつけが必要なのかどうかを考えていきましょう。

多くの子が小学生で一人寝を始める

平均的な寝かしつけ卒業の時期を見てみると、多くの子が小学生低学年で一人寝を始めているようでした。小学生になると勉強のために自室や自分のスペースが与えられるので、自然と一人寝するようになるケースが多いようです。

また、小学生だとほとんどの子がお昼寝を必要としません。日中は体を動かし勉強しているので寝つきも小さな子供に比べると早く、夜を怖がる子も少なくなることから一人寝し始める子が多いのでしょう。

「今日から小学生だから、一人で寝てみようか」と言い出しやすいのもこの時期です。

子供が「自分で寝る」と言えば一人寝を始める時期

ただ、小学生までは「必ず寝かしつけしなければならない」わけではありません。

小学生未満の~6歳の子供でも、「自分一人で寝る」と寝かしつけを必要としなくなれば、寝かしつけ卒業のタイミングです。もし判断に迷うようなら、「一人で寝てみる?」と聞いてみるのも一つの手段です。もし一人きりで寝るのが戸惑うようでもきょうだいと一緒に寝たり、布団は別だけど親と一緒の寝室で寝ることで少しずつ寝かしつけを卒業できたりする子もいます。

反対に小学生に上がっても寝かしつけを子供が必要としていれば、頑なに「一人で寝なさい」と言うべきではないでしょう。

環境次第では無理に一人寝を始める必要はない

下の子が生まれて精神的に不安定なときや、一人で寝ることに対して強い不安を覚えているときは、無理に一人寝を始める必要はありません。小学生になると多くの子が一人寝を始めるのは事実ではありますが、小学生になるとこれまでの生活と環境が大きく異なりますよね。そのとき、寝かしつけを無理に卒業して「何でも一人で」と始めることに子供が難しさを覚えていたら、寝かしつけ卒業はもう少し待ってもよいかもしれません。

寝かしつけが何歳まで必要かどうかは、環境や子供の性格によって大きく異なります。添い寝を続けるにはたしかにデメリットがありますし、子供の成長から考えても限界は訪れるでしょう。しかし、「〇歳までに寝かしつけをやめるべき」と頑なに決めてかからず、子供自身のタイミングを待ってみてくださいね。

「寝かしつけしない」と決めたらやっておきたいこと

笑う親子

では、寝かしつけを卒業すると決めたらやっておきたいポイントをご紹介します。

ママの対応次第で子供は安心して眠ることができるため、ぜひ試してみてくださいね。

笑顔で「おやすみ」を

寝かしつけを卒業するのであれば、寝るときに「一人で寝かせてごめんね」という気持ちではなく、笑顔でおやすみと伝えてあげましょう。ママ自身が罪悪感を覚えていたり、「早く寝なさい!」と叱ったりしていると、子供が一人寝に対してネガティブな印象を抱いてしまいます

これまで寝かしつけをしてきた子供にとって、一人で寝るのは少なからず「寂しさ」「不安」を感じるもの。一人寝は怖くないんだよ、と教える意味でもおやすみの挨拶は笑顔で交わすようにしましょう。

「ママは下の階にいるからね」と教えておく

一人寝を始める時、「今日からママはいないよ」と突き放すのではなく「ママは下の階にいるからね」と子供に伝えておきましょう。また、「大人が寝る時間になったら寝室に戻ってくるからね。ずっと見ているから、安心していいよ」と詳しく分かりやすく説明してみましょう。

寝かしつけをやめるだけで、「ママ・パパはいつでも見守っているよ」と子供に理解してもらえれば、寝かしつけ卒業は簡単になります。寝かしつけに対する不安を取り除き、自分で眠れるような環境を整えてあげられるとベストですね。

「どうしても眠れない時」どうすればよいか説明する

「寝ているときにママやパパがどこにいるのか」を教えたら、あわせて「眠れない時はママのところに来ていいよ」とも声掛けしておきます

例え日中しっかり活動したとしても、お昼寝をしなかったとしても、大人にも経験があるように子供にとっても「なんだか寝付けない」という日はあるものです。その時「眠れなかったらどうしよう」と思うあまり、寝かしつけ卒業が失敗することもあるでしょう。

眠れない時にはママに教えてね、と声掛けするだけで子供の不安を取り除けます。寝かしつけ卒業がなかなかうまくいかない…と悩む方は、この「子供を安心させる声掛け」を意識的に行ってみてくださいね。

まとめ

たった今寝かしつけを続けているママにとっては、「何歳までに卒業すればいいのか」は悩みの種かもしれません。寝かしつけにはメリットもありますが、自分や子供の睡眠不足につながるデメリットもあると考えれば、焦って一人寝を始めたくなる方もいるでしょう。

ただ、寝かしつけ卒業のタイミングは環境や子供の性格によっても個人差が大きいです。周囲と比べて「寝かしつけを終わらせなきゃ」と焦ることなく、子供自身のタイミングをしっかり見極めてみましょう。

【参考】
小児科医が明言「赤ちゃんが眠るまであやす必要はない」 新しい寝かしつけ「消去法」とはPRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
寝かしつけはいつまで必要?子どもにひとり寝させるトレーニング法とコツ ままのて
子どもは何歳から一人で寝るようになるの?寝かしつけの必要がなくなる年齢は? ママスタセレクト
寝かしつけはいつまで?ママの悩みに答える「子供をすんなり寝かしつける」プロの技術とは? 小学館HugKum
子どもは何歳から”ひとり寝”させたらいいの? 百聞を一軒に活かす!!百一

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。