イヤイヤ期ひどい2歳。対応の仕方とイヤイヤ期の乗り切り方

イヤイヤ期ひどい2歳

子供が2歳ごろになると、自己主張やわがままがひどくなる成長過程が訪れます。何でも「イヤ!」ということからイヤイヤ期と呼ばれるこの時期。ママの中には「あまりにもひどくてどうしてよいかわからない…」と悩む方も多いかもしれません。

今回はイヤイヤ期ひどい2歳児さんのママに向けて、対応の仕方やイヤイヤ期こそ考えたいママ自身のメンタルについて解説します。

イヤイヤ期がひどくても「うちの子だけがおかしいのかな?」と思う必要はありません。大切な成長段階であるからこそ、イヤイヤ期の子供との向き合い方について考えていきましょう。

イヤイヤ期ひどい2歳の「あるある」とは?

イヤイヤ期の子供

イヤイヤ期とひとくちに言っても、起こる状態は子供それぞれで異なります。その中でも多くのママが悩むイヤイヤ期の子供の特徴をまずはチェックしていきましょう。

物を投げる、泣きやまない、癇癪を起こす

これまでに見られなかった2歳児のイヤイヤ期の特徴とは、感情が激化しなかなかご機嫌が戻らないものです。物を投げたりひどく泣き続けたり、地団駄を踏んだり寝転がったりして癇癪を起す行動も見られます。

あまりにもひどいと、ママ自身イヤイヤ期の子供へびっくりしてしまい「どこかおかしいのかな?」と不安になるかもしれません。もちろん、体の具合が悪いからこそ期限が悪くなることも考えられますが、「なぜこんなにイヤイヤするのか原因が思い当たらない」のであればイヤイヤ期がやってきたと言えるでしょう。

幼稚園・保育園をひどく嫌がる

何でも「イヤ!」でママ・パパの言うことを聞かなくなるイヤイヤ期。2歳の子だとプレ幼稚園や保育園に通うこともありますが、通園をひどく嫌がるのもイヤイヤ期の特徴です。

小さな子だと親と離れることに不安を覚えるため、通園を嫌がるのはよくあります。ただ、通ってからずいぶん経過しているのに突然「行きたくない!」と言い始めるのは、自己主張が始まるイヤイヤ期ならではの子供の行動かもしれません。

2歳児さんの登園拒否についてこちらの記事でも詳しく紹介しています。

何でも「自分で!」と主張が激しくなる

厚生労働省が出している保育所指針解説には、2歳の発達についてこう書かれています。

発声が明瞭になり、語彙も著しく増加し、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになる。行動範囲が広がり探索活動が盛んになる中、自我の育ちの表れとして、強く自己主張する姿が見られる

保育所保育指針解説 厚生労働省

2歳になると、言葉を話し始める子が増えます。さらに自我が芽生え自分の意見を主張し始めるのもこの時期。イヤイヤ期とは呼ばれていますが「自分で着替える」「自分で選ぶ」と子供の主張が強くなるのも特徴です。

例えば忙しい朝の支度途中、子供が「自分でお洋服を選びたい!」と言い始めると困ってしまいますよね。余計に時間がかかり、また、子供の主張すべてに答えられないシーンもたくさんあります。

子供との向き合い方をよく考え、イヤイヤ期ひどい2歳児さんの対応には気を配っていきたいものです。

イヤイヤ期ひどい2歳。どう対応すればいい?

外遊びする親子

これまで見られなかった自己主張が始まり、何を言っても伝わらない…。イヤイヤ期は子供の成長過程において大切ですが、先ほどもご紹介したように「慌ただしい朝にイヤイヤされると困る」「出かけ先で癇癪が起きたら、どうすればいいかわからない」とママにとって大変な時期でもあります。

2歳のイヤイヤ期に対して、どう向き合えばいいのかを考えていきましょう。

子供の気持ちを代わりに言葉にする

イヤイヤをする理由は子供によってさまざまですが、2歳児さんは言葉を話すようになったとはいえ自分の気持ちを完全には大人に伝えることができません。自分の中で許容できないことがあるのに、それをうまく話せないもどかしさがイヤイヤにもつながります。

そこで、イヤイヤが始まったら「そうだよね、イヤだよね」「〇〇だからイヤなんだよね」と嫌がる気持ちを肯定してあげましょう。

子供の気持ちを大人がうまく代弁してあげると、子供は「ママ・パパが分かってくれた」と理解してくれます。すると気持ちが落ち着くこともあるので、イヤイヤは頭ごなしに「やめなさい!」「こうしなさい」と子供の行動を否定するのではなく、一度受け止めてみてください。

黙って見守り、気持ちが落ち着くまで待つ

2歳児のイヤイヤ期。悩んでいるママはたくさんいます。こちらは2歳の子供を持つ親50人に行ったアンケートの結果です。

Q.アンケート「2歳児の癇癪」の一次対応は?

2歳児の癇癪がひどい!対応とイライラ解消法は?奇声や泣き止まないなどkosodate LIFE(子育てライフ)

このアンケートによると、半数のイヤイヤ期2歳児さんの親は「まず落ち着くまで見守る」と答えていますよね。

癇癪が起きたりひどいイヤイヤが始まったりすると、ママ自身も驚きます。つい感情的になってしまいがちですが、一度冷静に子供を見守りお話を聞いてくれるようになるまでは一旦待つのもおすすめできる対応の一つです。

子供の感情がたかぶっている間はこちらが何を言っても通じないので、一度ママ自身も落ち着いて対応できるように一呼吸おいてみてはいかがでしょうか。

子供の気持ちを切り替えさせる

子供のイヤイヤにすべて答えられると子供の気持ちも落ち着くかもしれませんが、決してすべてのイヤイヤに対応できるかというとそれは難しいのが実情です。イヤイヤを受け入れられないときは、子供が「これが嫌!」と主張している気持ちを違う方向に向けてみましょう。

例えば窓を開けて空気を入れ替えたり、室内で遊んでいるのであればお外遊びに変えたりするのもおすすめです。気持ちが変わるように働きかけると、イヤイヤが収まることもあります。

提案するときはポジティブな言葉遣いで

例えば子供が「まだ遊びたい!」と公園でイヤイヤしているとしましょう。このとき、みなさんだったらどう対応しますか?「あとちょっとだけ」という子供に対してとっさに「ダメダメ!帰るよ!」と言ってしまわないでしょうか?

自分の主張を通そうとするイヤイヤ期では、行動を否定する呼びかけよりも「〇〇をしよう」といったポジティブな声掛けの方が子供に聞き入れてもらいやすいです。「ダメダメ!」ではなく、「家に帰って遊ぼう」といった風に言い換えるとよいでしょう。

イヤイヤ期ひどい2歳。ママのメンタルには要注意

育児中のママ

イヤイヤ期ひどい2歳児さん。子供の対応にも気を配りたいですが、ママ自身のストレスにも目を向けておきましょう。つい子供に感情的になって叱ってしまったり、育児に悩むあまり落ち込まないように、イヤイヤ期だからこそママの気持ちにも注意してみてくださいね。

疲れたら「自分の時間」を確保して

ただでさえ大変な小さな子供の育児。イヤイヤ期は何をするにも子供の機嫌やタイミングを見極めないといけないため、育児により手を掛けなくてはなりません。知らないうちにストレスが溜まってしまい、ママ自身が生きにくさを覚えないために「自分の時間」を意識的に持つようにしましょう。

まだ保育園などに通っていない子であれば、一時保育やシッターを利用するのもおすすめです。パパに育児を代わってもらったり、周囲のサポートに頼ってママの時間を作ると、イヤイヤ期の子供の対応にも余裕が持てるでしょう。

シッターについてはコチラのコラムでご紹介しています。

「きつく叱りそう!」ならその場を離れる

イヤイヤ期の子供に対して、「怒鳴りたくなる」「感情が爆発してしまいそうになる」のは何も珍しいことではありません。毎日子供のイヤイヤに向き合っていると、疲れてきつく当たりそうになるママも多いです。

ただ、感情的に子供を叱ってもイヤイヤは収まりません。そこで、強い怒りを覚えたら一度子供と距離を取るのもひとつの対策法です。

周囲に迷惑を掛けず、室内など子供の安全が確保できるのであれば、イヤイヤ期の子供に取り合わず放置しても構いません。また、どうしても冷静に向き合えないのであれば一度その場を離れて深呼吸できる時間も作りましょう。

子供をひどく叱るとママ自身にも罪悪感が募りますよね。ママと子供、どちらにもよくない状態なので上手く距離を取ってみましょう。

パパや両親、ママ友に悩みを聞いてもらうのもひとつの手段

イヤイヤ期の子供の対応、すべて自分ひとりで抱え込んでいないでしょうか。イヤイヤ期は子供それぞれでどんな行動を起こすか未知数で、ママは状況に応じて細かに対応を変えていかなければなりません。

ストレスを感じたら、パパや両親そしてママ友に悩みを聞いてもらうのもおすすめです。私自身子供のイヤイヤ期には、ママ友に愚痴を聞いてもらうことで気持ちがとても楽になりました。

もしママ友がいなくても、SNSを使って募集したり同じ境遇のママに出会うことはできます。同じ状況のママがいれば「辛いのは自分だけじゃないんだ」と心強い気持ちになりますよ。

まとめ

イヤイヤ期ひどい2歳との向き合い方はとても難しく、ママ自身のメンタルにも注意していかなければなりません。知らず知らずのうちに疲れを溜めないために、子供の対応と同時にママの気持ちも大切にしてみてください。

2歳のイヤイヤ期と向き合うママにとっては、八方ふさがりの悩みに直面している真っただ中かもしれません。しかし、イヤイヤは子供の成長とともに少なくなりやがて育児は楽になります。

イヤイヤ期は子供の大切な成長過程。イヤイヤが始まっても「今、この子は成長している」と見守ってあげてくださいね。

【参考】
「イヤイヤ期に疲れています。(1~2歳)」 しまじろうクラブ
2歳児が保育園に行きたくないと泣く原因と対処法は? 心の相談室こころラボL.L.C.
2歳児の癇癪がひどい!対応とイライラ解消法は?奇声や泣き止まないなど  kosodate LIFE(子育てライフ)

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。