子育てするママが通る道である「イヤイヤ期」。何を言っても話を聞いてくれない、ぐずる、泣き出す…とイヤイヤ期の子供と向き合う毎日はとても大変です。
ついイライラしたり困り果てたりするママも多いかもしれません。
今回はイヤイヤ期について、「いつまで続くの?」「どう向き合えばいいの?」といった気になるポイントを解説します。
イヤイヤ期の子供に悩んでいるママは、ぜひ参考にしてくださいね。
子供の「イヤイヤ期」とは?
まだ子供にはイヤイヤ期がやってきていない、というママでも、一度は「イヤイヤ期はとても大変」と聞いたことがあるかもしれません。それほど、ママ達にとってはなじみのあるイヤイヤ期。子供の自己主張が強くなり、乳児期の赤ちゃんのお世話とはまた違った育児の難しさを感じるようになります。
まずは、イヤイヤ期とはどんな時期なのかを考えてみましょう。
イヤイヤ期とは?どんな状況?
イヤイヤ期と呼ばれている時期は、第一次反抗期です。これは子供が成長し、自分で「やりたい」「これはイヤ」「こうしないとダメ」と主張できるようになることから始まります。イヤイヤと名前が付いているように、多くの子は「あれもこれもイヤ!」とママの言い聞かせを否定する姿が見られます。これまでの子供にはない様子なので、ママの中にはイヤイヤ期の子供に対してどう接すればよいのか悩む方もいるでしょう。
これまでの子供の成長を振り返ってみましょう。赤ちゃんが泣くのは、不快な出来事に遭遇するからです。
- お洋服の肌触りが好きじゃない、濡れていて気持ち悪い
- お腹がすいた
- ママがいなくて寂しい、抱っこして欲しい
例えばこんな要求があり、満たされると泣き止みます。黄昏泣きや夜泣きなど理由なく赤ちゃんが泣くこともありますが、それも一時的なもの。「何をして欲しいのか」の要求が分かりやすいため、育児が大変でも接し方に困るケースは少なかったかもしれません。
しかし、イヤイヤ期はより要求が高度になります。
- お洋服は赤色じゃないとイヤ
- お腹がすいたけどおやつしか食べたくない
など、自分の主張が出てくるのがイヤイヤ期の特徴。快・不快だけを訴えていた赤ちゃんが、自分の意見を持ち始めた大切な成長過程がイヤイヤ期です。
イヤイヤ期はなぜ起こるのか、こちらの記事でも紹介しています▼
イヤイヤ期、実はとても重要な期間
育児の悩みごとの中でも大きな割合を占めるイヤイヤ期。子供のイヤ!が続くとママもイライラしてしまい、つい「イヤイヤ期辛い」と思ってしまいがちですよね。
しかし、このイヤイヤ期は実はとても重要な期間です。イヤイヤ期の子供に何が起こっているのかというと、
子供の脳では、「前頭前野」と呼ばれる脳の表層部分の働きがまだ発達しておらず、湧き上がる欲求や衝動を抑える「抑制機能」が働きません。それが「イヤイヤ」の原因。
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このように、子供の脳が成長しているからこそイヤイヤ期は起こるのです。大人になるにつれて、「今は我慢しないと」「本当はやりたくないけれど、でもやらなくちゃいけないこと」と分別が付くようになります。
イヤイヤ期の脳の成長については、こちらの記事でさらに詳しく説明しています▼
子供の全力の「イヤ!」には大人は振り回され、疲れてしまうかもしれませんが、イヤと思い切り否定できるのはイヤイヤ期だけの特徴。イヤイヤが激しい子でも「今この子の脳は成長している」と捉えて子供の成長を見守るようにしましょう。
イヤイヤ期の大切さ、この記事でもチェックしてみてくださいね▼
イヤイヤ期男女の違いはある?
イヤイヤ期では「男の子のほうがイヤイヤが激しい」などの噂を耳にしたことはないでしょうか。イヤイヤ期男女の違いは時にママ達の中で話題に上るかもしれませんが、男女の違いは明確にはありません。
男の子のほうが激しいと思われる理由は、イヤイヤ期が訪れる2歳前後の頃には女の子と比べて体力があり、活発に動き回るからかもしれません。しかし、大人しい性格で自己主張が控えめの男の子ももちろんいますし、女の子でも自己主張が激しく、ママが手に負えないと悩むこともあります。
イヤイヤ期は男女によって差が出てくるのではなく、あくまで子供一人ひとりの個性によって違いが出ます。「男の子だから」「女の子だから」とまとめて考えるのではなく、子供の成長を見つめて我が子に合ったイヤイヤとの向き合い方を見つけるのが大切です。
イヤイヤ期男女の違いはこちらの記事も参考に▼
イヤイヤ期はいつからいつまで?
イヤイヤ期を控えている子供を持つママは、「いつから始まるんだろう?」と疑問に思う方も多いですよね。イヤイヤ期は何歳ごろ始まり、いつまで続くのかを解説します。
2歳ごろから始まる子が多い
一般的にイヤイヤ期の始まりは2歳前後と言われています。これは「魔の二歳児」と呼ばれていることや「terrible two」といった言葉があることからも、多くの子が2歳になるとイヤイヤ期に差し掛かるのでしょう。イヤイヤ期のピークと言われるのも2歳です。
しかし、何歳からイヤイヤ期が始まるのかは一概には言えません。イヤイヤ期が訪れるのは個人差が大きく、また終わる時期も子供それぞれで違います。
2018年に博報堂が行ったインターネット調査によると、およそ半数のママが2歳を迎えるまでにイヤイヤ期が訪れたと回答しています。一方で2歳後半でもイヤイヤする姿は見られ、始まるタイミングは子供によって異なることが分かります。
イヤイヤ期の期間についてこちらの記事もチェックしてみましょう▼
1歳からイヤイヤが見られる子もいる
「2歳前後に起こるイヤイヤ期」ですが、もちろん中には1歳のうちに自我の芽生えが目立ち、「イヤイヤ期なのかも…」と思うこともあります。
イヤイヤ期とは、言い換えると子供の自己主張が始まる時期です。言葉を扱うのが上手な子だったり自己表現が活発だったりする子は、2歳を待たずに自分の主張を言葉にできるかもしれません。イヤイヤをするにも「イヤ」という言葉が言えるかどうかは、大きなポイントになります。
一般的な2歳からのイヤイヤではなく、1歳からイヤイヤ期に入っても慌てず落ち着いて対応しましょう。「イヤイヤ期が早いからわがままな子に育つ」「癇癪がひどくなる」のは間違いです。自我がはっきりしており、自己主張が上手で「イヤ」の意思をしっかり持てている子だと捉えてくださいね。
「イヤイヤ期がない」と感じることも
反対に、イヤイヤ期がこない・イヤイヤ期がないと悩むママもいます。よく言われるイヤイヤ期の状態がいつまでたっても子供に現れず、「子供がわがままを言わないのは、愛情不足だから?」と自分の育児に自信がなくなることもあるかもしれません。
イヤイヤ期がないと感じる理由は、
- イヤイヤに対して周りのサポートが的確だから
- 育児の手が充実した環境であり、子供の要望がすぐに叶えられるから
- 自己主張が控えめで大人しい性格だから
- ママ自身が「イヤイヤ」だと感じていない
などが考えられます。繰り返しになりますが、イヤイヤ期の状態は子供それぞれ。周りの環境によってもイヤイヤの表れ方は違ってきます。お友達がイヤイヤ期で大変だからといって、年齢が同じ我が子も同じように大変になるとは限りません。子供のペースで成長を見守るのが大切です。
イヤイヤ期こないと悩む方はこちらの記事も参考にしてください▼
4歳で落ち着く子も。「いつかは終わる」と捉えよう
では、イヤイヤ期はいつ落ち着くのでしょうか。子育て中の方に行ったアンケートによると、
Q.「イヤイヤ期がいつまで続いていたのか教えてください。」先輩ママ・パパ50人に聞きました
引用元:漫画「もしや…イヤイヤ期の終わりのサイン?」口癖が告げた”締めくくり” kosodate LIFE(子育てライフ)
多くのママ・パパが3歳半以降には落ち着いたと回答しています。一般的に4歳ごろにイヤイヤ期は落ち着くと言われています。
イヤイヤの最中は、向き合うママは大変で辛いもの。何をしてもイヤイヤばかりで育児に手いっぱいになり、悩みが増えるのもこの時期です。しかし、イヤイヤ期は子供の成長過程のひとつなので、いつかは終わることを忘れないでください。また、イヤイヤ期を乗り越えた子供は自分の意見をはっきりと伝えられるようになったり、状況に合わせてちょっぴり我慢できる心が育っていたりと、イヤイヤ期前よりも大きく成長しているはずです。
イヤイヤ期が辛くても「いつかはイヤイヤ期も終わる。これを超えるともっと成長できる」と捉えて、一緒にイヤイヤ期を乗り越えていきましょう。
イヤイヤ期ピークの2歳児への対応や乗り切り方については、こちらの記事でご紹介しています▼
イヤイヤ期食べない・寝ない。どう解決する?
イヤイヤ期と名前がついているからこそ、どうしても「イヤ」と否定するだけがこの時期の特徴と思われがちです。ですが、イヤイヤだけがイヤイヤ期ではありません。
中には「イヤイヤ期で子供がご飯を食べない」「イヤイヤ期で寝かしつけに倍時間がかかるように!」と悩むママもいます。特に食事や睡眠は子供の健康に直結するため、強い不安を覚えてしまいますよね。
ここからは「イヤ」以外の子供の自己主張を、どう対応するかご紹介します。
イヤイヤ期でご飯を食べない子供
イヤイヤ期に入ってから子供がご飯を食べてくれなくなった。偏食がひどくなったように感じると悩むママも多いです。子供の食事は毎日のことなので、「この先ずっと食べなくなったらどうしよう?」と不安に思いますよね。
ご飯を食べない子供の心情はさまざま。ご飯よりもおやつが食べたかったり、まだ遊びたかったり、お腹がすいていないのかもしれません。まずはきちんと決まった時間に食事をとるようにして、食事までの間は体を動かしお腹を減らしましょう。
ただでさえ自己主張が強くなるイヤイヤ期。ご飯を無理に食べさせるのではなく、食べやすいおかずとご飯が一緒になった丼や納豆ご飯など、品数を減らして工夫するのも一つの手段です。主食と副菜・おかずが一緒にとれると、残してしまっても栄養面から見て安心できますよ。
また、長くご飯をだらだらと食べさせるのもおすすめできません。どうしても食べないというのなら、子供に「ごちそうさまにしようか?」と食事を終わらせることを選ばせてあげましょう。その後「やっぱり食べる!」と言っても、食事に戻らせるのはおすすめしません。
こうして決まった時間に食事をし、食事に興味がないようなら思い切って切り上げるようにすると、次第に「食事は決められた時間内に食べる」という習慣が身についてきます。
イヤイヤ期で寝ない!寝かしつけに時間がかかる
イヤイヤ期に入ってから寝かしつけに時間がかかる、これまでスムーズにできていたお昼寝に時間がかかるように…。そう悩むママは子供の適した睡眠時間を考え直してみましょう。
多くの子がイヤイヤ期を迎える2歳ごろは、ちょうどお昼寝の時間が少なくなる時期です。
4)乳幼児期 (1-3 歳)
睡眠時間は 11~12 時間程度となり,ほぼ夜間に睡眠をとるようになります.昼寝も 1.5~3.5 時間を1回とる程度に減少します.レム睡眠がさらに減少してきます.
厚生労働省「睡眠指針」
体力も付き、日中起きていても睡眠は十分という子もいます。もしお昼寝を続けるあまり夜の寝つきが悪くなると感じたら、ママが睡眠のサイクルを整えてあげても良いかもしれません。
また、日中は子供の成長に合わせて適度に運動する機会を作りましょう。お外遊びを思い切り楽しむと、子供も気分がリフレッシュされて気持ちの切り替えがうまくいくかもしれません。
イヤイヤ期でご飯を食べない、寝ない子の対応策はこちらの記事でもまとめています▼
【年齢別】イヤイヤ期子供の向き合い方
子供のイヤイヤと向き合うのは、とても手がかかるもの。子供の性格や個性に合わせて言葉がけを変えるのはもちろん、年齢に合わせて対応を考えなくてはなりません。
ここではイヤイヤ期子供の1歳・2歳・3歳それぞれの向き合い方をご紹介します。
【1歳】イヤイヤから気持ちを反らせて。「気分転換」の練習を
1歳は自分で歩くようになり、簡単な言葉なら使えるようになるなど、子供の成長も著しいですよね。行動範囲も広がって、いろいろなことに興味を持ちます。その中で、早い子だと1歳からイヤイヤする姿も見られるでしょう。
自分の思い通りにならなかったり、できないことがあったりすると癇癪が起こるのが1歳イヤイヤ期の特徴。特に1歳さんは「言葉にできない、ママにうまく説明できないけれど、これがイヤ!」と泣いて訴えているのです。
まずは子供の立場になって「これがイヤだったんだね」「これが嫌いなの?」と気持ちを代弁してあげましょう。共感することで、子供との理解も深まります。また、1歳の子供は比較的「これじゃないとダメ!」というこだわりは少ないため、気持ちの切り替えも簡単です。癇癪が起きたら違うおもちゃを持ってきたりお外に出たりと、気分を変えるようにしてみましょう。この時の気分転換の練習は、その後2~3歳のイヤイヤ期にも役立ちます。
1歳イヤイヤ期の対応は以下の記事も参考にしてくださいね▼
【2歳】イヤイヤの気持ちを受け入れて言葉にする
イヤイヤ期もピークを迎える2歳。多くのママが「イヤイヤ期大変!」と悩む時期です。1歳と違って気持ちを反らせるのも難しく「これじゃないとダメ、イヤ」とこだわりも強くなるでしょう。
しかし、向き合い方は1歳と大きく変わりません。イヤイヤが始まっても、まずは大人が言葉に代えて受け止めてあげましょう。「まだ遊びたかったんだよね」「これがイヤなんだよね」と肯定するだけで、子供は「ママは話を聞いてくれている」と満足することもあります。決して「ダメなものはダメ!」と頭ごなしに叱ってはいけません。子供のイヤイヤもより一層ひどくなり、親子にとってストレスが溜まるだけ…という場合も考えられます。
冒頭でもお伝えしたように、イヤイヤ期のピークということはその分子供も成長しているのです。この時期は心の成長にとって大切な時期なので、辛いと思うママは自分自身がいっぱいいっぱいにならないよう、適度に「気分のガス抜き」「育児の手間抜き」をして、子供の成長を見守ってあげてください。
2歳イヤイヤ期はこちらの記事も参考に▼
【3歳】なぜダメなのか、理由を説明する
3歳は「言葉の爆発期」とも呼ばれ、子供はおしゃべりが今までよりも上手になり、使える言葉の数も増えます。中にはまるで大人のようにおしゃべりする子も出てくるほど。2歳がピークと言われているイヤイヤ期ですが、3歳でももちろんイヤイヤが見られる子もいます。体力も増え言葉も達者な分、ママはイヤイヤにどっと疲れてしまうかもしれません。
イヤイヤに対する向き合い方、3歳でも基本は変わらず「まずイヤな気持ちを受け止め、代弁する」ことを徹底しましょう。さらに、2歳さんではできなかった「なぜダメなのか」の理由もあわせて伝えると、子供は理解しやすくなります。
例えば脱いだお洋服をお片付けする時。これまでは「ここに置いてね」と端的な説明のみにしていたところを「お洋服は洗濯機で洗うから、ここに置いてくれると助かるな」と“なぜ置くのか”“置くとママはどんな気持ちになるのか”を説明すると良いでしょう。
- ご飯の時にお腹が減らないから、おやつはご飯のあとにしようね
- 公園遊びはおしまいの時間だね。ママとおうちに帰るまで競争しようか
- お片付けしないと、おもちゃをなくしちゃうよ。だからお片付けしてみようか
など、「ダメ」の理由を詳しく子供にもお話します。さらにこの例でも取り組んでいるように、「○○しなさい」「○○はダメ!」など命令する言葉をやめて、「○○してみようよ」といったポジティブな声掛けにすると、子供も話を聞き入れてくれやすいです。
3歳イヤイヤ期との向き合い方のコツはこの記事も参考に▼
イヤイヤ期が辛い。ママの気持ちの入れ替え方
想像以上に大変なイヤイヤ期の子供との生活。ママの気持ちに余裕がないときや、夕方や朝など忙しい時間帯にイヤイヤが重なると、普段ならやり過ごせたのに「子供に腹が立ってしまう!」という方も多いです。
イヤイヤ期で大切なのは、子供の成長を見守ること。それから、ママ自身の心のケアも十分に考えなくてはなりません。イライラして子供に当たってしまう前に、気持ちを入れ替えるようにしましょう。
イヤイヤ期はどんなママでも「壁」に感じるもの
毎日子供にイライラしてしまい、時には怒鳴ったり手が出そうになったりする…。「ママ友はそんなことないのに、私はダメなママなのかな?」と悩む方もいるかもしれません。イヤイヤは子供によって差があるものの、どんなママでも育児に困難を覚えやすい時期です。
ママだって一人の人間ですから、子供に理不尽にイヤイヤされると怒りの感情を抱くのは当たり前。「何されたって怒らないでいる」のは不可能に近いです。怒る感情自体は否定せず、どのママもイヤイヤ期では苦労していることを、頭の片隅に置いてみましょう。
一人で抱え込まず、また「私はダメなママだ」と自分を否定せず、イヤイヤ期はいつか終わるものと軽く受け止めると楽になれるかもしれません。
イヤイヤ期辛いママの気持ちの切り替え方はこちらの記事を参考に▼
子供と無理に向き合わないで。時に距離を作るのも大切
「イヤイヤ期は大切な成長過程」「子供が言うこと聞かないのは、ママの育児のせい」こう考えるあまり、イヤイヤ期で大変な子供を完全にコントロールしようとする方もいます。
どんなに言葉を尽くしても、イヤイヤ期の子供はママのメッセージが届かないことも多いです。脳の成長途中なので、子供も自分自身のイライラや行き所のない感情に戸惑っているかもしれません。もし、どんな手を尽くしてもイヤイヤが収まらなければその場を離れて一息つくことも大切です。言い換えると、わずかな時間であれば子供を放置・無視しても構いません。
ただし、子供のそばから離れるときは必ず周囲を確認し、子供に危険が及んでいないか・周囲の迷惑になっていないかどうかはチェックしましょう。屋外でイヤイヤが止まらない場合は、その場で怒るのではなく子供と二人きりになれる空間で言い聞かせした方が効果的です。
イヤイヤ期は長期戦になる場合もあります。無理に子供と向き合わず、ときには適度な距離を保って接するようにしましょう。
イヤイヤ期に放置・無視しても大丈夫?と不安なママはこちらをチェックしてくださいね▼
「怒鳴りそう!」になったらセルフコントロールを
イヤイヤ期で怒るのは抑えないといけない。そう思っていても、イライラして子供に怒鳴りそうになるときはたくさんありますよね。怒鳴ってもひどく叱っても、結局子供のイヤイヤは収まらずママの罪悪感も募り、良いことはありません。
そこで、怒りの感情を上手にコントロールしましょう。これをアンガーマネジメントといい、アンガーマネジメントとは怒りを抑えるのではなく適切な形で表現することを指します。
7秒カウント
実は、「子供にイライラする!」と感じたその怒りの感情はたった6秒しか持続しません。つまり、6秒怒りを抑えるだけで多少の冷静さは取り戻せるのです。
カッとなったら、まず心の中で7秒数えましょう。本来なら6秒ですが、怒っているときはカウントも早くなりがちなのでプラス1秒の7秒がおすすめです。ほんのちょっとしたことですが、驚くほど怒りのコントロールができるようになるため、ぜひ実践してみてくださいね。
「~べき」思考をやめる
なぜ、子供にイライラしたのか根本的原因を考えてみましょう。
- 夜8時までに寝てくれなかった
- お片付けをお願いしたのにしてくれなかった
- ご飯を残した
さまざまな理由がありますが、この中にママの「○○すべき思考」が隠れています。
- 子供は8時までに寝るべきだ
- 家を出る前はお片付けするべきだ
- 残さずすべてご飯は食べるべきだ
この「~べき」と考える制限を少しだけ緩めるだけで過ごしやすくなります。
もちろんどれも大切な家での決まりごとです。しかし、子供は1度言い聞かせしてその通りにするものではありません。ましてや、イヤイヤ期の子供です。子供自身の「○○したい!」「○○はヤダ!」という主張もあるため、普段以上にうまくいかないことばかりでしょう。
この時期だけは「~べき」は少しだけ控えめにして、「うまくいけばラッキー」「大体できていればOK」と心を広く持つようにしましょう。これは子供を許すと同時に、ママ自身が自分に課している「育児のハードル」自体も許す行為です。
自分のストレス解消法を見つける
最後は、怒りの感情が溢れる前にその感情をこまめに捨てることです。普段、ストレス解消になるような習慣を持っていますか?
- 近所を軽くウォーキングする
- 好きなアロマを炊いて瞑想する
- リラックスできる音楽を聴く
- ドラマを楽しむ時間を作る
など、どんなことでも構いません。ママが好きなことをする時間は、とても良いストレス解消の機会になります。
もし条件が許すのなら、パパにお願いしたり保育施設を利用したりして、定期的にママ一人の時間を作るのもおすすめです。根詰めて育児しないよう、子供がイヤイヤ期を迎えたら特にママのストレス解消には気を付けてみてくださいね。
アンガーマネジメントとは何かこちらの記事で詳しくまとめています▼
イヤイヤ期の癇癪には
イヤイヤ期がいつはじまるのか、そしてどのような特徴が出るのかは、個人差が大きいもの。なんとか親の工夫で乗り越えられる場合はいいですが、子供の癇癪が酷かったりすると、一日中その子供と一緒にいるママは困りはててしまいます。
一日中続く大泣きや、物を投げたり、周りの人や物にあたったり、このようなイヤイヤ期の癇癪にはどのように対応したらいいのでしょうか。
癇癪の種類
イヤイヤ期の子供が癇癪を起すのは、何か伝えたいことがあるからです。まだ、脳や身体が発達過程にあり、自分の気持ちやしたいこと、考えをスムーズに表現することが出来ない子供はその感情が爆発してしまい「癇癪」という形になっているのです。
つまり、癇癪というのは、子供にとってはコミュニケーション方法の一つ。子供が伝えたい内容によって、その種類を分類してみると、以下の3つになります。
- 注目
- 要求
- 拒否
子供の癇癪がみられたら、まずはなぜ子供が癇癪を起しているのかその原因を考えてみましょう。
癇癪を起す子供への対応
子供は癇癪を起すときに、全身のエネルギーをぶつけてきます。いくら2歳前後とはいえ、このエネルギーは凄まじいもの。いつも正面から受け取っていると、どんなにタフなママでも疲弊してしまうでしょう。
癇癪を起している子供に対処するときには、以下の3つのポイントを抑えましょう。
- 子供の気持ちを受け止める
- 脅しや否定、コントロールするやりとりはNG
- 親の毅然とした態度も大切
どんな状態にある時でも、まずは子供の気持ちや体験を受け止めてあげることは最優先事項。まずは気持ちの受け止めをする。その上で子供の不適切な態度に対しては毅然とした態度で接していくようにしましょう。
詳しくはこちらの記事でご紹介しています▼
プロの対応
イヤイヤ期というのは、ママにとってだけでなく、保育や子育てに関するプロである専門職にとってもチャレンジングなこと。日々の子供との関りの中で、その道のプロはどのような工夫をしているのか、こちらの記事でご紹介しています。
まとめ
イヤイヤ期はずっと続くわけではありません。また、子供が全力で「イヤ!」を言えるのは今だけの特徴です。「うちの子は今、大切な心の成長をしているんだな」と思うと、子供を応援したくなる気持ちも持てるかもしれません。
イヤイヤ期の子供との向き合い方に悩むこともありますが、我が子の個性に合わせた方法を見つけるのが大切です。ときにはママ自身のメンタルもケアしながら、ともにイヤイヤ期を乗り切っていきましょう。