イヤイヤ期寝ない、イヤイヤ期食べない。どうすればいい?イヤイヤ期接し方

子供の自己主張が激しくなるイヤイヤ期。イヤイヤの度合いは子供それぞれですが、中には「ごはんを食べない」「夜寝ない」といった様子も見られます。

子供の食事、睡眠がままならないと「このままで大丈夫?」と強く不安になりますよね。
そこで今回は、

  • 寝ない子の対策法
  • 食べない子の対策法
  • イヤイヤ期の子供への接し方

を解説します。
イヤイヤ期の子供の扱い方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

イヤイヤ期寝ない子。どうすれば早寝早起きできる?

イヤイヤ期の子

就寝前に「まだ遊びたい!」寝かしつけしているのに「まだ起きていたい!」と、イヤイヤ期に寝ない子も中にはいます。

ここでは早寝早起きをするコツを見ていきましょう。

イヤイヤ期のママの悩み「早く寝てくれない!」

イヤイヤ期の「イヤイヤ」は、日中だけではありません。
寝支度をしていざ布団に入ったのに、なかなかねんねができなくていつまでも「おもちゃで遊びたい!」と子供に主張された経験はないでしょうか。電気を落として暗くしても「まだ起きていたい」と泣かれてしまうと、ママ自身疲れも溜まり辛い思いをするでしょう。

イヤイヤ期に寝ないという悩みを持つママは、たくさんいます。
多くの子供のイヤイヤ期が始まる2歳頃は、ちょうどお昼寝の時間が少なくなる時期。乳児だと午前中・午後と2回あったお昼寝が、幼児期では昼間の1回と減少します。次第に体力も付いてくるため、日中に十分体を動かしたつもりでも夜になかなか眠気がこない子もいるのです。

イヤイヤ期寝ない子の対策法を考えるには、まず年齢に合った睡眠時間を知る必要があります。

年齢に合った睡眠時間とは

イヤイヤ期が始まる時期には個人差がありますが、およそ2歳前後の子供があてはまります。厚生労働省の睡眠指針にある、乳幼児期の子供の平均的な睡眠時間を見てみましょう。

4)乳幼児期 (1-3 歳)
睡眠時間は 11~12 時間程度となり,ほぼ夜間に睡眠をとるようになります.昼寝も 1.5~3.5 時間を1回とる程度に減少します.レム睡眠がさらに減少してきます.
引用元:厚生労働省「睡眠指針」

つまり、11時間以上の睡眠時間が取れていれば子供にとって十分です。もし子供の生活パターンを見返したときに「お昼寝が多すぎる」「朝遅くまで起きない」ことに気付けば、睡眠リズムを整える必要があるでしょう。

イヤイヤ期は特に自己主張が激しい時期。多少疲れていても「寝たくない!」と主張することも多いです。

ただ、夜遅くまで寝ない・朝遅くまで起きてこないと、家事育児にも影響が出てきますよね。パパ、ママは子供の睡眠サイクルをできる限りでサポートし、整えてあげましょう。

早寝早起きのコツとは

「睡眠サイクルを正しくしたい」と思っても、イヤイヤ期の子供が夜になっても寝ないと、親としては気持ちが焦ります。早く寝ないから早く起きられない、と悪い習慣が付いてしまい生活リズムの乱れに不安を覚えてしまいますよね。
早寝早起きのコツは、早く寝かせるのではなく早起きさせるところから始めます。

「早寝・早起き」ではなく「早起き・早寝」から始めましょう。まず1週間、頑張って早起きをさせましょう。そして歯磨きでもしながらベランダに出て日光を浴びる。それが無理なら窓辺で顔を戸外に向けるのでも結構です(室内方向を見てしまうと体内時計の時刻合わせには不十分です)。
引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット「子どもの睡眠」

イヤイヤ期で「夜寝るのはイヤ!」と主張されても、過度に心配する必要はありません。ただし、朝は早起きをさせて朝日を浴びることから始めましょう。

最初のうちは大変かもしれませんが、次第に睡眠リズムも整っていきます。朝早くから活動することで体力も程よく発散でき、寝つきもよくなるでしょう。

イヤイヤ期で寝ない子に悩むママは、まずは「早起き」から始めてみるとよいかもしれません。

イヤイヤ期食べない!食事は無理やり食べさせるべき?

イヤイヤ期の子

次はごはんに関する「イヤイヤ」です。何を作っても食べてくれないイヤイヤ期の子供に対する接し方を解説します。

ごはんを食べてくれない。どうすればいい?

イヤイヤ期のママの悩みのひとつが、せっかくごはんを作ったのになかなか食べてくれないというもの。偏食が激しくなったり、食べムラがあったりと食事をきちんととれないと心配になりますよね。

また、おやつを欲しがり肝心のごはんは食べてくれないという子もいます。ごはんの支度はママにとっても大変なもの。手作りしたごはんを「いらない!」と拒否されたりひっくり返されたりすると、辛い思いをします。

ただ、工夫次第では食べてくれることもあるため、おすすめの対策法をご紹介しましょう。

食べられるごはんを用意する

ごはんを食べないイヤイヤ期の子供の心情は、子供によって異なります。嫌いなものが入っていたりそもそもお腹が空いていなかったり、食べるよりも遊びたい!という気持ちが大きい子もいるでしょう。

そんなときは納豆ごはんや親子丼など、おかずとごはんが一緒になった食べきりやすいメニューがおすすめです。もちろん子供によって好みは分かれるため一概には言えませんが、野菜をたくさん入れたお好み焼きなども子供から人気の高いメニューです。このような一品料理は一度に主食とおかずを一緒にとれるため、残してしまったとしても栄養面で安心できます。

また、2歳ごろの子供にとっておはしやスプーン、フォークの使い分けはまだまだ難しいもの。うまく扱えずストレスになり「ごはんを食べない!」とイヤイヤになることもあるため、おにぎりやサンドイッチなど手づかみで食べられる料理を作るのもよい気分転換になるでしょう。

食べなければ切り上げるのもひとつの手段

どんなにメニューに工夫しても、なかなか食べてくれない。食べるのに時間がかかり、普段の食事時間を超えている。そんなときは、一度「食べないならお片付けしようか」と尋ねてみてはいかがでしょうか。

子供が「ごちそうさまにする」と選択すれば、その時点でごはんを切り上げます。もし「やっぱり食べたい」と言ってきても、「ごちそうさまをしたらおしまいだよ」と教えてあげましょう。中にはイヤ!と泣き出すこともあるかもしれません。しかし、“食事は決められた時間の中で食べること”というルールを教えるために、何度か繰り返してみることをおすすめします。

イヤイヤ期接し方3選

イヤイヤ期の子に接する母

最後にイヤイヤ期の子供との接し方を3つにまとめました。今、「どうやって我が子に向き合えばよいの?」と悩んでいるママは参考にしてくださいね。

イヤイヤ期の関わり方はこちらの記事もご覧ください。

イヤイヤ期はいつからいつまで?【公認心理師】ママがお伝えするイヤイヤ期の期間とママの関わり方

「イヤイヤ!」が始まったら気分を変える接し方を

イヤイヤが一度始まると、子供を止めるのはなかなか難しいもの。なぜなら、小さな子供は自分の感情をまだうまくコントロールできないからです。次第に何もかも「イヤ!」と拒否するようになることも考えられます。

イヤイヤ期とうまく付き合うには、気分転換がポイントです。例えば「もう帰りたくない!」とイヤイヤされたら「じゃあおうちまでママと競争しよう!おいかけっこで遊ぼう」と明るく誘導してみると気分が落ち着くかもしれません。

好きなおもちゃやスキンシップなどで、上手に気分を変えて接してみてくださいね。

「どっちにする?」「代わりに」を大切に

「寝ない」「食べない」など拒否されたとき、頭ごなしに「ダメよ」「早くして」と言い聞かせをしても聞き入れてくれないことがほとんどです。

そこで「○○と○○、どっちなら食べる?」「代わりに○○しようか」と選択肢と代わりの案を用意してあげましょう。イヤイヤ期の自己主張は「自分でやりたい」という自立心が根本にあります。子供も自分で選んだことにより自己主張が満たされ、納得してくれやすくなるでしょう。

ママは完璧を求めないで!「○○するべき」と考えない

イヤイヤ期で特に注意したいのは、ママが「寝かせるべき」「食べさせるべき」と考えてしまうことです。繰り返しになりますが、イヤイヤの現れ方や接し方は子供によってさまざま。どんな手段を講じても、「食べてくれない」「寝てくれない」という子ももちろんいるでしょう。

睡眠・食事は子供の健康にかかわるため、ママは「私のせいで食べない」「寝ない」と責任を感じやすいです。しかし、イヤイヤ期に関しては「そういう時期なんだ」「イヤイヤできる環境を作れている」とママ自身を肯定してあげましょう。

たまには受け流したり、「一食ぐらい食べなくても大丈夫」と完璧を求めないことが、イヤイヤ期の子供との接し方のコツです。

まとめ

寝ない、食べないとイヤイヤ期の心配事は尽きません。その都度、「どう接したらいいのだろう?」と接し方に悩むママも多いですよね。ただ、無理に寝かしつけたり食べさせたりしなくても大丈夫。気分を変えたり呼びかけを工夫したりして、大切な心の成長であるイヤイヤ期と親子で向き合っていきましょう。

【参考】

厚生労働省 e-ヘルスネット「子どもの睡眠」

厚生労働省「睡眠指針」

ABOUT US
【監修】 公認心理師YUKA久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。