イヤイヤ期激しい子供のお世話に、ママやパパのほうがぐったりと疲れていませんか?イヤイヤ期は、穏やかな子供もいれば、イヤイヤ期が激しい子供もいます。イヤイヤ期激しいのは理由があるのでしょうか。イヤイヤ期が激しい子供を育てているときにありがちな悩みや、イヤイヤ期激しいときの対処法、発達障害との関係性などをまとめてご紹介します。
イヤイヤ期が激しいのはどうして?
イヤイヤ期の激しさは、子供それぞれによって異なります。イヤイヤ期が到来しても、比較的穏やかで少し機嫌が悪いことが多いかな?という程度の子供もいれば、大人が疲弊してしまうほど、イヤイヤ期が激しい子供もいます。イヤイヤ期激しい子供のお世話に悩むパパママは少なくありません。イヤイヤ期が激しいというのは、なぜなのでしょうか。
子供の性格
子供が二人以上いるママは子育ての中で切実に感じていることだと思いますが、同じ親から生まれて、同じような生活環境で育っている子供でも、子供によって性格が随分違います。
子供が生まれた時にもともともって産まれる気質や性格によって、イヤイヤの出方やその激しさは変わります。
気質とは、もともともって生まれたものですので、簡単には変わりませんが、性格は産まれてからの経験や環境によって、変わっていくものでもあります。
言葉での表現が苦手
言葉での表現が苦手な場合。イヤイヤ期が激しくなりがちです。イヤイヤ期の激しさは、一般的に2歳ごろにピークを迎えます。2歳の時期は、言葉や身体能力の発達が目覚ましい時期ですが、同時にそれが完璧に使いこなせるかというと、そうではありません。
言葉で表現するのが苦手な子どもは、気持ちを伝え切れないことにストレスを感じ、感情を爆発させてしまい、泣いたり暴れたりと行動が激しくなってしまうケースがよくあります。
秩序の敏感期
モンテッソーリ教育という、子育ての考え方がありますが、モンテッソーリの子育て論では、イヤイヤ期は「秩序の敏感期」に当たるとされています。子供は、世界のすべてが未知のものなので、秩序(いつもと同じ状態)が守られている状態を好んでいるというものです。
しかし、実際にはそうではなく、行動の順番が変わることも、日常の生活リズムが変わることも、日中を過ごす環境が変わることもあります。秩序はいわば「こだわり」のようなもので、何も変わらないことへの安心感が強ければ強いほど、ちょっとした秩序の乱れに敏感に反応し、イヤイヤ期が激しくなってしまいます。
イヤイヤ期激しい子供への不安は尽きない?
イヤイヤ期激しい子供をもつママやパパは、日々の子供の言動を見て、さまざまな不安を抱えてしまうことがあります。よくある不安や悩みと、その回答を紹介します。
イヤイヤ期激しい子は男の子に多いって本当?
女の子よりも男の子のほうが、力が強いことが多く、泣いて暴れたり物を投げたりすると、「男の子のほうがイヤイヤ期が激しい」と思われてしまいがちです。
また脳の発達も男女では差があるため、男の子のほうが言葉でおしゃべりするのが苦手な傾向があります。前述したように、言葉での説明が苦手な場合は、気持ちが態度に出やすくなるため、一見するとイヤイヤ期が激しく見えます。
とは言え、女の子のイヤイヤ期が激しくないかといえば、そうではありません。こだわりや執着が強く、女の子ならではの細かなこだわりが出ることもあります。イヤイヤ期が激しいかどうかは、性別だけでは判断できず、それぞれの性格や個性が大きく影響します。
イヤイヤ期激しいと暴力的に育つ?
イヤイヤ期激しく、めいっぱい暴れたり、ひとに物を投げたり、叩く、蹴るなどをする子供の姿を見ていると、将来暴力的な子供に育つのでは?と心配になりますよね。イヤイヤ期激しいからといって、それが将来子供に影響を与えるということは、あまりありません。
イヤイヤ期は言葉や感情ンコントロールが追い付かないことによって起こる自然な流れです。言葉で気持ちを上手に伝えられるようになったり、感情のコントロールができるようになると、自然と落ち着いていくので、安心してください。
イヤイヤ期激しいのは愛情不足?
それまで大人しかった子供が、ある日急に暴れたり、泣いて大人の言うことを聞かなかったりすると、育て方が悪かったのかな?と不安になるママやパパがたくさんいます。
イヤイヤ期激しいからといって、愛情が不足しているということはありません。むしろ、イヤイヤ期があるのは、子供がスムーズに成長している証です。不安にならずに、ゆったりと受け止めてあげてくださいね。
イヤイヤ期激しい子への対処法は?
イヤイヤ期激しい子供へはどのように対処すれば良いのでしょうか。少しでもストレスを溜めないようにするためには、どのようなことを注意すれば良いのでしょうか。イヤイヤ期激しい子供への対処法を紹介します。
事前に前情報を与えておく
イヤイヤ期激しい子供のなかには、急な変化に対応するのが苦手という子供もいます。遊んでいる最中に「もう時間だから遊ぶのをやめようね」言った途端に泣きわめいたり、「時間が来たからごはんを食べよう」と言っても暴れて嫌がるなどは、よくある話です。
変化がイヤイヤスイッチを入れてしまう子供の場合は、事前に何度も「○時になったら~しようね」のような声かけをして、情報を与えておくのがおすすめです。前情報を与えておくと、徐々に気持ちの準備ができるため、変化を嫌がらなくなっていきます。
リピート・クエスチョン・リクエストの基本を試す
イヤイヤ期の王道の対処法とされる「リピート・クエスチョン・リクエスト」は、イヤイヤ期激しい子供へも有効です。「~がしたかったんだね、どうしたいの?○○ならどう?」というもので、「リピート・クエスチョン・リクエスト」は気持ちの整理に役立ちます。
まずは、相手の気持ちに共感し、次にどうしたいかを聞き出し、提案や選択肢から選ぶように会話をするというものです。
抱きしめる
どうしても話を聞き入れてくれないというときや、なんて言葉をかければ良いか分からないときは、ただ抱きしめるだけでもOKです。
抱きしめると、体温や圧力で相手の優しさを感じる取ることができます。
リフレーミングで視点を変える
リフレーミングとは、簡単に言えば、違う角度から物事を見つめ直すということです。いつまでも泣いて暴れる子供であれば、体力のある子供だと捉えるようにしたり、大きな声でなく子供なら、肺活量があると捉えるなど、マイナス要素に感じがちなことをあえてポジティブに捉えることで、パパやママのイライラも収まりやすくなります。
できたら褒めるのを忘れずに
イヤイヤ期が激しい子供が、泣くのをやめたときや、冷静になれたときには、しっかりと褒めてあげてください。そうすることで、子供は、どうすれば褒められるのかを学習するようになり、感情のコントロールが上手にできるようになっていきます。また、そのようにして自力で壁を乗り越えたことを周囲から認められると、自己肯定感が自然と高くなっていきます。
イヤイヤ期激しいのは発達障害の可能性あり?
イヤイヤ期が激しい場合や、長く続く場合は、発達障害かも?と考える人もいます。イヤイヤ期の激しさは発達障害と関係があるのでしょうか。
発達障害の有無に関わらず子育ての基本は同じ
子供の成長や発達、イヤイヤ期の激しさなどは個人差が大きく、それが本人の性格的なものなのか、発達に関わることなのか判断するのは、とても難しいものがあります。発達障害かどうかは、専門家でなければ判断できません。
発達障害の有無に関わらず、子育ての基本は同じです。子供の行動の理由を探り、危険なことに繋がらないよう見守りながら、社会のルールやマナーを教えていくことに変わりありません。
お子さんと関わる中で、どうしてもやりにくさや困難を感じることがある場合には、まずは専門家に相談してみてくださいね。
感覚過敏が原因になっていることも
感覚過敏とは聴覚や視覚、触覚などの感覚が周りの人よりも、過敏に反応してしまうことをいいます。イヤイヤ期の頃は、まだ子供は言葉で心身の変化を上手に伝えることができません。そのため、音が非常に大きく聞こえて常に不快だったり、光がまぶしすぎてつらかったりということがあっても伝えられず、泣いたり、暴れたりしてしまうケースもあります。
心配な場合は専門機関へ相談を
イヤイヤ期激しく、発達障害が気になる場合は、専門機関へ相談することをおすすめします。発達障害は簡単に判断できるものではありません。早期に療育することで不安や悩みも解消されやすくなります。気になる状態があるようであれば、療養センターや子育て支援施設の窓口、小児科などに相談してみましょう。
まとめ
イヤイヤ期の激しさは個人差が大きく、イヤイヤ期激しい子供を持つパパやママは、不安や悩みが大きいものです。しかし、ほんとのケースで時間が経過して子供の身体能力や言語能力が高まってくると、激しかった癇癪が落ち着いてきます。しばらくの間は、対処が大変ですが、真正面から感情的にならないように注意し、上手にやり過ごしてくださいね。イヤイヤの激しさがあまりにひどく不安な場合は、専門家への相談がおすすめです。
【参照サイト】
りたりこ発達ナビ「イヤイヤ期の「困った」どう乗り越える?発達障害がある場合の対応方法は?」
小学科はぐくむ「イヤイヤ期はいつから?早い子、ない子、原因、叱り方まで幼児教育のプロが解説」
NHK福祉情報サイトハートネット「もしかして発達障害? 幼稚園・保育園での悩み」
りたりこ仕事ナビ「感覚過敏とは? どんな症状があるのか、日常生活や仕事をする際にできる対処法について紹介します」