忙しいときに準備がうまくいかない、要求の意味が分からなくてすぐに泣く…。育児は大変な仕事であり、その中心を担っているママは毎日疲労が重なっています。
そんな育児の中で、子どもにイライラしたことのある方は多いです。ストレスフルで24時間365日続く育児を、もう少し和やかに過ごしたいなと思いますよね。
今回は子どもにイライラして罪悪感を覚えるママに向けて、子育てのイライラを抑える方法や子どもとの向き合い方をご紹介します。
子どもへのイライラの原因とは?
子どもへのイライラを止める、怒りすぎを防ぐためにはなぜママが怒ってしまうのかを考えておく必要があります。育児をしていると漠然と「疲れた」「腹が立つ」と思いがちですが、1度きちんとイライラの原因を見つめてみましょう。
すべてが子どものペースでスケジュールは乱されっぱなし
育児中のイライラの原因は、何事も子どものペースで振り回されることにあります。例えば、
- 急いでいるのにお洋服を着替えない、靴を履きたがらなくて準備に時間がかかる
- 保育園に連れて行き慌てて出社、直後に熱が出たとお電話
- お迎えのあとは公園で遊びたがる子どもを止めて、夕飯の支度をして
- 家事を済ませてゆっくりしたいのに、眠くなってぐずぐずする子や寝ない子も…
基本的に育児中は子どもにすべてを合わせなくてはなりません。どんなに余裕があるママでも、例え働いていないママだとしても、ここまで自分のペースを乱されっぱなしだと子どもにイライラしてしまいますよね。
自分の時間がとにかく少ない
育児中のストレスは適切に解消されるのがベスト。ですが、小さな子を育てている間は自分の時間はとにかく少なくなりがちです。
幼稚園や保育園に通う前の子どもは24時間ママが面倒を見なくてはなりません。保育施設に通うと時間の余裕も出てきますが、上の子がいたり下の子がいたりするとママがたった一人で過ごせるのは「面倒を見てもらってもたったの数時間」となりがちです。
たまにはママもリフレッシュ。今日はパパに子どもを預けて一人でお買い物、という休日を作るのも大切ですが、1度きりの育児お休みはあまり意味がなく、定期的にお休みや息抜きを作って長い目で見て育児と付き合っていかなくてはなりません。
子どもに言い聞かせしたいけれど、なかなか響かない
「そんなに怒らなくても、子どもに言い聞かせたらいいんじゃないの?」そう思う方もいるかもしれません。ですが、子どもにも言い分があり、小さな子だと自分の気持ちや意見を上手に言葉にできないことから、ママのイライラする気持ちは伝わりません。
どんなに言葉を尽くしても伝わらない、私ばっかりがしつけしている気がする…とママが「自分ばっかり大変な目に」という意識が芽生え始めると、より子どもにもイライラします。
イヤイヤ期やトイトレなど、育児の大切な段階
育児の壁は大なり小なりいつでも感じるものですが、特に大変なのが
- イヤイヤ期
- トイトレ期
- 小1の壁や下の子の誕生など
といった子どもの精神も不安定になる育児の大切な段階です。
子どもにも自我が芽生え主張が激しくなるイヤイヤ期は、まさにイライラする頂点。子どもに言い聞かせしても聞き入れてもらえないことが多く、「じゃあどうすればいいの!」と感情をぶつけてしまいたくもなりますよね。
子どもにとっても、この段階は大きな成長を迎える時期です。親子どちらも気持ちに余裕がなく、目をつぶれるようなイライラやストレスではないので注意が必要です。
子どもが原因でないことも
イライラの原因は全部子どもかというとそうではありません。根本を辿ってみると、
- パパと喧嘩していた、何もしないパパにイライラする
- 仕事が忙しくて余裕がない
- ママ自身が体調不良が続いている
といった子ども以外の原因は意外と多いものです。
こうしたイライラは子どもが原因でないにしろ、怒りが爆発するトリガーが子どものわがままや予定をひっくり返す行動だったり、言いつけを守らなかった態度だったりします。特に子どもはまだママよりも小さく頼りない存在なので、ストレスをぶつけやすいというのもイライラする原因の一つになってしまいます。
子どもへのイライラ原因はこちらの記事もチェック▼
子どもにイライラしたママはどうなる?
次は、子どもへのイライラがママにどのような影響を及ぼすのか考えてみましょう。「子どもに怒らず自由にのびのびと育てる」というポリシーを持って育児する方もいますが、そうはいってもイライラはゼロにはできません。
冷静にママが子どもにイライラする心理状況と、怒りうる事態を考えてみましょう。
子どもに感情的に当たってしまう
ほとんどのママが、イライラのあまり子どもに対して感情的に当たってしまいます。子どもにストレスをぶつけるのは2種類あり、「怒ること」「叱ること」と分けられるでしょう。
これはそれぞれ、
- 怒ること……自分の事情で感情を相手にぶつけ、声を荒げること
- 叱ること……相手のことを思いやって語気を強め、正しい道へと導くこと
という違いがあります。感情的に当たってしまうのは、子どもに怒ることと同じ意味です。
ときには怒鳴ったり物を投げたり当たったり、子どもに手を出したくなるかもしれません。このような感情の吐き出しはもちろんおすすめできるものではありませんが、ここまでママの心に余裕がなくなっているSOSとも受け取れます。
怒ることで疲労が重なる
子どもにイライラして怒ったら、ママの気持ちはすっきりするでしょうか。怒ったあとに気分がよくなるというのは、あまり聞かれないことです。
感情をあらわにしてぶつけるのは、実はかなり疲れるもの。育児で疲れ切ったママがさらに怒って疲れてしまうのは本末転倒です。
「あんなに怒ることなかったのに…」罪悪感で自己肯定感が下がる
子どもにイライラして怒りすぎてしまった。そのあとは、ママの中で
- 「あんなに怒ることなかった」
- 「なんで毎日怒ってしまうんだろう?」
- 「子どものことは本当に大切なのに」
と反省しっぱなしです。自分の怒りっぽさに疲れてがっかりして、罪悪感でいっぱいの方も多いでしょう。
この罪悪感は「どうせ私なんてダメなんだ」という自己肯定感の低下につながります。育児は思う通りにはいかず、ママは常日頃から「自分の計画したもの」が子どもによって否定されっぱなしです。仕事でも注意を受けはするけれど褒められない、頑張った分の成果が目に見えないとモチベーションが下がり、意欲をなくしてしまいますよね。
育児中のママはこのように、常に自己肯定感が低い状態です。ママの自己肯定感の低さとは子どもの自己肯定感にもつながるので、大人としてきちんと自分の心と向き合い、「自分のご機嫌を上手に自分で取る」必要があります。
子どもへのイライラが募ったら?ママに与える影響はこちらの記事でも解説▼
子どもへのイライラが起こる前にやりたいこと
子どもへのイライラを最小限にし、怒りすぎを防ぐためにできることはたくさんあります。ずっとママもイライラしっぱなしなわけではありませんし、大変な育児にはいつか楽になる瞬間がやってくるものです。
そこで、まずは子どもへのイライラが起こる前にできることから知っておきましょう。3つの考え方と向き合い方をご紹介します。
どのタイミングでイライラするかを把握しておく
ママが子どもにイライラするのは、どのタイミングでしょうか?
- 生理前のPMS症候群と重なっている
- 朝の出社前、登園前の親子そろって忙しい時間帯
- 1日の疲れがたまっている夕方以降
イライラの原因はさまざまですが、少し冷静になって考え直すとイライラするのは規則性が見つかります。このタイミングを自分で知ることで、イライラのコントロールも簡単になるでしょう。
また、心理学の中でセルフモニタリングと呼ばれる手法ですが、イライラを少なくするためにはママが自分の心を客観的に見つめ直す必要があります。「私は朝の忙しいときにイライラしがちだから、この怒りの感情はいつものやつだな」などと原因が分かると、ママ自身もイライラの正体が分かるので安心して対応できます。
時間に余裕を持つ
育児中におすすめしたいのは、とにかく時間に余裕を持つことです。子どもを育てていると時間が少なく感じますが、朝早起きしてできる限りの家事を済ませておいたり、自分の時間として使ってみたりすると余裕が少しできます。
子どもの準備も、いくら早く済んでも誰も困らないのでなるべくぎりぎりにならないよう余裕を持ちましょう。出かける時間から逆算して、1時間ほど早く行動すると想像以上にイライラを抑えられるものです。
また、「でも20時までには寝ないと」「もう18時なのにご飯の支度ができていない!」という必要以上に時間を意識するのはおすすめできません。早めの行動は基本として、「でも遅くなってもいいや」と気楽に構える余裕・あそびを持つとより効果的です。
「○○すべき」思考を捨てる
先ほども説明しましたが、
- でも20時までには寝ないと→子どもは20時に寝るべき
- もう18時なのにご飯の支度ができていない→晩ご飯は18時に食べるべき
このようなネガティブな思い込みには、そのほとんどに「○○すべき」思考が隠れています。他にもママだから趣味なんて持っちゃダメ、このくらいで怒っちゃダメと自分の理想が高く完璧主義の方もストレスを溜めやすいです。
「○○すべき」思考はとても危険な考え方で、最初は自分だけを律していたものがいつか子どもに向かいます。よく考えてみると「○○すべき」には根拠がなく、ママが自分で自分を苦しめているルールでしかないのです。
今一度1日の中で「○○すべき」と思っていることがないか、見つめ直してみましょう。このべき思考がなくなれば、子どもの言動の許容範囲も広がります。普段イライラしていたところが気持ちに余裕ができ、冷静になれるかもしれません。
イライラが起こる前にできることはこちらの記事もチェック▼
子どもへのイライラをコントロールするには?
ママが感じる子どもへのイライラ。これは繰り返しお伝えしているように、ママが自分のご機嫌を上手に扱えると嘘のようにコントロールできます。
ママだって、怒りたくて怒る方はいませんよね。できるなら子どもにも余裕をもって接したいし、「今日は1日声を荒げることはなかった」と気持ちよく終わらせたいはずです。
そこで、ママの怒りをコントロールする方法、イライラとの付き合い方をご紹介します。
イライラの原因は本当に「子ども?」
まず、イライラの原因とは本当に子どもなのでしょうか。記事冒頭でもあったように、
- パパにイライラしていた
- 仕事や実家のことなど、他のことでイライラしていた
- 体調が優れず怒りっぽくなっていた
といった原因があるはずです。本当に子どものしつけが原因でイライラしたのか、育児が根源にあるのかを考え直してみましょう。
ママの第一感情は無視されがち
イライラの原因を紐解くと、
- 忙しくって遅れそうなのに、子どもが支度しなくてイライラした
- 子どもがぐずってパパにも手伝って欲しいほどなのに、気付いてくれなくてイライラした
- 全然眠れていないのに、子どもはわがままばかりでイライラした
といった怒り以外の「焦り」「悲しみ」「不快」といった感情が根底にはあります。怒りはこれらの感情をベースにした第二感情であり、本当の原因は第一感情です。
ママは育児を中心に担うために、ママの第一感情とは無視されがち。ママがいくらイライラを消そうと子どもを許そうとしても、すればするほどママの第一感情は無視されてしまうのです。
自分の気持ちを素直に認めて一瞬の怒りを抑える
では、ここまで説明したことを踏まえながらイライラをコントロールする方法を考えましょう。まず、ママの第一感情に目を向けることです。
- 今時間がなくて焦っているからイライラしたんだな
- 子どもにイライラしているのではなく、原因はパパの態度
- 睡眠不足を解消したらもう少し余裕が出るかも
など、子どもを怒りでコントロールするよりもずっとうまくいく原因が見つかるはずです。
とはいえ、例え時間がなくて焦るからといってすぐ仕事を辞めることは現実的ではありません。パパの態度に腹を立てても、時間をかけて話し合って家事・育児の分担をしなくてはなりませんよね。ママがすぐにできることとは、自分の気持ちを素直に認めることです。
「自分はこう思っている」という思いを、否定せず認めるだけで大丈夫。子どもへのイライラとは決してゼロにすることはできず、少なからず思い通りにいかないストレスはあるものです。自分の気持ちは素直に認め、「怒っても大丈夫」「それは当たり前」と自分を許してあげましょう。
イライラのコントロール方法、アンガーマネジメントについてこちらの記事でまとめています▼
子どもが小さいときはどうしたらいい?
では子どもが小さいときはどうしたらいいのでしょうか?子どもが言い聞かせが響かない頃のイライラは、子どもが手のかかる幼児期だからこそ深刻な問題です。
年齢ごとに見ていきましょう。
一歳半の子にイライラする
1歳半というと小さくてかわいい盛り。1歳になると育児もひと段落して、周りからも「落ち着いたでしょう?」と言われることも多いのではないでしょうか。ですが、1歳ごろから子どもは自我を持ち要求が複雑になって、イヤイヤ期が始まる子もいます。これまでにはない育児の難しさを感じるのもこの時期です。
1歳半の子にイライラしても、ママが難しい言葉で諭すと正しく理解してくれません。
- 子どもが分かっていないと思っても、声掛けをして言い聞かせする
- イライラが繰り返すならママの方からストレス解消をする
- 育児と向き合える環境を整える、完璧を目指さない
このような対策がおすすめです。1歳半の子にイライラすると罪悪感を覚えるママも多いのですが、決しておかしなことではなく「手がかかる時期だからこそイライラする」のは当たり前です。
良くも悪くも、子どもはぐずぐずしても気分が変わりやすいです。ママもリフレッシュしながら、気長に子どもと向き合っていきましょう。
1歳半の子どもへのイライラはこちらの記事も参考に▼
2歳以降イヤイヤ期の子にイライラする
2歳というと、「魔の2歳児」ともいわれるイヤイヤ期がやってきます。この頃の子どもにイライラしないママはほとんどいないほど、どのママも育児ストレスに悩みを持っているでしょう。
イヤイヤ期の子どもは何をしてもどんなにママが気遣っても、まったく通用しないことがあります。
- そんな時期だから仕方ないと開き直る
- ママは特にストレス解消を意識して
- 時々子どもと距離を取る、無理をしない
といった、ママへの負担を自分で取り除く対策がベストです。かなり辛くストレスフルな時期ですが、このイヤイヤ期もそう長く続きません。いつかは必ず楽になり子どもと分かり合えた瞬間がやってくるので、その瞬間を楽しみに乗り切るようにしましょう。
3歳からは言葉を使って言い聞かせを
イヤイヤ期も後半に入った3歳からは、言葉で言い聞かせしても聞き入れてもらいやすいです。とはいえ子どももまだまだ成長途中。少しずつママのペース、子どものペースと分けて考えられるようにはなりますが、イライラがぴたっと止むわけではありません。
- ○○だからやらないでねと理由を説明する
- ○○ちゃんがこんなことしたら、ママはとっても悲しい
- 今急いでいるから、○○ちゃんも少しお手伝いしてくれる?
3歳からは子どもへの言い聞かせに理由やママの感情を乗せてみるのもおすすめです。原因が分からず突然怒られても、子どもにとっては「ママに怒鳴られてびっくりした。怖かったから早く怒鳴るのをやめさせたくて、とりあえず謝った」と叱られた本質は伝わりません。
このあとも4歳の壁、6歳の壁と育児の悩みは尽きませんが、それでもさまざまな壁を乗り越えた親子ならきっと大丈夫。将来を悲観するのではなく、「この大変な時期を乗り切ったから次も大丈夫」と気楽に考えてみてください。
イライラをゼロにするのは不可能。ママの気持ちを切り替える方法
繰り返しお伝えしたように、子どもへのイライラを育児中にゼロにするのは不可能です。またストレスが溜まっているのに、その感情を無視して「母親なんだから」と全部を我慢してもいつかは限界が来ます。
そこで育児中のママにこそやって欲しい気持ちの切り替え方をいくつかご紹介します。
家事はほどよく手を抜く
育児は本当に大変です。いくら仕事だとしても、24時間365日続くものはありませんし、常に要求がそこかしこからやってきて物事に集中できない時間が続くことはないでしょう。
そんなストレスフルな状況で、家事まで完璧にこなすのは不可能。
- 時には総菜や冷凍食品で食事の手間抜きを
- 乾燥機付き洗濯機でやらない家事を増やす
- 子どもへの言い聞かせもある程度でOK
と、家事はできるところは手を抜きましょう。
これまでと同じような家事はできないというのは、パパにも正しく理解してもらった方がよいです。その点が夫婦の中ですれ違いになると「どうして私の気持ちを分かってくれないの」と余計なストレスにつながるので、家事も育児も夫婦が協力して乗り越えると理想的です。
誰かと話す機会を持って
育児は孤育てと言われるように、毎日しゃべるのは言葉の通じない小さな我が子だけ、仕事もお休み中で社会から断絶したように感じる…と思う育児中のママは多いです。誰かと話して悩みを聞いてもらったり、同じような子どもに手を焼くママに愚痴をこぼすだけでも気が楽になるので、積極的に誰かと交流するようにしましょう。
児童館や地域の子育てセンターには同じ境遇のママがたくさんいますが、お出かけがかえってストレスを溜めてしまう場合は、インスタグラムやツイッターなどSNSでママ友と交流してもかまいません。自分の落ち着くコミュニティを見つけて、毎日不安に思うことを話してイライラを解消していきましょう。
自分の時間を作る、プチ贅沢でストレス発散を
自分のご機嫌を自分で取るには、ママ一人の時間がとても大切です。「思えば子どもが生まれてからショッピングに出かけていないかも」そんなママは珍しくありませんが、想像以上にストレスは溜まっているものです。
子どもを育児保育に預けたりベビーシッターを利用したり、パパにお願いして一人の時間を作りましょう。可能であれば1度きりでなく、何度か定期的に一人時間を設けるとストレス解消効果もより期待できます。
一人の時間はママが好きなように過ごすのがおすすめです。子どもがいるとなかなか入れないおしゃれなカフェで一息ついたり、自分のためだけにお金を使ったりして、プチ贅沢で自分を労わってみましょう。
子どもへのイライラ・ストレス解消法はこちらの記事も参考に
子どもにイライラして手が出る、叩きそうになる
子どもへのイライラが頂点に達したら、手が出たり叩きそうになったりすることは珍しくありません。中には「1度だけ子どもを叩いてしまった」という方もいるかもしれませんね。筆者も子育て中、手を上げてしまったことが1度だけあります。
手が出るのはママの心が最大限のSOSを出している状態。最後にストレスと子どもへの暴力の影響を解説します。
前提として子どもを叩いたママも少なくない!
子どもに手を出すのは避けて通らなければならないことで、叩くのは絶対によくないです。そう分かっているぶん、ママとしては強い罪悪感を覚えますよね。
前提として、子どもを叩いたことのあるママは少なくありません。イライラが相当たまり子どもが言うことをきかず大騒ぎしたときは、つい頭を叩いたり手を強く引っ張ったりして、行動を止めさせたくなるでしょう。
子どもにイライラして叩くのは「しつけ」?
子どもをイライラして叩くのはよくないこと。当然分かり切ったことですが、この暴力は子どもにどんな影響を与えるのでしょうか?
- 怒りの表現方法が「叩くこと」になる
- 常に大人の顔色をうかがうようになる
- 善悪の区別がつかない
例を挙げてみると、こんなデメリットがあります。
イライラして怒る、叩いて子どもを言い聞かせするのは一体なぜでしょうか。根本を考えると「子どもに正しい行動を取って欲しいから」ですよね。しかし、叩くという「正しくない行動」を大人が見せることで、子どもはママのしつけやイライラを違う風に捉えてしまいます。やはりママがどうして怒っているのかは理解できず、その場では叩かれたくないから行動をやめても、次に繰り返すこともあるでしょう。
叩かない・怒鳴らない。怒りすぎを防ぐために
叩かない、怒鳴らない。こうした怒りすぎを防ぐためにはママが「次はもう絶対に叩かない」とかたく決心することが大切です。一人きりになったタイミングで口に出して決めてもいいですし、叩きそうになったら「ダメ!」と自分に言い聞かせても構いません。その結果として物に当たっても、子どもが安全ならそちらの方がよほどよいです。
怒りの感情とは、ピークが6秒間と言われています。「イライラが爆発して子どもに怒鳴ってしまいそう」と思ったら、目を閉じてゆっくり6秒数えましょう。目を開けたときはずいぶんとイライラが減っていることがわかります。
このようなアンガーマネジメントも活用しながら、子どもと向き合えるとベストです。
子どもを叩いてしまった…癖になってしまう?
子どもを叩いてしまったママ、怖いのは「この先子どもにイライラしたら、また繰り返してしまうんじゃないか」という点です。まず、先ほども説明したように子どもをもう叩かないと決意することが大事です。
次に、子どもを叩く癖ですが、これは今子どもへのイライラを心配してこの記事を読む優しいママなら、繰り返す可能性は低いでしょう。ママもイライラの調節が次第にうまくなるように、子どももいつまでもわがままで聞きわけのない幼児期ではありません。言葉を使って話し合える時期もやってきます。
ストレスで悩みイライラしている状態だと、「この先も真っ暗」と悲観的になりやすいですが、必ず楽になるときはあります。その時期まで、親子で一緒に成長できるとよいですね。
子どもを叩いてしまう、叩きそうになるママのお悩みをこちらの記事でまとめています▼
まとめ
育児中のイライラは本当に厄介なもの。特に子どもにイライラしないことなんて、ママの生活の中では不可能です。
大切なのはイライラと向き合い、正しく自分の中で感情を処理すること。ストレス解消を意識しながら、大変なときは周りの力やパパとも協力して乗り切っていきましょう。
【参考】
子育てのイライラが止まらない原因と解決方法、子どもへの影響は? | ALL | キッズアライズ