ママの体調や子供の成長具合、下の子を妊娠したタイミングなど、これまで続けていた母乳育児を中断する「断乳」をする方も多いです。しかし、断乳をする上で気になるのが「いきなり母乳をストップさせたら痛い思いをするんじゃないの?」という点。
多くのママが経験するおっぱいトラブルですが、今回は母乳育児を進めていた双子を断乳した体験からおっぱいトラブル対処法をご紹介します。断乳時の痛みが心配な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
断乳したけれど、おっぱいが痛い!なぜ?
母乳育児を続けるママにとってはピンとくることですが、赤ちゃんが泣いたりうまくおっぱいが飲めなかったりすると、母乳が過剰に分泌されて「胸が張って痛い」「乳首が噛まれて痛い」とおっぱいトラブルが起こる場合があります。
ママの悩みの種であるおっぱいトラブル。しかし、断乳したけれどおっぱいが痛い!といったことも多々あります。まずは断乳時になぜ痛くなるのか、考えてみましょう。
断乳後も母乳は作られるから
私自身双子を育てたママの一人ですが、双子が6か月になるまで母乳とミルクの混合育児をしていました。しかし、投薬の必要があるために断乳する必要が出てきたのです。
それまで頻回な授乳によって、乳首が痛くなったり分泌過多で胸が張ったりと、さまざまなトラブルに悩まされていました。断乳すればおっぱいトラブルともさよならできるのかな?と思っていたのですが、断乳してからこそ痛いと思うことは増えるそうです。
これは断乳後も母乳は作られるから。これまで子供が飲んでいた分がそのまま残り、硬くなったり痛みが出たり、熱を持ったりすると言われています。助産師さんに聞いたところ、母乳分泌が活発なほど断乳後の痛みは強くなるそうです。
特に3~4日目が痛いというママも
断乳後におっぱいが痛いのは、個人差があります。多くのママが3~4日目が痛みのピークを迎え、それから次第に収まってくるのだそう。
特に痛みがひどい時は、子供を抱っこするのも難しいほど。寝返りをすると痛むために夜中に何度も目が覚めたり、肩こりが激しくなったりといった症状も私の場合は現れました。
乳腺炎を引き起こしていることもある
断乳時の痛みを放置しておくと、乳腺炎が引き起ることもあります。乳腺炎とは、母乳を分泌する乳腺が炎症を起こした状態のこと。母乳が溜まることで起こる「うっ帯性乳腺炎」から「化膿性乳腺炎」になり、悪化すると高熱が続くこともあります。
これらの乳性炎については、こちらのコラムにて詳しく説明してあります▼
https://cocololabo.com/blog1/dannyu-nyusenen
あまりにも断乳後のおっぱいが痛い場合は、乳腺炎の可能性も考えておかなくてはなりません。早めの対処が大切です。
断乳痛いときのケア方法は?
では、断乳時におっぱいが痛いときはどうすればよいのでしょうか。症状に合わせてケアする必要がありますが、私が痛かったときのケア方法をご紹介します。
まずは我慢せず圧を抜く程度に搾乳する
断乳時におっぱいが痛むときは、我慢せずに「圧を抜く程度」に搾乳すると良いと教えてもらいました。母乳はしばらく与えないでおくと自然と分泌量が減りますが、断乳後すぐにストップするわけではありません。
ただし、搾乳は絞り切るとまた次に母乳が作られてしまい、堂々巡りになることも。しっかり絞り切るのではなく、少しずつ搾乳するようにしましょう。
段階的に断乳する
そもそも100母乳与えていたものを、いきなり0にするとおっぱいの張りは強くなります。そのため、断乳を始める前から少しずつ授乳を減らしてみましょう。
断乳を決めた時、1か月を目途に進めていくことにしました。まずは日中だけミルクにして寝る前だけ母乳をし、次第に夜も少なくしていくことでおっぱいにも負担なく断乳できます。
断乳をする場合、子供が哺乳瓶やミルクを飲めるかも気になるポイントですよね。まずは母乳も与えながら、ミルクでも授乳できるかどうかをチェックしていくことが大切です。
熱を持ったところを冷やす
痛みの出たおっぱいに触ってみると、熱を持っていることがわかります。脇の下やおっぱいなど、痛みのあるところを冷やすと一時的に楽になります。
ただし「冷やせば冷やすほどよい」わけではなく、ママが心地よいと思う程度に留めておきましょう。また、冷やし過ぎて風邪を引いてしまう点にも注意が必要です。
私は柔らかい冷却材を使って冷やしましたが、冷えピタなど冷却シートを使う方も多いかもしれません。冷却シートは使うママによっては、体温ですぐぬくもってしまい効きにくさを感じるかもしれないため、氷のうなどを使ってみてくださいね。
お風呂はシャワーに
最後に断乳時の痛みを避けるためにアドバイスを受けたのは、「湯舟に浸からずシャワーで済ませて」ということでした。これは、体の血流がよくなり体温が上がると、母乳が作られてしまいさらに痛みが出るからです。
断乳直後などおっぱいが痛いときは、シャワーでさっと入浴を済ませると良いでしょう。
断乳でおっぱいが痛い。いつ治る?
断乳時のおっぱいトラブル。痛みが一切ない方もいますが、それでも「いつ痛くなくなるの?」と不安になるかもしれません。
最後に痛みはいつ引くのか、体験談からご紹介します。
5日目で痛みは半分程度に!
痛みの程度やいつまで続くのかは個人差がありますが、私の場合は最初子供を抱き上げることもできないほど痛みました。少しずつ搾乳を続け、冷やしながら5日目には痛みは半分程度に。この頃は、寝返りも違和感はありますが打てるレベルにはなっていました。
ママそれぞれことなりますが、卒乳や断乳で痛いと思った周りのママは「3~4日目がピークだった」と話してくれます。そこから徐々に痛みがなくなっていきますが、痛いときは放っておくのではなく、先ほどご紹介したような適切なケアが必要です。
1週間後にはすっきり
1週間経つと痛みもなくなり、また「夜間に母乳が出てきて寝間着が濡れてしまう」といったトラブルも起こらなくなりました。胸の張りも少なくなり、いつまでも痛いわけではないんだなあと感じたことを思い出します。
しかし、これも個人差はあります。もし痛みが長く続くようだったり、痛みのケアが効かなかったりしたら受診することも考えておきましょう。
我慢できない痛みや長期間痛むときは迷わず受診する
断乳時に強い痛みを感じたり、痛みを我慢するあまり発熱したりといった場合は、すでに乳腺炎になっているかもしれません。断乳では痛さを感じるママは多いものの、その痛みは「我慢すれば治る」ものではありません。
こうしたおっぱいトラブルは、助産師さんや医師に相談できます。産院に相談したり、近所に母乳外来のある病院などがあればあらかじめチェックしておきましょう。断乳を決めた時に、私は医師から「痛みを緩和する薬も処方できる」と聞きました。対処できる方法はたくさんあるので、必要に応じて病院を利用してくださいね。
まとめ
断乳時痛いときの対処法、体験談からご紹介しました。特に母乳がよく作られるママ、突然断乳の必要が出てきたママは、とっさのことに対処に困るかもしれません。
おっぱいが痛いときは、適切なケアが必要です。また、痛みが強いときや我慢できないときは、痛い日が続いていなくても病院を受診すると解決できるかもしれません。乳腺炎をはじめとする大きなトラブルにならないうちに、我慢せず正しくSOSを出してみてくださいね。
【参考】