【公認心理師監修】年齢別子供ができるお手伝い!お手伝いの持つメリットも解説

お手伝い

子供の成長とともに、お手伝いをお願いしたいなと思うママは多いです。けれども、

  • 何歳からお手伝いできるの?
  • どんなことをお願いしたらいい?
  • 何度言ってもお手伝いしてくれない…。どうしたら?

と悩みもたくさん出てくるのではないでしょうか。

お手伝いは子供の健やかな成長をたすけ、将来の良い生活習慣を見つけるきっかけにもなります。そこで今回は、年齢別に子供ができるお手伝いをご紹介。

お手伝いの持つメリットやねらい、お手伝いをお願いするときのポイントまで詳しくチェックしていきましょう。

お手伝い何歳から始める?

家族で お手伝い

お手伝いは一体何歳から始めたらよいのでしょうか。まずはいつお手伝いを始めるかを考えてみましょう。

多くの子は3歳から

子供の家事手伝いに関するアンケートでは、以下のような結果になりました。

子供の家事手伝いを何歳からはじめさせたか

家事手伝いは3、4歳からが普通? 子供の家事手伝いについての調査 | 家事代行コラム|家事代行比較サイト- カジドレ

このアンケートだと、多くの子が3~4歳でお手伝いを始めています。

3歳や4歳は幼稚園に通う子も多く、行動範囲やできることが増える時期好奇心も旺盛なので、お手伝いをお願いしやすいかもしれません。

基本的に3歳から始める子は多いですが、子供の成長次第で合うお手伝いを見つけてお願いするのが理想的です。例え3歳のお手伝いだとしても、子供が少しずつ自分のことをやってくれるだけでママの負担もぐっと楽に感じますよ。

できる限り早めから始めるのがおすすめ

おすすめするのは、できる限り早いうちから始めることです。お手伝いは簡単なものだと、

  • 自分で歩ける
  • 簡単な受け答えならできる
  • 物を持てる

この3つができていればOK。中には1歳から始める子もいます。

なぜ早めにお手伝いをする方が良いのかというと、お手伝いが習慣になりやすいからです。また、お手伝いは自立心も促し子供の健やかな成長が期待できるもの。ママの真似を始めたり、おもちゃではなく大人が使う掃除機や調理道具に興味を持ち始めたら、少しずつできる範囲からお手伝いをお願いしても良いかもしれません。

お手伝いをお願いするタイミングはこちらの記事でもご紹介しています。▼

うちの子はもう〇歳だけど…何歳から始めてもOK!

ここで不安に思うのが「うちの子はもう4歳。お手伝い始めるのが遅いかも…」というママもいるかもしれません。けれども、子供のお手伝いは何歳から始めてもOK。どうしても子供が小さなうちはできることも限られる上、「私がやった方が早い」とママが先にやってしまうことも多いです。

お手伝いは何歳からでも始められるものですし、年齢が上がるとその分お手伝いの範囲も広がります。ママとしても助かる部分がたくさんあるので、ぜひ今からお手伝いにチャレンジしてみましょう。

お手伝い何歳から?と悩んだらこちらの記事もチェック▼

お手伝いの持つ意味・メリットとは?

お料理 お手伝い

お手伝いをお願いした最初のうちは、子供も慣れずママがやるよりも何倍も時間がかかったりします。「一体、お手伝いの意味はあるのかな…」と思ってしまう方もいるかもしれませんね。

お手伝いにはたくさんのメリットがあり、子供にもママにも嬉しいポイントがあります。ここからはお手伝いの意味やメリットを考えてみましょう。

身の回りのことを自分でできる力が身につく

お手伝いはどれも、子供が成長する上で欠かせない家事や身の回りのことです。家族の誰かが洗濯物を片付けないと、明日着る服がありません。誰かがお料理をして配膳をしないと、晩ご飯は始まらないでしょう。

こうした生活の流れを、お手伝いによって自然と自分でできるようになっていきます。子供の成長には「自立」を促すことは大切ですが、お手伝いは自分一人でできるようになるという自立を促すそのものなのです。

どんな小さな子でも、「一人でできた!」とお手伝いを完了することで自信につながります。満足感を得るという点でも、お手伝いを積極的にお願いしておきたいですね。

自己肯定感を育む

お手伝いによって

  • ママから褒められた、感謝された
  • できることが増えた
  • 成功した

こうした体験を重ねることで自己肯定感が育まれます。ママとしては「お手伝いで助かったよ」「上手にできたね、この前よりももっとできるようになったね」「ありがとうね」といった前向きな言葉をかけていきたいですね。

家族の中の「役割」を持つことができる

お手伝いによって「洗濯物を片付けるのは○○ちゃん」と自分の仕事が決まると、家族の中で役割分担ができます。子供のお手伝いは、この役割を持つ最初の一歩です。自分の役割が生まれることで、家族の一員としての充実感が得られるでしょう。

家族も大きな目で見ると、社会の仕組みと同じです。将来、社会の中で自分ができることを役割として見つける以上、小さなうちからお手伝いで「役割を持つ」ことに慣れておくとよいでしょう。

責任感や思考力が身につく

どんな小さなお手伝いでも、一度やり始めたからには責任感が伴います。「このハンカチを折りたたむまでお手伝い」「お皿を運ぶまでお手伝い」こういった点を意識して、お手伝いをお願いしておきたいですね。

また、お手伝いをするにあたって子供はいろんなことを考えます。おもちゃで楽しく遊ぶときには得られなかった思考力や工夫する力も、お手伝いを通して育むことができるでしょう。

お手伝いのメリットはこちらの記事にも詳しくまとめています。▼

【年齢別】子供にお願いしたいお手伝い

親子 料理

お手伝いの持つ意味、メリットは大きなものです。できることから子供にお手伝いをお願いしてみたいですよね。

ただ、「1歳の子にできることはある?」「どんなお手伝いをすればいい?」と疑問はたくさんあります。そこで、年齢別に子供にお願いしたいお手伝いをチェックしてみましょう。

【1歳】簡単なことから少しずつ

歩き始めて、物を持てるようになったらお手伝いスタート。1歳の子でもできるお手伝いをまとめました。簡単なことから少しずつ初めてみましょう。

ゴミをポイしてきてね

丸めたティッシュや紙の切れ端など、1歳さんでも持てる大きさのゴミを、ゴミ箱にぽいっと捨ててみましょう。ママは子供にゴミ箱に捨てる姿を見せて教えて、お手伝いをお願いしてみてくださいね。

これだけのことでも十分にお手伝い。お片付け習慣を身につけるためにもゴミ捨てはぜひやっておきたいので、挑戦してみてください。

おむつを取ってきて

おむつを置く場所を教えたら、交換するときに「取ってきて」とお願いしてみましょう。慣れるとおしっこが出たタイミングで、おむつを自分から取ってくる子もいます。

1歳さんはトイトレを意識し始める子も多いですよね。おむつを取ってくるというお手伝いから、トイレを意識させる練習にもつながります。

おむつをしまうケースは子供の手の届かないところに置くママもいますが、お手伝いしてもらう場合は子供にもわかりやすく手の届く低い位置にしておきましょう。

おもちゃにバイバイ、おやすみ

こちらもお片付けを意識したお手伝い。1歳さんなのでお昼寝前や就寝前など、遊び時間を区切るときにおもちゃを簡単にお片付けするお手伝いを始めてみましょう。

ただし、お片付けは複雑だと大変。ボックスにぬいぐるみをしまう、積み木をケースに戻すといった簡単なところから始めてみてくださいね。

1歳さんのお片付けはこちらの記事にもまとめています。▼

【2歳】ママの真似から始めてみよう!

2歳になったら、少しずつママの真似を始めてみましょう。言葉も増え、やりとりもできるのでお手伝いはママと一緒に親子のコミュニケーションを楽しみながらやってみてくださいね。

洗濯物干し、お片付け

背の低いところに洗濯物を持って行って、干すお手伝いもおすすめです。タオルハンガーなどなら2歳さんでもできるので、様子を見ながらできる範囲で始めてみましょう。

また、お片付けも忘れずに。子供用のハンカチやハンドタオルなら折ってお片付けするところまで一緒にやってみます。お片付けする場所はこの頃から教えておくと、「自分のハンカチやお洋服はどこにしまわれているのか」が認識でき、今度「自分で用意する」という行動に繋がりやすくなりますよ。

お風呂掃除

夏場のお風呂掃除は、水遊びの感覚でできる楽しいお手伝い。浴槽の中に入ってスポンジで擦ったり、シャワーや洗面器を使って泡を洗い流したり、楽しくママのお手伝いをしてみましょう。

気を付けたいのは浴槽は滑りやすく、放っておくと溺れることもあります。必ず目の届く範囲でお願いをし、冬場は寒いので避けておいた方がよいでしょう。

拭き・掃き掃除

簡単な拭き掃除・掃き掃除なら2歳さんにもお任せできますね。雑巾拭きは体幹を鍛えるためにも適した運動になるので、おうち時間の長い雨の日やお休みの日などに親子でお掃除してみましょう。雑巾掛けは、体幹筋肉だけでなく、空間認知能力バランス感覚も鍛えることが出来る、子供の成長にとって嬉しいことが満載のお手伝いです。

すべて終わったら、ママと一緒に「ピカピカになったね」「気持ちいいね」と言い合うことで、お手伝いをしたあとの爽快な気分を楽しめます。

お料理のお手伝い

最後はお料理のお手伝い。2歳さんなので包丁を使った難しいものは避け、「手でちぎる」「かき混ぜる」といった簡単な調理方法をお手伝いとしてお願いしてみましょう。工作の気分でできるので、子供も気分よく手伝ってくれることが多いです。

お料理はできたあとも楽しいものですよね。お手伝いすることによって、「偏食だった子供がトマトを食べてくれた!」なんてこともあります。食卓に出したときは、子供のお手伝いに感謝を伝えてみましょう。

2歳でできるお料理お手伝い、レシピなどはこちらの記事にまとめています。▼

【3歳】身の回りのことをお願いしてみよう

3歳になったら、幼稚園・保育園に通う子も増えます。朝の身支度や食事の準備など、子供にとって大切な身の回りのお手伝いをお願いしてみましょう。

洗濯物干し、お片付け

2歳から引き続き、洗濯物干し・お片付けをお願いできます。3歳になると簡単なハンカチ・タオルなどに加えて、自分のお洋服も少しずつたためるようになるとよいですね。もちろんたたんだあとは、普段しまう場所へきちんと戻しましょう。

3歳さんは身長も伸び、できることも増えますが、ベランダでの作業には要注意。手の届く範囲で構わないので、ママは洗濯物のお手伝い中は見守ってあげてください。

食事の配膳、お片付け

食器の配膳・お片付けも3歳さんならお願いできます。「これはパパのお箸、赤い色はママのお箸だよ」と特徴と一緒に教えてあげると、意外と覚えて配膳してくれるものです。ただし小さな手で持つために、重たい丼や熱い汁物などはママがサポートしてあげてください。

この時に、数の数え方(一個、二個、一枚、二枚、など)や、3つ程度までの数「お皿を2枚持って言ってね」と言い、「1枚、2枚」と数えながら手渡すことなどで、数の基礎を身につけていくことも出来ます。

食事のあとはお片付けも忘れずに。自分の食器を片付けることで、食事を「ごちそうさま」できる良い区切りになります。

食器洗い

大きくなった3歳さんは、食器洗いにも挑戦してみましょう。洗剤を付けると滑りやすくなるので、できる範囲でママ・パパのサポートのもとでゆすいだり洗ったりができると理想的です。

また、自動食洗器にお皿を入れるお手伝いをする子もいます。ご家庭に合わせたお手伝いを子供に用いしてあげてくださいね。

お米を研ぐ

最後はお米を研ぐお手伝い。こちらもお料理のお手伝いのひとつですが、お米を研ぐのは比較的簡単で力も使いません。3歳のころからお米研ぎを手伝っていると、「お米が炊ける仕組み」も分かるようになるでしょう。

3歳のお手伝いについてこちらの記事もチェックしてみてくださいね。▼

【4歳】レベルアップしたお手伝いに挑戦

4歳さんは一段とお手伝いの幅も広がる時期。よりママとしては助かるお手伝いもお願いしてみましょう。

食器洗い

まずは食器洗いです。この頃には「割れにくい子供用食器をすべて任せる」「コップを洗う担当にお願いする」といった、その子だけの役割をお願いすると良いでしょう。

これまで洗うだけだった食器洗いも、できれば食器拭きまで挑戦してみても良いかもしれません。難しいことも多いですが、できると大きな達成感が得られますよ。

玄関の靴を揃える、電気を消す

玄関の靴を揃え、トイレの電気を消すなど、身の回りのことを自分の責任でできるようにお手伝いをお願いします。こうしたお手伝いは生活習慣につながる上、家族で過ごすためのマナーも身に着きます。

電気スイッチに手が届くようになったら、でも良いのですが、子供の成長に合わせてこれまでママがやっていたことを、少しずつ子供にお任せしてみてください。

卵を割るなど難しい調理

お料理も4歳ならではの難しいものに挑戦。卵を割ったり菜箸を使ってかき混ぜたり、こうしたお料理のお手伝いも4歳さんならできます。まずはママがゆっくりお手本を見せて、慣れるまで何回か繰り返してみましょう。

もし失敗しても「当たり前」。ママとしては、時間と心にゆとりがあるときにお手伝いをお願いするとうまくいきます。

幼稚園・保育園の身支度

朝の着ていく服を取り出す、上靴や体操服を用意するなど、自分の身支度を自分でやるのも立派なお手伝いです。お弁当を包む、鞄に入れるといった簡単なことから始めても構いません。

また、園から帰ったあとも自分でやりたいものですね。鞄をしまう、お弁当箱をキッチンに出すなど、身支度・帰り支度のルーティンを少しずつ子供にお手伝いしてもらいましょう。

【5歳】子供だけにしかできない「役割」を

5歳になると子供も責任感を持ち始める時期。この頃はママのサポートを少しずつなくし、子供に家族としての「役割」をお願いしてみてはいかがでしょうか。

ご飯をよそう、包丁を扱う調理

配膳や食後のお片付けは継続して、ご飯をよそったり副菜などをよそったりと次のステップのお手伝いを始めてみましょう。また、お料理のお手伝いは包丁を扱うものもチャレンジできます。

子供が調理に興味を持った段階で、ママのサポートがあれば「きゅうりを切る」「練り物をカットする」といったやさしい包丁の使い方ならできそうですよね。子供の安全は第一に、できることから始めてみてください。

洗濯物を取り込む

洗濯物を取り込む係を子供にお任せしてもよいかもしれません。背の高いところにあるバスタオルなどはママがやって、手の届くタオルハンガーやピンチハンガーのところは子供がお手伝いします。

このように「洗濯物は○○ちゃんにお願いするね」と役割をお任せすることで、子供も責任感とやる気が生まれるかもしれません。

植物を育てる、ペットのお世話など

植物を育てるための水やりやペットのお世話など、より責任感の強いお手伝いにも挑戦してみましょう。水やりや生き物のお世話は、幼稚園や保育園で経験のある子もいるかもしれません。

ただし、子供は忘れてしまいがち。お願いするのはよいのですが、ママは毎日できているかどうかさりげなく確認してあげましょう。もし忘れていたら、一緒にお世話をお手伝いしてあげてくださいね。

朝の持ち物チェック

朝の身支度も続けて5歳さんでも行いましょう。この頃になると「何を持って行くべきか」が頭に入っている子も多いです。これまではママが用意したものを持って行く子が多かったかもしれませんが、自分で持ち物をチェックし一歩進んだ身支度のお手伝いができるとよいですね。

このお手伝いを続けると、小学生に上がったときに身支度の習慣が身についています。子供も暮らしやすくなり、ママとしてもとても助かるので、しっかり続けていくとよいでしょう。

「お手伝いしてくれない!」どうしたらいい?

ご飯 子ども

お手伝いはメリットも大きいもの。とはいえ、思うようにお手伝いに興味を持ってくれない、お手伝いが進まないとママとしては焦ってしまいがちです。お手伝いのやる気を出すコツを見ていきましょう。

小さなうちは簡単なお手伝いを

お手伝いをなかなかしてくれないとき、子供にとっては難しいお手伝いなのかもしれません。今一度ちゃんと子供の手の届く範囲でお手伝いができるか、力が必要なものではないかを見直してみてください。

小さなうちは、どんな簡単なお手伝いから始めても構いません。また、少しでもお手伝いできたら感謝を伝えて一緒に喜んでみましょう。

ママと一緒にお手伝いを

子供は大人と違って、簡単には複雑なお手伝いはできないもの。お話してお手伝いのやり方を説明するより、ママも一緒にお手伝いを進めて「見て教える」方が効率がよいこともあります。

一緒に家事をこなすことで、親子の会話もはずみよいコミュニケーションに。これだとママがやった方が早いかも…と思っても、子供がお手伝いに慣れるまでは一緒にやるようにしましょう。

遊びも交えて楽しい雰囲気で

ときには「ママと競争しよう」とゲーム感覚でお手伝いするのも大切です。お掃除やお洗濯など、作業を続けるときは遊びも交えると楽しい気分でお手伝いできそうですね。

また、お手伝いするときは音楽を流して「お片付けの時間」「お洗濯の時間」とお知らせするのも効果的です。

ただしお手伝いによっては、配膳で競争するとお皿を割る危険がありますし、お風呂掃除で慌てると滑って転倒する恐れもあるでしょう。場合によっては慎重に、できるところでは楽しくお手伝いできるとベストです。

お手伝いできたねシールも効果的

継続することでやる気がおき、「次も頑張ろう」と明日のお手伝いに繋がります。そこで、お手伝いができたねシールなどで記録してみるとよいかもしれません。

特に5歳さんのお花の水やりなど、毎日続けるお手伝いでは「今日やったのかどうか」を振り返る機会が作れます。ご褒美のためにお手伝いを記録していると、続けてきたものが目に見えるのでモチベーションにもつながるでしょう。

お手伝いお願いする時にママが注意したいこと

子供 水やり

お手伝いをおねがいするときに、ママが注意したいことがいくつかあります。親子で気持ちよくお手伝い習慣が作れるように、一度チェックしておきましょう。

最初から完璧を求めない

特に小さな子ほど、最初から完璧にお手伝いはできないものです。子供がお手伝いをやりたがるのは「できないこと」だからです。この成長欲を刺激するためにお手伝いを始めるので、最初からできなくてもママはゆっくり見守ってあげましょう。

まずは、お手伝いに挑戦することが大切です。始めるときが重要だと捉えて、お手伝いを続けていくとよいでしょう。

どんなことでもできたことを褒める

例えどんな簡単なお手伝いでも「やって当たり前」ではなく、成果を一緒に確認して褒めてあげましょう。ときにはお手伝いがうまくいかなくて、子供が落ち込むこともあります。ここでママとしては、「観察力」で褒めるポイントを見つけてあげたいですね。

「昨日よりも○○ができたね!」「言われる前にお手伝いしてくれてありがとう!」など、できなかったことではなくできたことに注目して、次のお手伝いにつながる声掛けを心がけましょう。

ひたすら「待つ」ゆっくり子供のペースで

次に大切なのは、待つこと。お手伝いで新しい挑戦をしたときは、大人ほどてきぱき動けませんし、ゆっくり子供のペースでしかできません。「早く早く!」と急かしたくなることもあるかもしれませんが、ママは根気強く子供のお手伝いを待ってあげてくださいね。

「これだと私がやった方が早いのに」と思うかもしれません。特に忙しい朝や夕方はママの気持ちにも余裕がなくなりがちですが、お手伝いを子供がやってくれたら、その意欲をできる限り尊重してあげましょう。今日は無理!と思ったら、時間があるときにでもゆっくりお手伝いを進めます。

感謝の気持ちを伝えて

子供のお手伝いのモチベーションとは、やはり「できなかったことができるようになった満足感や達成感」と「ママからの感謝の気持ち」です。お手伝いをしてもらったら、どんな小さなことでも「ありがとう」と感謝を伝えてあげてください。

このとき、「偉いね」「おりこうさんだね」とやや上から目線の声掛けはおすすめできません。子供を子供扱いせず、ママだって子供のお手伝いで「助かった」と力になったことを言語化してみましょう。ママが感謝を伝えることで、子供も自然と他の子に感謝する気持ちが育まれますよ。

毎日根気強く続けてみよう

お手伝いは必ず毎日続けましょう。1~2歳の小さな子は難しいかもしれませんが、3歳からの身支度や毎日の食事でお手伝いが始まったら、いくら些細なことでもよいので継続を大切にします。

毎日続けると、お手伝いは次第に「頑張って取り組むこと」ではなく「習慣のひとつ」になります。この習慣化こそ、お手伝いの持つ大きなメリット。将来的に自分のことが自然と自分ででき、生活能力が高い子になると、ぐっと生きやすくなるはずです。

大きくなってからでもお手伝いを始められますが、習慣にするには幼少期のころにお手伝いこそ大切です。それまでママがすべてやってあげていると、子供にとっては「面倒くさい」「やりたくない」ことと認識されてしまい、習慣化するのは難しくなるのです。

ぜひ、子供が小さいころから毎日のお手伝いを生活に取り入れてみてください。お手伝いはできることから、ゆっくりで構いません。子供にあうお手伝いを見つけてあげましょう。

子供のお手伝いについてママが知っておきたいポイントはこちらの記事も参考に▼

まとめ

子供のお手伝いは何歳からでも始められます。小さなことでもよいのでお手伝いを続けて、習慣として身につけられるとよいですね。子供が家事に興味を持ち始めたら、ぜひ家族の中で役割を与えてお手伝いをお願いしてみましょう。

また、お手伝いはママのサポートやお手本が重要です。ときにはお話しながら、遊びながら、お手伝いを親子のコミュニケーション手段として楽しく進めてみてください。

【参考】

【年齢別】子どもにどんなお手伝いをしてもらうとよいのか | 保育のひきだし ~こどもの可能性を引き出すアイデア集~

子どもの「お手伝い」はなぜ必要?お手伝いが教育に与える効果4つ | コエテコ

家事手伝いは3、4歳からが普通? 子供の家事手伝いについての調査 | 家事代行コラム|家事代行比較サイト- カジドレ

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。