【公認心理師監修】子供の「自我の芽生え」とは?子供のイヤイヤとの向き合い方、自己形成を詳しく解説

自我

育児中のママがよく耳にする「子供の自我」。よくイヤイヤ期が訪れると「自我が芽生えて子育てが大変になった」といった言い方をします。

この自我を、「わがままになる原因」「自我が強いと大変」とネガティブなイメージを持つ方も多いです。とはいえ、“自我”とは何なのでしょうか?

今回は公認心理師監修の元、自我とは何か、自我が芽生えた子供とどう向き合うのかを徹底解説。子供の自我が芽生え、育ち、どのように自己形成に影響していくのかまで一緒に学んでいきましょう。

「自我の芽生え」とは?

ママ 自己肯定感

生まれて間もない赤ちゃんの要求はとても単純です。「お腹が空いた」「おむつを交換して欲しい」など、泣いている原因を取り除けばご機嫌は保たれますよね。赤ちゃんが「このお洋服の色はイヤだ!」「ミルクじゃないものが欲しい」と訴えるのは、かなり珍しいかと思います。

しかし、1歳を過ぎた頃から要求は複雑になります。「ご飯を食べたくない、おやつをずっと食べていたい!」「まだまだ遊びたい!」など、こうした自己主張を始めると「自我が芽生えた」と表すこともあるでしょう。

この「自我の芽生え」とは何なのでしょうか。子供がわがままになること?育児の壁という意味?さまざまな疑問が出てきますよね。自我について、まずは心理学的に解説していきます。

そもそも「自我」とは

自我とは端的に言うと、自分自身を感じる意識「わたし」という感覚そのものを指します。これはオーストリアの心理学者フロイトが提唱したもので、心理学の中でも最も有名と言える説かもしれません。

大人もみんな、自我を無意識のうちに感じています。「わたし」は他人とは異なる存在であり、例え一緒に暮らしているパパの意見だとしても「自分とは違う」「自分の考えを完璧に理解してはくれない」と分かっていますよね。この感覚こそが自我です。

自我は心の構造を作るもの、とフロイトは提唱しており、自我の他にも

  • 超自我
  • エス

が心の構成要素としています。エスと超自我は人間の本能そのもので、自我と3つがバランスよく存在することで「本能的には自分の好きにしたいけれど、社会性や倫理に基づいてセーブできる」と心の均衡が保たれます。

詳しい自我の説明は以下のブログを参考に▼

子供の「自我の芽生え」は何歳ごろ?

子供の自我の芽生えについて立ち戻って考えてみましょう。1歳ごろの子供の要求が複雑になり、これまでとは違った育児の大変さを感じるようになります。

  • 「抱っこすれば泣き止んでいたのに、今は抱っこではないみたい」
  • 「離乳食の好き嫌いが出てきて大変」
  • 「ママ以外を拒否するようになった」

こんな悩みはよく聞かれるもの。これも、自我の芽生えのひとつです。

ただ、自我の芽生えは明確に「〇歳ごろ」と言い表すことができません。自我は大人でも子供でもみんなが持っているものであり、生まれたときから自我はあるからです。赤ちゃんが泣いて笑って周囲から反応を受け取るのも自我がさせることですし、まだ言葉をしゃべらない子供がおもちゃを選び取ったり離乳食の好き嫌いをするのも自我です。

ただし、「自我の芽生え」というのは子供が成長する中でやっと大人に「わたし」という意識が伝わるようになったために、自我が出てきた、自我の芽生えと言われるのでしょう。

出典:自我の意味とは何か公認心理師がわかりやすく解説,ダイコミュ用語集

こちらは女の子が自称する年齢を表したものですが、見てみると1~2歳ごろに「わたし」「○○ちゃん」と自分を意識することがわかります。このため、自我の芽生えは1~2歳ごろと考えられます。

特に1~2歳ごろの子供の自我は言い聞かせできないけれど要求が複雑、さらに子供自身も「どうして欲しいのか」を正しく大人に伝えられないため、ママとしては自我を強く認識するようになります。自我が出てきて育児が大変…と言われるのもこの頃でしょう。

自我の芽生えは何歳ごろか、気になる方はこちらのブログも参考にしてくださいね▼

イヤイヤ期と自我の関係とは

2歳ごろから始まるイヤイヤ期。自我の芽生えというと、この自己主張が激しくなるイヤイヤ期を想像する方もいるかもしれません。

イヤイヤ期と自我の芽生えはどちらも子供の成長過程でしかなく、自我の芽生えが早かったからといって子供のイヤイヤがひどくなるわけでも、自我を抑制できていないからイヤイヤが激しいわけでもない点に注意しておきましょう。誰にでもイヤイヤする時期はやってくるし、子供の心が成長している以上避けられないことです。

イヤイヤ期の子供では、自我=わたしという意識と自分で作ったルールが共存しています。「積み木がうまく積めないけど、自分でやり遂げないとイヤ!」など、ママが手助けしても解決できない癇癪を起こすことも多いです。

後ほど詳しく説明しますが、年齢に応じて子供の自我との向き合い方は変わってきます。イヤイヤ期で悩んでいるママは、子育ての仕方が悪かったから子供がわがままを言うのだと勘違いせず、どれも「子供の心が成長している証拠」として受け止めてくださいね。

自我とは「ワガママ」なの?

母親失格 特徴

「わたし」という自意識が強いと、自分のやりたいことや思いを伝えるイメージだけが激しく、「ワガママな子になるのでは?」と思うママもいるでしょう。これは、明確に自我が強い=ワガママではありません。

自我の芽生えが早いからといって手がかかる子ではないですし、イヤイヤ期が大変になるわけでもありません。自我をもっと理解するために、自我がしっかりあるメリットとデメリットをチェックしてみましょう。

自我をしっかり持つメリットとは

自我をしっかり持つメリットとは、「自分がどんな意見であるか」「自分は自分である」としっかり認識できている証拠だという点が挙げられます。自我が強い人は自分の信念や意思が明確で、好きなこと・やりたいことがはっきりしています。

社会性ばかりを追求すると、自分の考えや気持ちは後回しになります。もちろん子供はいずれ成長し社会観や倫理観が求められることになりますが、そのとき「自分」が意識できていないと中身が空っぽの人間になってしまうでしょう。やりたいことがわからないまま漠然と生きていても、幸福感は下がる一方です。

このため、「自我が強い」というのは必ずしもネガティブな表現ではありません。主体的に生きることができ、自分を肯定できる自己肯定感が意識できているのも自我をしっかり持つメリットです。

自我をしっかり持つデメリットとは

自我とは決して「ワガママ」なだけではありませんが、自我を通し過ぎると当然「わがまま」「頑固」という見方を周囲からされてしまうでしょう。大切なのは、自我を通しても良い場面とそうでない場面を見極める力です。

子供の自我が強いのは、小さいうちはなんの問題もないでしょう。ですが、家庭から保育園や幼稚園に行くようになり、学校にも通ってたくさんの人と関係を築きます。その集団生活の中で自我を通すと、うまくいかないこともあるのです。これが自我が強すぎると起こるデメリットと言えるでしょう。

自我が強い、自我がしっかりしているのは「わたしはわたし」「他人と自分は違う」と分かっている証拠です。しかし、自我を通しても良い場面、悪い場面があるというのは、親として正しく子供に伝えていきたいところですね。

自我とは「ワガママ」なのか、この記事でも詳しく解説しています。

子供の自我はどのように成長するの?

母親失格 怒ってばかり

自我が芽生えた子供は、その後自我を確立し「自分とは何者か」を認識していきます。こうして自分に対する意識、気持ちを成長させるわけですが、どのように「自分」への認識は変化していくのでしょうか。次は、自我の確立について解説していきます。

自我の芽生えから自我の確立へ

「これまでの育児とは違った難しさがある」ために自我の芽生えに注目されがちですが、自我の芽生えは次第に「自分」という意識が高まり、自我形成へと向かいます。この自我形成は子供にとって大切な成長要素。自我形成のために必要なこともあるため、ママとしては「どうやって子供の心が成長するのか」を詳しく知ることが大切です。

育児にはさまざまな困難があり、壁を乗り越えると新しい壁が現れますよね。その都度子供にどう言い聞かせよう?どう向き合えばいいの?と悩みますが、自我形成がどのように行われるかを知ることで、育児のヒントが得られることもあります。

自我形成についてこちらの記事でも詳しく解説しています▼

乳児期の自我形成:周囲からのポジティブな反応を待つ

自我の芽生えは1~2歳ごろ、と言われはいますが、赤ちゃんの頃から自我はあるとお伝えしましたよね。乳児期の自我形成はどのように行われるのか説明します。

生まれたばかりの赤ちゃんは自分で気持ちを言葉に表せず、泣いたり笑ったりして周囲からの反応を待ちます。この「泣く」「笑う」こそが赤ちゃんの主張であり自我です。

赤ちゃんの自我には、大人は無償の愛情とお世話というポジティブな行動で返していきましょう。「泣けばミルクがもらえる」「泣けばママが来てくれる」を繰り返すことで、赤ちゃんでも「自分の主張を大人は聞き入れてくれる」と信頼するようになるのです。

幼少期の自我形成:社会的ルールとの葛藤

少し成長した幼少期。2~3歳になると特に自我の芽生えが分かるようになり、要求も複雑になります。赤ちゃんの頃は「お世話をしてくれるママや大人」と「自分」しかいない生活でしたが、幼少期はお友達と遊んだり保育園や幼稚園の先生と触れ合ったりと、集団生活が始まることも多いです。

すると、自我形成は「社会的なルールと自分の主張との葛藤」に入ります。自分の主張があるにもかかわらずそれが叶えられない事情が存在し、このギャップで子供が癇癪を起こすことも。結果として「イヤイヤ」につながり、イヤイヤ期が始まるのです。

幼少後期の自我形成:社会性の基本が確立

4~5歳の幼少後期の子供では、イヤイヤ期を経て「なぜ主張が聞き入れられないのか」と原因を理解できるようになります。自我を主張して良い場面、してはならない場面の見極めができることも増えるでしょう。

早いかもしれませんが、この頃の自我形成では「社会性の基本」が出来上がります。集団遊びの中でルールを作ったり守ったり、お友達が遊んでいるおもちゃの順番待ちができるようになるのもこの頃。ここで「自我が収まったのか」というとそうではなく、自我を持ちながら子供は「主張すべき場面」が選べるようになっています。

自我形成についてこちらの記事でも詳しく解説しています▼

自我と自己の違いとは

二人育児

自我の芽生えについてお伝えしていますが、「自我とは自己主張」と説明があるように「自己」という言葉も出てきます。自我と自己、この二つは混同して考えられがちですが両者には明確には違いがあります。どちらも心の成長過程において大切な要素なので、自我と自己の違いについてここからはチェックしていきましょう。

自我とはアイデンティティのこと

自我を英語にすると「アイデンティティ」となり、「自分が考える自分」を指します。

「自我」とは、「自分の心の中心にあるもので、自分が自分である意味」のことです。

「自我」と「自己」の違いとは?分かりやすく解釈 | 意味解説辞典

ここに他者からの評価や家族がどう思っているかは考慮されず、アイデンティティがしっかりしていると「自分はどういう者なのか」をきちんと理解できていると考えられます。

自己とはパーソナリティのこと

では自己とはどんな意味を持つのでしょうか。自己は英語にすると「パーソナリティ」です。

「自分の認識する世界は自分1人だけでなく、他人との相互関係も通じて成立してくる」

「自我」と「自己」の違いとは? アイデンティティとパーソナリティの意味  リバータリアン心理学研究所

人間は自分一人だけでは生きていけませんし、自我ばかりが強いと社会的に生きにくくなってしまいます。自己は社会を通じた自分を確立することで、「周りはこうかもしれない。だけど私はこう」と他者との違いも含めた自分のことを指します。

どちらも大切な成長過程のひとつ

何となく自我の芽生えは大変、自我が強いと手がかかると言われているために、自己を優先して考える風潮があります。しかし、自我と自己はどちらも欠かせない心の成長であり、「どちらが大切か」は一概に言えません。

ここでは自我の芽生えについて詳しく説明していますが、自己の芽生え・自己形成も子供の心の成長を見守る上で大切な要素になります。ですが、自己形成には社会的なつながりやさまざまな経験が必要で、小さな子にとっては自己の形成はまだまだ先。まずは「わたしとは何か」を意識できる自我を育てた上で、自己形成へと進んでいくことを知っておきましょう

自我と自己についてこちらの記事でも詳しくご紹介しています▼

子供の自我の芽生えにママができること

アンダーマイニング効果

子供の自我の芽生え、心がきちんと成長していると思ってもママとしては「対応が難しい」「イヤイヤばかりでもうお手上げ」と参ってしまうことも多いですよね。

ここからは子供の自我の芽生えにママがどう向き合うか、年齢別にご紹介します。言い聞かせが難しい時期の1~3歳の対応し方を見ていきましょう。

1歳の自我の芽生え

早い子だと1歳を過ぎたころから、自分を意識しはじめ要求が複雑になります。また、1歳の子が「自分でやる!」と主張するのは喜ばしいことですが、危なっかしくて安心できないというママも多いでしょう。

1歳の自我の芽生えは、とにかく子供の要求を聞き入れてあげましょう。まだ言葉をうまく使えないので、「ママに言っていることが伝わらない」「なんでイヤイヤ言っているのかわからなくなっちゃった」と癇癪につながることも。何も言わずにさっと子供の要求に答えるのではなく、

「○○がやりたかったんだよね」

「○○の方がいいんだよね」

「○○は嫌いなんだよね」

とママが声に出して子供の気持ちを代弁してあげましょう。こうして気持ちを言い表し言葉のシャワーを浴びることで、子供は自分の気持ちを表現する手段を少しずつ覚えていきます。

自我の芽生えが人より早くても、おかしなことではありません。先ほど説明したように、「わたしはわたし」という意識がしっかりしている心の成長が早い子なのかもしれませんね。この頃わがままで気が滅入ってしまいそうになっても、イヤイヤ期を迎えるころにはママも対応に慣れていることも多いです。イヤイヤ期の練習だと思って、ときにはおもちゃやほかのことに子供の気持ちを反らしながら、自我の芽生えと付き合っていきましょう。

1歳の自我の芽生えについてこちらの記事もチェック▼

2歳の自我の芽生え

2歳は多くの子が第一次反抗期である「イヤイヤ期」を迎えます。何をしてもぐずぐずすることが多くなった、イヤ!ばかりで疲れてしまった…など、ママの育児の悩みも深刻化しがちな時期です。

2歳の子は自我が生まれていることに加えて、自分の理想が強くなります。例えば「おやつを食べたい」という空腹の欲求がただ満たされればいいだけでなく「ドーナツじゃないといやだ。お気に入りのお店のチョコレートドーナツじゃないといやだ」と自分のこだわりも出てくるのです。

2歳の自我の芽生えは特に大変で、また言葉が出てくる時期とはいえ子供も要求を正しく大人に伝えられません。次第になぜ癇癪を起こしているのか分からなくなり、引っ込みがつかなくなってさらに悪化することも。ママができるのは、自我を抑え込むのではなく、しっかり子供の意見を聞いて認めた上で、見守ることです。

子供の自我が強く周りに迷惑をかけていないか、子供が危険な目にあっていないかを確かめたのなら、少しの間放っておいても構いません。こうして癇癪や感情の爆発を好きにさせていると、子供は疲れて甘えてくることも。このときはしっかりスキンシップを取って、子供の気持ちを落ち着かせてあげてくださいね。

3歳の自我の芽生え

「自分」が次第に確立してくる3歳では、イヤイヤというよりも自己主張が激しい印象です。自分の意見を持っているために、この要求が通ったかどうかを子供は重視しています。また、からだも成長している3歳なので、自己主張が通らないイライラが原因で手が出てしまうこともあるでしょう。このときは「叩いたらダメだよ」と止めることに加えて、どうして叩いたらダメなのかまできちんと説明するようにしましょう。

子供の要求をすべて叶えてあげると、子供の自我も認めてあげられるのかもしれません。しかし、3歳の要求はかなり複雑で叶えてあげられないことも多いもの。ママとしては、

  • 「○○と○○、どっちがいい?」と選択肢を与える
  • 「○○がいいんだよね。でも今、○○だからできないんだ」と理由を伝える
  • 子供を連れて外に出るなど環境を変えて、気分を変える

といった向き合い方が目指したいところです。子供の意思を受け入れながらも、子供がどうすれば自分の気持ちが落ち着くのかを呼びかけでサポートできると良いでしょう。

子供の自我と向き合うコツとは?

親子 お片付け

避けては通れない子供の自我の芽生え。ご紹介したように、育児をする中でこれまでにはない大変さを感じることも多いです。

今一度子供の自我の芽生えとどう向き合うのか、4つのポイントにまとめました。育児に余裕を持つために、不必要に子供を叱ってしまわないために、意識したいコツをご紹介します。

自己主張期は「大変」という心構えを

自我の芽生え、子供の自我が見え始めた時期は、自己主張が激しくなります。この時期はイヤイヤ期でなくてもとにかく大変。これまで育児で悩みが少なかったママは新しい壁を感じますし、これまで通りのやり方が通用しなくなることで混乱するママも多いです

ですが、どの子にも自我の芽生えはやってきます。そして、どんなにすばらしい育児観を持つママでも子育て経験のあるママでも、悩みが出てこないわけがないのです。

「自我の芽生えで子供にイライラしてしまう。私はダメなママなのかな…」と思うことなく、「今だけだし仕方ない!」と気楽に構えるのも大切です。ときには向き合うこと自体をお休みして、子供の好きにさせてみるのも良いかもしれません。

まずは子供の自我を認めてあげる

1~3歳の自我の芽生えについて先ほど解説しましたが、一貫して言えるのは「子供の主張をまずは認めてあげる」ことが大切です。子供の自我の芽生えに手がかかり、「どうすれば言うことを聞いてもらえるのかな」とコントロールすることばかりに意識が向かっていないでしょうか。

自我を認めてあげるのは当たり前のように思えて、実は難しいものです。なぜなら大人は自我を意識するまでもなく自分で管理でき、社会性も子供より身に付いています。普段何気なく当たり前に意識できているからこそ、子供の自我に対して過敏になってしまうのかもしれませんね。

わがままが激しくなった、自己主張が強いと我が子に気付きがあったら、イヤイヤを抑えるのではなくまずは聞いてあげましょう。「○○なんだね」と言葉にするだけで、子供はママに対して「気持ちを分かってくれた」と感じるはずです。

いつまでも激しい自己主張は続かない

自我の芽生えで手がかかったとしても、いつまでも子供がわがままを言い続けるわけではありません。自我が強いと性格が悪いわけでも、しつけがなっていないわけでもないというのはこれまでもお伝えしてきましたよね。

イヤイヤ期はいつか終わるように、いつまでも激しい自己主張は続きません。自我の芽生えは一時期のことなので、いつかは「子供と意見が伝えあえるようになった」「いい子になったなあ」と思える瞬間はやってきます。

あまり過度に心配しすぎないように、「いつかは終わる」と気楽に構えても良いのかもしれませんね。今悩みのさ中にいるママにとっては難しいかもしれませんが、あと数カ月後には今よりは楽に育児ができると考えて、落ち着いて子供と向き合っていきましょう。

時には子供と離れる時間も大切

自我の芽生えという大切な心の成長期は、育児のことで頭がいっぱいになる方も多いです。毎日子供の主張に振り回され、ママの方が余裕がなくなってしまうこともありますよね。

育児ストレスは誰でも感じるものですが、決して「ママなんだから」と自分自身のヘルプを無視してはいけません。放っておくと子供に辛く当たってしまったり、パパに八つ当たりして夫婦仲が悪化してしまうかもしれません。

大切なのは、育児を担うママが毎日笑顔でいることです。子供の自我を認めてあげられるのも、ママの心が元気でいられるからこそ。時には育児から離れて、自分の時間を作ることも大切です。子供と離れることで違った見方もできるので、「休憩は大切」と頭に入れておいてくださいね。

自我の生まれた子供との向き合い方は、こちらも参考に▼

まとめ

子供の自我の芽生え。「自我」とはなんだか難しいイメージも持たれますが、子供の心の成長を考えるととても大切な過程のひとつです。子供との向き合い方や育児の方法にも悩むことが多いのですが、この壁を超えると親子で一回りも二回りも成長できるでしょう。

ご紹介した自我への知識と自我の芽生えた子供との向き合い方を試して、毎日親子で笑顔を大切に過ごしてくださいね。

【参考】

イヤイヤ期はいつから?イヤイヤ期の対処法や接し方を解説 | エナレディースクリニック

自我の意味とは何か公認心理師がわかりやすく解説,ダイコミュ用語集

自我が芽生える2~3歳から身につけたい生活習慣:日経xwoman

子供の自我が目覚めたら?イヤイヤ期の乗り越え方は◯◯ | 教育 | Hanako ママ web

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ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。