1日が終わり、子供に「早く寝て欲しいな」と思う方は多いですよね。しかし、ご家庭によっては子供の寝つきが悪くなかなか寝てくれなかったり、寝かしつけに何時間もかかったりと寝かしつけは悩みの種という方もいます。
そんな時、音楽の力をかりると寝かしつけがぐっと楽になることも。今回は寝かしつけに音楽を使う方法、おすすめの音楽や寝かしつけと音楽の関係性をご紹介します。
音楽はリラックス効果があり、子供の寝かしつけだけでなく大人にも効果が期待できますよ。子供の寝かしつけをスムーズにこなしたい方は、ぜひ参考にしてください。
音楽の持つ寝かしつけ効果
1日が終わり、体は疲れているはずなのに寝かしつけに時間がかかる。これは、なぜなのでしょうか?
考えてみると、大人でも「明日は朝早くに起きないといけないけれど、なんだか目が冴えて眠れない」「体は疲れているのに眠れない」と寝つきの悪さが気になるときもありますよね。
寝つきが悪い原因はさまざまなものがありますが、一つの理由として「体が眠る準備ができていない」点が挙げられます。これを、音楽を使って体をリラックスさせ、スムーズに入眠できるよう工夫してみましょう。
音楽には体をリラックスさせる効果がある
人間は睡眠をとるときに、「副交感神経」が優位に働いています。この副交感神経とは、夜間や安静にしている状態で活性化する神経のこと。副交感神経優位だと体の緊張が解け、リラックスできます。
音楽は副交感神経に作用することもあります。自分にとって落ち着く音楽や静かで眠気を誘う音楽なら、体がリラックスして入眠しやすい状態に持って行きやすいです。これは医学的にも証明されていることなので、音楽を上手に寝かしつけに取り入れていきたいですね。
月齢が低い子にも効果が期待できる
「なぜ眠れないのか」は自分で説明するのも難しいですよね。なんとなく眠れない、どうすれば眠れるようになるのか分からない。だけど、寝付けないので小さな子供は夜にぐずることもあります。
会話が通じる年齢の子供なら、ママもパパも寝かしつけでアドバイスしやすいです。しかし、月齢が低く言葉をまだしゃべらない赤ちゃんだと、大人もどう伝えたら眠れるのか教えるのも難しい場面がたくさんあります。
音楽なら流しておくだけでOKなので、月齢が低い子にも効果的な寝かしつけ方法です。
子供は小さな頃から聴覚は発達しており、物音や音楽は聴きとることができます。また、月齢が低いうちは胎内音やママの声などが認識しやすいと言われているため、歌を歌って寝かしつけするのもおすすめです。
α波を引き出し眠りやすくなる
先ほど副交感神経についてご紹介しましたが、同じく体がリラックスしているしるしとして、脳波が挙げられます。脳波にはいくつか種類がありますが、その中でも体がリラックスし安静状態のとき発せられるのが「α波」です。
α波は自然の音に多く含まれており、その音楽を聞くことで眠りに入りやすくなります。α波が多く含まれている音楽の特徴とは
- 歌声が入っていないもの
- 雨音や木々のさざめきなど、自然の中の音
- 高周波音を含むゆっくりとしたテンポの音楽
が挙げられます。以上を取り入れた音楽を使って寝かしつけをすると、子供もぐっすり眠ってくれるようになるかもしれません。
寝かしつけ音楽、おすすめの楽曲アイテムをご紹介
「寝かしつけに音楽、やってみようかな?」と思うママに向けて、ここからは寝かしつけにおすすめの音楽や、楽曲アイテムをご紹介します。
ねんねんよー
「音楽は寝かしつけにいい」といっても、子守歌を知らない方は多いのではないでしょうか。子守歌は一度覚えるといつでも歌って寝かしつけができますし、特に赤ちゃんはママの声によってリラックスするとも言われています。
そんな子守歌を覚えたい方や、子守歌のレパートリーを増やしたい方におすすめしたいのは、「ましませつこ著ねんねんよー」という絵本です。
絵本の中には日本各地に伝わる昔ながらの子守歌やシューベルト、モーツァルトの子守歌が楽譜付きで入っており、実際に歌っているCDも付いています。CDを流して聞かせるのもよいですし、ママが覚えて歌ってみるのもおすすめです。歌で寝かしつけをしたい方は、ぜひ試してみてください。
ゆりかごのうた オルゴール版
寝かしつけの歌でおなじみの「ゆりかごのうた」。我が家でも寝かしつけの音楽に、ゆりかごのうたオルゴールバージョンを使っていました。
寝かしつけCDなどでも聞くことができますが、動画サイトでも見つかります。オルゴールは先ほど説明したα波を多く含んでいる高周波の音。聞くと心身ともにリラックスでき、眠りやすくなると言われています。
0歳のころから4歳まで寝かしつけの音楽として使っていますが、これからも続けて使えそうです。大人もいつの間にか寝てしまう…というほど心地よい音楽です。
クラシック音楽
クラシック音楽もオルゴールと同じく、高周波の音でできています。特にモーツァルトの楽曲は4,000以上の高ヘルツで構成されたものが多く、気持ちが落ち着きゆっくりと眠りにつくことができますよ。
クラシック音楽の中でも、ゆったりとした寝かしつけに適したものは以下の通り。
- ドビュッシーのピアノ曲 例:月の光、アラベスク第一番
- モーツァルトのオーケストラ曲 例:モーツァルトの子守歌、ピアノ協奏曲第24番2楽章
- バッハのピアノ曲 例:ゴルドベルク変奏曲、コラール
バッハのゴルドベルク変奏曲は、実は不眠症に陥った伯爵が眠れるようにと作られた曲です。静かで美しい旋律は、心穏やかに入眠できるはず。ぜひ一度聞いてみてくださいね。
胎内音や自然の音
生後半年までの赤ちゃんには、音楽よりも自然の音や胎内音が効果的なこともあります。ママのお腹の中にいたころを思い出すと赤ちゃんにとって落ち着く環境になり、また自然の音にはα波が含まれているので寝かしつけにはぴったりです。
胎内音や自然の音は、動画でも見つかりますが「寝かしつけCD」として販売されています。夜の寝かしつけだけでなく、お昼寝の寝かしつけや子守歌と一緒に使うのもおすすめですよ。
寝かしつけ音楽で気を付けたいポイント
寝かしつけに音楽を使うと、十分に効果が期待できます。ただ、いくつか気を付けるべきポイントがあるので一緒に見ていきましょう。
音量に注意!気持ちが落ち着くレベルに落とす
月齢が低い赤ちゃんでも、1歳以上の子供でも、子供の聴覚はしっかりとあります。音量が大きすぎるとかえって眠りの妨げになり、落ち着いて就寝できないかもしれません。
寝かしつけの音楽はひそひそとしゃべるくらいの小さな音で、気にならないレベルまで落としておきましょう。
もし寝かしつけ音楽の効果がイマイチと思ったら、それは音が大きすぎるのかもしれません。
子供が嫌がるようなら音楽をチェンジ
寝かしつけの音楽は確かに効果がある場合も多いですが、音楽の好みは人それぞれ。すべての赤ちゃんが胎内音で落ち着くわけではありませんし、中には嫌いな音楽や耳障りと感じる音楽もあるでしょう。
もし子供が嫌がるようなら、寝かしつけ音楽を違うものに変えてみてください。また、そもそも寝るときに音楽が必要ない子もいるので、子供の好みに合わせて寝かしつけ音楽を使ってみましょう。
繰り返し使ってみよう
お気に入りの1曲を見つけたら、何度も繰り返し同じ曲を使ってみることをおすすめします。子供が「寝るときの音楽」と認識してくれると、条件反射で曲を聞くと眠たくなることもあるからです。
夜寝る前は、「就寝前ルーティンが大切」と言いますよね。同じ行動を繰り返すことで子供を安心させ、リラックスできるからです。寝かしつけ音楽も同じで、同じ曲を就寝前に流してみたり歌ったりすると、子供は安心して眠ることができます。
まとめ
音楽には、気持ちを穏やかにしてリラックスする効果があります。寝かしつけに使うと自然と体と気持ちに寝る準備ができ、寝かしつけも楽になるかもしれません。
今回ご紹介した寝かしつけ音楽は、今すぐ実践できるものばかりです。寝かしつけに子守歌を使えば親子のコミュニケーションにもなりますし、音楽の力でゆっくりと寝かしつけできると気持ちにも余裕が出てきますよね。
音楽を使うときは、気を付けるポイントを十分把握したうえで、寝かしつけに取り入れてみてください。
【参考】
眠たいのに眠れない。そんな時は音楽を聴くと良いというけど実際どうなの? 社会医療法人 博友会社会医療法人 博友会
睡眠の質を高めるおすすめの音楽と聴き方 睡眠について 羽毛リフォーム