マインドフルネスでママのストレスをコントロール

生活の変化や何か出来事があると、人間は知らず知らずのうちにストレスを感じています。ストレスがたまってしまうと、心身ともに不調に陥ってしまったり、イライラしやすくなったりします。そうならないためにも、日々ストレスを発散させてあげるとは大切なこと。 こちらの記事ではストレスを軽減させる効果のある「マインドフルネス」についてお伝えします。

マインドフルネスとは

マインドフルネス この10年程で、日本においてもよく耳にするようになった「マインドフルネス」。グーグルやフェイスブック、ヤフーなどのアメリカでは大手企業が研修として取り入れたことで、ビジネスの世界でも有名になりました。 心理学の世界では1979年にジョン・ガバット・ジンが治療法として体系化しました。 「今、この瞬間」に意識を向けて、それを評価せずにいる心の在り方のことをマインドフルネスといいます。 人間は、過去の嫌な出来事や、まだわからない未来への不安などから病気になってしまうほどに、過去や未来からストレスをたくさん受けています。 ママの生活の中では、頭の中にはいつもどのようなことがあるでしょうか。 朝起きて、 (今日はあれとこれをしなくちゃ) (いつまでこの自粛生活続くのかしら。) なかなか朝の支度をしない子どもを前に (あと10分で支度を終わらせないと、遅刻しちゃうのに。) 子どもを公園に連れて行くと、子どもがブランコから全然下りない。 ブランコを待っている他の子がいるのに。 (他の子のママに、思いやりのない子と思われるのではないかしら。) (注意をしないと、私も駄目な母親って思われるんじゃないかしら。) (そういえば前に、うちの子がなかなか次の子に譲らなかった時、冷たい視線を感じたわ。) 休日パパが家にいるのに、ソファーでゴロゴロ。 (いつまでゴロゴロしているのかしら。) (先週末も、子どもと遊んでって言ってもゴロゴロしてばかりだったわ。) (私が先週文句を言ったから、機嫌を損ねてるのかしら。) このように、ママの頭の中にはまだ起きていない未来に対しての不安や、他の人からの批判・評価、過去の出来事などがグルグルとめぐっているのです。今、現在ここで怒っていること以外のことでも、頭の中はいっぱいになっています。その頭の中のことからストレスを感じてしまうことも多くあります。 マインドフルネスは、今ここへ注意を戻してあげることで、この過去や未来からのストレスから離れることが出来るのです。 脳科学では、このマインドフルネスの効果として ・ 不安・鬱・ストレスの減少 ・ 集中力の向上などがあるとも言われています。 その他にも免疫システムが向上したという報告もあるなど、マインドフルネスには様々な効果があります。

マインドフルネス瞑想のやり方

マインドフルネス

呼吸瞑想

マインドフルネスを実践する方法はたくさんありますが、誰でも実践しやすいのがこの「呼吸瞑想」です。 朝、他の家族が起きる前に一人ゆっくり出来る時間に、 日中、家族が外に出ているママだけの時間に、 夜寝る前に落ち着いた環境の中で、 いつでもいいので実践してみましょう。 1.背筋を伸ばして座る 天井から糸で吊られているように、背筋を伸ばした姿勢で、 目は軽く閉じるか、斜め前を見る。 2.自然に呼吸をして、呼吸に注意を向ける お腹や胸の動きに注目し、その感覚を認識する。 3.何か呼吸以外のことが頭の中をよぎったら、そのことに気づいて呼吸に注意を戻す。 数分続けていると、自然と他の考えが浮かんできます。 (シャツのボタン直さなくっちゃ) (今晩のお夕飯、何にしようかしら) (昨日観たドラマ…) こんな風に他のことが浮かんでくるのは当たり前のことです。 「ダメダメ!今は呼吸瞑想なんだから。」と思う必要はなく、 他の考えが浮かんでいる自分に気づいて、 呼吸に注意を戻してあげることがスムーズに出来るようになることが大切です。 初めはなかなか瞑想を上手くすることは難しいですが、まずは1日5~10分程度から始め(理想的には45分)、継続していくことで効果があらわれるようになります。

食べる瞑想:レーズン・エクササイズ

1粒のレーズンを用意して(苦手な人は、他の物でも代用可)それを5感をフルに使って感じ取り、時間をかけてじっくり味わうエクササイズも有名です。 今、目の前のレーズンに注意を向けることで、見て、触って、嗅いで、味わって、感じて、気づくことが出来るようになることで、「今、この瞬間」に注意を向ける力を養うことが出来ます。 このレーズンエクササイズの最中でも「私、何しているのかしら。」「こんなことやって、何のいみになるのかしら。」などと雑念が浮かんできますが、そのことに気づいて注意をレーズンに戻していくことが大切です。  

まとめ

ヨガや瞑想などをしたことがあるママもいるかもしれませんが、まだまだ未経験の人が多いと思います。 ストレスを軽減して、免疫システムも向上するということの「マインドフルネス」。落ち着ける時間と空間さえあれば誰にでも始められることですので、ぜひ取り入れていきたい習慣ですね。 ママがストレスと上手く付き合うことで、家族の笑顔が増えますよ! 【参考サイト】 日本マインドフルネス学会 NHK健康チャンネル「『マインドフルネス』とは?めい想の方法・効果と『めい想呼吸』のやり方」  
ABOUT US
久保田 由華心の相談室 こころラボ 代表
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。