夫のため息・不機嫌がストレスに…。みんなはどうしてる?対処法とは

夫のため息 ストレス

自分の機嫌は自分で取らないといけない…。大人なら当然のことですが、ときにはパパが不機嫌でママのストレスになることも。

「子どものことを手伝って欲しいのに」「どうしてパパが不機嫌なの」とストレスが溜まる夫のため息ですが、この突然の夫の不機嫌にはどう向き合えば良いのでしょうか。

より良い育児環境を考えたら、ママにとってストレスのない環境で、パパにもご機嫌でいて欲しいですよね。今回は実際にパパの不機嫌を経験したママ達の意見もご紹介しながら、夫のため息・不機嫌への対処法を解説します。

夫の不機嫌がストレス!ママの体験談

ママ 困る

夫が無言になり怒ったりするように振舞うことが、「不機嫌ハラスメント」だとする論も出る夫の不機嫌。そうでなくても育児・家事に忙しいママにとっては、パパのこうした態度が大きなストレスになることもあるでしょう。

自分のご機嫌は自分で取ってもらいたいものですが、実は「あるある」と夫の不機嫌に心当たりのある方は多いのでは?まずはママ達の体験談からご紹介します。

「何もしていないのに、仕事から帰ってきたら機嫌が悪い」

こちらからは何もしていないのに、ある日仕事から帰ってきたらご機嫌斜めのパパ。「ただいま」だけ言ったあとはずっと黙り込み、「何かあったの?」と聞いても「別に…」とつれない態度を取られるといいます。

理由が見当たらないと、ママとしてはどうしてよいか分かりませんよね。突然の不機嫌に対して、このママは「先回りして察して欲しいのか、それとも放っといて欲しいのか、トリセツではないけれど対応を夫から教えて欲しい」と悩んでいました。

「何かを頼んだら夫のため息が返ってきた」

子どものことや毎日の家事。ちょっとしたことをパパにお願いするシーンは多いものです。けれども、こうした何かを頼んだときに「はあ…」とため息が返ってくるとママはイラッとしてしまうかもしれません。

「私が忙しくしているのは分かってるくせに、なんでそんな怒らせるような態度をとるのか腹が立ってしまう」と、夫のため息は夫婦関係に溝を作る原因になりそうです。

「物に当たる、何があったの?と言っても教えてくれない」

こちらのママは「月に1度くらいだけど、突然物に当たって不機嫌になる日がある」と言います。突然の夫の不機嫌はどうしてよいのか分からない…と悩むことも。何があったの?何か悪いことした?と気遣う言葉をかけても、何も教えてくれないそうです。

とはいえ、ママとしては「きっと仕事でパパのストレスが溜まっているんだろうな」と察することができるのだそう。繁忙期などがあるお仕事のパパは、こうした不機嫌を自分で処理することも難しくなるのかもしれません。

夫のため息にはどんな意味が?男女で異なる不機嫌の表し方

パパため息

実は珍しいことではない夫のため息や突然の不機嫌。このとき、パパの中では何が起こっているのでしょうか。どうしてママはストレスに感じてしまうのか、というと不機嫌の表し方は男女で微妙に異なるからです。

だからといって家族に気を遣わせるような態度は改めなくてはなりませんが、「男性は女性と考え方が違うんだな」と分かっていれば少しはパパへの向き合い方も理解できるかもしれません。男女で異なる不機嫌の表し方を今一度チェックしてみましょう。

ストレスが溜まっているが、家族には話したくない

ママが毎日仕事・育児・家事で慌ただしく過ごしているように、パパもお仕事や家庭を支えるプレッシャーと向き合っています。ストレスを感じて機嫌が悪くなったとしても、「家族に心配をかけないように」と自分の中で処理するために原因を話さない男性も多いです。

対して女性はイライラすることがあったら、友達や周囲に相談したり愚痴を言ったりしてストレス発散しますよね。そこでママとしては「何も言わなかったらさらにストレスが溜まるんじゃないか」と考えて、パパの不機嫌の理由を深く追求してしまうのです。ところが、パパは「自分で解決したい」と思っているためにすれ違いが起こる結果に。

もちろん一概にすべてそうとは言えませんが、パパの不機嫌は「気付いて欲しい」というサインではない場合もあります。少しだけパパを一人にさせて、パパ自身のストレスを解消する時間を作ってみるのも良いかもしれません。

ため息をしている、不機嫌になっている自覚もない

夫婦の離婚原因にもなる「不機嫌な態度」。これを繰り返すとハラスメント行為とみなされ、「不機嫌ハラスメント・フキハラ」という言葉もあります。私自身、夫が何回もため息をするのがストレスに感じ「フキハラについてどう思うか」と聞いてみました。

すると「そんなにため息をついてる?」「嫌な態度を取っている覚えもなかった…」という回答が。意外と、パパ自身は何気なくやっていることなのかもしれません。

ただ、自覚がなければ家族に不快な思いをさせて良いわけではないですよね。ママとしては「不機嫌な態度が怖かった、理由を聞いても教えてくれなくて寂しかった」と素直に伝えて、夫婦の中で問題を解決していかなければなりません。

一人になりたい、ストレスとじっくり向き合いたい

ストレスが溜まったりイヤなことがあったり。ママは自分の不機嫌とどう向き合うでしょうか。音楽を聴いて他のことを楽しむ、ストレスを忘れるために誰かとおしゃべりする。そんな意見もありそうですね。

女性はこのように「気分を紛らわせたらいい」と考える方は多いです。対して男性としては、自分の中でストレスと向き合い、一人で解決したいと思う方もいます。ここで男女の差が出てしまい、ママは「不機嫌なら自分の気持ちを話そうよ」パパは「一人になって考え事をしたい」と食い違いが起こるのです。

また、自分が今どういう気持ちなのかを説明するのは、感受性豊かな女性の方が得意とも言われています。そのため、パパも突然「何があったの?」と言われてもうまく説明できないことも。それよりもそっとしておくのが最善の策なのかもしれません。

夫のため息にはどう対処する?妻としてやっておきたい3つのこと

夫のため息 ストレス

男女で異なる不機嫌への向き合い方。これを知るだけでも夫のため息や不機嫌に対応できそうな気もしますよね。最後に、実際にどうすればよいのか対処法を3つご紹介します。

そっとしておく、放っておく

夫の不機嫌に悩むママ達の中でも、「そっとしておく」というのは多く聞かれた意見でした。どうして欲しいのかは結局のところパパにしか分からないので、何か言われるまでは放っておいた方が良い場合もあります。

とはいえ、「夫が不機嫌なのに放っといていいの?」と不安になる方もいるかもしれませんね。不機嫌やストレスという不快感の実験では、男性は偏桃体という短期記憶をつかさどる場所が反応しました。一方で女性では、長期的な記憶をする前頭前野が反応すると言います。ここから分かるのは、男性では不快感をすぐに記憶しそしてすぐ忘れ、女性だとずっと不快だった記憶を覚えている傾向があるという点です。

ママとしてはストレスがあったら「楽しい気分にしなきゃ」「すぐに忘れなきゃ」と行動したくなるかもしれませんが、男女で違いはあるもの。パパなりの不機嫌の解消法が見つかるまで、そっとしておくのも良いかもしれません。

相談されたらきちんと向き合い、肯定する

もしパパから相談されたら、きちんと向き合ってパパの意見を肯定しましょう。ママとしても心当たりがあるかもしれませんが、愚痴や相談というのは「自分の意見が正しいかどうか」を知りたいときと「自分は間違っていないと再確認して欲しい」ときがあります。パパが悩んでいるのなら、その意見を真剣に受け止め「どう思う?」と言われるまではパパのことを否定しない方が良いでしょう。

ただし、先ほどもお伝えしたように男性は自分の気持ちや感情を話すことが苦手とする方は多いです。ママほど上手におしゃべりできないかもしれません。その点を理解した上で、話を聞いてあげると良いでしょう。

「いつもあなたはそう」と昔のことを蒸し返さない

夫のため息、不機嫌な態度にイライラしたからといって、「前もこうだった」「いつもあなたはそう」と昔のことを蒸し返すのはおすすめできません。男性の不快感を覚える器官は女性とは異なり、「嫌だったこと」は比較的すぐに忘れてしまいます。

それなのにストレスを増やすような行為は絶対にNG。パパとしても機嫌を直そうとしているのに、ママに邪魔されてさらに折り合いがつかなくなってしまうかもしれません。

「家族と向き合う」という点では、育児も夫婦関係も同じです。子どもに叱るとき、「前もそうだったよ」と過去のことを持ち出して蒸し返しませんよね。軸をぶれさせることなく、たった今のことを解決しようとするはずです。

相手の意見も受け入れ尊重しつつ、ママとして自分はどう思ったか、パパにどうして欲しいのかを分かりやすく伝えると良いでしょう。

まとめ

夫のため息がストレス!というママは、意外と多いもの。今悩んでいるママは、「自分だけイライラしているのかな?」と不安に思う必要はありません。まずはパパがどうしたいのかを考えて理解するようにし、夫婦それぞれのペースでストレスを解消していきましょう。

【参考】

なぜ甘えた男ほど”不機嫌さ”を表に出すか その心理は「赤ちゃん」と同レベル | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

妻が夫にキレるわけ ~“2800人の声”が語る現代夫婦考~ – NHK クローズアップ現代 全記録

ため息多い夫 接し方は | 中国新聞デジタル

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。