第一次反抗期である「イヤイヤ期」。毎日慌ただしく育児をこなすママの中には、子供のイヤイヤ期に悩み、毎日イライラしてしまうという方も少なくありません。
そんなイヤイヤ期はなぜ起こるのでしょうか。また、イライラしない対策法があればママも子供も笑顔で過ごすことができますよね。
今回は、
- イヤイヤ期なぜ起こるか
- どうして「イヤイヤ」するのか
- イヤイヤ期イライラしない対策法
この3つを解説します。大変なイヤイヤ期ですが親子で乗り切り、ママも子供も一歩成長してみましょう。
イヤイヤ期なぜやってくるの?
イヤイヤ期は程度の個人差がありますが、ほとんどの子供にやってきます。ここではイヤイヤ期がなぜやってくるのか、どういうメカニズムなのかをチェックしていきましょう。
イヤイヤ期は子供の心が成長している時期
言葉が出始め、やりたいことや選びたいことを理解するようになると子供は第一次成長期を迎えます。育児中のママは、これまでこだわりがなかったのに「この服は着たくない!」お腹が減っているはずなのに「ごはんを食べたくない!」と駄々をこねる我が子の姿を見たことがないでしょうか。
赤ちゃんの頃は「快・不快」によって感情表現していた子供は、次第に「自我」「自立心」が芽生えることで、「僕・私はこうしたい」と自己主張を始めます。
この自己主張こそがイヤイヤ期です。毎日一緒に過ごすママにとって、「なかなか言うことを聞いてくれない」と悩みの種にもなりますが、イヤイヤ期は子供の心が成長している証拠。
イヤイヤ期を通じて感情がはぐくまれ、「自分と他人は違う感情を持っている」「相手を思いやる心」が育つと言われています。
何歳ごろイヤイヤ期はやってくる?
何歳ごろイヤイヤ期はやってくるのでしょうか。厚生労働省が発表している保育所保育指針解説には、こうあります。
おおむね2歳
(中略)
【自己主張】
生活や遊びの中で、自分のことを自分でしようとする意欲が高まっていくことや、自分の意思や欲求を言葉で表そうとすることなどにより、子どもの自我が育ちます。そして、「自分で」、「いや」と強く自己主張することも多くなり、思い通りにいかないと、泣いたり、かんしゃくをおこしたりする場面も現れます。
引用元:厚生労働省 保育所保育指針解説 序章
解説の中にある通り、およそ2歳からイヤイヤ期が始まると思ってよいでしょう。
とはいえ、イヤイヤ期には個人差があります。1歳半で自己主張が見られたり、一方で3歳になってようやくイヤイヤ期が現れたりする子もいるのです。
個人差が大きいため、2歳になってもイヤイヤ期がこないと感じるときも、過度に心配しなくてよいでしょう。
イヤイヤ期がない子もいる?
稀にイヤイヤ期がないと感じる子もいます。例えば
- 育児環境や周囲のサポートが「イヤイヤ」に対応できている
- イヤイヤの度合いが少ない
- イヤイヤ期がくる時期が遅い
などの理由があると、イヤイヤ期がないと感じる子もいるのです。
イヤイヤ期=心の成長期であるため、我が子にイヤイヤ期がないと心配になるママも多いですよね。しかし、自己主張が性格上少なく、さらにイヤイヤ期が遅いとなると「イヤイヤ期がない」「少ない」と思うこともあるようです。
イヤイヤ期の度合いもその子の個性。「イヤイヤ期がない」と思っても、子供の成長を優しく見守りましょう。
イヤイヤ期がない子の特徴はこちらの記事でも説明しています。ぜひ、ご覧ください。
イヤイヤ期の不思議。どうして「イヤイヤ」するの?
イヤイヤ期の子供と過ごすと、イヤイヤがひどくて何を言っても通じないことがあります。なぜ「イヤイヤ」するのか、その心理を考えてみましょう。
自分の「やりたいこと」があるから
まずは自己主張の根本的な理由です。子供にはやらなければならないこと、やってはいけないことを理解する前に自分が「やりたいこと」の欲求が出てきます。
そのため、ママが「ごはんを食べてね」と言っても「おもちゃで遊びたい」「違うものが食べたい」「おやつを先にして欲しい」という欲求からイヤイヤが生まれるのです。
とはいえ、およそ2歳の子供ですからやりたいことをはっきりママに伝えられる子は多くありません。言葉が出始めたと言っても、幼児にとっては言葉を上手に扱うのは難しいもの。やりたいことがあるけれど、「何をどうしたいのか」はうまく伝えられずに、結果としてイヤイヤになることもあります。
イヤイヤ期は子供も大変!
自分の「やりたいこと」があるのに加えて、イヤイヤ期の子供は「我慢をする」「気持ちを抑える」ことがうまくできません。これは脳の表層部分にある「前頭前野」がまだ発達途中であることが原因です。
イヤイヤ期では対応をするパパ、ママも大変ですが子供も大変な思いをしています。イヤイヤを止める方法が分からず、また「何がイヤなのか」もぼんやりとしか理解できません。
ここで知っておきたいのは、イヤイヤ期のわがままやイヤイヤは決してママを困らせようとしたり、わざと言ったりしているわけではないということ。イヤイヤ期を通じて「我慢する」「感情を抑制する」「他人を思いやる気持ち」が育つため「今この子はイヤイヤと戦っている」と思って子供の成長と向き合いましょう。
イヤイヤ期イライラする!ママが教える対策法6選
自己主張をする子供の対応は、パパ・ママはもちろん、教育のプロである保育士でも難しいと言われています。イヤイヤ期でイライラするママに向けて、対策法を6つまとめました。
参考にできるものだけ生活に取り入れて、イヤイヤ期を乗り切ってくださいね。
イヤイヤを一度「受け止める」
イヤイヤが始まると、「絶対に止めないと」「何とかして言うことを聞いて欲しい」と子供を叱ってしまいがちです。もちろん、朝の忙しい時間帯や夕方家事が溜まっているときなど、ママだってイヤイヤに付き合えないこともあるでしょう。
そこで、まずはイヤイヤを一度受け止めてみましょう。「そうなんだ、○○がイヤだよね」と子供の気持ちを代弁することで、「言葉にできなかった感情をママには分かってもらえた」と落ち着くこともあります。大人でも共感されると、嬉しいですよね。
慌ただしい毎日ではつい「早くして!」と子供を急かしてしまいますが、一度受け止めてイヤイヤを肯定してあげましょう。
なんで「イヤ」なのか理由を一緒に考える
イヤと拒否するには、何か原因があるはずです。どうしてイヤなのかを尋ねてみるのもひとつの手段ですが、小さな子供にとって「イヤイヤの理由」はうまく説明できないし、言葉にもできません。
そこでどうしてイヤなのかを一緒に考えてみましょう。イヤイヤの原因が分かれば子供も納得してくれますし、何よりママが「なぜイヤというのか」を理解できるようになります。
1日に数回は「イヤイヤ」に付き合ってみる
イヤイヤ期ピークの子供の中には、1日中ずっと「あれがイヤ」「これがイヤ」と泣いている子もいます。そのイヤイヤすべてを聞き入れることは難しいですが、1日に数回はイヤイヤに付き合ってみるのもひとつの対策法です。
私も我が子のイヤイヤ期真っただ中に子供をよく観察してみましたが、
- 服の色は特にこだわりがある
- 夕方になると疲れて眠たく、何もかもイヤ!になる
など「なぜイヤイヤするのか」の原因が分かることがありました。
気持ちと時間に余裕があるときだけでよいので、イヤイヤに付き合ってみると我が子に合った対策法が分かることもあります。イヤイヤ期は常にスケジュールに余裕をもって行動すると、子供のイヤイヤにも対応しやすいですよ。
写真、動画を撮って記録しておく
イヤイヤやいたずらで疲れてきたら、写真や動画に「イヤイヤの記録」を残しておきましょう。イヤイヤ期は特に子供に手のかかる大変な時期ではありますが、成長するにつれて種類の違う「大変さ」はやってきます。
いつか見返したときに、「この頃は大変だったなあ」「それでも乗り切れた」とママの自信につながるかもしれません。考え方を変えると、イヤイヤ期は繰り返すわけではなく、誰にとっても一度きり。今しか見られない我が子の様子を記録して、思い出として昇華してみるのもおすすめです。
なんでも「完璧」を目指さない
イヤイヤ期の子供と一緒に過ごすには、相当な労力が必要です。パパや周囲の助けを借りて家事・育児を分担できればよいですが、中には「日中はママ一人だけで育児を担う」という“ワンオペ育児”になることも多いでしょう。
一人で子供のイヤイヤ期と付き合うのはとても大変なこと。家事ができなかったり、晩御飯が出来合いのものばかりになったりしても、ママは自分を責めずなんでも完璧にこなすことを目指さないようにしてみてください。
イヤイヤ期がどれだけ大変なのか、パパにも日中の様子を詳しく話し、夫婦で理解を深めておくとよいでしょう。
子供とスキンシップをとる!
イヤイヤの理由を考えたり、子供に尋ねてみたりしてもイヤイヤは収まらない。子供自身も一体何に「イヤイヤ」しているのか分からなくなる様子が見られたら、子供とスキンシップをとってみましょう。子供のご機嫌を取るには、気分を変えてみるのが効果的です。
おすすめしたいのは、イヤイヤしていてぐずる子供に「こちょこちょ」とくすぐってみること。やりすぎには注意が必要ですが、次第に子供も笑顔になっていきます。
我が子が楽しそうにしていると、ママも嬉しくなりますよね。イヤイヤ期のイライラを軽減させるためにもおすすめです。
まとめ
イヤイヤ期は子供にとって大切な成長過程のひとつ。そう分かっていても、子供の自己主張に向き合い、一緒に暮らしていくのは大変なことです。
時には叱ったりイライラしたりすることもあるでしょう。育児に困難を感じたら、子供とスキンシップを取ったり「イヤイヤ」の原因を一緒に探ってみたりして、イヤイヤ期を乗り切ってくださいね。
【参考】