生まれて初めての第一次反抗期、通称「イヤイヤ期」。自己主張や自我の芽生えで子供とのやり取りは難しくなり、多くのママがイヤイヤ期の子供の扱い方について悩みます。
このイヤイヤ期は2~3歳ごろの子供に多く見られますが、実は1歳半ごろにもやってくることはご存じですか?今回はイヤイヤ期を迎える前に知っておきたい、イヤイヤ期はいつから始まるのか、イヤイヤ期の特徴やその対応の仕方などをご紹介します。
イヤイヤ期は恐れることではありません。子供にとって、「自分の意見」を持ち始める大切な時期です。イヤイヤ期について知りたいママは、ぜひ参考にしてくださいね。
1歳半、イヤイヤ期はもう始まる?
2~3歳ごろの子供の成長として「イヤイヤ期が訪れる」が挙げられます。しかし、「思えば2歳前からわがままがひどくなった」「これまでとは違う育児の難しさが、1歳半ごろから見られた」という経験はないでしょうか。
まずはイヤイヤ期が始まる時期を解説します。
イヤイヤ期が始まるのは個人差がある
前提として、イヤイヤ期が始まる、イヤイヤ期かもと思う瞬間が来るのは、個人差が大きいです。1歳半ごろから自我の芽生えがあるとは言われていますが、子供のイヤイヤが激しくなるのは2歳かもしれませんし、3歳になってもイヤイヤ期が続くこともあるでしょう。
そのため、1歳半からイヤイヤしなくても「イヤイヤ期がこないからどうしよう」「こんなに早くイヤイヤし始めて、うちの子はどこかおかしいのかな」と悩む必要はありません。
子供の成長は人それぞれ。子供の成長ペースをゆっくり見守ることが大切です。
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0歳ごろからイヤイヤが見られることも、イヤイヤ期がない子もいる
1歳半ごろが子供の「イヤイヤ期の始まり」の目安ではありますが、0歳のころからイヤイヤする感情はあります。
- 「この離乳食は嫌い」
- 「このお洋服はチクチクするからいやだ」
- 「ママに抱っこされたい」
など、赤ちゃんでも主張は当然ありますよね。この主張が複雑かつ強くなるのが、イヤイヤ期の始まりです。
また、イヤイヤ期がない・イヤイヤが少ない子もいます。これはイヤイヤする主張がもともと少ない性格が影響していることも考えられますし、常に適切な大人のサポートが整っていて自分の主張や要望がかなえられる環境にあるのも関係しているのかもしれません。
1歳半ごろから「イヤイヤ」するのはよくあるパターン
1歳半ごろの子供は、イヤイヤがよく見られる時期です。イヤイヤ期の子供を持つママ・パパに行ったアンケートを見てみると…
引用元:一歳半なのにもうイヤイヤ期?!いつから始まっていつ終わる?対策をご紹介 ママびよりウェブ
イヤイヤ期の始まりは1歳半~2歳と答えた方が多くいました。
これは0歳のころはおしゃべりがおぼつかない時期ですが、1歳さらに1歳半になると言葉数も増え、自分の気持ちを伝えやすくなるのも関係しているかもしれません。「イヤ」と言えるかどうかもイヤイヤ期では重要ですよね。2歳、3歳と成長するにつれ、主張も次第に強くなっていきます。
1歳半のイヤイヤ期、その特徴とは?
1歳半のイヤイヤ期では、どんな特徴があるのでしょうか。対応法を考える前に、子供のイヤイヤの特徴を押さえておきましょう。
癇癪を起すことが多い
1歳半ごろの子が、泣きわめいて床にごろりと転がったり。手が付けられないほどわがままを言い始めることはよくあります。
イヤイヤ期の特徴である「自己主張」をしたとしても、1歳半だと「何が嫌なのか」「どうすればよいのか」うまく自分では説明できません。自分でもどうしたらよいのか分からないストレスが溜まると、結果として癇癪という形で現れます。
赤ちゃんが泣きだすのはよくあることですが、1歳を過ぎて体力のついてきた子供が癇癪を起こし泣き出すと「大きな声で泣くけれど、うちの子は大丈夫かな」と不安になるママもいるかもしれませんね。これは「うまく主張ができない」と子供の訴えでもあるため、過敏に心配する必要はありません。成長とともに、癇癪は少しずつおさまります。
癇癪が始まったときに、周囲の迷惑になるようだったり子供の安全が守れるかだったりをよく見ておくことが大切です。
なんでも「イヤ!」だけど何がイヤかは分からない
なんでも「イヤ!」と言い出すのも、1歳半のイヤイヤ期の特徴。けれども、自分の中で何がイヤなのかはまだ分からず、また分かったとしてもうまく表現できません。
こうなると何もかもが嫌でママも「お手上げ」状態になることも多いでしょう。そんな時には、子供の気持ちを入れ替えてあげるサポートも必要です。後ほど、対策をご紹介するので参考にしてみてください。
これまでになかった「こだわり」が始まる
0歳でもイヤイヤ期は見られると言いますが、その頃は子供の要求も単純で「これじゃないとだめ」という強いこだわりは見られません。例えるなら、「熱いものはイヤ。冷めたものが食べたい」というイヤイヤが「熱いものはイヤ。冷たいみかんが食べたい」というように1歳半のイヤイヤ期ではこだわりが始まるのです。
「これじゃないとダメ!イヤ!」といったこだわりは、聞き入れられるときもあれば難しい場面もありますよね。だからこそ、成長とともに子供のイヤイヤに悩む方は増えるのでしょう。
1歳半のイヤイヤ期、どう対応する?
1歳半のイヤイヤ期とどう向き合えばよいのか、ここからは対応の仕方をご紹介します。
1歳半はまだ大人の言うことが十分に理解できないので、気持ちを切り替えたりイヤイヤすることから気を反らせるのも大切。また、イヤイヤに疲れたらママ自身が子供と距離を作って、一息つくのもおすすめです。
気持ちに共感してあげる、気持ちを代弁してあげる
繰り返しになりますが、1歳半の子供だとなぜ自分が嫌なのか、何が嫌なのかをうまく説明できません。大人は嫌がる気持ちを一度受け止めて、「そうなんだ、イヤなんだね」と気持ちに寄り添ってあげてください。
また「〇〇が嫌だったのかな」「これは嫌いだよね」と子供が思うことを引き出し、気持ちを代弁してあげるのも大切です。最初はまだ伝わらないかもしれませんが、次第に子供との意思疎通が取れるようになるでしょう。
イヤイヤ期が本格的にやってくるのは、2~3歳と言われています。1歳半のころから、少しずつイヤイヤする子供とのやり取りを練習しておくと、ピークにも対応しやすくなるかもしれません。
違うおもちゃやおやつで気持ちを入れ替えるのも大切
すべてが「イヤ!」になってしまってママもお手上げ状態。そうなると、おもちゃやおやつで気持ちを入れ替えてみるのもよいかもしれません。室内で遊んでいたらお外遊びに切り替えたり、新しいおもちゃで子供を誘ってみたり。「おやつにしようか」と違うことを始めるのもおすすめです。
「イヤイヤする気持ち」を子供が自分でおさめるのも重要ではありますが、1歳半だとまだまだ難しいもの。子供の気持ちを反らすのも1歳半ならまだ簡単なので、「イヤイヤにイライラする!」「子供にひどく当たってしまいそうになる」のならママの気持ちを変える意味でも一度仕切りなおしてみるとよいでしょう。
「しつけ」が必要な時はしっかり注意する
1歳半の子供と毎日向き合う保育士さんでも、イヤイヤをけん制するときがあります。それは、ご飯で遊んだり周りのお友達に迷惑を掛けたりといった、「しつけ」が必要なシーンです。
もちろん頭ごなしに「ダメ!」と叱っても効果はありません。ママは毅然とした対応で、社会のルールやマナーを教えてあげるとよいでしょう。
「過度な反応は厳禁です。関心を惹くことができたと誤学習して、同じことを繰り返す結果となります。あえて反応しない。もしくは、淡々と誤った行動であることを指摘することが大切です」
イヤイヤ期を見続けて20年!? ベテラン保育士の対処法とは イヤイヤ研 イヤイヤ期に、ウフフとアハハを。
このように、ママにかまって欲しいからわざとイヤイヤする、生活のルールやマナーから外れるイヤイヤをするときには、「それはやってはならないこと」を子供に冷静に説明しましょう。
イヤイヤ期は子供の気持ちに寄り添うことが大切ですが、何も「言い聞かせしてはならない」わけではありません。すべてを許容するのではなく、イヤイヤ期でも「やってはならないこと」は正しく教えてあげたいものです。
まとめ
1歳半から起こるイヤイヤ期。「うちの子はイヤイヤ期が早い」と心配する方もいるかもしれませんが、イヤイヤ期は成長のあかしでもあります。大切な時期なので、適切な対応方法やママの息抜きの時間も作り、わが子の成長を見守ってあげたいですね。
イヤイヤ期が辛い、これからひどくなる…と思っても、いつかは終わるものです。長い目で見て、子供のイヤイヤ期と向き合っていきましょう。
【参考】