「赤ちゃん」から「子供」に移り変わる時期の一歳半。我が子の成長は嬉しいしとてもかわいいと思うけれど、一歳半の時期にイライラして子供に怒鳴る場面もあるのではないでしょうか。
子育てがひと段落する、というイメージの強い一歳さんですが、育児のイライラが止まらないというママは意外と多いです。今回はそんなママのお悩みである育児に対するイライラとの向き合い方をご紹介します。
一歳半の子にイライラする!これっておかしいの?
一歳半といえば、言葉も出てき始めて行動範囲も広がり、「子供がかわいい盛り」なんて言いますよね。けれどもママとしては育児でイライラして、子供に優しくできない。これはおかしいことでもなんでもなく、どんなママも育児中のストレスで悩むことはあります。
「自分だけおかしいのかな」「私はダメなママだ」と自分を責めるのは絶対にやってはなりません。
「少し大きくなった」とはいえ育児は大変な時期
一歳半だと早い子は言葉も出始め、手先を使った遊びや運動遊びもできるようになります。乳児期とは違い卒乳する子もいるので、「少し大きくなって、ママは楽になったでしょう」と言われることもあるかもしれませんね。
けれども、歩くようになってあちこち動き回る一歳半との生活は、イライラしない方が無理なのです。育児はその時々の悩みがつきもので、一歳半だからといって楽に感じなくてもそれが普通だと考えておきましょう。
ネットや育児書にある「言い聞かせ」は我が子に通用しないことばかり
ママの中には、SNSで仕入れた育児情報やネット上の育児サイト、育児書を参考に子育てする方も多いです。もちろん嘘を信じてはいけませんが、信頼の出来る情報源であったとしても、「我が子には通用しないな…」と感じることもあるのではないでしょうか。
子供それぞれ、言い聞かせや叱り方には響く方法が異なります。さらに言葉を使ってママの思いを伝えようとしても、一歳半だと言葉の理解がまだまだ成長途中なのです。だからこそママのイライラや心配も増えてしまうので、子供を変えるよりもママの意識を変える方が育児は楽に感じるかもしれません。
周りの子と発達具合を比べてしまうママも
我が家では育児のイライラピークが一歳半でした。一歳半では検診をする自治体も多く、周りの子と発達具合を比べてしまいストレスがかかることも。
「一歳半でも歩かない」「言葉があまり出ていない」「まだ卒乳できていない」など、他の子と比べてしまうといろいろな点が気になります。これまでの自分の育て方が間違っていたのではないか、子供に何か異常があるのではないか、と不安のあまり、イライラする方もいるでしょう。
たった今は難しいかもしれませんが、子供の成長は個人差が大きいものです。我が子の成長ペースを見守り、喜ぶように心がけてみましょう。
一歳半の子に怒鳴る。どんな影響がある?
育児中はストレスフルで、イライラすることも多いです。中には「イライラがピークで怒鳴ることもある」という場面も出てくるでしょう。
ですが、怒鳴ると子供にはさまざまな影響が及びます。ママを怖がらせるわけではありませんが、子供に怒鳴ると起こるリスクは正しく知っておきましょう。
子供はママを怖がり「なぜ怒っているのか」は理解しない
一歳半の子はそもそも言葉をよく理解できません。まだ学ぶ途中であり、そんな中大きな声で怒鳴ると、「なぜママが怒っているのか」は分からないのです。怒鳴ることで一瞬動きを止め、中には泣き出して「ごめんなさい」と反射的に謝ることもあるかもしれません。ですが、それはママに対する恐怖がさせるため本質的な「なぜママが困っているのか」は学べないのです。
怒鳴り続けると成長に悪影響が出る
「子供に怒鳴ると脳が萎縮する」と耳にしたママもいるかもしれません。大げさに感じますが、これは事実脳に影響が及ぶ悪い養育の仕方です。
こちらの記事でも、怒鳴ることが子供の脳に与える影響を詳しく解説しています▼
上記にもある通り、子供に怒鳴り続けると「前頭前野」が萎縮します。前頭前野は記憶力、自制心をつかさどる器官なので、うまく我慢ができなくなり暴力的な行動を起こしやすくなることも。
また、愛着障害といって「親が怒鳴るためにうまく甘えられない子供」になる可能性も増加します。愛着障害は親との精神的・心理的なつながりをうまく築けておらず、不安感を覚えやすい心の病気です。子供の挑戦する気持ちや冒険心が育たず、将来的にも影響が出ることが指摘されています。
ママの気持ちは全くすっきりしない
最後に、ママの気持ちがすっきりしないことです。怒鳴ると、ママのストレスは軽減されたでしょうか。みなさんは「一歳半の小さな子に怒鳴ってしまって、罪悪感で苦しい」と感じているかもしれません。だからこそ、この記事を読んで子供の成長に心配しているのでしょう。
たった一度怒鳴ったことは、反省はすべきですがずっと引きずることはありません。「怒鳴るとこんな気持ちになるんだ」とママは心に留めておき、次に繰り返さないように気を付けるようにしましょう。
一歳半にイライラして怒鳴る。やってしまったときの対応法
怒鳴るのは決して推奨できることではありません。しかし、一歳半の手がかかる子供を前に、イライラしないことの方がずっと少ないです。もし、怒鳴ってしまったらどうすればよいのか悪い影響を子供に残さないためにも、その後のフォローの仕方をチェックしておきましょう。
「私が悪い!」と感じたらママから謝る
もしママが怒りすぎてしまった、怒鳴ったことに罪悪感を覚えたら、一歳半の子にでも「ごめんね」をしましょう。やってしまったことを後悔しても取り消すことはできず、また小さな子にも謝る姿勢を見せることは大切です。
ママからごめんねをすることで、怒っていた感情も落ち着くことがあります。怒りの真っただ中では謝る気にはなれませんが、一度冷静になって時間が経ってから謝るようにしましょう。
繰り返すようならママのストレスから先に解消を
何度も怒鳴ってしまい、自分の感情のコントロールができない。それは、怒られる子供が助けを求めているのではなく、ママ自身の心が疲れている証拠です。子供に怒鳴ってしまうのはママのSOSとも言われるように、今一度自分に負担がかかり過ぎていないか見つめ直してみてください。
子供と離れる時間を作っても、一時保育やベビーシッターを利用しても構いません。一歳半だと働いているママしか保育園を利用できないため、家で一対一で過ごすことの多い方には自覚できないほどのストレスが重なっていることはよくあります。
パパにも都度育児の相談をし、周囲に頼るようにしましょう。子供から離れる時間は数時間だけでも持つと、子供をかけがえのない存在だと再認識できるメリットもあります。
育児の「○〇すべき」を一度やめる、子供に寛容になる
ママが怒鳴ってしまうのは、育児に対して余裕がないからです。育児はもちろんのこと、仕事も家事も全部100%を目指していないでしょうか。子供が一歳過ぎのころは、確かに何もかもを頑張りたくなってしまうことがあります。
ですが、日常的にイライラして子供に怒鳴ってしまうのは本末転倒ですよね。繰り返しお伝えしていますが、いくら食事ができ合いのものでも、子供に動画やテレビを見せていようとも、ママが笑顔で過ごせているのなら家族は幸せに暮らせるのです。
「子供の食事は手作りするべき」「ママなんだからこれくらいできて当たり前」そんな常識を自分に押し付けることなく、適度に手抜きをして気持ちを楽にしてみましょう。育児はどんなママでもみんな頑張っています。家事はたった今できなくても、この先丁寧に納得がいくまでこだわれる日はやってきます。無理をすることなく、子供にも自分にも寛容になってみてくださいね。
まとめ
一歳半の子にイライラして怒鳴ってしまう…。そんなママの行動は、珍しいものではありません。育児中にイライラするのはよくあることですし、怒りの感情自体は全く無くなることはないでしょう。
大切なのはそんなストレスフルな育児中でも、いかに自分のイライラと上手に向き合いうまくガス抜きができるかどうかです。無理をしている自覚のあるママは、気付けただけで100点満点。ストレスを解消しながら、毎日笑顔で過ごせるよう心掛けてみてくださいね。
【参考】