0歳の赤ちゃんと暮らしていると、大人がびっくりするような大きな声を出すことがあります。これは奇声とも呼ばれ、長く続くとママの大きなストレスになることも。
あまりにも奇声が続くと、
「うちの子、どこかおかしいのかな?」
「発達障害と関係があるの?」
など不安に思ってしまいますよね。今回は赤ちゃんが奇声を上げる理由や、0歳児でもできる奇声の収め方をご紹介します。
0歳児の奇声が気になる…。なぜ奇声を上げるの?
0歳の赤ちゃんは、「大きな声で泣くけれど、それだけ」と思うママも多いです。しかし、意外にも大人が驚くほどの大声を出したり「キー!」という甲高い奇声を上げたりします。
なぜ、赤ちゃんは奇声を上げるのでしょうか。まずはその原因を探ってみましょう。
声を出せるようになったのを楽しんでいる
まず考えられるのが、声を出せるようになったのを楽しんでいることです。普段何気なく声を出し意思疎通をする私たちですが、赤ちゃんにとっては奇声でも「自分の声を出せた!」「自分の声が聞こえる」のは大発見。楽しい気分になって奇声を上げると、さらに面白い!と奇声を出すことに夢中になっているかもしれません。
この場合は、0歳の子が楽しそうにしていたりママ・パパと遊んでいたりするときに起こりやすいです。これまでご機嫌だったのに突然奇声を上げ始めたら、赤ちゃんは楽しんでいるのかもしれませんね。
不安な気持ち、不快感をママに伝えたいから
次に、不安な気持ちや不快感があり、これを伝えたい場合に奇声になるケースです。大人でも恐怖や驚きで声を上げることができますが、0歳の子供は自分の感情の処理は一人ではできず、さらに言葉に出してママを呼ぶことも不可能です。
先ほどの「楽しいから奇声を上げる」のとは違って、顔を赤くして叫んでいたり次第に泣き声に変わったりするのは、ママに何かを知らせたいサインなのかもしれません。この場合は原因を探って赤ちゃんの不安な気持ち、寂しさや不快感を解消してあげると良いでしょう。
発達障害と関係がある?
奇声の原因は発達障害?と思うママもいるかもしれません。子供の奇声は決して珍しいことではないのですが、「奇声がどうしても気になる」とネットで検索すると「発達障害のサイン」という情報に当たった方もいるかもしれませんね。
奇声を上げる発達障害には自閉症などが考えられますが、0歳の奇声はよくあることで、すべてが発達障害と関係があるかというと断言できません。さらに0歳ではどんな発達障害があってもこの時点では判断しにくいと言われています。
それでも気になるのなら、専門家や医師に相談してみるのも一つの手段です。一概には言えませんが、0歳の奇声は心配のいらない場合がほとんどでしょう。
0歳児の奇声、どうやって対応する?
0歳児の奇声はよくあること。そうはいっても、ずっと一緒にいるママとしては奇声が続くと
- 「うるさい!」
- 「もう静かにして欲しい…」
とストレスに感じるものです。
ただし、0歳の赤ちゃんだと言い聞かせもできませんよね。そこで、赤ちゃんにも通じる奇声への対応法を考えてみました。
楽しんでいるようならママもお返事をしてあげる
生後6~7ヶ月ごろになると聴覚も発達し、子供は奇声に対して「大きな声が聞こえてきて楽しい!」と遊びの一環として使うことがあります。喃語も出てくる時期なので、逐一「うるさい」「静かに」と奇声を止めるのはおすすめできません。
家の中や屋外の公園など、奇声が周囲の迷惑にならないのなら、ママもお返事してあげても良いかもしれませんね。赤ちゃんだから何を言っても分からないだろう、と無視するのではなく、子供の呼びかけに答えてあげてコミュニケーションを取ってみてください。ママとコミュニケーションが取れることの楽しみを覚え、奇声以外でのママとのコミュニケーションも増えることで、奇声を出す機会も減るかもしれません。
口に指をあてて「シーッ」のポーズを
0歳の子といっても奇声を上げて欲しくないとき、あまりにもうるさくてかなわないときもあります。この時は、小さな頃から「もう少し声を小さくしてね」のサインを教えておきましょう。
口に人差し指を当てて、いわゆるシーのポーズを作っても構いません。そのときにママ自身も小さな優しい声で話しかけるなど静かにして、「このポーズを取ると静かにするんだよ」と教えてあげます。すぐに効果が出るわけではありませんが、赤ちゃんの頃からこうした「音量調節」ができていると、大きくなったときにママの「静かにしてね」を聞き入れやすくなるでしょう。
口に手をあてて「ワワワ」で遊んでトーンダウン
テンションが上がってしまって奇声になる場合、口に手を当てて「ワワワワワ」と遊んで気を反らせるのもおすすめです。まず、ママの手のひらを奇声を上げる子供の口元に持って行き、優しくポンポンとあててみます。
すると、「キャー!」が「ワワワワ」になり声が変化。赤ちゃんも聞こえてくる自分の声が意図せずワワワになることが楽しくて、奇声が止まることもあるのです。
我が家も子供が0歳のころに試していましたが、繰り返すうちに「これは静かにしてねのサインだ」と覚えてくれたのか、次第に奇声は減りました。うるさい!と怒るよりもママにとっても楽しい気持ちで赤ちゃんと関われるので、ぜひ試してみてくださいね。
不快感があるならとりのぞいてあげる
奇声の原因が「おむつを替えて欲しい!」「どこかが痛い」「寂しい」といった不快感からくるものなら、取り除いてあげましょう。特に0歳さんだと、夕方になってママが家事をしていて傍におらず、自分も疲れが溜まっていて暗くなる…。そんな黄昏泣きが奇声に代わるこどもあります。
不安な気持ちになっても、0歳の赤ちゃんは自分で何とかできませんよね。この場合奇声が増える時間帯やタイミングは見極められることもあるため、普段よりも抱っこなどスキンシップを多くとって赤ちゃんを安心させてあげてみても良いかもしれません。
外で0歳児の奇声が!どうしたらいい?
子供の奇声で困るのが、お買い物中や結婚式お呼ばれなど式典中、屋外で突如大きな声を上げられたらどうしよう…という点です。お部屋の中ならママとしても落ち着いて対処できますが、外だと慌ててしまいますよね。
最後に外での0歳児の奇声で、ママができることをチェックしていきましょう。
0歳児の奇声はよくあること
前提として0歳児の奇声とはよくあることです。子育てを経験したママなら「大きな声を出すこともあるよね」「元気がいいね」と理解できる気持ちもあるでしょう。0歳児の奇声の原因はさまざまで、これはママの育て方や環境で押さえつけられるものでもありません。
もしかすると屋外で奇声を上げるのを見て、「子供への躾がなっていない」と心無いことを言われるかもしれません。確かにご迷惑をおかけしたは事実ですが、ママとしては「子供が奇声を上げるから、ダメなママなんだ」と自分を責めるのは避けておきたいものです。
外出を控える、奇声が気にならない場所を選ぶ
0歳児でも自我があり、奇声を上げたときに大人から「静かにしなさい!」「黙って!」と叱られると、より奇声を上げたくなるものでしょう。無理に押さえつけるのではなく、ここは大人が外出先を選んで赤ちゃんがのびのびと過ごせる場所にお出かけするのがおすすめです。
外出を一切控えるのは難しいものですが、例えば結婚式にお呼ばれしたら出入りしやすい場所に座席をお願いしたり、飲食店でもショッピングモールのフードコートなど、ベビーフレンドリーな場所を選んだりするのをおすすめします。屋外の公園でも、周囲の迷惑にならない場所なら、赤ちゃんも思い切り大きな声が出せます。
赤ちゃんを黙らせるのではなく周囲に配慮を
言い聞かせや奇声を抑える対策はありますが、すべての0歳児に効果が見られるわけではありません。特に0歳だと言葉の理解も限られているので、とっさの場合に黙らせるのは不可能でしょう。
そんなときは、赤ちゃんを黙らせるのではなく周囲に親が配慮します。ご迷惑をおかけしている点をお詫びして、できる限りの理解をお願いすると良いでしょう。決して「赤ちゃんだから仕方ない」と開き直ったりせず、一言申し添えるだけで「ありふれた赤ちゃんの奇声」を周囲の方も分かってくれるはずです。
まとめ
0歳の奇声は、初めて目の当たりにするママにとっては不安を覚えるほど驚くものです。しかし、子供の奇声自体は珍しいことでもなく、多くの子が経験するもの。ママとしては堂々と対応できると良いですね。
0歳さんはおしゃべりの仕方を練習している最中です。大きな声を出せるようになったからこそ、将来的に静かにする場面を上手に過ごせるようになるので、今は音量の練習中と考えて前向きにとらえてみてください。
【参考】
【小児科医監修】赤ちゃんが奇声を上げる理由。年齢別の対処法と親が心がけたいこと|子育て情報メディア「KIDSNA STYLE」