断乳進め方がわからない、悩みが続出…。断乳の疑問を解消しよう

断乳進め方

仕事復帰や授乳中のトラブル、下の子を考えているときなど、さまざまな理由で断乳を選ぶママは多いです。しかし、断乳とはこれまで続けていた授乳をストップさせるために、

  • なんだか子どもがかわいそう、私自身も寂しい
  • 子どもは欲しがって泣いているのに…どうやって断乳するの?
  • 断乳仕方がわからない

などさまざまな疑問が続出することでしょう。

そこで今回は断乳進め方で出てくる疑問に注目します。断乳するときにママが考えておきたいポイントなどもまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。

断乳進め方悩みその①いつ断乳する?

子ども 哺乳瓶

まずは、いつごろ断乳を始めればよいのでしょうか。断乳をする時期や適したタイミングを考えてみましょう。

断乳はかわいそう?親の都合で決めない方がいいのかな

生まれてすぐの赤ちゃんにとって、授乳とは育児の基本でもあり必要不可欠なものです。しかし、母乳だけで育つのも少しの間だけ。離乳食が始まれば大人と同じように食べ物から栄養をとりますし、母乳がなんらかの事情で出ないときもミルクで同じように成長することは可能です。

こうした離乳を進めると、いつかは授乳を必要としなくなる卒乳は訪れます。子どもがおっぱいを欲しがらなくなるまで待つ卒乳が推奨されているとはいえ、授乳が続けられないことも珍しくありません。

  • ママが風邪を引いて薬を飲む必要が出た
  • 乳腺炎など深刻なおっぱいトラブルが続く
  • 夜間授乳が頻回でママが十分な休息が取れない
  • 職場復帰する必要がある

など、いろいろな事情で断乳を選ぶこともあるでしょう。

断乳は決してかわいそうなことではなく、「いつか訪れる卒乳を早めるだけ」です。子どもの気持ちに寄り添い、断乳のスピードを調節するのは大切ですが、断乳時期は親側のタイミングで決めても構いません。

ママから聞いたみんなの断乳のタイミングとは

では、周りのママはどういったときに断乳をしているのでしょうか。体験談を参考に、断乳進め方を考えてみましょう。

乳腺炎を繰り返していた6カ月のころ

授乳中のおっぱいトラブルは誰にでも起こり、特に胸に強い痛みが出たり硬くなったり、発熱する乳腺炎はママなら一度は聞いたことがあるかもしれません。乳腺炎は繰り返し引き起ると慢性化し、治すためには断乳せざるを得ない場合もあります。

断乳したママの中には、乳腺炎を繰り返すために断乳を決めた方もいました。0歳未満で断乳するため、ミルクに移行し徐々に授乳を減らしていったそうです。

風邪を引いてそのまま断乳

たとえばノロウイルスなどに赤ちゃんがかかってしまうと、その間は授乳できない場合が多いので自然と減乳し、断乳まで進むケースも多いです。その他、ママの方が風邪を引いて薬を飲む必要があり、その間授乳を控えていたらミルクに移行したというケースもよく見られました。

職場復帰のため計画的に断乳

職場復帰をするママは、現実的には断乳しないといけません。しかし、土日だけは授乳を続けたり寝る前の授乳は止めないといった部分的な断乳にとどめる方もいます。

もしママが辛くないのなら、完全に断乳しなくてもよいのかもしれません。子どもの様子を見て、合うペースで離乳できるとよいですね。

断乳進め方悩みその②どうやって断乳するの?

子ども 離乳

断乳進め方で最初に悩むのが、「断乳ってどうやってするの?」という点。ここからは断乳をする流れにそってご紹介します。

まずは断乳に向けて準備を

断乳は思い立ったからすぐに実行できるものではなく、ママにとっても子どもにとっても準備が必要です。まずは、断乳したとして母乳の代わりになる水分や栄養が補えるかどうかを考えましょう。

授乳の必要があれば、ミルクに移行して断乳を進めます。ミルクの味哺乳瓶を使う感覚を子どもが拒否しないかチェックすることは大切です。同時に離乳食が始まっていれば、これを進めることで自然な形で離乳を促せます。

計画的な断乳なら、「おっぱいとさようならする日」を子どもに伝えましょう。もし言葉を正しく理解できなくても、気持ちの準備をするための声掛けは重要です。また、断乳後は胸の張りやおっぱいが痛くなるケースも多いので、いざというとき相談できる病院や窓口をあらかじめ見つけておくと安心できますよ。

授乳をやめて様子を見る

離乳を少しずつ進めていき、タイミングが合った日に授乳をやめてみましょう。このとき、これまであった授乳を求めて子どもが泣くかもしれません。夜泣きが始まる子も多く、「授乳できないならどうしたらいいの?」と悩むママも多いです。

まずは数日我慢して様子見しましょう。パパに協力してもらい、寝かしつけや抱っこを代わってもらうのもおすすめです。おっぱいが痛いときは、軽く搾乳したり冷やしたりして、母乳の分泌が落ち着き、詰まりが取れるまでケアしてあげてくださいね。

ひどく痛む場合やどうしても断乳ができない、断乳チャレンジを繰り返すといった場合は、産婦人科や母乳外来に相談するのもひとつの手段です。

どうしても断乳できない場合は?

断乳は思い切って、しばらくは痛みも泣き出す子にも我慢!とは言いますが、ママから見て「これは断乳すべきではない」と感じる瞬間もありますよね。数日様子を見てみたけれど、やっぱり断乳できなかった…ということも珍しくありません。

この場合は、断乳を諦めて授乳を再開し、1~2カ月くらいおいてから再チャレンジしてみましょう。すぐに断乳をする・やめると繰り返すと子どもは混乱しますし、ますます断乳は進まなくなります。

離乳食を進めたり授乳回数や時間を減らしたり、ミルクに慣れてもらう時間を作ってもよいかもしれません。部分的な断乳をして、おっぱいから離れる時間をできる限り伸ばしてから、良いタイミングで断乳を再スタートさせてみましょう。

断乳進め方悩みその③断乳時ママが気を付けることは?

ママ 授乳中

断乳を進める中で、ママとして気を付けるべきことは何でしょうか。ひとつずつチェックしてみましょう。

おっぱいケアを徹底する

断乳後に必ずやっておきたいのは、断乳ケア・卒乳ケアです。母乳の分泌具合は個人差がありますが、おっぱいに残った母乳が詰まって炎症を起こすと乳腺炎になる可能性もあります。

放っておくと発熱し、かなり辛い症状が現れることも。また、しこりとなって胸に残り、大きな病気の発見が遅くなる可能性もあります。

母乳は本来血液なので、赤ちゃんが吸わなかったものはいずれ血液として吸収されます。ただし、吸収しきれないものは詰まるために、搾乳して外に出すことが望ましいです。

間違った断乳をしない

断乳するときに、

  • おっぱいに怖い顔を描いて子どもを離す
  • 授乳への心残りがないように、子どもを突き放す
  • 乳首にからしを塗って断乳を進める

といった間違った方法はとってはいけません。一部では実際に伝わる方法ではありますが、どれも断乳進め方としておすすめ出来ません。授乳は子どもとママにとって、とても大切な時間と経験です。それを怖い・嫌な体験として子どもの心に残ってしまうことは避けたいものです。

ママとしては「授乳をしないなんて、子どもがかわいそう」と思うかもしれませんが、断乳は計画的に進めるとママと子ども双方にとってメリットも大きいものです。周りの子と同じように断乳する必要もありませんし、断乳が進まなくて時間がかかってもかまいません。

大切なのは、我が子にあった方法・スピードで断乳を進めること。ママとしても無理のないように、断乳できるとよいですね。

まとめ

断乳進め方でたくさん出てくる疑問。断乳に対して寂しい、かわいそうでどうやったらよいかわからない…と不安になるのは、ママがその分子どもを思いやっている証拠です。

ただ、どんな子にも断乳・卒乳するときは必ずやってきます断乳とは、子どもの大切な成長の一つ。親子でよりよい暮らしができるために、正しい断乳進め方をしてくださいね。

【参考】

【助産師監修】断乳の仕方ー上手な方法・時期・進め方についてー│AMOMA 【公式】母乳育児向け専門ハーブティー、アロマ、マッサージオイル

断乳の仕方は? 上手なやり方や進め方・おすすめのおっぱいケア方法 All About

いつから断乳?断乳のメリットは?お仕事ママのおっぱい事情|幼児のみもの園

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。