いつも怒ってるママの特徴とは?怒りっぽくならず育児がしたい!

いつも怒ってる

子育てに忙しいママの中には、気付けば「なんだかいつも怒ってるかも」というシーンが多くないでしょうか。1日を振り返ると怒った場面ばかり。子供に優しく声かけしたっけ…?と疑問に思うこと、育児をする私もしょっちゅうあります。

子供にいろいろと言い聞かせしないといけない反面、いつも怒ってるのは精神的にも体力的にも辛いですよね。できれば笑顔で毎日過ごしたいママに向けて、今回は怒りっぽいママの特徴や怒りをコントロールする方法をご紹介します。

この記事を参考に、いつも怒ってるママを卒業してみましょう。

いつも怒ってる?怒りっぽいママの特徴

いつも怒ってる

振り返って考えてみると「1週間のうち、怒らなかったことがないかも…」というほどいつも怒ってるママ。一体その怒りの原因は何なのでしょうか。

怒りっぽいママの特徴をいくつかチェックしていきましょう。

怒りの根本原因を無視して怒っている

1日のうち、どんなときに子供に怒ってしまうでしょうか。

  • 朝の出勤前、忙しいのに子供が支度をなかなか終わらせない
  • せっかくご飯を作ったのに「おやつがいい」と言われた
  • 夜八時に寝ないといけないのに、七時になってもゲームしてばかり

以上の状態だと「それは怒ってしまう」と納得できるママも多いでしょう。確かにこうした場面では子供に言い聞かせしないといけないのですが、この怒りの原因にはママの感情が含まれています。

  • 朝の出勤前、忙しいのに子供が支度をなかなか終わらせない→間に合わない!という「不安
  • せっかくご飯を作ったのに「おやつがいい」と言われた→ご飯を拒否された「悲しみ
  • 夜八時に寝ないといけないのに、七時になってもゲームしてばかり→早く寝ないとという「焦り

実は、怒りというのは何もないところから発生しません。原因となる他の感情が起こり、発展して怒りに代わるのです。この根本原因を「一次感情」と呼び、怒りは「二次感情」と呼ばれています。

怒りっぽいママは一次感情に蓋をしがちなのかもしれません。イライラしたら「一体なぜ私は怒っているのか?」と本当の原因が分かるようになると、怒らず対処する手段も分かるようになります。

無意識の愚痴、悪口が多い

また、イライラしがちなママは無意識に愚痴っぽくなり悪口を言うことも多いです。普段使っている言葉や話題など、誰かを悪く言うことや立場を下げるような発言ではないでしょうか。

こうした負の言葉は使っていると癖になり、ネガティブな思考も癖付きやすいです。怒りっぽい自分に何よりもママ自身が疲れているのなら、意識的によいことや前向きな発言を心がけ、ポジティブな思考を癖づけるとよいかもしれません。

無意識の愚痴、悪口を減らすと、子供の良い面もすぐに気付けます。いつも怒ってるママよりも子供の褒めるところ、伸ばせるところに目がつくママの方が理想的ですよね。

マイナス思考が癖になっている

怒りっぽい方の特徴として、マイナス思考ぎみな部分があげられます。どうせ私なんて…うちの子はどうせできない…とマイナス思考が癖になっていないでしょうか。

こうした自分に対するマイナス思考は、自己肯定感にも影響が出ます。育児において「ありのままの自分を認める」という子供の自己肯定感はよく注目されていますが、実は子供の自己肯定感を高めるためにはママ自身の肯定力が必要です。

「どうせ」と最初から自分や子供を見下す思考はストレスをためるだけでなく、親子の自己肯定感にも影響が及びます。怒りっぽさを「自分の性格」と諦めて直さないでおくと、子供の将来にも影響が出ることは頭に入れておきましょう。

いつも怒ってるママを卒業したい!怒りをコントロールする方法

ママ 自己肯定感

毎日いつも怒ってばかりではあるけれど、できることなら笑顔で子供に接したいですよね。怒ることはとても疲れることでもあり、そして怒りを子供にぶつけたところでストレス解消にはなりません。

では「怒りの感情を一切なくし、抑えるようにする」のが良いのかというとこれも違います。育児中は子供と意見が合わないことはしょっちゅうあり、ママの予想が裏切られ怒りを覚える場面の連続です。そんなあふれ出る怒りを抑えようとすると、瞬間的には良くてもいつかは限界を迎え、衝動的に子供をひどく怒ってしまうかもしれません。

このため、怒りの感情はコントロールすることが大切です。ここからは怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」の手段をいくつかご紹介します。

タイムアウト

タイムアウトとは、「一時中断」といった意味を持ちます。その名前の通り、怒りの原因から一時的に距離を取るアンガーマネジメントの方法のひとつ。子供に怒りを覚え、瞬間的に「怒ってしまいそう!」と思ったら一度部屋を離れたり目を閉じたりして、怒りの原因から思考をシャットダウンします。

こうしたタイムアウトをすると、子供をひどく怒ることを避けるだけでなく、少しは冷静になって対話できることも。その場を離れるときは子供の安全や周囲への迷惑配慮を行ったうえで、試してみてください。

7秒カウント

7秒カウントとは、怒りのピークをやり過ごす方法です。いつも怒ってばかりのママですが、この「怒り」が最高潮になるのはたったの6秒しかありません。6秒だけ我慢できれば、怒りの制御やコントロールはずっと簡単になります。

やり方は、瞬発的に「イラッ」としたら心の中で7秒カウントするだけです。怒りの感情を抱いている間はカウントが早くなりがちなので、6秒+1秒の7秒がおすすめ。たったこれだけのことですが、怒りのピークをやり過ごすことで、感情任せに子供を傷つける発言や後悔する衝動的な言動をしないようにすることが出来ます。また、怒る回数をぐっと減らせる上、怒らず言い聞かせすることで子供にもママの思いが伝わりやすいです。

視線を上に上げる

人間の感情と視線には関係性があり、これを「アイパターン」と呼びます。「考えごとをすると視線が下がる」「信じがたいことを知ったときに視線が外れる」こんな現象に心当たりがある方も多いかもしれませんね。

怒りだけでなく、感情を脳で処理している時、私たちの視線は下に向いています。怒りの感情に気づき始めたら、すぐに目を上のほうに向け、感情を司る脳へのアクセスを断ち切ってください。

カッとなってしまうアナタへ。怒りのコントロールに効果的な17の方法

このアイパターンを活用すると、怒りの感情をコントロールすることもできます。人間は怒りに限らず思考をめぐらせているときは、視線が下向きになることも。ずっと視線を下に向けたままだと怒りの感情が加速してしまうため、「イライラしてきたな」と思ったら視線を上げるようにしてみましょう。

不安感やパニック状態を和らげることもできるため、覚えておくと使えそうですね。

その他の方法はこちらの記事でも紹介しています。参考にしてくださいね▼

どうすれば伝わる?怒らず子供に言い聞かせする方法

いつも怒ってる

次は子供に怒らず言い聞かせする方法をご紹介します。怒りの感情をコントロールできても、それは少しの間のこと。子供と向き合う中で、怒りをぶつけるのではなくママの気持ちを正しく伝えることが大切です。

3つの方法を見ていきましょう。

子供の要望をまずは聞き入れ、認める

子供にイライラしたとき、ほとんどが「まだ遊びたい」「片付けたくない」「こっちがいい」という子供の要望とママの意見が対立した瞬間ですよね。怒らないためには子供の要望に応えてあげればよいのかもしれませんが、時と場合によって聞き入れられないこともあります。

そうだとしても、「まだ遊びたい!」と主張した子供に対して頭ごなしに「ダメ!」と怒っても子供は言うことを聞くとは思えません。その結果親子の意見は対立したままで、いつも怒ってるママになってしまうのです。

そこで、まずは子供の要望を聞いてみましょう。「そうなんだ、まだ遊びたいんだね。○○好きだもんね」と同意することで、子供は自分の主張をママに聞いてもらえたと感じます。

子供のイヤイヤやわがままはママを攻撃するものではなく、自己主張です。意見を聞いてあげた上で、落としどころを作ると互いに納得できるようになるでしょう。

ネガティブな言葉ではなくポジティブな言葉を使う

例え大人でも、誰かの意見を聞くときに納得できない言い方だと不快感が残りますよね。子供にも同じことで、頭ごなしな言い方や強い否定の言葉で言い聞かせしても効果がありません。

ネガティブな言葉ではなく、ポジティブな言葉を使うようにしましょう。具体例を挙げてみると、

  • ○○はダメ!→○○して欲しいな
  • ○○を選んだらダメ!→この中から選んで
  • 帰るよ、もうおしまい→家に行こう、家の中で遊びの続きをしよう

このように前向きな声掛けにすることで、子供と意見が衝突せず怒るのを防げます。

叱るときは分かりやすい言葉で1分以内に

怒らないで育児するのは大切ですが、子供が「交通ルールを守らない」「約束を破る」「嘘をつく」といったルールやマナー、モラルに反する行動を取ればときに厳しく叱ることもあるでしょう。

「ここはしっかり言い聞かせしないといけない」と思うときこそ、子供にとって分かりやすい言葉ではっきりと1分以内で終わるように短く叱りましょう。長引くと「結局ママは何が言いたかったんだろう?」と子供には伝わりませんし、怒ったママが怖かったという印象しか残りません。

まとめ

いつも怒っているママ、それを後悔するけれど次の日には繰り返してしまい、本当は子供に笑顔で接したいのに…と疲れ切ってしまいますよね。その怒りの感情は子供を大事に思うママだからこそ感じるものです。

例えイライラしたとしても怒りはコントロールできます。工夫次第では今よりも怒る回数は減らせるので、ぜひ試してみてくださいね。

【参考】

“怒り”とのつきあい方 アンガーマネジメント

カッとなってしまうアナタへ。怒りのコントロールに効果的な17の方法

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。