いろんなシーンで目にする「自己肯定感」という言葉。これは、「私は価値のある人間だ」「ありのままの自分でも認める」という感覚を指します。
自己肯定感を高く!とはよく言われますが、「私は自己肯定感低い人間だ」「なぜ自己肯定感が低くなるんだろう?」と悩む方も多いかもしれませんね。今回は自己肯定感を高めるためにも、自己肯定感低い原因や、低いと起こることについて考えていきましょう。
「自己肯定感低い」と悩んでいませんか?
自分を認め、ミスや不運が起きても「大丈夫」と気持ちを持ち直すために必要なのが自己肯定感。この自己肯定感は今、大人の暮らしの中でも育児シーンでも注目されています。
自己肯定感の意味を知って、「自分は自己肯定感低い」と悩むママもいるかもしれません。日本人は諸外国と比べて自己肯定感が低いという比較結果も残っており、自己肯定感の低さに悩む方はそう珍しくありません。
自己肯定感とは?
そもそも、自己肯定感とはどんな感覚なのでしょうか。具体的にもう少し詳しくご紹介します。
自己肯定感は「自分を認め、自分は価値のある人間だと思える」感覚のことです。自尊心や自己存在感とも同じ意味として使われており、これが高いと物事をポジティブに捉えられるため、挑戦する心や前向きな感情を持ちやすいと言われています。
「自分のことは、常に認めているつもり」という方もいるかもしれませんが、自己を肯定する場合に「他人よりも私は優れている」このように他と比較した結果で引き起こる自分を承認する気持ちとは少し違います。大切なのは「いついかなる時も」「無条件で」自分を認めてあげられることです。
なぜ自己肯定感が注目されているの?
なぜ、今自己肯定感が注目されているのでしょうか。特に子育て中のママは「自己肯定感を高める声掛けを、接し方を」と育児に関連して自己肯定感の言葉をよく目にするかもしれません。
この自己肯定感は、2014年に内閣府が実施した意識調査において「自分に対して満足しているか?」の質問に、諸外国と比べて国内の回答は半数以上が自分に対して不満を抱えていることが分かり、言葉として広まりました。自己肯定感の周知が広まる上で、ママとして気になるのが「自己肯定感のベースは幼少期に培われる」という点です。
子供は親から無条件で認められ、育てられます。「絶対に肯定してくれる親子の関係」、ここで自己肯定感の基本が生まれるため、育児書や育児のノウハウはしばしば自己肯定感に触れているのです。
同時に幼少期の親子のかかわりはその後の子供の自己肯定感にも大きく影響します。ママとしては自己肯定感が持つ意味や、子供への影響などはぜひ知っておきたいですね。
自己肯定感低いとどうなるの?
自己肯定感が低いと感じる方は、
- すぐに物事を諦めがち
- 後ろ向きな思考がクセづいている
- したがってリスクや不安が気がかりで、生きづらさを感じてしまう
という特徴があります。もう少し掘り下げて、自己肯定感が低いとどうなるのかをチェックしてみましょう。
なぜ自己肯定感が低くなるのか考えよう
自己肯定感が低くなる原因は、人によって細かく異なりますが大きく分けて3つです。
- 成功体験が少ない
- コンプレックスがある
- 幼少期、問題のある養育を受けた
成功体験が少ないと、「私は何をやっても失敗する」と感情の根本にネガティブな思考が染みついてしまいます。また、自分の弱点であるコンプレックスを抱えている方は自己肯定感は低くなりがちです。
育児中のママにとって頭に入れておきたいのは、幼少期に問題のある養育を受けたら、成長してからの自己肯定感にも影響が出るということ。子供は、親の言葉を素直に受け止めます。声掛けの際に「誰かと比べてできないことを指摘する」「子供を否定する」のはやらないよう、気をつけたいものです。
精神的に不安定になる、自分に自信がなくなる
自己肯定感が低くなると、精神的に不安定になって自分に自信が持てなくなります。自分を信じる感覚が自己肯定感なので、「自分自身も信じられず、何にも頼れない」状況になるのは頷けるかもしれませんね。
このように精神不安や情緒が安定しない状態が続くと、メンタルに問題が生じることも。また、他者から励ましや褒められるといったポジティブな声掛けをされても、自分に自信がないため聞き入れられないのも自己肯定感の低い方の特徴です。
マイナス面やリスクばかりに目が行くようになる
マイナスな部分やリスクばかりが気になるのも、自己肯定感の低い方の特徴と言えます。例えば仕事で大きな役割を任されたり、昇進したりした際に「責任感だけが重たくなった」「私には務まらない」とネガティブに考えるのは、自己肯定感が低い証拠です。
自己肯定感が高い方だと、「やってみよう」「任されて嬉しい」と素直に受け止められます。マイナス面・リスクばかりに目を向けると、どうしてもチャレンジ精神や積極的な行動はとれません。ゆえに、行動まで萎縮しさらに自分に自信が持てなくなる…と悪循環が起きることもあります。
何かにぶつかった時、自分で解決できない・乗り越えられない
子供には自己肯定感が高い人に育って欲しい。なぜ、みなさんそう思うのでしょうか。小さいうちはママやパパ、周囲の大人に励まされ教えられながら、子供はゆっくり成長していきます。しかし、将来的に大きな壁や自分でしか解決できないことも起こるでしょう。
その時、自己肯定感があれば自分で壁を乗り越えられます。反対に自己肯定感が低いと、何か難しい問題にぶつかった時に、「出来ない」と諦めてしまい、それが「挫折」という体験となったり、結果的に解決できなかったりとなり、そして人生自体が生きづらくなってしまうのです。
自己肯定感が低い方の特徴を見てみると、「今できることなら、我が子の自己肯定感は大切にしたい」と考えるママはほとんどでしょう。
次は、自己肯定感を高めるためにできることを見ていきましょう。
「自己肯定感低い」=「高める意識が持てる」
子供の自己肯定感を高めるためには、ママ自身の自己肯定感を高める必要があります。
ママが笑顔でいると子供も笑って過ごせるように、まずは自分自身に目を向けてみましょう。さらに、ママの中には「自己肯定感低くて、どうしたらよいのか分からない」と悩む方も多いです。ですが、この自己肯定感低い自分は、意識することで十分変えられます。
今低いと感じているのなら、その分高める余地があるのだと考えて、自分を認めてあげましょう。
ありがちな口癖をなくす努力を
自分の中で、自分自身を認めるためには根本的な考え方を変える必要があります。まずは、以下の口癖に心当たりはないでしょうか。
- ~すべき
- 私なんて、〇〇(子供)なんて
- ~してはならない
- すみません
これはすべて、自己肯定感を低める可能性のある言葉です。「ママなら絶対に〇〇すべき」という言葉で、自分の行動や思考に制限を設けていないでしょうか。私なんてどうせ、と悲観的に自分を見てはいないでしょうか。
後ろ向きな考えが癖になる前に意識的になくしていき、ポジティブな言葉に言い換えるのがおすすめです。
自己肯定感低い自分も認める、許容する
自己肯定感を高めることに注目するあまりに、自分のすべてを否定していないでしょうか。それだと自己肯定感をより低めてしまい、次々に自分に自信が持てなくなります。
どんな方でも、良いところは必ずあります。リスクを怖がり何も踏み出せない…と悩む時もありますが、見方を変えれば「慎重で思慮深い、計画性がある」と良い点にも捉えられるのです。子供にも同じです。どんなにいたずら盛りで育児が大変でも、その子にはいい所がたくさんありますよね。
このように自己肯定感低いと悩む自分のことも、ぜひ許してあげてください。自己肯定感が今低くても構いません。高くする意識を続けるだけで良いのです。
まとめ
自己肯定感低い方は、自分を否定する癖や「自分はダメだ」と理由もなく思っていることもあります。育児するママの自己肯定感は子供にも影響があるため、自分自身を大切に思いやることが重要です。
今自分に自信が持てなくても、人には必ず良いところがあります。また、自分を否定することが癖になるのと同じように、自分を信じる気持ちも癖づけるとぐっと生きやすくなるでしょう。親子が毎日楽しく過ごせるように、自己肯定感を正しく理解し、育児や自分の生き方に役立ててみてください。
【参考】