子育てってなぜ疲れるの?育児をもっと楽にするマインドの作り方

子育て なぜ疲れる

育児を毎日し続けるママ達、「昔よりもずっと疲れることが多い」「ちょっとしたことで疲れて寝込んでしまう…」「疲労でイライラする」なんてことは非常に多いですよね。

想像に難くありませんが、育児とは重労働。さらに24時間365日続くことなので、疲れてしまうのは当然です。

今回はそんな「子育てはなぜ疲れるのか」に注目します。もっと育児を楽に捉えて、ママも子どもも過ごしやすくする方法もチェックしてみましょう。

子育てなぜ疲れる?育児の疲労原因をチェック

2歳児 子供

子育てはなぜ疲れるのでしょうか。いろいろな原因が考えられますが、各ご家庭によってその理由はさまざまです。

以下のことにどれが深く当てはまるか、まずは育児の疲労原因を調べてみましょう。

寝不足が続き慢性的に疲労が重なる

生まれたばかりの赤ちゃん、乳児期の頃は昼夜を問わず授乳が必要です。夜は細切れの睡眠しかとれず、寝不足に陥りやすいのがママの大きな悩みでもあります。

心と体は深くつながっていて、睡眠不足で疲れた体はメンタル部分にも影響が及ぶことが。無理をするとすぐに限界が訪れ、ママの生活は難しくなります。

子どもがある程度成長すれば夜もまとまって寝てくれますが、意外と大人と子どもの生活リズムは異なっているもの。1歳を過ぎても夜泣きがある、風邪を引きやすく夜中に悪化するなど、想像できない事態が子育て中には起きやすいでしょう。

休憩や休日は一切ない

育児休暇や仕事をやめてしまうママも多いのだから、「子育てに専念できれば疲れないでしょう?」とは思えませんよね。育児はたくさんのやることがあり、教えることがあり、子どもの命を守らなければいけないという強い緊張感があるものです。こんな大変なことを、ママは休憩することなく休日も一切ないまま、行わなければなりません。

適切な休憩ができないままだと、疲労はどんどん重なります。最初のうちはできていたことでも、ある日突然ママの限界がくるかもしれません。「疲れたな」と感じる初期段階のうちで、何か手立てをとってママの体と心を休ませないといけません。

考えることが多すぎる!

乳児期も過ぎて子どもも大きくなり、言葉も通じるようになった。ここまでくれば一安心、と思うかもしれませんが、育児は形を変えてさまざまな困難が次から次へとやってきます。

子どもの成長とともに考えることになる保活。子どものしつけや、トイトレなど、考えることはたくさんあります。特に、ママの疲れの原因になるのが「心配ごと」です。たった今心配なことがなくても、将来的にこの子は大丈夫なのかな、このままでは不安…といった考えることが多くあり、疲れもたまりやすいでしょう。

子育てはなぜ疲れるの?疲労を加速させるNG思考

ご飯 子ども

育児をしている間は、疲れを一切感じさせないのは不可能です。できる限り緩和させつつ育児疲れとうまく付き合う必要がありますが、疲労を加速させるマインドがある点には注意しておきましょう。

考え方を変えるだけで育児はずっとやりやすくなるため、まずは疲れをためやすいNG思考を見ていきます。

なんでも完璧にやらなきゃ!という完璧主義な考え方

なんでも完璧主義で、間違いなくやらないと気が済まないタイプの方は、疲れをためやすいです。自分自身に対して厳しくするのはもちろん、育児シーンではその厳しさは子どもにも向かうことがあります。

「ママなんだから○○するべき」「子どもは〇時までには寝るべき」といった、べき思考は持ってはなりません。完璧に過ごすことも良いかもしれませんが、何もかもが大変な子育て中は無理をしてしまうとすぐに限界が訪れます。

子どもも窮屈な思いをすることがあるため、たまには「ここまでできたらOK」と子どもにもママ自身にも、寛容に許す気持ちをもってみてくださいね。

よそのご家庭やお友達と比べてしまう

日本人は文化的な視点からみて、周りと比較しやすい特徴があります。

これは育児のシーンでもよく見られやすく、また国民性でもあるため仕方のないことではあります。

ですが、あまりにも「お友達よりも成長が遅い」「上の子が3歳のときにはできていたのに」と比較しすぎてしまうと、疲れがたまる原因に。子育てに正解・不正解はありませんが「このままでいいのかな?」というママの強い不安を引き起こしてしまいます。

よそのご家庭、またお友達と比べても、子どもの成長はその子それぞれ。そして育て方に正解や不正解はありません。他の子供比べても無意味であることを自覚し、「この子の今を見て育てよう」と自分も子どもも認めてあげるとストレスや疲れは感じにくくなります。

全部ひとりでやろうとする

育児はとても大変で、それは子どもが何歳になっても同じです。夜泣きをしなくなったとはいえ違う育児の壁が出てきたり、成長すると思春期を迎えて向き合い方に悩んだりします。

こうした子育ては、ママ一人では決してこなせる量ではありません。パパと協力したり、両親に頼ったり、保育施設や育児サービスを利用しながら育児をしていかないと、疲れは溜まる一方でしょう。

疲れやすい方の特徴として、うまくSOSが出せず周りに頼れないという点が挙げられます。ただし、「一人でやった方がずっとうまくいく」というママもいることは否定しません。自分にとって心地よいサポートとは何かを考えながら、無理が生じないように適度に周囲には頼っていきましょう。

子育て疲れをいやす方法、対処法

ダブルバインド

子育て疲れは溜まれば溜まるほど、子どもに八つ当たりしたりパパや周囲にひどく当たってしまったりと、デメリットばかりが目立ちます。何より疲れがたまったママ自身は、心も体もボロボロですよね。

こうした子育てで疲れやすさを感じたら、ママにはできることがいくつかあります。最後に子育ての疲れを残さない方法、疲れとどう向き合うかをひとつずつチェックしていきましょう。

常にポジティブシンキングで

ネガティブな思考は癖になりやすく、「もうだめだ」「私なんて何をやってもうまくいかない」と負の考えはループしがちです。子育てで疲れるのは当然のことで、その疲れた気持ちは肯定しながら、前向きに捉えるようにしましょう。

今日も疲れた、また明日も育児は続く…と考えるのではなく、今日疲れたのは頑張った証拠とポジティブシンキングを癖づけるとよいですね。何より大切なのは、自分を労わる気持ちです。1日の終わりには自分のダメだったところではなく、頑張ったところやできたことに目を向けてみてください。

チーム育児に切り替える

一人育児では疲れはいつまでたってもいやせません。一人で抱え込まず、パパや両親・周囲を巻き込んだチーム育児に切り替えてみましょう。

一時保育や習い事を利用し、専門的な育児はその道に詳しいエキスパートに頼るのもポイントです。全部をママ一人が子どもに教え込む必要はなく、ママが「できないな」と思う部分は周りにも協力してもらってみんなで育児をする意識が大切です。

すると、自然とママも育児に疲れすぎることを防げるでしょう。何でもママだけがやるのではなく、「これは外注しよう」「これはパパに任せよう」と育児の分担を行ってみると、負担はずっと少なくなるはずです。

まずはママの体調優先で!

育児のどのシーンにおいても言えることですが、子どものことを思うのなら、毎日向き合うママの体調を優先することこそ成功の秘訣です。ずっと疲れていてイライラしているママよりも、疲労とうまく向き合い笑顔の多いママの方が健康的ですよね。

子どもの養育環境とは、ママの体調に大きく左右されます。育児を頑張りたい、子どもの面倒をきちんと見たい、というママも多いとは思いますが、そう感じるときこそ自分を大切にしてみてください。

ママのご機嫌は、ママ自身しか取ることができません。自分の疲れに気付き、ケアしてあげられるのも自分自身だけです。

まとめ

子育ては毎日疲れることばかり。なぜ疲れるのか、その原因と対処法をご紹介しました。

育児は大変ですが、疲れるのはママが一生懸命に子どものことを思い、頑張った証拠です。疲れがピークを迎える前に、その頑張った自分自身に気付いてあげて、思い切り労わってあげてくださいね。

【参考】

これが、子育て中の親が想像を絶するほど疲れちゃう理由です。 | ハフポスト LIFE

子育ての疲れ – NHK すくすく子育て情報

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。