自己認知力とは?知ると育児が楽になるマインドをご紹介

自己認知力

みなさんは、自分自身の価値観や長所・短所を知っていますか?意外と自分のことなのに「よくわからない…」と思う方もいるかもしれません。

特に子育て中ママは毎日考えることがたくさん。子ども中心の生活をしているために、ママ自身に目を向ける時間は特に少なくなりがちです。

今回は自分自身を知る力、自己認知力についてご紹介します。自分自身の能力を把握し、育児や生活に役立ててみましょう。

自己認知力って何?どんな力?

ダブルバインド

自己認知力とは、言葉の通り「自分自身を認知する、知る力」を指します。

自己認知とは、自分自身の価値観や、長所・短所を把握すること。

自己認知|グロービス経営大学院 創造と変革のMBA

ビジネスシーンで良く注目される力であり、自己認知力が高いとより高いパフォーマンスで仕事に当たれます。的確な選択ができ、さらに自分自身の能力に無理をしないため、ストレスを最小限に抑えながら仕事に当たれることもメリットです。

まずは自己認知力とは何か、詳しく見ていきましょう。

自分の価値観、長所・短所を把握する力

自己認知力とは自分のことを良く知る力を指します。例えば、

  • 自分自身の性格
  • 自分は何ができて、何が苦手か
  • どんな思考方法をしているのか
  • 何かが起きたとき、どんな感情を抱きやすいか

このような自分の特徴を知っておくと、トラブルやすべきことが起きた際に的確に行動できるようになります。

自己認知には「内面的自己認知」と「外面的自己認知」に分かれており、自分自身の本当の部分と他人から見た自分の部分という二つの認識で構成されています。自分自身を知る、というのは自分の目線から見ても他人の目線から見ても大切なことです。

自己認知力が発揮される場面とは?

自己認知力とは、どのような場面で役に立つのでしょうか。子育て中のママであれば自己認知力は育児中よく役に立ちます。

  • 朝の忙しい時間、もっと家事にこだわると私はイライラしてしまうだろうな
  • パパにこれを頼むとき、分かりやすく言わないと相手は理解してくれないだろうな
  • 子どもへの言い聞かせ、この言葉を使うとこの子も私も気持ちよく理解できそう

など、ママ自身の能力や思考が把握できていると子どもへの叱りすぎを防ぎ、育児中のイライラを軽減し、言い聞かせやしつけがうまくいくとメリットも多いです。

育児とは、どうしてもママにとって負担が大きいもの。自己認知力を知ると育児が楽にこなせるようになるかもしれません。

自己認知力が高いとどんなメリットがある?

ママ 自己肯定感

先ほどご紹介した自己認知力が発揮される場面を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。自己認知力を高めるメリットをご紹介します。

子どもにどんな言い聞かせが効果的か分かる

まずは子どもにどんな言い聞かせが効果的か分かります。ママ自身が自分を知る=内面的自己認知ができていると、言葉選びも的確になりどう伝えると自分自身の思いが届きやすいかがわかりますよね。

また、外面的自己認知に長けていると、子どもから見た自分の姿も想像しやすいです。子どもの気持ちに寄り添った言葉がけというのは、育児において大切と分かっていても難しいもの。子どもにとってママ自身はどう見えているのか、子どもはどんな言葉なら響きやすいのかを把握すると、声掛けの質もぐっと高められるでしょう。

ママの「イライラポイント」を避けて毎日が過ごせる

育児中のイライラに悩むママは多いです。子育ては想定外の連続で、自分の思い描くスケジュール通りに行くことは少ないですよね。時にはママの気持ちに余裕がなくなって、子どもに強く当たってしまう…という経験があるママもいるかもしれません。

自分のことをよく理解できていると、このイライラポイントも避けて毎日を過ごせます。忙しい朝になりそう、と思ったら家事をいくつか省略するとスムーズにいくかもしれません。体調が悪くて普段通りにはいかないと思ったら、いつもよりも早めの行動を心がけてもOK。

このように自分を救って助けてくれるのも、自分自身を理解できてこそです。自分のご機嫌は自分で取るのが一番。子ども優先の生活になってしまい、それこそママとしてあるべき姿、と思われがちですが、自分の本当の気持ちにも目を向けてくださいね。

自分の限界を知ることができる

自分のことが分かるようになると、ママ自身の限界も把握できます。最近ではSNSやネットの情報が多く目に付き、「あのママは毎日元気なんだから私もちゃんとしなきゃ」と自分自身を見失いやすいですよね。自己認知力が高いと自分の限界や「これ以上行くとパフォーマンスが落ちる」といった見極めができるため、無理をせず自分のペースで育児できるようになります。

実はこの自分の限界を知ることは、ママにとってとても大切。つい頑張りすぎてしまったり、周りと自分を比べて「まだまだできるはず」と限界を見失ったりしてしまいますが、他人と自分は違うことを認識してママ自身のペースを見つけてみましょう。

自己認知力を高めるためには?

空間認識能力

自己認知力が高いとメリットもたくさん。では、この自己認知力はどう高めれば良いのでしょうか。

ポイントとしては、まず自分自身を認めてあげる、自分を知ることから始めます。

自分自身を知り、認めて許容する。これは自己肯定感を高めることにも繋がるので、ぜひ試してみてくださいね。

瞑想をする

瞑想とは「マインドフルネス」とも言われています。瞑想をすると自分のストレスや感情をコントロールしやすくなり、意識のばらつきを整える効果も期待できるので集中力アップにも繋がります。

こちらの記事でもお伝えしたように、瞑想はいつでもどこでもできるものです。本格的な瞑想だと1時間近く時間がかかりますが、忙しいママや瞑想を始めたての方はほんの数分から始めてみてもOK。

自分自身の気持ちと向き合い、他の雑念を消す思考のトレーニングにもなるため、寝る前の時間を使ったりして試してみましょう。

パパや両親から見た「自分」を認める

ビジネスシーンでも、自己認知力を高めるために「どんな仕事ができて、どんな効果が得られたか」というフィードバックをするやり方があります。他者から見た評価を得ることで、外面的自己認知力を高める方法です。

ママの生活だとパパや両親から見た自分を認めると、外面的自己認知力を高められるでしょう。とはいえ、前もって「客観的な意見が欲しい」と伝えておくことが大切です。主観的な意見や一方的な言葉を無理に認める必要はありません。

できれば自分が信頼できる相手、応援してくれる人からの言葉が得られるとベストです。

自分の行動、考え方を繰り返し振り返ってみる

自分の行動や考え方を今一度振り返ってみましょう。毎日慌ただしいママの生活では、都度振り返るのは難しいですよね。日記をつけてみたりメモ帳などに、たった三行で良いので自分の行動とその時何を思ったのかを記録してみると良いでしょう。

次第に短い日記は溜まっていきますが、その行動を振り返った時「私はこういう場面でこんな感情を持つんだな」と客観視できます。またその場面がやってきたときに、今度は違うアプローチでうまく乗り越えられるかもしれません。

まとめ

よく見かける「自己認知力」ですが、一見難しく思えるけれどママの暮らしには大切な能力です。今育児がうまくいかないけれど、どうしていいのか分からない。子どもに必要以上にイライラしてしまう、と自己肯定感の低さが気になったら、自分自身を知る自己認知力を意識してみても良いかもしれませんね。

自分に合った方法を見つけて、育児がより楽になる自己認知力を高めてみましょう。

【参考】

自己認知|グロービス経営大学院 創造と変革のMBA

自己認識力とは?高いことのメリットやポイントについて解説 | オンライン研修・人材育成 – Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「自己認識」とは? 高める方法3つを解説「マイナビウーマン」

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。