「マインドフルネス」のやり方を解説!育児中のストレスコントロールに

マインドフルネス やり方

みなさんはマインドフルネスを知っていますか?最近、ビジネスシーンにも導入が進んでいるマインドフルネスですが、実は毎日忙しくしているママ達にこそメリットが大きく、おすすめです。

「マインドフルネスって聞いたことはあるけど…」というママも多いかもしれません。今回はマインドフルネスとは何か、やり方やそのメリットについて詳しくご紹介します。

最近よく聞く「マインドフルネス」とは?

子供虐待 どこから

会社の朝ミーティングで、社員全員でマインドフルネスを実行する、という企業も多い「マインドフルネス」。これは仏教をルーツにしたメソッドを使い、宗教的な要素を除いた「瞑想」のことを指します。

まずはマインドフルネスとは何かを詳しくチェックしていきましょう。

「今ここにいる」ことを認識する瞑想のこと

毎日いろいろなことを同時にこなしているママ。ふと、自分が1日のうちに「何も考えない」時間を振り返ってみると「そんな時間はないかも…」と気づくかもしれません。

「明日の学校の準備をしなきゃ」「夕飯は何にしよう?」「夜泣きがあったらどうしよう」などなど、寝ているときでさえ家族のことで頭がいっぱいのママは多いです。

こうした自分自身で作り上げた心の中のおしゃべりは、さまざまな感情を巻き起こし、思考は働きっぱなしでストレスフルな状態に。これを、瞑想によって心を落ち着けて「今ここにいる」ことだけに意識を向けるのがマインドフルネスです。

育児ママのマインドフルネスの効果とは?

企業がこのマインドフルネスを導入するのは、生産性アップへの期待が込められています。たくさんの仕事をこなす方の思考を落ち着かせ、冷静な判断ができるよう、集中力が高まるようにマインドフルネスを行います。

ママの生活も忙しいビジネスマンと同じですよね。やることだらけで頭がパンクしそうになり、思い通りにいかない毎日はストレスが溜まる一方です。マインドフルネスにはストレス耐性が向上する効果も期待できるため、「忙しくてイライラしがち」な方にこそおすすめなのです。

育児のストレスが溜まって子どもにも強く叱ってしまう。そんな疲れたママは、マインドフルネスを試してみてはいかがでしょうか?

マインドフルネスのやり方を解説!

こちらの記事でも紹介したように、

マインドフルネスのやり方はとても単純です。

  • 呼吸を使った瞑想
  • 物を食べる瞑想

この2つのマインドフルネスのやり方をご紹介します。ひとつずつ見ていきましょう。

呼吸の瞑想

まずは呼吸の瞑想です。手順を見ていきます。

  1. 背筋を伸ばして椅子や床に座る
  2. 優しく目を閉じる、もしくは半目状態にし、じっと1点を見つめる
  3. 自然に呼吸し、呼吸にのみ意識を向ける。呼吸に合わせた体の動きを認識する
  4. 何か考えそうになったら、呼吸に意識を引き戻す

やってみると分かるのですが、「あとであれをやらなきゃ」「明日のことどうしよう」などさまざまな考えが頭に入ってくるでしょう。そのたびに心の中で「呼吸」と一言考えて意識を戻すようにします。

この意識を「今」に戻すことこそ大切なポイントです。考えを止める練習だと思って、何度も自分の意識を瞑想に繰り返し戻してみてくださいね。

マインドフルネスは毎日継続するようにし、最初は数分程度で構いません。慣れてきたら45分と長時間のマインドフルネスをすることによって、寝つきがよくなったり集中力が高まったり、リラックスできたりします。

どうしても集中できない方や、習慣づけるのが難しい方は、瞑想用のアプリを利用するのがおすすめです。集中しやすい音楽、時間経過を教えてくれる機能がついているので、毎日楽に続けられるようになります。

食べる瞑想

レーズン・エクササイズ」というマインドフルネスでは、「食べること」に意識を向けて自分が今ここにいることに集中します。例に出したのはレーズンですが、その他の果物・食べ物でも構いません。

まずはその食材を口に入れ、五感すべてを使って感じ取り、時間をかけてゆっくり味わいましょう。食材から意識がそれたら、その食べ物の名前を心の中で念じて意識を戻します。

ここでもさきほどの呼吸の瞑想と同じように、雑念から意識を戻すことが重要。慣れてくるとしっかり集中できるようになるため、子どもが寝た夜の時間や日中の空いた時間などでやってみると効果が期待できますよ。

マインドフルネスのメリットとは?

子供 お昼寝

マインドフルネスというと難しいイメージがあったけれど、意外と取り込みやすい!と感じたママも多いのではないでしょうか。その通り、マインドフルネスは準備がいらない気軽な瞑想です。

そのメリットやなぜ育児中のママにおすすめなのか、今一度見ていきましょう。

体がどんな状態でもできる

ストレッチやヨガだと、妊娠中のママや産後すぐのママにはハードルが高いですよね。また、子どものお世話で疲れ切ったときにも「難しいことは頭が回らなくてできない…」とやる気は起こりません。

マインドフルネスはどんな状態でもやってみることはできます。極端な話だと、寝る前に瞑想しながら入眠してもOK。毎日たくさんの考え事を抱えているママこそ、思考をストップさせて休憩してみましょう。

ちょっとした時間にできる

先ほどもご紹介したように、少しの隙間時間でできるのは大きなメリットですよね。例えば朝起きて準備にとりかかる前に10分の瞑想をしたり、お昼休憩の数十分をマインドフルネスに当てたりするのがおすすめです。

企業だと始業前や昼休憩にマインドフルネスを行うことが多いそう。慣れてくると長時間の瞑想になりますが、忙しいママは5~10分程度でも大丈夫。毎日続けることが大切なので、自分にとって無理がない範囲でやっていきましょう。

ストレス緩和に役立つ

なぜ瞑想を勧めるのかというと、子育てママ達は毎日ストレスでいっぱいだから。イライラすると子どもにも冷静に向き合えませんし、判断力も鈍ってしまいますよね。ストレスのはけ口にパパへ八つ当たりして、些細なことで夫婦喧嘩に発展するかもしれません。

こうしたストレス緩和に役に立つのがマインドフルネス。ストレス解消法はさまざまありますが、場所と時間さえあれば体がどんな状態でもすぐにできる瞑想は、気軽なストレス緩和の方法なのです。

ママが笑顔でいることで、家族にも笑顔は増えます。ママ自身の集中力が高まり、普段以上に家事や育児が楽にこなせるようになるのもメリットのひとつでしょう。最近どうにも体が疲れている、イライラしやすい…というストレスが溜まっている方こそ、試してみてくださいね。

まとめ

マインドフルネスというと、「スタジオとかに集まって、専用のウェアを用意して難しい手順のある瞑想のこと?」と複雑なイメージを持つ方も多いのですが、実は自宅で簡単にできる気軽な瞑想です。準備するものは少なく、時間と場所さえあれば気持ちを落ち着けることができます。

日々いろいろなことを考え続けているママだからこそ、自分のストレスとうまく向き合ってストレス解消を進めていきましょう。マインドフルネスは今日から始められるので、ぜひ習慣にしてみることをおすすめします。

【参考】

話題のマインドフルネスのやり方と効果! 瞑想が人生の質を高める

「マインドフルネス」とは?めい想の方法・効果と「呼吸のめい想」のやり方 | NHK健康チャンネル

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。