トイトレを始める頃は「少しずつでもできるようになってくる」と頑張る方は多いです。けれども、次第に失敗が増えてトイトレ前の状態に戻ったり、何かがきっかけでトイトレができなくなることも。
これを「トイトレ後退」と呼ぶこともよくあるようですが、実は後退はよくあることです。
とはいえ、後退が起こると「どうしたらよいの?」と困るママは多いですよね。今回はトイトレ後退の対処法、再チャレンジのやり方をご紹介します。
トイトレ後退とは?
「トイトレ後退」とは、どのような現象を呼ぶのでしょうか。後退と考えられる状態をまずは説明します。
これまで進んでいたトイトレが停滞する時
少しずつゆっくりではありますが、トイトレは失敗を繰り返しながら進んでいきます。次第にトイレが成功したり、日中であればおしっこがトイレでできるようになったりと、子供は徐々にトイレを覚えていくでしょう。
しかし、せっかく進んでいたトイトレも停滞期が訪れます。これまでできていたのに失敗が続き、おむつ卒業まで長引くことも。また、「おしっこはできるけれどうんちはいまだおむつのまま」といった停滞も、多くの子供に見られます。
おむつ卒業できた!なのに失敗が続く時
トイトレの成功が続き、パンツで過ごす時間も増えるとおむつ卒業です!しかし、何かをきっかけに失敗が続き、「もしかするとトイトレ中に戻っているかも」と思ったら「トイトレ後退」です。
おむつを卒業できたからといって、その後トイレの失敗が一つもなくなるかというと、そうではありません。特に夜間のおむつ卒業は長引く傾向にあり、おねしょが課題として残る子もいます。
トイトレ後退はよくあること!確かめたい3つのポイント
トイトレの後退に驚いたり悩んだりするママも多いですが、後戻りはよく見られる現象です。後退したからといってずっとおむつのままではありませんし、時期と準備が整えば、またおむつ卒業する日はやってきます。
ただ、後退ばかりする毎日だとママも落ち込んでしまいますよね。トイトレ後退の原因を考えるために、以下の3つをチェックしてみてください。
体調不良や便秘気味でないかをチェック
これまでできていたトイレが突然できなくなり、トイレを嫌がるようになる。この理由が病気や体調不良ではないかをチェックしておきましょう。
例えば排尿時に痛みを伴う尿路感染症だと、おしっこすることが怖くなる子もいます。風邪気味だと下痢っぽくなる場合もありますし、必要ならすぐ病院に掛かると安心です。
また、トイトレ中はうんちを我慢することを覚え、便秘気味になる子もたくさんいます。便が固くなると排便時に痛みがあるためさらに我慢を重ねてしまい、悪循環が引き起こされるのです。
しばらくうんちが出ていなかったり、トイレを痛がるようであれば、一度病院で確かめても良いかもしれません。
環境が変わっていないかをチェック
トイトレ後退の原因の一つに、下の子が生まれたりイヤイヤ期が重なってトイレ拒否が始まったりといった、環境の変化が挙げられます。
トイトレの失敗が始まったあたりに、ご家庭の中で変わったことはないでしょうか。
下の子が生まれると、年齢差にもよりますが2~4歳の子供では赤ちゃん返りが起こります。これまでと違う家族の様子にとまどい、トイトレどころではないので後退しているのかもしれません。
イヤイヤ期や下の子の誕生など、大きな環境の変化は慣れるための時間が必要です。トイトレの後退が見られたら、トイトレの休憩・中断も視野に入れて、子供のメンタル面のサポートに集中すると良いでしょう。その後仕切り直ししたら大丈夫です。
トイトレ後退の原因を一緒に考える
上記二つに当てはまらない場合、外的要因が後退に関係しているのかもしれません。例えば、
- 幼稚園のトイレが暗くて怖い
- 失敗した時にひどく叱られて、トイトレに恐怖心が芽生えた
- 引っ越しなどでトイレの環境が変わった
トイトレの後退の原因には、さまざまなものが考えられます。トイレに行くまでの廊下が寒くて怖いのかもしれませんし、トイレに虫がいて近寄りたくないのかもしれません。「これかな?」と心当たりがあれば、子供に聞いて原因を一緒に考えていきましょう。
トイトレ後退の対処法4つ
トイトレ後退が起きても「大丈夫」とママは毅然と対応しましょう。落ち着いて対処できるよう、ここでは4つの解決策をご紹介します。子供にあった対処法を試してみてくださいね。
落ち着いて協力的に子供と話し合う
後退が起きると「これまでできていたのに!」と落ち込むママは多いでしょう。トイトレは親子ともにたくさんの時間をかけて根気強くケアし続ける必要があるので、後退すると悲しくて腹が立ちますよね。
ですが、決して叱ったり「なんでできないの!」と詰め寄ったりしてはいけません。
まずは後退の原因を考え、子供がトイレしたくない理由を探しましょう。分からなければ子供に聞いてみて、話し合いながら解決していきます。子供のトイレを嫌がる理由は否定せず、ママができる限りで環境を整えてみてください。
また、改善したからといってすぐにトイトレ後退が終わるわけではありません。しばらくは状況に慣れるための時間がかかるため、ゆっくりと子供のペースで進むトイトレを応援してあげましょう。
「おむつにしてみようか?」と提案する
トイレの失敗が続くようなら、おむつに一時的に戻しても大丈夫です。たしかに状況は後退してしまいますが、トイトレを始める時期が早かったのかもしれませんし、体調不良の場合はパンツに不慣れな子なら、おむつに戻す方が良いでしょう。
ただ、この時も提案するだけでおむつを強要してはいけません。あくまで子供に選択肢を与える形で、おむつを提案してみてください。
トイトレの中断・休憩を考える
トイトレの開始が子供にとってあまりにも早かったり、おむつを外すタイミングがずれていると失敗が続いたりして、「トイトレ後退している…」と感じやすいです。トイトレに最適な時期は子供それぞれで異なり、進み方も子供の数だけ違ってきます。
もしトイトレの後退の原因が「タイミングのずれ」だと感じたら、一度トイトレを中断したり休憩を考えても良いでしょう。最も避けたいのは、一緒に頑張るママ・パパなど周囲の大人がトイトレにストレスを感じ、子供を叱ってしまうことです。親子にとってトイトレが負担になるようなら、思い切って仕切り直し再チャレンジすると良いかもしれませんね。
中断・休憩すると、それこそトイトレがゼロからスタートすると思われがちですが、数か月のお休みならトイトレの進み具合に影響は出ません。再スタートした際に後退を感じるとは思いますが、しばらくするとトイトレも進んでいきます。
基本に立ち戻り、トイトレを再チャレンジする
後退が起きたら、一度トイトレを始めた頃に立ち戻って再チャレンジするのもひとつの手段です。トイトレをするうちに、効果のある声掛けやご褒美などを忘れていないでしょうか?どんな時に成功しやすかったのかなど、思い出してトイトレを再び続けましょう。
子供のモチベーションを保つために、まずは親が子供を信じるのが大切です。後退したとしても、いつかおむつ卒業はできるので、その日まで親子で一緒に頑張りましょう。
まとめ
トイトレ後退はいざ直面すると、どうしてよいのか戸惑うママも多いです。ただ、これまでのトイトレがすべて無駄だったわけではありませんし、後退してから元に戻らないわけでもありません。
後退すること自体はよくあることなので、落ち着いて原因を探していきましょう。場合によっては中断したりトイトレそのものを仕切りなおしても大丈夫です。
子供のペースを守って、トイトレのサポートを続けてみてくださいね。
【参考】
トイレトレーニング完了後に後戻りしたときの対処法 ライフハッカー[日本版]
How to Handle Potty Training Regression
トイレトレーニング中にうんちが出にくくなる理由 おむつの「GOO.N(グ〜ン)」