2~3歳ごろ、多くの幼児がトイレトレーニングを始めます。最初は失敗するためママは注意してトイトレ中の子供と向き合っていきますよね。ですが、保育園に通っている子だと日中は園の中でトイトレを進めていきます。
保育園でのトイトレは、慣れた先生が行うので心強いもの。ただ、家庭でもトイトレを一緒に進めていくとより子供がトイレに慣れやすいです。
そこで今回は実際に保育園で勤める保育士からお話を伺い、トイトレ保育園でどう進めているのか、園との上手な連携の取り方をご紹介します。
トイトレ保育園でスタート!どう進めている?
保育園ではトイトレを必ず行います。園によって進め方はさまざまですが、ここではその一例をご紹介しましょう。保育園に通う子供のトイトレ具合が気になる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2歳児クラスから始める園が多い
ほとんどの保育園では、2歳児クラスからトイトレを始めます。この2歳児クラスの中でトイトレを完了する子は全体の80%ほど。ですが、子供によってトイトレの進み方はさまざまなので、3歳・4歳児クラスで完了する子もいます。
また、トイレに興味を持つのなら、2歳前からトイトレを開始することもあるでしょう。保育園ではまず「トイレに対する興味・意欲」を見極めるため、すべての子が2歳から同時スタートするわけではありません。
「周りのお友達はトイトレしているのに、うちの子は始まらない…」と不安に感じたら、先生に聞いてみると良いでしょう。
トイトレが進まない理由はこちらの記事でもまとめています。参考にしてみてください。▼
保育園でのトイトレの流れ
保育園でのトイトレの流れを見てみると、
- 1時間に1回など、時間を決めてトイレに誘う
- 自分で衣服着脱できるよう手伝う
- もじもじしていたり、「トイレサイン」があれば都度声掛けをする
以上が基本的な流れです。すべての園がこの通りではありませんが、一例として参考にしてみてください。
一度に大勢の子供のトイトレを行うため、保育園でも家庭と同じように失敗することはあります。保育園の判断でおむつ・パンツ・トレーニングパンツを使い分けるため、トイトレが始まると普段よりも多めに持って行き、進み具合を先生に聞いてパンツなどを用意すると良いでしょう。
どんな声掛けをしているの?
家庭でのトイトレを経験していると、「なぜ保育園ではたくさんの子供のトイトレが完了できるの?」と不思議に思いませんか?保育園ではどのような声掛けをしているのでしょうか。
園によってさまざまですが、子供によって「その子に効果的な声掛け」を変えています。例えばお友達と一緒ならトイレに行ける子には「〇〇ちゃんもトイレに行くって。一緒に行ってみようか」と誘ったり、「先生もトイレに行きたいなあ。ついてきてくれる?」と子供にトイレへ誘導して欲しいとお願いしたりと、たくさんの工夫をしているのだそうです。
これは家庭でも使えそうなアイデアですよね。子供によって効果のある声掛けは変わるので、何がその子のやる気を誘うのかを見極めるのが大切です。
トイトレ保育園のやり方、年齢別に
次は年齢別に保育園でのトイトレのやり方を見ていきましょう。
【0歳児】おむつ交換時の声掛けが中心
0歳児さんクラスでは、トイレに連れて行ったり便座に座らせたりすることはほとんどありません。多くの子供がおむつを使用しているため、交換するときに
- 「かえっこしてすっきりしたよね」
- 「くさいくさいの、変えようね」
と、排泄したことを意識させる声掛けを行うのだそうです。
おむつを交換する時、「おしっこが出た」「うんちが出た」と子供に意識付けをするのは大切なこと。トイトレが始まった時に「排泄した」感覚をよりスムーズに掴めるようになるかもしれません。
【1歳児】トイレに慣れてもらう行動が中心
トイトレの前に、子供にとってトイレは「おしっこ、うんちをするところ」と分かってもらい、トイレに慣れてもらわなくてはなりません。家庭と違って保育園では共用トイレを利用するため、中には「トイレが広くて怖い」と感じてしまう子もいるようです。
そこで、1歳児さんクラスからおむつ交換をトイレで行ったり、子供が「おしっこ出た」と言えるのならおまるに座らせたりと、少しずつトイトレを開始していきます。完全におむつをやめてパンツにする子は稀です。
家庭でも、子供がゆっくりとトイレに慣れるように誘ってみてはいかがでしょうか。
【2歳児】本格的なトイトレを開始
先ほど説明したように、2歳児さんクラスからは本格的なトイトレを開始します。クラスが上がったらトレーニングパンツが必要になる可能性もあるので、事前に園に確認しておくと良いでしょう。
ただ、2歳児からすべての子がトイトレを始めるわけではありません。トイレに対して慎重になる子だと、お友達よりもゆっくり進めていくこともあります。
トイトレ保育園との連携の仕方とは
保育園でトイトレが始まったら、家庭でも園と合わせた声掛けをしていきたいですよね。繰り返し同じトイトレを行うことで、子供はゆっくりとトイレを覚えていきます。
「園ではパンツなのに家ではおむつ」といったことがないよう、トイトレを開始したら園と連携して上手に進めていきましょう。ここからは連携の仕方をご紹介します。
トイトレ成功できたタイミング、様子を詳しく聞き家庭で再現する
保育園でトイレに行けるようになったり、おしっこ・うんちができた!というときは、可能な限り保育士が保護者に伝えてくれます。忙しくてお話ができない時もありますが、成功した際は詳しく状況を聞いてみてください。
園によっては、トイトレを誘うための歌や絵本を使うことも。子供がトイレに興味を持つ良いきっかけになるので、保育園で使っているトイトレ関連の歌・絵本は教えてもらうと活用できますよ。
トイレに行く気になった声掛けなども、確認しておきましょう。家庭でも再現することで、子供が安心してトイレに向かえます。
保育園でトイレ成功したら思い切り褒めよう
多くの保育園では、子供ひとりひとりがトイレにいつ行ったのか、トイトレが成功したのかどうかを記録する「トイレ表」を作成しています。お迎えの時にトイレが成功したかどうかを先生に聞き、うまくできたら家庭でも成功を一緒に喜びましょう。
ただ、いくら保育園で見てくれているからといって失敗しないとは限りません。「何でできなかったの」「先生におしっこって言いなさい!」と叱るのはNG。できなかったことは流して、できた点だけに注目して褒めるのが大切です。
保育園のトイレ環境を把握する
「保育園ではトイレできるのに、家に帰ると失敗ばかり…」という時は、保育園と家庭でトイレの環境が異なるのかもしれません。
保育園の施設にもよりますが、洋式トイレなのか和式トイレなのか、男の子の場合は立っておしっこするのか、便座を使っておしっこするのかどうかを確認しておきましょう。
家庭と保育園では、できる限り似た環境でトイトレを進めていくのがおすすめです。
保育園で「おむつ卒業」になったらおうちでもおむつを卒業させて
保育園でおむつを卒業できたら、おうちでもおむつはおしまいにしてパンツに切り替えましょう。園ではパンツ、家ではおむつを使っていると、子供が混乱してしまいます。
ただし、家庭で過ごす際には「夜間だけおむつじゃないと難しい」「どうしても避けられないお出かけがある」といった難しいシーンも出てきますよね。その時は無理にパンツにする必要はありませんが、保育園と同じ環境を家庭でもできるだけ整えてあげましょう。
まとめ
トイトレ保育園との連携の取り方、日中保育園に通っている子供のトイトレの進め方は多くのママが悩みます。保育園でもトイトレは進めていきますが、できるだけ家庭でも同じタイミング・環境でトイトレを促していきましょう。子供にとっても、早くトイレに慣れてくれます。
今回ご紹介したのは一例です。すべての保育園が同様にトイトレを進めるわけではないため、日中の過ごし方やトイトレをどのように進めるのかは、各保育園で先生に聞いてみてくださいね。
【参考】
保育園でのトイレトレーニングの進め方とは?ポイントは家庭との連携 保育のお仕事お役立ち情報【ジョブトル保育】
保育園でのトイレトレーニングの進め方。いつから始めるのか、表を活用した方法など 保育士求人なら【保育士バンク!】
保育園におけるトイレトレーニングの進め方と実施するときのコツ2選 保育士を応援する情報サイト 保育と暮らしをすこやかに【ほいくらし】