保育園の登園で泣くのは愛情不足ではない!子供が泣く原因とは?

保育園に登園するときに子供が泣くと、「もしかして愛情不足?」なんて不安になったことがありませんか?特に、子供がまだ保育園に通い始めたばかりの頃は、多くのパパママが、子供の登園拒否に苦労します。
なぜ子供は、保育園に行くときに泣くのでしょうか。子供が登園時に泣く理由や、登園で泣く子供に対する不安のQ&Aを作成しました。ぜひチェックしてみてくださいね。

保育園に行くとき泣くのは愛情不足が原因?

保育園に行くのを嫌がって泣く子
保育園に行くときに子供が泣くと、もしかして愛情不足では?と不安に思うパパママも少なくありません。保育園に行くときに子供が泣くことを「行きしぶり」や「登園しぶり」「登園拒否」などと言うことがあります。泣く期間や激しさなどは子供によってさまざまですが、多くのパパママが、子供の登園拒否に苦労しています。

保育園に行く時に子供が泣いているのは、愛情不足ではなく、むしろ普段愛情を感じているため、パパママと離れたくないと感じる気持ちが大きいものです。

泣かれると胸が痛くなりますが、その分普段からの愛情がしっかりと伝わっているのだと自信を持ってくださいね。

大人で考えると理由が分かる

子供が泣く気持ちを、休み明けの会社に行く自分に置き換えると、憂鬱になってしまうのもうなずけるのではないでしょうか。特に週末の夜は、大人でも「サザエさん症候群」といって、翌日を考えると憂鬱になってしまうことがあります。保育園の子供の場合は、予測を立てることが苦手なので、前日から憂鬱というより、行く直前に憂鬱な気持ちが戻ってくるため、登園拒否と呼ばれる状態になります。

子供と大人に分け隔てなく時間は進んでいますが、子供が感じる時間の流れと大人の感じる時間の流れは異なります。大人の時間感覚よりも、子供の時間はゆったりと流れます。大人目線では、ほんの6時間でも、小さな子供の場合はもっとずっと長いのです。パパママと離れるのが寂しくて泣いてしまうのも、仕方ないと思えませんか?

保育園の登園で泣く原因とは?

保育園
保育園の登園時に子供が泣く原因とは、どのようなものがあるのでしょうか。多くの子供が経験する登園拒否の原因をご紹介します。

環境の変化に馴染めていない

年齢の低い子供は特に、環境が変化するのを恐怖に感じることがあります。これまで一人っ子でパパママだけと生活していたのに、知らない場所で年齢の近い子供と一緒に生活をするのは、驚くことやショックなことがたくさんあります。子供が初めての場所に行く怖さを感じることも少なくありません。

パパママと離れるのが不安

パパやママと離れた経験があまりない子供は、パパママと離れることに不安を覚えることが少なくありません。大人は「夕方にはお迎えにくるから」と思っていても、月齢や年齢の小さな子供は、先を予想することができないため、毎日が一生のお別れのような感覚になり大泣きします。時間の間隔もつかめていないため、あとどのくらい待てばパパやママが迎えに来てくれるということも、理解が難しいでしょう。

保育園での生活に苦手なことがある

少し年齢が大きくなると、保育園での日常をしっかり覚えるようになります。保育園では、お外遊びやお昼ごはん、お昼寝などさまざまなカリキュラムが組まれていますが、その中で苦手なことがあると、辛い時間を過ごしたくないため、登園の際に泣いてしまうこともあります。

友達との関わり方に苦戦している

保育園は、人生で初めての集団生活を迎える子供がほとんどです。社会性を身に付ける時期ですが、すぐに友達との距離感が掴める子供は、ほとんどいません。友だちとの関わり方に苦戦している子供は、保育園での集団生活に壁を感じ、登園の際に泣いてしまうことがあります。

これまで同年代の他の子どもとあまり関わる機会がなかった子どもにとっては、どう関わっていいのかわからなく、それが登園へのハードルになることもあります。

子どもは年齢によって、友達との関わり方が変化していきます。1歳の頃は友達なかなか「一緒に遊ぶ」ということはしませんが、徐々に「お友達」と一緒に遊ぶようになってきます。友達作りが原因で泣いている場合は、仲の良い友達ができるようになると、泣かなくなる子供がほとんどです。

保育園の登園で泣く子供に対する不安Q&A

FAQ
保育園の登園で泣く子供に対して、パパやママは色々な不安を抱えてしまいます。特にはじめての子供の場合は、この先どうなるかとパパやママも不安が大きくなってしまいがち。登園拒否で泣く子供に対するよくある不安をまとめてみました。

保育園の登園で泣くのはいつまで続く?

毎朝、毎朝登園時に子供に泣かれてしまっては、一体いつまでこんなことが続くのだろうと不安に思うパパママも多いものです。周りの子供が泣かずに登園できるようになっても、自分の子供が泣いていると、卒園までこの状態なのでは?と感じてしまうことも。

いつかはどの子供も保育園の登園時に泣かなくなります。いつ終わるのかというのは、経験への理解記憶時間の間隔の把握などさまざま原因があり、子供によって異なります。早い子供では3日程度、長くかかる子供なら2か月程度かかることも。いつか終わる日が来ますので、子供の個性と受け止めて、気長に待ってあげてくださいね。

保育園の登園で泣く子と泣かない子の差は何?

保育園の登園で泣く子供もいれば、まったく泣かない子供もいます。子供が泣くか泣かないかは、愛情不足とはまったく関係ありません。泣くこと泣かない子の差は、個性でしかありません。それぞれの子供の性格が違うように、順応力警戒心想像力、何もかもが異なります。

泣く子が良い悪い、泣かない子が良い悪いもありません。ほかの子供が泣かず自分の子供だけが泣いていると、焦ってしまうパパママも多いのですが、焦る必要はありません。

保育園の登園で泣く日と泣かない日があるのはなぜ?

泣く日と泣かない日があるのは、子供が保育園の登園に慣れてきた可能性があります。先の予測ができない年齢の低い子供でも、登園が習慣化してくると、ある程度理解ができるようになり、泣かずに登園できるようになります。

しかし、普段泣かない子供が当然泣く場合は、体調不良の可能性も考えられるため、検温や普段と異なる様子がないか確認することをおすすめします。

保育園のお迎えで泣く子供もいる

保育園の登園に泣く子

保育園の登園時に泣く子供は多く見られますが、降園時に泣く子供もいます。せっかく急いで仕事を切りあげてお迎えに行ったのに、子供に泣かれてしまうと、パパやママのほうが泣きたい気持ちになるのではないでしょうか。

お迎えのときに子供に泣かれてしまうと、愛情不足かな?と不安になるかもしれません。しかし、降園の際に泣くのも、決して愛情不足から泣いているのではありません。

単に、遊んでいたのを途中で中断するのが嫌だったり、1日遊んで眠気が強く不機嫌だったり、グッと我慢して頑張ってきたのをパパやママの顔を見た途端、安心してしまって泣き出すなんていうこともあります。

お迎えのときに子供が泣いたら、子供が保育園の環境に慣れてきたんだなと、ゆったりとした気持ちで受け止めてあげてくださいね。

まとめ

子供が保育園の登園時に泣くと、もしかして愛情不足?と自身を疑ってしまうパパママは少なくありません。しかし、実際には愛情不足ではなく、パパママと離れるのが寂しかったり、保育園での生活にまだ馴染めていないことが原因であるのが大半です。社会経験の少ない子供は、環境の変化に不安を覚えがち。登園拒否で子供が泣いてしまっても、愛情不足ではないので、安心してくださいね。

 

【参考・参照サイト】

ベネッセたまひよ「「保育園に行きたくない!」の対処法に絶大な効果が?【ママたちの体験談】」
保育のひきだし「登園拒否の原因と対処法。保育園・幼稚園に行きたくない子どもにどう対応するのが良いのか」
エデュケアポイント「子供の保育園・幼稚園に「行きたくない」原因の探り方と対処法!」
東京ガスウチトコ「【教育研究家に聞く】子どもが幼稚園・保育園を嫌がる・・・登園拒否への対応は?」
日本経済新聞「大人はなぜ時間を短く感じる?」

ABOUT US
【監修】 公認心理師YUKA久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。