近年核家族化が進み、子育てママの負担は大きくなっています。そんな中で、育児の悩みを共有できずに一人で抱え込んでしまうことも少なくありません。そこでこの記事では、電話相談とはどんなものなのか、悩み別の専門家や相談窓口についてお伝えしていきます。子育てに悩んでいるなら電話相談を利用して、心を軽くしましょう。
「電話相談」とはどんなもの?
電話相談とは、子育てに関する悩みや不安を持つ人が、気軽に相談ができる場として提供されているものです。子育てをしていると、思うようにいかないことが多いですよね。誰しも不安や焦り抱えるものです。電話相談では、様々な相談を受け入れており、悩みを解消するきっかけにもなります。では電話相談をすることで、具体的にどのような変化や結果が得られるのでしょうか。
親身に話を聴いてくれる
電話相談の良いところは、親身に話を聴いてくれるところです。相手の顔が見えない分、直接では話にくいことも話せるのも利点です。「こんなこと相談して良いのかな」と思うようなことでも、相談して良かったという結果になるでしょう。もしも何かあったとしても、頼りにできる場所があると、心の安心感に繋がります。
そのままの自分を受け入れてくれる
電話相談ではどんな些細なことでも快く相談に応じてくれ、「無理して頑張らなくてもいいのだ」、「そのままの自分で良いのだ」と気づかせてくれます。たとえ育児に悩むダメな親なのだと否定していたとしても、そんな相談者をまるごと受け入れてくれるのです。
子育てに完璧を求めなくていいと気づける
ときに頑張り過ぎて、周りや状況が見えなくなってしまうこともあるかもしれません。そうして、「きちんと子育てができていない」と自分を責めてしまうこともあるでしょう。相談に乗ってもらう中で、完璧な子育てを目指していた自分に気づき、軌道修正することができます。
肩に乗った重荷を下ろせる
電話相談を受ける人には、責任感が強く、頑張り過ぎる傾向がある人が多いです。相談者が泣いたり、笑ったりする感情を共有しながら、話を聴いていきます。それまで肩に重荷を乗せていた人も、「もっと肩の力を抜いて子育てをしていいのだ」と自分を許して楽になれるのです。
今の自分に必要なアドバイスや言葉をくれる
電話相談では相談者が今の状況を少しでも解消できるように、また相談者が気持ちを整理して心身が軽やかになれるように話を聴いていきます。今の自分が何をしたら良いのか、どのような心持ちでいたら良いのかという最も的確なアドバイスや言葉をもらえるので、悩みの解消の糸口が見つかるでしょう。
自分のことを客観視できる
日々の子育てで疲れて、一人で悩みを抱え込んでしまうケースは少なくありません。そんなときに電話相談することで、現状の自分を客観視することができます。頭の中で堂々巡りして答えが出なかったことも、何かしらヒントが見えてくるかもしれません。
子育て相談における悩み別の専門家
子育て相談をするなら、悩みに即した専門家に話を聴いてもらうことをおすすめします。それぞれの専門家について、悩み別に詳しく見ていきましょう。
出産・新生児・授乳なら助産師
助産師さんは、妊娠や出産に関する専門家です。産後のママの体や心のケアをしてくれます。
困ったことや不安なこと、心身の不調は放っておかずに早めの対処が肝心です。また、赤ちゃんの頃は、ちょっとしたことでも気になってしまうこともあるでしょう。赤ちゃんの発育や様子で悩みを抱えているなら、どんな小さなことでも相談に乗ってもらうと良いです。
未就学児童の発育、発達なら保健師
保健師さんは、主に自治体や病院などで保健指導や健康相談をしています。保健師さんは専門分野が広く、色々悩みに対応してくれるので、1度相談してみると良いでしょう。相談内容によっては、より専門的に話を聴いてもらえる人を紹介してくれることもあります。保健師さんは、ママの育児相談をはじめ、心の問題にも向き合ってくれる心強い存在です。
離乳食・食べ方などは栄養士
食事に関する悩みなら栄養士さんに相談してみましょう。食べが悪い・好き嫌いが多いなどで発育の悪さが気になる場合やアレルギーを持っているけれどどう対応したら良いのか分からないといった場合に、具体的に子どもに合った実践できる対応策を一緒に考えてくれます。食事は基本的な生活習慣や発育の基盤となるものです。食に関する悩みがあれば、まずは気軽に相談してみましょう。
子どもとの関わり方・生活習慣などは保育士
保育士さんは、日々子どもと保護者と接している保育のプロです。イヤイヤ期の対応やトイトレなど日常によくある子育てや育児における悩みに精通しています。子育てにおいて、身近で相談に乗ってもらいやすい存在なので、ぜひ相談してみてください。保育士としての知識や経験を生かした実践的なアドバイスをもらえるはずですよ。
心の悩みは公認心理師や臨床心理士などの心の専門家
スクールカウンセラーや病院などで心の専門家として働いていることで有名な臨床心理士は民間資格ですが、指定大学院での勉強や実習を積んでいるという専門的な勉強をしっかりとしてきた人しか受けられない試験を合格した人のみが取得できる資格。
心の専門家としての国家資格、公認心理師は試験が開始してからまだ数年と日が浅いので、取得者数も限られています。
「○○カウンセラー」という肩書はたくさん目にすることがありますが、しっかりと学問に基づいた知識と訓練と経験を持ち合わせる専門家に相談することで、より効果的に問題を解決することが出来ますよ。
電話相談できる窓口
電話相談は全国どこからでも利用可能です。地域ごとに設置された相談所がありますので、
最寄りの場所を調べて利用してみてください。
子育て支援センター
子育て支援センターは、お住まいにある保育所内や認定こども園などで開設されています。各拠点により開設している時間などが異なります。事前にインターネットで調べるか、各自治体に問い合わせてみてください。子育て支援センターは誰でも気軽に利用できるので、お子さんを連れて遊びに行ってみると、良い気分転換になるでしょう。
家庭児童相談所・児童相談所
子どもや親のSOSをいち早くキャッチするために、全国各地に設置されています。ダイヤル「189」(いちはやく)は、令和元年12月より通話料が無料化されており、子どもへの虐待を防止することを目的としています。虐待問題は社会問題にもなっており、いつ誰が加害者になるかは分かりません。悩みを抱えて子ども手をあげてしまうことだってあり得るのです。子どもと自分のためにも、周囲に対してSOSを出していきましょう。
全国保育士会
全国保育士会のホームページには年齢別の相談事例のQ&Aが載っており、悩みは多岐に渡り、子どもの成長とともに違った悩みが出てくるものだということが分かります。また、子育てに関する悩みと保育士さんからの答えから、自分だけが悩んでいるわけではないということも分かります。自分の悩みに似た相談事例があれば、その答えを参考にしてみると良いでしょう。
日本助産師会
全国都道府県別の相談窓口が日本助産師会のホームページに載っています。相談対応日時について確認してみてください。来所や家庭訪問しているところもあります。
まとめ
子どもの成長とともに様々な問題に直面し、悩みはつきないでしょう。悩みは一人でかかえていても周りが見えなくなり、解決しづらいものです。雪だるま式に悩みや不安が膨れ上がる前に、気軽に電話相談を受けてみてください。気持ちを吐き出せるだけで楽になったり、頭の整理がついたりすることもあります。電話相談を受けることは、これまでの自分を顧みるきっかけになり、親にとっても子にとっても良い影響があるはずです。子育てはママ一人で頑張るものではありません。もっと肩の力を抜いて楽にいきましょう。
【参考】