育児に家事に仕事に、と毎日大忙しのママ。つい愚痴っぽくなってしまい、子どもにも愚痴を聞かせてしまうこともありますよね。
パパの愚痴や毎日の愚痴、この母親の愚痴は子どもにどんな影響を与えるのでしょうか?
とはいえ、ママの愚痴は絶対に隠さないといけない、ママは絶対に我慢しないとならないというわけではありません。今回は母親の愚痴が子どもにどんな影響が及ぶのかを解説しながら、ママの毎日のストレスと向き合っていきます。
ついつい漏れてしまう母親たちの愚痴
母親の愚痴というのはたくさんあるもの。ママ自身も、自分の母親であるおばあちゃんが愚痴をこぼす姿を多く見てきたのではないでしょうか。
どういったものが愚痴になるのか、まずは母親の愚痴について掘り下げて考えてみましょう。
パパの愚痴が子どもにぽろり
最も多いのはパパの愚痴です。SNSでママアカウントを運営するものを閲覧しても、パパに大なり小なりの不満は多くの母親が抱えています。
パパは何もしてくれない、私が大変なのに察してくれない、こんなことを言われた…などなど、パパのデリカシーのなさにイライラして愚痴を子どもにこぼしてしまった経験は決して珍しくありません。
このパパの愚痴を常に言っていると、確かに子どもに良い影響は与えないのは想像に難くありませんよね。
毎日大変、送迎や行事に対する愚痴
この他にも愚痴はたくさん。例えば働いているママだと、職場で大変なことや仕事をするにあたっての愚痴をこぼしがちです。育児に関する愚痴ももちろんありますし、「送迎が大変」「また子どもが風邪を引いてお迎えに」「この日は忙しいのに、幼稚園の行事が入っているなあ」など、次第に子どもにも影響する愚痴になってしまいますよね。
ただ、こうした愚痴をゼロにするのは現実的ではありません。母親だって自分の生活を守る必要があり、すべてを我慢して家族に献身するのが当たり前ではないからです。
ただし、子どもにずっと愚痴っぽくなってしまうと、少なからず悪い影響が出ます。次は母親の愚痴に対して子どもはどんな感情を抱くのかをチェックしていきましょう。
愚痴は子どもにどう影響する?
母親の愚痴は、子どもにどんな影響を及ぼすのでしょうか。子どもがママの愚痴っぽさにどう思うのかをご紹介します。
「パパって悪い人なんだなあ」
パパの愚痴を毎日ママが伝えていると、子どもは一緒に過ごす時間が多いママの味方になりがちです。ママをイライラさせるパパって悪い人なんだ、パパにはもっと攻撃的になってもいいんだ、と「パパと子どもの親子関係を壊してしまう」影響が出ます。
パパのことを悪く言うその言葉遣いを、子どもが真似してもよいのでしょうか?パパに「ママが○○って言っていたよ」と伝えられると、夫婦関係にも影響するでしょう。
ママは子どもと接する時間が長い分、確かに大変だし愚痴も溜まります。ですが、パパの愚痴をこぼす母親の背中は子どもが絶対に見ていることは、忘れてはなりません。
「仕事は大変、大人になんかなりたくない」
仕事が大変で愚痴ばかり。そんな母親を見ていると、「働くのは大変なんだな。大人にはなりたくないな」と将来への希望をなくしてしまいます。もちろん子どもが小さいうちは影響が少ないのかもしれませんが、小学校高学年になり将来の夢が具体的になると、子どもが「今後どう生きるか」というテーマと向き合うこととなります。このとき、ママの愚痴が少しでも影響するかもしれません。
愚痴をこぼす母親は、イライラしていてネガティブ思考に陥り、正直なところ見ていて愉快なものではないですよね。「パパに話しているんだから」と思うこともありますが、できるなら家族全員が揃う食卓では、ポジティブな話題をしておきたいものです。
「私のせいでママがイライラしてる…」
育児の愚痴は特にママ達の間で溜まりやすいのですが、幼稚園や保育園に通わせる大変さ、風邪を引くとママが「仕事が大変」と愚痴をこぼす、など子どもがかかわる愚痴では自分に責任を感じてしまいます。
私のせいでママがイライラしている…というのは、いくら小さな子でも勘付くもの。さらに小さな子はまだ感情の整理がつかず、子どもに抱えきれない負の思いを押し付けるのは決してやってはなりません。子どもはまだ小さいから愚痴っぽくなってもいいでしょ、と考えず今一度「今愚痴を言ってもいい場面なのか」は考えておきましょう。
母親が愚痴を言うのはNG?良い愚痴と悪い愚痴の違いとは
母親が愚痴をこぼす影響によいものはひとつもありません。デメリットばかりが目立つのですが、ではママは感情を殺して子どもに対していつでもニコニコしていないといけないのでしょうか?
もちろん情緒が安定した母親像は理想です。しかし、忙しいママの生活の中で愚痴をゼロにするというのは不可能に近く、さらにママの中でストレスが溜まりいつ爆発してもおかしくない状況に陥ります。さまざまな意見がありますが、「ママだって人間」という姿を子どもに見せるのは、隠し事がなく我が子にはありのままを見せているママとして自然な接し方かもしれません。
そこで、母親が愚痴をこぼしてもよいシーンや、ママの不満の伝え方・発散の仕方として正しいものをご紹介します。
悪い愚痴はただの感情の吐き出し、八つ当たり
まず、悪い愚痴から見ていきましょう。ここまで母親の愚痴について考えるとよくわかりますが、
- 周囲への影響を考えずただ「イライラしている」という感情を吐き出すだけ
- 口調や言い方を選ばず乱暴に怒りを露わにする
- 子どもやパパに愚痴をこぼし、八つ当たりする
のは悪い愚痴です。ただの感情の吐き出しは悪い愚痴そのもので、こうして愚痴をこぼしたところでママとしてもすっきりしません。むしろ、子どもが怖がっていたりパパも不満気な態度だったりと、「悪いことをしてしまった」と罪悪感を覚えることがほとんどです。
良い愚痴は「子どもにお話しを聞いてもらう」という姿勢
では、良い愚痴とはどんなものを指すのでしょうか。愚痴はできれば子どもの前で控えたいものですが、子どもに無感情に接するのも「違うな」と思いますよね。まず、子どもが抱えきれないほどの感情をぶつけるのはやめて、「ママは今こんな気持ちなんだ」と素直に伝えることを徹底しましょう。
と、理性的に自分のことをお話しましょう。子どもでもイライラすることや愚痴をこぼしたくなることはあります。そのとき、ママが正しく家族に悩みを相談できる姿を見ていると、子どもにも良い影響が与えられるでしょう。
なぜ愚痴っぽくなるのかを分かりやすく説明し、そのあとで「お話聞いてくれてありがとう。ママはとってもすっきりしたよ」とそのままの気持ちを伝えます。これは愚痴というよりも、「大人でも自分の感情に折り合いがつかないことはあるし、こうやって感情を吐き出して解決する」という姿を見せる親子のやり取りの一つです。
日々の愚痴はママ自身が解消を!
日々溜まってしまう母親の愚痴。家族にぶつけて解消するのはおすすめできません。今一度考えておきたいのは、「ママのご機嫌はママしか取れない」ということです。
最近忙しくて余裕がない、なんでもないのにイライラしてしまう愚痴が止まらないという方は、今一度自分が育児から離れてリラックスできる時間を持ちましょう。
育児も仕事も家事も、どれもママがいないと成り立たないわけではありません。ときにはパパにお願いしたり、外注してママの時間を確保してもOKです。育児は24時間365日続くので、母親として自分のご機嫌をとりながら無理なく進めていきましょう。
まとめ
母親の愚痴が子どもに及ぼす影響はさまざま。子どもでなくても、愚痴っぽい姿はネガティブな感情しか生まれません。とはいえ負の感情を押し殺すのではなく、愚痴っぽくなる自分も許容しながら上手に付き合っていきましょう。
【参考】
「ママ、今仕事が忙しくてちょっとイライラしているんだ。こんなことがあると、○○ちゃんも嫌だなあって思うよねえ」