自分がやることを肯定的に考えられず、ずっと否定してしまう「自己否定」。この思考が止まらず悩むママも多いのですが、自己否定の正しい意味をみなさんは知っていますか?
今回は自分だけじゃなく、子どもの自己肯定感にも影響が出るママの自己否定について詳しくご紹介します。自己否定の意味や自己嫌悪との違い、どう自己否定と向き合うかまで見ていきましょう。
自己否定とは?
そもそも自己否定とはどういう意味を持つのでしょうか。今一度自己否定とは何か、正しく理解してみましょう。
自己否定感のこと
自己否定とは、自分を否定する感覚を指します。心の状態を判断できる心理学の世界では「自己否定感」という言葉も使われています。自己否定は誰しも1度は経験があるかと思いますが、特に育児中のママは自己否定癖がつきやすいです。
- 私は幸せになれない
- 私はいつも不運
- どうせ私だから失敗するに決まっている
- いつも後悔ばかり、何をやってもうまくいかない
など、こうした否定感が強くやる気や意欲を失くしてしまうのが、自己否定です。
ネガティブな感情は、実はうまくコントロールすればメリットもあります。例えば「私は失敗しがちだから、気を付けて挑戦しよう」と思えば慎重な行動ができます。「ほら、やっぱり失敗した」と予防線を張れば、心が深く傷つくことを防げるでしょう。とはいえ、行き過ぎたネガティブ思考は心の中にとどまりやすく、無意識のうちに自己否定するケースも珍しくないため注意が必要です。
自己否定しがちな人の特徴とは
自己否定しがちな人の特徴を見ていきましょう。
- 自分に自信がない
- 他人を信用できない
- すぐに比較してしまう
これらは全部、自己否定が起こりやすい人の特徴です。思えば育児中は「これでいいのかな?」と不安になりながら子どもと向き合います。幼い子どもを育てている期間は周囲との社会的な繋がりが薄くなるママも多く、子どもの成長はさまざまな育児書や育児サイト、SNSでの情報と比較して落ち込みがちですよね。
このように自己否定しがちな人の特徴に当てはまるママは多いです。何となく気分が落ち込んで戻らない、毎日が楽しくない…と悩むママは、もしかすると自己否定が癖になっていることもあるかもしれません。
自己否定は自己嫌悪とどう違う?
自己否定と同じ意味合いで使われているのが、自己嫌悪です。自分自身のことを考えたときに、「ここが嫌」「これが欠点」と悪い面ばかりが気になる方もいますよね。この自己嫌悪と自己否定はどう違うのか、見ていきましょう。
自己否定は「自分のすべてを否定すること」
自己否定とは、自分のすべてを否定することを指します。やることなすことすべてに嫌気が差しており、次のチャレンジや新しいことへの意欲がうまく作れません。
この自己否定は癖になると、傍で見ている子どもにも影響します。ママ自身勇気が持てないため、子どもにも「危ないからやめておきなさい」「そんなことしても意味がない」と子どもの行動を肯定できないかもしれませんね。
このように育児において重要なポイントである「自己肯定感」にも影響するのが自己否定です。反省するのは確かに大切なのですが、自己否定は自分を自分で否定しているため、いきすぎた反省心とも言えるでしょう。
自己嫌悪は「自分の行いに嫌気が差すこと」
自己嫌悪とは、特定の自分の行いに嫌気が差すことです。これもママとしては経験がある方は多いでしょう。夜寝る前に、「あんなに怒らなくても良かったのに」「どうして私はあの時あんなことを言ったんだろう」と後悔するのが自己嫌悪です。
自己嫌悪は決して悪いことではありません。確かに不安な気持ちを増幅させてしまいますが、自分の行動を振り返ってみて「こうすればよかった」と正解やポジティブな気持ちにも導けるからです。ただし自己嫌悪も行き過ぎると自己否定となり、ネガティブな思考を繰り返してしまうため注意しておきましょう。
どちらもママが陥りやすい思考
自己否定と自己嫌悪、これはどちらもママが陥りやすい思考です。説明したようにどちらも悪いことではありませんし、1度も自己否定や自己嫌悪すべきではないとも言い切れません。
しかし、育児中のママが持ちやすいネガティブ思考であることは正しく認識し、子どもへの悪影響は最低限にすべきでしょう。
ネガティブな考えというのは、自分のあらさがしをして否定するだけなのでとても簡単です。だからこそ癖になりやすく、知らず知らずのうちに自分や周囲の家族を傷つけているかもしれません。ネガティブな考えが自己肯定感を下げないためにも、自分のご機嫌を自分で取り、感情をコントロールできると理想的です。
自己否定を止める方法とは
自己否定の意味を知った上で、この自己否定を止める方法をご紹介します。
自己否定感を受け入れる
自己否定は誰でもやってしまうもので、これをゼロにすることはできません。自己否定が強いと、「自己否定する自分」すら否定してしまい悪い連鎖が起きてしまうでしょう。
ここでできるのは、意外にも簡単なことです。自己否定をする自分に気付き、ただ受け入れることに集中してみましょう。
- 「私は今、インスタグラムを見て同じ年齢の子を持つママに嫉妬しているんだな」
- 「周りと比べて、私は不幸だと落ち込んでいるんだな」
と自分の気持ちを認めてあげるのが大切です。このような自己否定感を受け入れることで、自分の気持ちを整理してどのようなマインドに持って行けばよいのか、少しだけでも前向きに考えられるようになります。
ポジティブな考え方、言葉を知り使うようにする
自己否定している自分に気付くことができたら、ポジティブな考え方や言葉を知り使うようにします。ポジティブシンキングは良いことと知っていても、実はどうやって思考を変えれば良いのか分からない方は多いです。そもそも、ポジティブな言葉を知らないという方も多いですよね。
例えば
- 疲れてもう何もできない→1日頑張ったから疲れた
- 外は雨で何もできない→雨でもできる○○をするチャンス
- 周りは資格取得や趣味で楽しそう→自分が楽しいと思うことを考えてみよう
このように前向きな考えや言葉とはどんなものなのか、一度考えなおしてみるのもおすすめです。ネガティブな考え方も癖になりますが、同じようにポジティブシンキングも癖づけることができます。少しずつで良いので、言葉や考え方を前向きに持っていきましょう。
自分の長所や人の長所に目を向ける
自己否定を続けていると、自然と自分の嫌な部分や人の直した方が良い所、悪い面ばかりに目を向けてしまいますよね。反対に自分の長所や人の良い所は見えていません。自己否定癖がついていると、わざと悪いところばかりを見つけていないでしょうか。
そこで、普段何気なく不満や嫌なところを考える思考を1度停止させて、人の褒めるべき点を探してみましょう。自分自身も欠点は多いかもしれませんが、欠点は考え方によっては長所にもなります。
- すぐに興味が移ってしまい、何もかも中途半端→好奇心が旺盛
- 心配性でリスクばかり気になる→慎重に行動できる
- せっかちだ→素早く行動できる
このように、短所の中にも長所を見出せると良いですね。
自分だけでなく、このような長所や良いところは子どもや家族も持っています。意識的に良い面に目を向けるようにすると、お互いを褒め合って長所を伸ばせる子育てができるのも、嬉しいポイントです。
まとめ
自己否定の意味を紐解くと、ネガティブな考えにはメリットもデメリットもあることがわかりました。ただし、ご紹介したように行き過ぎたマイナス思考は時に自分だけでなく、育児中のママなら子どもや家族への影響も考えなくてはなりません。
自己否定は癖になりやすいのですが、直すのももちろん簡単です。自分にとって過ごしやすい環境を整えて、日々自分にも優しくなってみてくださいね。
【参考】
自己否定とは?なにかと自己否定しがちな人の特徴・原因・改善方法9選 | MENJOY
「自己否定」ってどういう意味? 陥りやすい人の特徴から改善方法を紐解きます | Oggi.jp
カギは “1:5”! 「私なんか全然ダメだ」自己否定癖のある卑屈な自分はこうやって変える – STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習