育児中、ママはなぜイライラするの?イライラの解消法をご紹介

イライラ ママ

子供との生活は、いつでも予想のつかないことばかり。どんなに準備万端にしていても、シミュレーションではうまくいっていても想定外のことでつまづいたりしますよね。

育児中のママは特にイライラしがちです。今回は「育児でストレスが溜まっている。イライラも限界!」というママに向けて、育児中はなぜイライラするのか、またどう解決していくのかをご紹介します。

「もっと余裕を持って子供と向き合いたい」「イライラすることなく、子供に対して寛大に接したい」という方はぜひ参考にしてください。

育児ママの「イライラ」はなぜ起こる?

ママ 怒る

なぜ育児中のママはイライラしがちなのでしょうか。「子供が言うことを聞かないから」「育児と家事で毎日手いっぱいだから」など、みなさんなら心当たりはあるかもしれません。

今一度、イライラの原因を深く考えてみましょう。

自分の予想や計画、期待がことごとく外れるから

子供と十分に向き合う時間があればまだイライラは抑えられるかもしれませんが、楽しみにしていた予定や仕事、お出かけの計画は子供次第で次々に計画しなおしになります。子供は体調を崩しやすく、仕方のないことと思っていても「思うように仕事に行けない。病院通いばかりでイライラ」するママもいるかもしれません。

また、育児にはみなさんたくさんの期待があると思います。「ネットで見た情報と同じようにしたのに、なぜうちの子はトイトレが進まないんだろう」「育児本どおりなのに、離乳食を食べてくれない…」など、育児に対する期待は外れがちです。

もちろん、このイライラは子供が原因でもママが原因でもありません。しかし、ことごとく自分の計画が崩れ、期待が外れるとイライラしてしまう方も多いでしょう。

育児への責任感で焦りがあるから

ママはこれまで自分の生活や命を守るだけの生活から、出産すると途端に「小さくて大切な命」を預かることとなります。もちろんパパも同じですが、育児を担うのがママ中心という家庭では、常にママは「育児への責任感」を背負っていると自覚しておきましょう。

子供が少し体調を悪くすると、「何がいけなかったんだろう?」と不安になりますよね。子どもがうっかり怪我をしてしまった時も、「もっと近くでみていたら…」と怪我をさせてしまったことを後悔したり、「打った頭の中は大丈夫だろうか…」とすごく心配することもあるでしょう。また、育児がうまくいかないと「私のせいかな?」と自分を責める方もいるかもしれません。このような育児への責任をずっと感じている育児中は、普段よりもストレスがかかって当然です。

単純に自分の時間がない、体力が奪われている

育児に家事、また仕事をしているママは、毎日息をつく暇もないほど忙しいです。朝は起きた瞬間から、夜は寝かしつけを終えるまでと育児中の一日は本当に大変です。

朝も自分の身支度に時間をかけることがなかなか出来ず、子どもを起こして着替えさせ、ご飯を食べさせながら、子どもの汚したものの片付けや掃除。そして持ち物や出かける準備も子どもの分も、となるとその労力はママ一人の時に比べて2倍どころか、3倍以上大変になってはいないでしょうか。また、夕方から寝かしつけにかけては、まだまだ遊びたい子どもにご飯を食べさせることやお風呂に入れて寝かしつけまで、ママの思い通りにはなかなか進まない多くのママの頭を悩ませる時間帯でもあります。ようやく子どもが寝ついたころには、もうママもクタクタで一緒に寝落ち、なんてこともありますよね。

自覚のない方もいるかもしれませんが、育児によって自分の時間と体力が奪われ、身体的にも精神的にも余裕のない状態かもしれません。そんな時はしっかり休息を取らないと、育児に対するイライラは解消できないでしょう。

育児ママのイライラ、こんな解消法はNG!

乳児育児 ストレス

ママのみなさん、自分のイライラを自覚できたでしょうか。よく勘違いされますが、イライラすること自体が悪いわけではありません。毎日忙しく子育てで余裕のない日々で、「イライラせず過ごす」方が不可能です。

ただし、考えておきたいのは「やってはいけないストレスの解消法」です。育児ママのイライラ解消のために、イライラしてもこれだけはNGという行動をまとめました。

子供に怒鳴る

ママがイライラして矛先が向かうのは、まず一緒に長い時間を過ごす子供かもしれません。何度言っても同じことを繰り返し、自分にも余裕がない…とストレスがピークに達すると、子供に怒鳴ってしまいたくなる方もいるかもしれませんね。また、一度でも怒鳴ってしまったことのあるママも多いでしょう。

子供に怒鳴るのは当然NG行為です。子育てをする筆者も一度ならず子供に怒鳴ってしまったことがありますが、そのあとは罪悪感ばかりが募り、さらに子供にも肝心の「ママが伝えたいメッセージ」が届きません。

子供に怒鳴ることで起きる影響は、こちらの記事でもまとめています。参考にしてみてください。▼

また、「子供を怒鳴ると(子どもの)脳が萎縮する」と聞いたことはないでしょうか。実際に怒鳴り続けると子供の脳は萎縮し、問題行動が目立ったり学習能力が衰えたりします。

イライラを解消するために子供に怒鳴っても、デメリットばかりが目立ちますよね。また、ママも怒鳴った後の気分は決して良いものではありません。子供の寝顔や笑顔を見て「なんで怒鳴ってしまったのだろう」と落ち込むと、より一層イライラは増すでしょう。

パパや周囲の大人に八つ当たり

また、イライラするママが取りがちな行動に「パパに八つ当たりする」が挙げられます。確かに日中育児を担当するのはママが多く、仕事もしている方だと「私ばかりすべてやっている」と理不尽さにイライラするかもしれません。

ですが、八つ当たりしてもパパは「何に対して怒っているのか」がわからず「一方的に怒りをぶつけられた」とかえって夫婦仲は悪くなるでしょう。同様に、親しい友人や両親にも八つ当たりするべきではありません。

ママも分かるように、育児はママ一人ではこなせないもの。パパや周囲の大人のサポートが得たいと思うなら、イライラする気持ちをぶつけるのではなく「こんなことで困っている」「こんなことをして欲しい」などと相手に伝わりやすい方法で正しくSOSを出しましょう

特に一緒に生活するパパは育児の頼れるパートナーママの限界が来る前に、必ず互いの役割分担について話し合い、夫婦で気持ちを揃えて育児に向き合うと良いでしょう。

こちらの記事も参考にしてみてください。▼

イライラするママにおすすめのイライラ解消法とは

育児中 イライラコントロール

育児中のママは普段よりもイライラが募りやすいもの。ここからは簡単にできてすぐ実践可能なイライラ解消法をご紹介します。

ぜひ試してみてくださいね。

6秒カウント

みなさんは怒りやイライラのピークがどのくらい継続するかご存じですか?「子供に怒鳴りたくなる」「パパに文句を言いたくなる」その瞬間のイライラピークは、実は6秒間だけなのです。

そこで自分がイライラしている自覚が起きたら、まずは目を閉じて心を落ち着け、6秒だけ心の中でカウントしましょう。私もよく実践していますが、育児中のイライラだけでなく車の運転中にイライラした、仕事中にイライラしたという時でも効果的です。

また、6秒を数える時はイライラしているとカウントが早くなりがち。プラス1秒で7秒カウントをすると良いかもしれません。

こちらにもママにおすすめのイライラ解消法が紹介されています。自分に合った方法をぜひ見つけてみてください。▼

育児から距離を置く

慢性的にイライラしているママは、育児から少し距離を置くのも一つの手段です。たまにはパパの休日に子供を預けて、ママ一人で過ごしてみましょう。映画に行っても良いし、カフェでスイーツをゆっくり食べるのもおすすめです。

パパに預けられないという方は、保育施設の一時預かりファミリーサポートなど行政に頼ってもOK。数時間でも子供と離れる時間が持てると心のゆとりができ、そのあとでより一層子供に対して寛大に接することができます

「子供を預けて一人時間」を作るのはイライラ解消に効果的ですが、大切なのはたった一回きりではなく定期的に時間を設けることです。パパにもこの点は理解してもらい、子供に当たったり怒鳴ったりする前に育児と上手に距離を作ってみましょう。

「やりたくないこと」はやる時間を減らす

育児に対してイライラしているママ、もしかすると心の中で「ママだから育児はやって当たり前」と考えているかもしれません。しかし、ママだとしても一人の人間。やりたくないことは当然あるはずです。

やりたくない育児と言われて、思い当たることがあるママも多いかもしれませんね。可能な限り、やりたくないことは自分でも認めてあげて、パパに代わってもらったり「30分だけ」と時間を決めたりして負担を減らすのがおすすめです。

例えば我が家では、子供の寝かしつけはすべてパパが行います。これは、寝かしつけの時間が私の中でどうしてもイヤで、やりたくないことだからです。「でも寝かしつけは大切な親子の時間だし…」と思う気持ちもゼロではありません。

ですが、イライラを解消するためにはまず自分の中で「いらだっている気持ち、イライラする自分」を認めてあげるのが大切です。そのイライラは否定せず、イライラしないためにパパに代わってもらったり外注サービスを利用したりして、うまくイライラと向き合っていきたいですね。

こちらの記事も参考にしてみてください。▼

まとめ

育児が慌ただしくてイライラしがち、というママ。どうしても「怒りっぽいママはダメ」と自己否定から入ってしまいがちですが、イライラ解消のためには「怒る自分」「イライラする自分」を認めて、何にイライラするのかを冷静に見極める必要があります。

今一度自分の気持ちを整理して、ママに合ったイライラ解消法を試してみてくださいね。次第に育児も楽になっていくので、ともに大変な子育てを乗り切りましょう。

【参考】

【子育てガイド】イライラしてつい、子どもにどなってしまう。私ってダメなママ?  COE LOG

「ママのイライラ」には理由あり。子育てストレスを解消できていないママは5割以上  ママスタセレクト

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。