思い通りにならず大変な育児。例えきょうだい育児で子育てが二度目、三度目だとしても、育児は簡単には思えないことも多いです。
そんな中、子どもはかわいくて守るべき存在なのに、育児でイライラしてしまいどうしたらよいのかわからないことも。育児中のストレスはママにとってよく聞かれる悩みです。
今回は育児中にイライラしたら、どうしたらよいのか対策法をご紹介します。3つの方法を詳しく解説していくので、自分に合うことから始めてみてください。
育児イライラの対処法その1:ママの怒りをコントロールする
毎日にこやかに子どもに優しく怒ることなく育児する。理想的なママ像かもしれませんが、育児を経験した方なら「そんなの無理」だと感じますよね。育児は何一つ予想通りにはいかず、思いがけないトラブルや壁がいくつも起こります。
そこで、「育児でイライラしてもOK、怒りをコントロールするようにしよう」と考え方を変えてみましょう。ママのイライラを自分で調節する方法をご紹介します。
アンガーマネジメントを実施する
このブログでも度々お伝えしているのが、怒りの気持ちをセルフコントロールする「アンガーマネジメント」です。怒りの仕組みを知ることで、イライラが重なり「思わず手が出た」「ひどく大きな声で怒鳴ってしまった」という育児中の猛烈な怒りを避けることができます。
このアンガーマネジメントの中から、実践しやすい3つの方法をご紹介します。
7秒カウントする
人間の怒りの持続時間は、たったの6秒と言われています。この怒りのピークは過ぎれば次第に収まっていき、冷静さを取り戻せます。
イライラのピークがきた!と思ったら、心の中で7秒カウントしましょう。6秒ではなく7秒なのは、感情が溢れているときはカウントが早くなってしまうからです。たった数秒なら子どもがぐずっていても、安全を確かめた上でちょっとの間部屋から出ても構いません。
私も実践していますが、目を閉じ深呼吸しながらカウントするとより効果的に感じます。心が少し落ち着いたら、子どもにも正しい対応ができるはずです。
怒りのバケツを大きくする
怒りは際限なく感じるものではなく、許容量を超えたら溢れるものです。頭の中で自分の許せる範囲=バケツを想像し、そのバケツを大きくするように心がけましょう。
例えば、イライラしがちなママは「べき思考」が多いです。「夕食は全部手作りにするべき」「子どもは8時までに寝るべき」「部屋はきちんと片付けるべき」など、さまざまな制約をママ自身が自分に課していないでしょうか?
べき思考を一度見直す=自分の許容量を広げることで、イライラする瞬間を減らせます。
怒りのバケツに溜まった水はこまめに捨てる
先ほど、怒りが溢れる表現をバケツに例えてお伝えしましたよね。このバケツに溜まった怒り=水をこまめに捨てると、溢れ出ることはありません。反対に「もう少しで満杯になる」状態なら、前までは許せたことでもすぐに怒りの感情が爆発することも。
深呼吸したり外出したり、休憩をとったり子どもから離れる時間を作っても構いません。後ほどご紹介しますが、適度にガス抜きをして自分をご機嫌に保つことで、怒りのコントロールがしやすくなります。
子どもの目線になって考える、子どもを理解する
「なんでいつもご飯をこぼすの!」「散らかし放題なのはなぜ」子どもに対して怒りと一緒に疑問がわいたら、子どもの目線になって考えるのもひとつのイライラ対策です。ママにとっての困った行動を、一度なぞってやってみても良いかもしれません。
- 水で遊ぶと冷たくて楽しい
- 遊びに夢中になるとお片付けを忘れちゃう
- 時間が足りなくてうまく朝の支度ができないかも
子どもの目線になるとさまざまな気付きがあります。相手を理解できると、イライラする瞬間も減るでしょう。また、何をするのか予測できることもあるため、突然のトラブルにも落ち着いて対応できます。
育児イライラの対処法その2:自分をご機嫌にする
育児でイライラするのは、「私だけ」と感じがちですがそうではありません。どんなママも数多くの子育てストレスに悩んでいます。
ただ、イライラを収められるのも自分だけですし機嫌を取れるのも自分だけですよね。イライラしたくないと思ったら、イライラの原因を少なくするだけでなく自分のご機嫌も上手に取ってみましょう。
育児息抜きの時間を作る
育児のストレス解消として効果的なのは、息抜きの時間を作ることです。パパに育児を代わってもらって一人でショッピングしたり映画を見たり、そんなリフレッシュできる時間を用意してみましょう。
とはいえ、タイミングが合わなかったりまだ授乳が必要だったりすると、「丸1日自由にできる時間は作れない」というママも多いです。一時保育に預けるにしても、空きがなかったり費用の問題で利用する勇気が出なかったりするでしょう。
そんなときは、たった数時間でも息抜きは可能です。また、ただ1日だけ「ママのお休み」を作るのではなく、毎週・隔週と息抜きの日が1回限りにならないようにしましょう。定期的なお休みがないと、ママのストレスはなかなか解消できません。
育児を頑張り過ぎない、他人と比べない
先ほどのアンガーマネジメントでもご紹介しましたが、「育児の理想」を叶えようと必死になると現実と理想の溝が深まりストレスが溜まります。最近ではSNSを育児に活用するママも多く、「他のママはあんなに素敵におしゃれに生活しているのに、比べて私はなんてダメなママなんだろう」とお手本との違いにイライラすることもあるのです。
まずは育児を頑張り過ぎないこと。そして、他人と比べずママ自身のペースを掴み子どもと向き合うことが大切です。疲れたら大人のご飯はパスして買って済ませる、離乳食づくりが大変ならパウチを使うことがあったって構いません。イライラすることが多ければ、適度に育児の手を抜いて「ママのストレス解消」に専念しましょう。
今育児で大変な時期かも?少し我慢すると楽になることも
ままならない育児中は当然ストレスが溜まりやすいですし、イライラすることも多いです。ですが、特に子どもに手がかかる時期はママ自身ストレスフルな状態に。
- 乳児期で頻回に授乳が必要、育児の手が足りないとき
- イヤイヤ期真っただ中で子育てがうまくいかないとき
- トイトレ中で新しいことに親子でチャレンジしているとき
こういった時期は育児のイライラもピークを迎えるでしょう。いずれの場合も、子どもが成長することで少しずつ自分でできることが増えていき、「昔に比べれば楽になった」という瞬間は必ずやってきます。
「この育児ストレスも、いつかは楽になる」と自分に言い聞かせて気楽に考えるのも、ママ自身をご機嫌に保つコツです。
育児イライラの対処法その3:相談相手を作る、正しくSOSを出す
イライラ気分が収まらず、ずっと情緒が不安定。そんなときは、ママのメンタル不調が子どもにも向かないかが心配です。
どうしてママのストレスに注目するのかというと、「子ども、パパのためにママ自身がご機嫌でいることが大切だから」。ママは一人で抱え込まず、育児のイライラを相談できる相手をいつでも見つけておきましょう。
ママ友やパパに相談する、愚痴る
育児の悩みやイライラを打ち明けられる友人はいるでしょうか。何も「ママ友は持つべき」というわけではありません。ときには独身の友人や男の友人に相談しても構いません。また、小さな子どもとほとんど一緒にいるママは、孤独を感じやすいもの。1日のあったできごとをパパと共有し、悩みを相談することも大切です。
心の中に溜まったもやもやや、イライラしたことは言葉にするだけですっきりすることも。もし近くに相談相手がいない場合は、SNSのコミュニティなどで知り合ったママ友とお話するのもおすすめです。
イライラで子どもが危ない!と思ったら相談窓口に頼る
各自治体には必ず育児相談窓口が用意されています。たった今は必要ないかもしれませんが、いつか頼る日がくるかもしれないと思い控えておくと良いでしょう。
その他、相談できる窓口は以下の通りです。
- 児童相談所
- 地域の子育てサークル、子育てイベントなど
- 子育て世代包括支援センター
- 小児科、産婦人科、精神科、助産院など
- 虐待防止ダイヤル「189」
連絡すると「イライラするママが悪い」と指摘されるイメージを持つ方も多いです。ですが、辛い思いをしているママを追い詰めることは決してありません。相談する場合は「育児がうまくいかなくて」と子どもを主語にするのではなく「育児がうまくいかなくて私が辛い」とママを主語にしましょう。すると、求めていない子育てアドバイスではなくママ自身を助けるアドバイスがもらいやすいです。
まとめ
子どもを育てる上で、決してイライラせず過ごすのは難しいです。あんなにかわいい子に怒るなんて…とママは悩むかもしれませんが、イライラはママのSOSのひとつ。無理して感情を堪えるのではなく、上手にガス抜きしたり自分のイライラと付き合ったりして、育児に影響の出ない形で消化していきましょう。
【参考】