子供を育てるママなら、みなさん「小1の壁」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。小1の壁とは、子供が小学生に上がりサポートのためにママの仕事形態を変えなくてはならなかったり、小学生になった子供のケアを行ったりと生活ががらっと変化することを指します。
小学生といえば、子供はある程度成長しているもの。なのに、反対に手がかかるようになるのはなぜ?この小1の壁はいつまで続くの?と疑問は尽きませんよね。
今回は小1の壁がいつまで続くのか、小1の壁にさしかかったときママが気を付けたいことをご紹介します。
小1の壁に悩むワーママは多い
小1の壁とは、子供が小学生に上がり早く帰宅することや宿題や学習などが始まり、子供にとっても慣れる必要が出てくる「育児の壁」を指します。
特に小1の壁に悩むのは、仕事をしているワーキングマザー。お仕事の時間を変えたり転職や退職をするママも多いと言われています。
まずは小1の壁とは何かを見ていきましょう。
親にとっての「小1の壁」
まずは親にとっての小1の壁です。小学生に上がると、幼稚園や保育園と違って早い時には午前中に帰ってくることもあります。特に保育園に子供を通わせ、フルタイムで仕事をしていたママにとっては大きな変化かもしれません。
小学生でも中学年(三・四年生)になると子供一人でお留守番することもできますが、小1は7歳前後の子供。まだまだ幼く、一人でお留守番はなかなかできないでしょう。
また、学校行事やPTA活動、地域の安全運動への参加、子供の長期的なお休みなど、働くママにとっては「仕事を休まなくてはならないとき」が増えるのも壁の一つです。
子供にとっての「小1の壁」
子供にとっても小1の壁は訪れます。これまで保育中心だった生活から、小学生では勉強が加わります。30人以上のクラスで集団行動が必要となり、長い時間の座学は子供にとっても大変なものです。
こうした環境の変化から、子供が不安を覚えることもあるかもしれません。親としては学校の様子を子供から聞いたり、宿題を見てあげたりとケアも増えるでしょう。特に入学したての頃は、普段以上に注意深く子供を見守ることが大切です。
小1の壁、いつまで続く?パターン別に解説
小1の壁のために、「仕事と通学の時間を揃えたいから」と学童保育を行うママもいます。両親に子供を見てもらうよう頼んだり、中には退職したり時短勤務に変えたりする方もいるでしょう。
このような小1の壁はいつまで続くのでしょうか?実際に小1の壁を乗り越えたママに、「いつまで大変だったのか」を聞いてみました。チェックしていきましょう。
小1の夏休みを乗り越えると楽に
小1の壁は「小1の夏休みを乗り越えると楽になった」と答えたママも多いです。小学校に上がるまでは、ママとしても「学校からどんな時に呼び出されるのか分からない」「子供が小学校をどう受け止めるのか分からない」と未知数のことに不安を覚えますよね。
夏休みを過ぎると、子供も学校に慣れママも子供のために変えた生活スタイルがなじんでいきます。また、長期休みの夏休みも子育てにとってひとつの課題ですが、「両親にお願いすればなんとかなった」「習い事を続けることで、日中一人でもお留守番できた」と解決策が見つかるかもしれません。
このように小1の壁は長く続くものではありません。そう考えると、少し気が楽になるママも多いかもしれませんね。
2年生になると「慣れてきた」というママも
小1の夏休みとまではいかなくても、1年通うと慣れるというワーママも多いです。ママの中には「入学したては小学校のママ友はゼロ。でも、1年間通ったら近所のママやお友達のママと連絡を取り合うようになった」と情報が増え、それが安心につながったという方もいます。
小1の壁を乗り越えるには、同じく小学校に通うお友達のママ同士でのやり取りは大切です。必ずしもママ友がいなくてはならない、というわけではありませんが、小学校に対する不安がなくなるのは「1年が目安」と覚えておくと心強いかもしれません。
ママ友作り方で不安を感じる方は、こちらも参考に▼
4年生からは学童保育も卒業する子も多い
働き方を変えずに小1の壁を乗り越えるママにとって、放課後子供が通う学童保育は必須です。ただ、学童保育は6年生まで通わなくてはならないのではなく、施設によっては「4年生で卒業」としている場合もあります。
このように小1の壁を恐れていても、次第に子供も成長し放課後の過ごし方を自分の責任をもって決められるようになります。ママの中には「小3ぐらいからお友達の家に遊びに行く、宿題しておく、と親にLINEできるようになった」とお話してくれた方もいました。
ママが退職して小1の壁を乗り越える場合も
小1の壁とは、子供それぞれ捉え方も乗り越え方も違います。学童保育に入れても子供が嫌がり途中でやめた子も、ママがあまりにも不安を覚えて仕事をするメンタルが保てなかったりする場合もあります。
小1の壁を乗り越えるために、ママがこれまで働いていた仕事を辞めるという方もいました。決して珍しいことではなく、その分子供に向き合えて小1の壁が乗り越えやすくなったとメリットに感じる方もいます。
また、ご紹介したように「数年経てば子供も一人でお留守番できるようになる」ことから、一度離職して子供の成長に合わせて働き方を探す、というママも多くいました。自分に合うやり方で、小1の壁を乗り越えていけるとよいですね。
小1の壁、ママが気を付けたいこと
メディアでも多く取り上げられていることから、「小1の壁」が恐ろしいことと認識するママは多いですよね。小1の壁を不安に感じている方に向けて、気を付けたいポイントを3つまとめました。
子供にとっても大きな壁。様子はしっかり見てあげる
- 「時短で働けるようにしなくちゃ」
- 「学童保育を見つけないと」
- 「習い事もさせたい」
小学校に上がると、ママ自身もやるべきことや決めることが増えて大変な思いをします。子供の学習道具を揃えるのも、「とても大変!」とよく言われていますよね。
ただ、まず考えたいのは慣れ親しんだ保育園や幼稚園、ご家庭を卒業して学校へ通うようになった子供の気持ちです。小1の壁は子供にとっても未知数で、たくさんの新しいことを一気に学ばなくてはなりません。
お仕事で忙しいかもしれませんが、子供の様子はしっかり見てあげましょう。宿題や明日の準備のやり方など、最初にしっかりと親子でチェックすることで子供のこれからの小学生生活もやりやすくなるはずです。
学校行事や保護者会などのイベントも考えて
「帰宅時間」だけを考えて、学童保育にさえ入れば仕事は続けられる!と思うママも多いです。ですが、保護者会活動や学校行事などで思っていた以上に時間が取られるかもしれません。
どうしても抜けられない仕事があるとき、学校行事は休めるのか、また保護者会活動はどの程度活発なのかも最初に調べておくとベストです。また、子育てしながら働くのはママだけではありません。パパにも協力できないか夫婦で話し合い、解決できるようにしておきましょう。
民間サービスを利用するなら早めに決める!
自治体が運営する「公設公営」の学童保育は空きが少なく、民間サービスを利用するママも多いですよね。民間学童保育の中には小学校の校門まで迎えに来てくれることもあり、確かに小1の壁を乗り越えたいワーママにとっては心強い味方です。
しかし、民間サービスを利用するには入学式のずっと前から募集をかけている施設もあります。競争率が高く、ルールも施設によって異なるため、いざ申し込むときに「満員でどこも選べなかった」「子供に合わなかった」と失敗することもあるかもしれません。
民間サービスを利用するのなら、早めにリサーチして利用先を決めておきましょう。事前に準備することで、実際に子供が小学校に通うこととなった場合にゆとりをもって生活を整えられます。
まとめ
ワーママにとって悩みの種である小1の壁。いつまでも続くことではなく、親子が環境に慣れてきたり子供が成長したりといった変化によって、徐々に「壁」だと思わなくなっていきます。
悩んでいるママは、まずは親子にとって必要なことは何かを考えてみましょう。それぞれのご家庭に合った解決方法を探し、親子で成長できると良いですね。
【参考】
2021年度版、コロナで変化する「新小1の壁」 | SHINGA FARM