全ママの7割以上を占めるワーママ。ワーママとは働きながら、育児や家事をこなす女性を意味します。一見、パワフルに見えるワーママですが、多くの場合で「ワーママつらい」と感じています。ワーママでいることをつらいと感じるのは、どのようなときに多いのでしょうか。今回は、ワーママの定義や、ワーママつらいを解決する5つのヒントなどをご紹介します。
ワーママとはどんなママ?
子育てをしているとよく耳にする「ワーママ」という言葉。なんとなく意味は分かっているけれど、明確には分からないという方も多いのでは?ワーママとはどんなママなのか、詳しく確認してみましょう。
ワーママに働き方の違いはない
働きながら育児をしているママがワーママです。ひとくちに働くといっても、さまざまな雇用形態がありますが、ワーママに雇用形態の限定はありません。正社員や正職員として働くママも、パート社員や派遣スタッフとして働くママも、すべての働くママが「ワーママ」に該当します。
ワーママに子どもの年齢の違いはない
ワーママの子どもの年齢にも、限定はありません。生まれたての赤ちゃんを抱えるママも、園児や小学生も、高校生の子どもがいるママも、子育て中のママが「ワーママ」です。子どもの月齢や年齢によって、ママが子育てで悩む「悩みの内容」は変わりますが、子どもが何歳であっても、子育てに悩むママの立場は同じです。
ワーママに収入は関係がない
モラハラな人が周りにいる場合、「稼ぎが多くないのに」というひどい言葉を耳にして心を傷めている方もいるかもしれません。ワーママは、収入にも違いはありません。稼ぎの多い少ないは、働くことと育児や家事を両立させることの難しさには関係しません。
ワーママは子どもがいる世帯の72.4%!
働き方や子供の年齢、収入の差はなく、すべての働きながら育児をする女性がワーママです。子どもがいる世帯で共働きの家庭の女性は、全員がワーママだと言えます。厚生労働省が行った2019年度の「国民生活基礎調査」では、子どもがいる世帯の72.4%が共働きという結果が出ています。日本では出産後、多くの女性がワーママとして頑張っているということが分かります。
ワーママのうち、雇用形態が正規職員・従業員の人が26.2%、パートや派遣社員など非正規職員・従業員として働く人が37.8%、フリーランスや自営業などその他の働き方をしているのが8.5%という結果でした。これらの数値は、正規職員・非正規職員問わず、人数が増加傾向にあります。ワーママが増える日本では、ワーママを支える制度やサービスが求められる時代になってきています。
ワーママしんどいと感じるときはどんなとき?
働きながら育児をするママは、時間に追われ、体力的にも精神的にも限界を感じる方が少なくありません。全国のワーママは、どのようなときに「ワーママしんどい!」と感じるのでしょうか。
自分の時間がない
職場では従業員という立場、家に帰るとママや妻といった立場が待っているワーママは、自分の時間がなく、ワーママしんどいと感じることが多くあります。これまであったはずの美容や趣味に費やせていた時間が無くなるケースが多く、息抜きやリラックスがしづらいのが現状です。出産後、社会復帰したすぐは、生活リズムが不安定で時間に余裕がないため、特にワーママしんどいと感じがちです。
子育てに対する職場の理解が得られない
職場で人手が足りなかったり、ワーママがいないまたは少ない職場では、子育てに対する理解が未熟であるケースが少なくありません。職場で子育てに関する嫌な思いをすると、ワーママしんどいと感じることも。特に、急な遅刻や早退・欠勤などが発生した場合に、しんどさを感じがちです。
子育て・家事・仕事が中途半端に感じる
ワーママしんどいと感じることのひとつが、自分自身との葛藤です。ワーママ自身の性格や周囲の協力などによって、感じ方が異なるのが特徴です。例えば、時間に追われて部屋が掃除しきれていなかったり、理想的な育児ができなかったり、仕事を誰かに手伝ってもらうシーンなどがあると、「どれもが中途半端にしかできない」と自分を責めてしまうことがあります。
夫の協力が得られない
働きながら育児や家事をこなすのは至難の業です。しかし、夫の帰宅時間や出張、単身赴任、その他の理由で、ワンオペ育児になってしまっているワーママも少なくありません。特にワーママの帰宅時間と夫の帰宅時間の差が大きい場合は、ワーママのワンオペになりやすく、悩むママがたくさんいます。
ワンオペ育児についてはこちらの記事でもお伝えしています。
ワーママしんどいを解決する5つの方法
ママ全体の70%以上を占めるワーママ。ワーママのしんどさを解決する方法はあるのでしょうか。「ワーママしんどい!」と疲れてしまったときの、解決のヒントを5つご紹介します。
完璧を求め過ぎない
時間や体力には限りがあります。ワーママは、その限られた時間や体力のなかで、たくさんのタスクをこなすことになります。完璧を求めすぎないことが、ワーママのしんどさを解決するのにとても大切です。
ワーママしんどいと感じると多くは、自分の理想通りに物事を運べないつらさです。理想や目標を高く持つことは良いことですが、そのことでストレスが溜まったり、自分に嫌悪感を抱いてしまったりしては、理想を掲げたことが逆効果になってしまいます。仕事はもちろん、家事や育児が理想通りに進まなくてもOK。手抜きや時短テクを駆使するのは、悪いことではありません。完璧を求めすぎない心の余裕を持つことで、心が軽くなりますよ!
できたことに目を向ける
ワーママしんどいと思うときは、減点方式で自分や生活を見ていませんか?できなかったことに目を向けるのではなく、加点方式でできたことに目を向け自分をほめることが、ワーママしんどいという気持ちを軽くしてくれます。
減点方式では、気持ちが後ろ向きになってしまいがちです。加点方式で出来たことを自分や生活をチェックすることで、ポジティブな気持ちで物事と向き合える習慣が身に付きます。ワーママしんどいと思っているときは、自己肯定感が低くなっていることが多いものです。できたことに目を向けると自己肯定感が高まり、働くことや育児に自信が持てるようになりますよ。
相談相手を見つける
働きながら家事や育児をこなすしんどさを、話せる相手を見つけることも、ワーママのしんどさを乗り越える大きなポイント。ワーママしんどいという気持ちに共感してもらうことで、心がずっと軽くなったというワーママは少なくありません。話すことは、ストレス軽減に大きな効果があります。共感してもらえることで心強くもなれるでしょう。
ワーママしんどいと感じるときには、カウンセリングを利用したり、同じ立場のワーママが集まる機会に参加したりして、話す相手を探してみましょう。出かける時間がない場合は、育児サイトのようなインターネットを通して、話せる相手を見つけるのもひとつの手です。
周囲を頼ってOK
「ワーママってしんどいな…」そんな風に感じるときには、どんどん周囲の手を借りることをおすすめします。周囲を頼ることを自分の甘えだと責めてしまう人がいますが、そんなことはありません。
ママひとりでは、体力気力ともに限界が来てしまいます。子育ては、周囲をどんどん巻き込んでみましょう。身近にお互いの両親や親せきがいると、人手が借りやすいでしょう。周囲に頼れる人がいない場合は、利用できる公的支援や、家事代行サービスなどを上手に使うことでワーママの負担が軽減できます。
転職も視野に
育児だけでなく、仕事面でもワーママの悩みは大きくなりがちです。通勤に時間がかかりすぎて時間が削られたり、職場の理解が足りずに心を傷めたりしている場合は、思い切って転職を視野に入れるのもおすすめです。
前述したように、日本ではワーママ率は上昇傾向にあり、多くの企業がワーママの働く力を頼りにしています。企業のなかには、ワーママが働きやすいようにさまざまな制度を設けているところもたくさんあります。
ワーママが当たり前の時代へ!悩みを解決する方法を見つけよう
働きながら育児や家事をこなす、パワフルなワーママ。たくさんのワーママが、働くことや子どもを育てることについて悩みを抱え、ワーママつらいと感じています。ワーママつらいと感じる理由は、人それぞれで異なります。何についてつらいと感じているのかを把握すると、解決方法が見つけやすくなりますよ。ひとりで悩まず、周囲の力を借りながら、自分に合う解決方法を見つけていきましょう!
【参考】