二人目妊娠・出産で上の子ストレスに。二人育児の乗り越え方

きょうだいを妊娠し、家族が増えるのはとても嬉しいこと。ですが、下の子育児と上の子育児を同時にこなさないといけないママの中には「上の子ストレス」で悩む方も多いです。
そこで今回は二人目妊娠中のママ、二人目育児が始まったママに向けて

  • 上の子ストレスの乗り越え方
  • 妊娠中からできる二人目育児の準備

などをご紹介します。

二人育児で辛さを覚えているママは、ぜひ参考にしてみてください。

二人目妊娠で感じる「上の子かわいくない症候群」

二人目の子供を妊娠・出産したママの中には「上の子ストレス」「上の子かわいくない」と思ってしまう心の変化が訪れます。なぜなら、二人育児は一人の育児とは異なり、単純に時間もママの手も足りないからです。

こうした心境の変化を「上の子かわいくない症候群」と呼ぶこともありますが、まずは二人目妊娠で変わるママの悩みを考えてみましょう。

妊娠中に上の子ストレスを感じるママも

早い方だと、二人目の妊娠中から上の子ストレスを感じることもあります。これは、お腹の赤ちゃんを守る本能であったり、上の子は年齢が高い分「赤ちゃんじゃないのだから、ママの気持ちを分かって欲しい」と期待する気持ちからくるものだったり、と言われているようです。

上の子赤ちゃん返りで育児が大変に

下の子が生まれ、二人育児が始まると上の子の心にも変化が訪れます。これまで「自分だけのママ」だったにもかかわらず、乳児育児でママは普段よりも一緒に遊んでくれません。日夜下の子と一緒にいるため、子どもによっては「ママを取られた」と感じることも。

その結果、「ママにかまって欲しい」「一緒に遊びたい」気持ちが赤ちゃん返りとして現れることもあるでしょう。

赤ちゃん返りの様子は子どもそれぞれで異なり、「なんだか上の子、手がかかるようになった」と悩むママもいます。上の子ストレスの原因が、上の子の赤ちゃん返りであることに心当たりある方も多いのではないでしょうか。

上の子ストレスの乗り越え方、イライラしない方法とは?

上の子ストレスを抱えたまま、それでも育児をこなそうとするとママから笑顔が消えてしまいますよね。疲労を感じるシーンも多く、二人育児でぐったりすることもあるでしょう。

そこで、上の子ストレスの乗り越え方を解説します。「これならできそう」と思えるものだけ取り入れて、上の子ストレスを少しでも和らげてみましょう。

なにごとも上の子優先に!

上の子に赤ちゃん返りが見られたら、何事も上の子を優先させます。赤ちゃん返りの原因は子どもそれぞれで違いますが、前提として「下の子が生まれていないときのママに戻って欲しい」という願いがあるのです。

例えば下の子がいたときと同じように一緒に遊んだり、おやつを食べたり一緒に寝たりといった時間を取りましょう。

下の子には「待ってね」と声掛けを

上の子優先で育児をすると、「じゃあ下の子はどうすればいいの?」と悩む方もいますよね。下の子には「少し待ってね」と声掛けがおすすめです。

上の子から呼ばれたとき、普段なら上の子に「ちょっと待ってね」と声を掛けるのではないでしょうか。その都度上の子は少しずつ我慢しているのです。

年齢差にもよりますが、2~3歳の子どもには「ちょっと待ってね」はなかなか通じません。まずは上の子の要求に答えるために下の子には待ってもらい、上の子を優先させましょう。

すると、上の子も「下の子はいいの?」と反対に尋ねてくるかもしれません。

「お兄ちゃん・お姉ちゃん」でポジティブに褒める

上の子の赤ちゃん返りが見られても、「お兄ちゃん・お姉ちゃんなんだからダメ」「我慢しなさい」と叱るのは絶対NG。ただ、お兄ちゃんとお姉ちゃんをポジティブにとらえて言い聞かせに使ってみましょう。

「すごい、さすがお兄ちゃんだね!」「お姉ちゃんみたいでステキだよ!」と上の子を褒めるようにすると、子どもの気分も変わりイライラしないかもしれません。

二人でお出かけする、お出かけしてもらう

上の子と二人きりでお出かけし、スキンシップをはぐくむことは大切です。同時におすすめしたいのは、パパと上の子でお出かけしてもらい、ママと下の子の時間を作ったりママ自身がゆっくりできる時間を作ったりしましょう。

上の子ストレスのイライラを解消するためには、メンタルの管理は大切です。イライラしたら適度に距離を取り、ママの休憩時間も意識的に作るようにしましょう。

一人のときよりサポート体制を整える

二人育児は当然ですが一人育児よりも手が足りず、ママが苦労するシーンが多いです。パパや周囲に頼って育児を共にできればよいのですが、日中はママ一人が二人の子供を見る、ワンオペ育児になりやすいですよね。

そこで、一人育児よりもサポート体制はしっかり整えておきましょう。
上の子を保育施設に預ける時間を作ったり、地域で用意されているファミリーサポートを利用したりするのも一つの手段。時短家電を導入し、家事を楽にするのもよいでしょう。

こちらの記事ではシッターの利用を詳しくまとめています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

子育て強い味方!シッターとは?シッターのサービス内容や料金ついて解説

二人目妊娠からできる、二人育児の対策法

2人きょうだい

二人目を妊娠中でも、二人育児の対策を考えることはできます。ここからは二人育児の対策法を見ていきましょう。

上の子ストレスでも「そういうもの」と割り切って

上の子ストレスを感じるママの中には、「子どもをかわいく思えないなんて、ダメなママなんだろうか」「周りは二人育児できているのに、私だけできない」と自分を責めがちです。

繰り返しになりますが、二人育児は当然一人より大変。また、育てやすい子かどうかという点も、子どもの個性によって変わります。

まずは二人育児を頑張っている自分を認めてあげて、上の子にイライラしても「そういうもの」と割り切るようにしましょう。上の子イライラが起こるママは多く、もし上の子への愛情がないと悩んだとしても、いずれはきょうだい育児を楽しめる日はきます。

上の子と一緒に下の子育児のシミュレーションを

上の子の赤ちゃん返りや下の子が生まれてから突然手がかかるようになる原因のひとつは、「下の子ができるイメージが湧いていないから」が挙げられます。妊娠中から上の子の様子を見つつ、きょうだいが出てくる絵本やママがお話するなどして、下の子育児のシミュレーションを一緒にできるとよいですね。

ママ自身も、二人育児はどのような1日の流れになるのか、少しでよいので考えておくとよいでしょう。それでも育児は思いもよらぬことが起こるものですが、想像することで心構えもできますよ。

上の子と積極的にスキンシップを

最も大切なのは、下の子が生まれる前から十分に上の子とスキンシップを取っておくことです。二人育児が始まると、いくら上の子優先で動いても「ママと上の子二人の時間」は減ります。

二人でお出かけしたり、一緒に遊んだり、今しかできない一人育児を存分に楽しみましょう!

まとめ

二人目ができてから、上の子ストレスで悩むママはいます。もし今悩みの渦中だという方がいても、「自分だけ育児ができていない」と自分を責めるのはおすすめできません。

二人育児はとても大変ですが、子どもの成長とともに手のかかり方も変わってきます。きょうだいで楽しく遊んでいたり、二人の子どもに「ママ!」と笑顔で呼ばれたりすると、「きょうだいがいてよかったな」と思える日がくるはずです。ぜひこの記事を参考にして、二人育児を乗り切ってみてくださいね。

【参考】

川崎市 二人目の育児って実際どうですか?

ABOUT US
【監修】 公認心理師YUKA久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。