育児ストレスが蓄積するとうつになる?セルフチェック方法と解消法

育児ストレス うつ

育児はママ一人では決して抱えきれるものではなく、単純に忙しくて自分のこともままならない、子どもの命を預かる責任感の強さから大きなストレスを感じます。こうした育児ストレスはときにママの精神面を傷つけ、うつとして症状が現れることも珍しくありません。

今回は育児をするママなら気を付けたい育児ストレスからのうつを解説。さまざまある育児に関連するうつの概要や、セルフチェックの方法、育児ストレスからのうつをどう解消するかを考えていきましょう。

育児ストレスでうつに?セルフチェックしてみよう

育児ストレス うつ

育児ストレスはママの生活とは切り離せない問題であり、どんな方でも大なり小なりストレスを抱えています。特に、子どもを第一に考えるしっかりしたママほど、自分の育児に納得できなかったり自分のことを後回しにしたりなど、育児ストレスでうつ症状にまで陥りやすいです。

まずはうつとはどんな状態か、セルフチェックリストもご紹介します。

育児中のママはうつになりやすい

なぜ育児中のママがうつになりやすいのかというと、育児をする環境にあります。ときどき、育児ストレスが極限に達し子どもにイライラをぶつけてしまう痛ましい事件も起こります。ママの育児ストレスは常に高く、日々ストレスフルな状態だと考えておきましょう。

育児中のママが置かれた立場を考えると

  • 仕事を辞めて毎日子どもと二人きり。社会的に孤立しやすい
  • 昼夜問わず育児と家事があり、自分のこともままならない
  • 産後急激に変化するホルモンバランスの影響で情緒不安定になりやすい
  • 妊娠、出産で受けた身体のダメージが溜まったまま24時間の乳児育児が始まる

などと、「通常ではない状態」です。労働と育児を比較することは難しいですが、だれしも休みなく仕事を続けていれば身体の不調は起こるもの。育児も同じで、ママが適切に休む時間がなければいつか限界が訪れます。

育児ストレスのうつ、セルフチェック方法

育児ストレスが高い状態でママは注意が必要といっても、なかなか自分では気づけません。自分の育児が手探りだからこそ「私はまだまだ」と思ってしまいがちですよね。

そこで、ストレスが溜まっている状態を自覚するためのセルフチェックリストをご紹介します。以下の項目に自分がいくつあてはまっているかを確認しましょう。

<自分が気付く変化>

  • 悲しい、ゆううつな気分、気分の落ち込みがある
  • 何事にも興味がわかない、楽しめない
  • 疲れやすい、元気がなくけだるい
  • 気力や意欲、集中力が低下している
  • 寝つきが悪く朝早く目が覚める
  • 食欲がない
  • 人に会いたくない
  • 夕方よりも朝のほうが気分・体調が悪い
  • 心配事が頭から離れない、考えが堂々巡りする
  • 過去の失敗、悲しみ、失望から立ち直れない
  • 自分を責め自分には価値がないと感じる

<周囲が気付く変化>

  • 以前と比べて表情が暗い、元気がない
  • 体調不良の訴えが多い
  • 仕事や家事の能率が低下している、ミスが多い
  • 周囲との交流を避けている
  • 遅刻や早退、欠勤が増えている
  • 趣味やスポーツ、外出をしなくなる
  • 飲酒量が増えている

参考:厚生労働省 うつを知る

より多く当てはまったら、育児ストレスが多くかかっておりうつの可能性が高いです。ママは自分が苦しいだけでなく子どもにも影響が及ぶため、できる限り自覚して早めに対応するようにしましょう。

育児ストレスのうつ、育児ノイローゼやマタニティブルーの違い

育児ストレスのうつとは、「育児うつ」「産後うつ」という呼ばれ方をします。他にも育児ノイローゼやマタニティブルーという言葉を耳にするママも多いですよね。

これらは等しくママのストレスによって引き起こるものですが、状況や期間に違いがあります。育児ストレスのうつと育児ノイローゼ、マタニティブルーの違いをチェックしていきましょう。

産後うつ、育児うつ

産後うつ、育児うつとはどちらも子どもが産まれてから育児中に起こるうつを指します。両者に明確な定義はなく、医師によっても考え方はさまざまです。

一般的には、育児うつは日常的な育児に伴うストレス、もしくは育児によって引き起こる環境の変化によるうつ症状であるのに対し、産後うつには産後のホルモンバランスの乱れや変化を原因とする症状であるという認識があります。どちらも原因は人それぞれであり、育児から離れたり環境を改善したりしてうつと向き合っていかなくてはなりません。

育児ノイローゼ

育児ノイローゼとは、正式には病名ではありません。育児ストレスによっておこる神経症の総称を指し、症状がはっきりすると「うつ病」「自律神経失調症」「不安障害不安神経症」などと診断されます。

病名がつかないのなら症状も大したことない、というイメージを持つかもしれませんが、育児ノイローゼとはうつになりかけ、ママの心のSOSが出ている状態です。対策する必要のある状態であり、決して「心の持ちようで何とかなる」わけではない点に注意が必要です。

マタニティブルー

マタニティブルーとは、産後10日以内に現れる情緒不安定の状態を指します。子どもが生まれたという突然の変化についていけず、なぜか漠然とした不安に襲われる、涙が出てくる、眠れないといった症状が一般的です。

マタニティブルーの原因は解明されていませんが、2週間程度で症状はやわらぎます。ただし、それ以降も情緒が安定せずゆううつな気分が戻らない場合は、いわゆる産後うつや育児うつになっているかもしれません。病院を受診するなど、早めに対処しましょう。

育児ストレスのうつはどうやって解消する?

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育児ストレスから引き起こるうつ。「これは大したことない」「どのママもみんな同じ」とママの中には見てみぬ振りをすることも多いのですが、子どもとかかわる以上自分だけでなく家族にも悪影響を及ぼします。

この育児ストレスとの向き合い方を、最後にチェックしていきましょう。

体調不良、貧血を解消する

育児ストレスでうつになりそう。気分が晴れない、元気が出ないという場合、頭痛や腹痛などからだに不調が現れていないでしょうか。ママは自分のことを後回しにしがちで、自身の体調不良が気分にも変化をきたしているかもしれません。

また、貧血状態は産後のママに特に起こりやすく、気分の変調にも影響します。「なんだか息苦しい、意欲がないと思っていたら貧血が続いていた」という方も多いので、念のため自分の体調や貧血具合も病院などで診てもらうとよいでしょう。

一人になる時間を作る、カウンセリングを利用する

育児ストレスを改善するには、とにかく育児から離れてママが自分のためだけに使う時間を作る必要があります。保育施設やベビーシッター、ファミリーサポートなど費用がかかってしまうとはいえ「一時的にでも」一人の時間を作りましょう。パパや両親に子どもを預けてもかまいません。

また、自分ではどうしても気分が持ちあがらないときは、心理カウンセリングなどを利用するのも大切です。カウンセリングとはどのように考えれば楽になるのかをサポートしてくれる効果があるので、自分に合うカウンセラーが見つかれば生きづらさもぐっと改善します。

「落ち込んでしまう時期」と開き直る

産後うつやマタニティブルーなど、「いつかは終わる」と思えば楽になることもあります。たまには「今は落ち込んでしまう時期だから仕方ない」と自分を肯定してあげるのもひとつの手段です。

落ち込んでしまうから家事の完璧を目指さない、気分転換のために自分一人でお出かけするなど、大胆に「ママ」から離れてもかまいません。今ママとしての役割をお休みするのと、今後も長くうつが続くのを比較すると、圧倒的に前者の方がメリットが大きいからです。

病院を受診する

これまで一人になる時間を作る、体調不良を改善するために休息を取るとお伝えしましたが、たった今育児ストレスのうつで苦しむママは身動きも取れないかもしれません。

子どもやパパにそのうつをぶつけてしまう前に、大げさだと思っても病院を受診しましょう。それで何もなければ安心できますし、症状によっては服薬で改善できるかもしれません。

セルフチェックなどを活用し、今自分のストレスがどの状態にあるのかをしっかり自覚することをおすすめします。

まとめ

育児ストレスからの育児うつ、産後うつは、ママとして「よくあること」では済まされません。気づいたときには周囲に助けを求めることすらできないときも多いため、常日頃自分はストレスを受けやすい状態だと自覚し、少しの変化でも対応するようにしましょう。

育児中のママはみんな頑張っています。これ以上頑張りすぎるのはやめて、自分の体調と精神面を第一に過ごしてみてくださいね。

【参考】

それって育児うつかも!?セルフチェックとすぐにできる対処法・予防法 | mintleaf-media

厚生労働省 2.うつ病を知る

育児ストレス〜子どもが可愛く思えないことのあるママ〜 | みゆきクリニック

子育てに疲れたお母さんへ。育児うつの症状や対処法、サポート機関などを知っておこう | 株式会社リヴァ(LIVA)

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。