2歳の子供にとって、はじめて過ごす家庭以外の場所が保育園です。はじめての経験ばかりで、保育園に行きたくないと泣く2歳児も多いもの。
2歳児が保育園に行きたくないと泣くには、どのような原因があるのでしょうか。よくある原因や登園拒否への対処法などをご紹介します。2歳の子供の登園拒否に悩むパパママは、どうぞ参考にしてみてください。
2歳児が保育園に行きたくないと泣く原因とは?
2歳になって初めて保育園に行くとき、保育園に行きたくないと朝子供が泣くことがあります。家ですでに泣いている子供もいれば、保育園についてから泣く子供も。2歳児が保育園に行きたくないと泣く原因は何なのでしょうか。
体調が良くない
2歳の子供は体の変化に違和感があっても、上手に言葉にすることができません。保育園に行きたくないと泣いたら、まずは体調不良を疑ってみましょう。
検温をして、普段と異なる様子がないかチェックしてあげてください。おなかが痛い、頭が痛いなど違和感のある部分がないか尋ねてみてください。朝、排便を済ませるときに、便の様子を確認するのも忘れずに。
ママパパと離れる不安
2歳児の登園拒否で一番多いのは、ママやパパと離れるのが寂しいといった、甘えたい気持ちによるものです。子供はいつもしっかりとパパやママの愛情を受けているため、離れると不安になってしまいます。
2歳の子供は先の予測をすることが難しいため、「時間になったらお迎えに来てもらえる」という感覚がつかみにくいのが特徴です。登園でパパやママと離れるときには、まるでこれから先ずっと、会えなくなってしまうかのような気持ちになってしまうため、泣くのも仕方ないと言えるでしょう。
環境の変化への不安
保育園は2歳の子供にとって、はじめての家庭以外の場所になることが多くあります。大人でも転職で職場が変わると、緊張や不安が大きくなりませんか?
2歳の子供のはじめての環境の変化は、大人が思うよりもずっと大きなことです。不安や緊張の連続で、登園のたびに泣いてしまうのも珍しくありません。
思い通りに進まないことへの不満
入園すると、これまで家庭で時間も物も自由に過ごせた環境から、集団生活で決められたルールに従うことになります。思い通りに進まないことへの不満を感じて、泣いてしまう子供もいます。
特に保育園でのカリキュラムに自分の苦手なものが含まれていると、不満や不安につながりやすいでしょう。保育園で困っていることがないか子供に聞いてみて、苦手や困っていることがあるようなら、苦手が克服できるような対策を一緒に考えてあげましょう。
2歳の成長と登園拒否には関係がある?
2歳の子供が保育園に行きたがらずに泣くことは、2歳ならではの成長が関係しているケースも珍しくありません。成長と登園拒否の関係を解説します。
急速に知能が発達するものの予測は苦手
2語文を話せるようになる子供が増えるように、2歳は言語を中心に、急速に知能が発達する時期です。早い子供では、「さっき」や「昨日」といった、ある程度の時間の概念も理解するようになります。しかし、先を予測することはまだまだ苦手なため、「○時になったらパパやママが迎えにきてくれる」ということは、行動が習慣化するまでは理解が難しいでしょう。
先の見通しがつかないため、パパやママと保育園で別れることは、大人が想像する以上に大きな出来事になってしまいます。
自我が芽生えて思い通りに行かないことへ不満を感じる
「魔のイヤイヤ期」と呼ばれるのが2歳のころです。自我が芽生えて、自分を意識し始めるようになります。自分が思っていることをしたい、自分でしたいといった気持ちは、子供の成長の証ですので、叱るよりも認めてあげることが大切です。
しかし、保育園生活となると、すべて子供の思い通りには進みません。そのため、子供が不満やストレスと感じることが増え、保育園に行きたくないと感じてしまいます。言語は発達しますが、自分の気持ちを正確に伝えられるほどの語彙力や表現力はありません。保育園での生活で何かイヤなことや困っていることがないか、パパやママの方から尋ねてあげてみてください。
イヤイヤ期についてはこちらでご紹介しています▼
自立と甘えが混在する
イヤイヤ期でなんでも自分でしようとしますが、そこはまだまだ2歳です。パパやママにべったりと甘えたいという気持ちもあります。
自立と甘えが混在するため、保育園に行く緊張から特別な事柄がなくても、ぐずぐずしてしまうことがあります。特に理由がなさそうなときは、少し早起きをして、しっかり甘えられる時間を持つなどの工夫がおすすめです。
2歳児が保育園に行きたくないと泣いたときの対処法は?
2歳の子供が保育園に行きたくないと毎朝泣くと、親のほうが不安になったりイライラしたりしてしまいますよね。子供が行きたくないと泣いたときの対処法を考えてみましょう。
体調を確認する
2歳の子供の場合、体調が良くない場合でも言葉で上手に説明できないことがほとんどです。毎朝子供が泣いていても「またか」と思わず、体調の確認をすることを忘れずに。
毎朝の検温は、体調の変化の早期発見につながります。子供の体調は急激に変化することが多いため、異変があるようなら保育園をお休みし、小児科を受診することをおすすめします。
抱きしめて愛情を伝える
甘えたい気持ちをしっかりと受け止めてあげることで、子供が感じる不安や悩みが落ち着くのは珍しくありません。子供がぐずりそうだなと思ったら、早めしっかりと抱きしめて、子供の寂しい気持ちが大きく膨らんでしまうのを防ぐのもおすすめです。
抱きしめることは、ときとして言葉よりもずっと愛情を上手に伝えられます。
楽しい気分が続くような工夫
登園のときには、楽しい気持ちが持続できるような工夫をするのもおすすめです。声かけはネガティブなものを排除し、ポジティブな単語に言い替えてみましょう。
送り出すときも、「がんばってね」というと緊張が高まるので、「楽しんできてね」と言い替えたり、お絵かきや給食など、子供が保育園生活で楽しんでいる内容を取りあげて話をするなど、気分が前向きになる会話を意識するのがポイントです。
ゲーム性を持たせる
登園をゲームにする方法も、子供の登園拒否や行きしぶりに効果を発揮します。保育園に行けたらシールを貼る、歌を歌いながら歩く、早めに家を出てよつばのクローバーを探しながら登園するなど、子供の性格を考えて、喜ぶことを取り入れるのがおすすめです。
楽しいことを増やして苦手意識をなくすことで、いつの間にか登園が楽しいと感じられるようになりますよ。
ママパパが悩みを抱えてしまうことも
毎朝登園のたびに子供に行きたくないと大泣きされてしまうと、ママやパパのほうがむしろ悩みを抱えてしまうというケースがあります。事態を深刻化させないためにも、登園拒否や行きしぶりに悩んだときにどうすれば良いかを知っておくと安心です。
保育園と連携し対策を考える
登園拒否に悩んだときに、一番に相談したいのが、保育園の先生です。経験豊富な保育士さんは、毎年数多くの登園拒否をする子どもを見守ってきています。保育士さんの経験と、壁を乗り切れる子供の力を信じて預けるのが一番ですが、あまりに心配な場合は、アドバイスを仰ぐのもおすすめです。
子供の「好きなもの」の情報を保育園と共有しておくと、保育士さんが子供を誘導しやすくなりおすすめです。保育士さんは、子どもの成長を共に見守ってくれる「大切な仲間」、という意識で日常的に積極的にコミュニケーションをとっておきたいですね。
先輩ママやママ友に相談し対処法を聞く
先輩ママやママ友が身近にいる場合は、経験談を聞くのもとても参考になります。育児の悩みは周囲の人に相談することで解決策が見いだせたり、話すだけでもストレス発散になるというのが珍しくありません。どんどん発信して、解決のヒントを探してみてくださいね。
同じ保育園のママに共有してもらうことで、登園時に声かけをしてもらったり、遊びに誘ってもらったりして登園の憂鬱を乗り切れるようになる子供もいます。
ほかの悩みで心が疲弊していないか自己チェック
子供の登園拒否で毎日泣かれてしまうと、パパやママもイライラしてしまいがち。しかし、そのイライラは必ずしも登園拒否だけが原因ではないこともあります。
例えば、ワンオペ育児で時間に追われてストレスが溜まっている、心配事が多く不眠になってしまって自律神経が乱れているなどは多くあります。登園拒否で子供が泣くこと以外の悩みがないか、自己チェックしてみることをおすすめします。
育児で多くの悩みを抱えている場合は、保健師さんに相談したり、自治体の行なっている子育てに関するサポートを利用する、カウンセリングを受けるなど、解決に向けて前向きに動くことをおすすめします。
まとめ
2歳の子供が毎朝登園拒否で大泣きすると、パパやママのほうが不安になってしまうのは、珍しいことではありません。
2歳の成長がどのようなものかを知り、なぜ泣くのかを探っていくことで、対処法が見つかることもよくあります。
子供はちょっとしたことで前向きになれる強い心を持っています。登園拒否で泣いている子供も、いつかは元気に登園できるようになります。パパママも前向きに対処法を探してあげてくださいね。
【参考サイト】
AllAbout「2歳児の男の子・女の子…身体の成長・言葉の発達の特徴・イヤイヤ期への対応法」
保育士くらぶ「2歳児の特徴について紹介!遊びや接し方はどうすればいい?」
東京ガスウチトコ「【教育研究家に聞く】子どもが幼稚園・保育園を嫌がる・・・登園拒否への対応は?」
ベネッセたまひよ「「保育園に行きたくない!」の対処法に絶大な効果が?【ママたちの体験談】」
保育のひきだし「登園拒否の原因と対処法。保育園・幼稚園に行きたくない子どもにどう対応するのが良いのか」