べき思考は手放すのが正解?実は手放さなくても良い3つの理由

べき思考 手放す

べき思考とは「〇〇するべき」という思考の癖です。この考えは合理的ではなく、特に育児中のママのストレスの原因にもなります。

べき思考を持つとママ自身だけでなく、子どもにも悪影響。そう思ったママの中には「べき思考は手放さなくてはならない!」と必死になる方も多いかもしれません。

今回はそんなべき思考を今すぐ手放すべきなのかを解説。べき思考と育児の関係性をわかりやすくご紹介します。

この記事は以下の方におすすめです
  • 育児に対して強いストレスを感じるママ
  • べき思考をすぐにやめたいと悩んでいる方
  • べき思考は「手放さないといけない」と思っている方
この記事は以下のことがわかります
  • べき思考と育児の関係性
  • 実は手放さなくてもよい「べき思考」
  • べき思考から抜け出すためのポイント

ママを苦しめるべき思考とは?

承認欲求 子ども

そもそも、べき思考とはどんなものかをご存じですか?育児をするママは毎日ストレスフルな状態ですが、べき思考はそんなママの生活を「さらに生きづらくするデメリット」を持っています。

まずはべき思考について、簡単に見ていきましょう。

べき思考とは「〇〇すべき」に支配された思考のクセ

わかりやすく言うと、べき思考とは「〇〇すべき」という考え方です。「〇〇しなくてはならない」という完璧主義にも似ており、これらの思考は問題が多く修正する必要がある「認知の歪み」の1つです。

例えば、

  • 子どもが22時まで起きていると「子どもは早く寝るべき」と考える
  • 夕飯が作りたくなくても「母親ならご飯を手作りするべき」と思う
  • ママ友が趣味を楽しんでいると「ママなんだから子どもを優先するべきなのに」と考える

などはべき思考の典型例です。

こうしたべき思考は「ママだから」という立場や、「女性なのに」という性別、「もうこんな歳なのに」「会社員なのに」などの年齢や職業などに対する固定概念から生まれます。よく考えてみるとそれぞれ結局は他人が測るものではなく、本来そのような「〇〇すべき」というルールは存在しません。この思考にとらわれると柔軟な考えが持てず、対人トラブルも増えてしまうでしょう。

ママのストレスの原因になる、育児に影響が出る

べき思考は特に世間一般からのイメージが固定化されている「母親」にとっては、身近な思考の癖です。ママはみんな育児をこなし生きていますが、育児にも「こうするべき」「ああするべき」というべき思考がありますよね。

べき思考はママの考えや行動を狭めてしまい、育児ストレスの原因になります。先ほども説明したように「本来自由であって良いはずの育児」がべき思考によって「こうでなくてはならない」と限定されるため、このべき思考に当てはめなくては、当てはめるべきとママが現実と理想のギャップで苦しんでしまうのです。

さらに、べき思考は自分自身ではなく子どもにも影響します。「子どもはこうあるべき」「私が完璧な母親でいるためには、家族はこうでなくてはならない」と家族や他人にも強制してしまうため、周囲の人もストレスに感じる厄介な思考です。

「べき思考」を手放すメリットとは?

育児ストレス 体調不良

べき思考は問題がたくさんある思考の癖です。では、べき思考を手放すメリットとは何かを考えてみましょう。3つのポイントにまとめたので、1つずつご紹介します。

子どもに対して寛容になれる

べき思考を手放すと、まず子どもに寛容になれます。ママが子どもに対してイライラするのは、ほとんどが「自分の予想通りにならないから」です。

  • せっかく頑張って作ったご飯を完食してくれない
  • 何度言っても宿題に取り掛かってくれない
  • 休日に遊びに連れてきたのに楽しんでくれない

など、さまざまなイライラするポイントがあるかもしれませんね。

中には仕方のないことや心の成長過渡期の子どもにとっては避けられない事態かもしれませんが、「ご飯は完食するべき」「宿題はすぐに済ませるべき」「お外遊びを楽しむべき」というべき思考を手放すと、子どもに対して寛容な対応ができます。

「今日はそういう気分だったのかもね」と考え直すことで、叱りすぎたりイライラしたりすることを避けられるでしょう。

プラス思考になれる

子どもに対してだけでなく、ママ自身にも良いことがあります。「母親なんだからこうあるべき」といった考えを手放すと、「母親もこんな日があってもいい」「趣味を楽しんでもいいし、好きな服装をしても良い」とポジティブシンキングになります。

この思考を癖づけると前向きになり、プラス思考が作れるでしょう。

べき思考とは、簡単に言うと「考えすぎ」です。考えすぎを手放すことで、物事に対して良い側面が見えるようになり、良い意味で楽観視できるようになります。

人間関係がうまくいくようになる

べき思考が厄介なのは、「対人関係のトラブルに発展しやすい」のが理由です。例えばママの友人や周囲の人とトラブルが多いという場合は、もしかすると他人に何もかもを期待しすぎているのかもしれません。

ニュースでは芸能人の生活が、SNSでは他のママがキラキラした生活を公開しています。こうした他人の生活にも「〇〇すべきなのに」とイライラすることはないでしょうか。べき思考を手放すと良い意味で他人に干渉しなくなり、結果として人間関係がうまくいくようになります。

「べき思考」を手放すのは正しいの?手放さなくて良い3つの理由           

やり抜く力

べき思考を手放すメリット、べき思考はストレスの原因になるという説明をしましたが、ではこの思考を今すぐに手放すほうが良いのかというとこれは少し注意が必要です。

実は、べき思考を手放さなくても良い理由があります。ここでは、べき思考をすぐに手放さなくて良い理由をチェックしていきましょう。

「べき思考をやめるべき!」と思うママは要注意

べき思考は子どもにもママ自身にも悪影響。ならば「べき思考を手放すべき」と考えるのではないでしょうか?

べき思考をやめるべき

ここには、かえってべき思考が隠れています。

べき思考は極論を言うと「ママの理想通りでいなくてはならない」「完璧主義」です。このやりすぎな思考を緩和するためにべき思考を手放すのに、それすら義務になっているとべき思考はなかなか手放せません。

「べき思考」は自分の安心材料にもなる

べき思考は厄介、正すべき、と言われますが、必要な「べき思考」も当然あります。

例えばいくら母親だからといって、育児をすべて放棄するのはおすすめできません。さまざまな家庭があり、ママの人生は自由だと言っても、家族で生活を営む限り最低限の振る舞いは求められます。

べき思考が持つ問題とは、「この思考に支配されて他に考える余地がないこと」です。また、べき思考を持つことで「理想に向かって頑張る自分を奮起させる」という前向きな側面もあります。

べき思考だからといって全部を排除せず、ママは冷静に自分と向き合うと良いでしょう。

「べき思考」を手放すのはゆっくりと段階を追って

べき思考は絶対にダメ!すぐに手放す!と極端に考えず、まずはゆっくりと段階を追ってべき思考と向き合います。まずは、日々のべき思考に気づくことから始めても良いかもしれませんね。

ママがべき思考にとらわれるのは、育児と真面目に向き合い一生懸命に過ごしてきた証拠です。「自分に優しく」というのは、べき思考を手放すのなら完全に断ち切るように頑張るのではなく、まずは頑張ってきた自分を褒めるところから始めてみてはいかがでしょうか?

まとめ

べき思考を手放す方法は調べるとたくさん出てきます。しかし、べき思考から抜け出せないママが多いのは「べき思考を手放すべき」とまた自分を責めているからかもしれません。

たくさん頑張ったママなので、まずは自分に優しく、労わることから始めてみましょう。そのあとで、子どもやパパなど家族にも優しくできると、今よりもずっと楽に生きることができます。

【参考】

べき思考を手放すには?認知のゆがみを生む原因や具体例、改善方法を紹介 丨コグラボ- Cognitive Behavioral Therapy Lab

「こうあるべき」を手放せば、人生は楽になる 自分の「思考グセ」に気づいていますか? | 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング | 東洋経済オンライン

「べき思考」を手放すことで見えてくる!ストレスフリーな日々の過ごし方

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。