べき思考は完璧主義のママに起こりやすい!自分にどう優しくするのか徹底解説

べき思考 完璧主義

「〇〇するべき」という考えに支配されてしまうべき思考。育児中のママにとってストレスの原因になりやすく、この考えは「完璧主義」とも似ています。

よく、ママの中でも「完璧主義をやめたい」「べき思考から抜け出したら楽になるのに…」という声が聞かれますが、どのように思考の癖を取ればよいのでしょうか?

今回はべき思考と完璧主義とは何か、抜け出すにはどうすればよいのかを解説します。

この記事は以下の方におすすめです
  • 完璧主義なところを直したいママ
  • 固定概念にとらわれてしまい、柔軟な考えが持てないママ
  • 今の育児ストレスを緩和したいママ
この記事は以下のことがわかります
  • べき思考と完璧主義の違いや共通点
  • 認知の歪みを意識する方法をわかりやすく解説
  • 育児中のママと「べき思考」の関係性

べき思考、完璧主義とは?

まずは、べき思考完璧主義とは何かをチェックしていきましょう。よく「べき思考や完璧主義は手放したほうが良い」と言われますが、これらの思考の癖は自覚できないことがほとんどです。

また、こうした思考は「認知の歪み」と言われますが、認知の歪みとは何かもあわせてご紹介します。

べき思考は「〇〇すべき」と考えるクセのこと

べき思考とは、簡単にいうと「〇〇すべき」と考えることを指します。〇〇すべきは英語にするとMUST。そのため、MUST思考とも呼ばれます。

このべき思考は「年齢」「職業」「性別」「立場」「環境」など、さまざまな人が持つ特徴に対して「こうあるべき」「こういうことをしないといけない」と強制するものであり、行き過ぎると対人トラブルや自分のストレスなどにつながるため、非常に厄介です。

例えば、ママ友の中で子どもがいるとは思えない派手な服装をして、いつも家事と育児は実家に丸投げ。遊び歩くような人がいると「母親なのにどうして育児しないの?」と思ってしまうことはないでしょうか。ここに「母親は世間一般が思うような母親でいるべき」という思考が隠れています。

完璧主義は「〇〇しないといけない」と考えるクセのこと

完璧主義とは、言葉の通りすべてを完璧にこなさなくては気が済まない思考を指します。

何事も高い目標を持ち、最後までやり遂げることは大切です。しかし、この完璧主義は「何もかもが完璧でないといけない」と思い込んでしまい、べき思考と同じく「自分ではなく他人にも完璧を押し付ける」のが特徴です。

こちらも非常に厄介な考えであり、さらに育児中のママにとっては「完璧にはいかない育児に完璧を求める」という時点で危険性をはらんでいます。子どもはママの思い通りにならないし、誰もが失敗する育児において完全無欠の母親になるのは不可能です。しかし、完璧主義が行き過ぎるとどんどんママ自身が自分を責めてしまいます

どちらも「認知の歪み」として捉えられる思考のこと

完璧主義、べき思考はどちらも「認知の歪み」と呼ばれています。認知の歪みとは、心理学の中で「物事の解釈や捉え方に大きな偏りがあること」「論理的に考えられない状態」を指します。

べき思考と完璧主義は、少し落ち着いて考えてみると「どちらも実行するのは現実的ではない」ことがわかりますよね。子どもは子どもらしく生きるべき、ママだからこれくらいは我慢するべき、完璧な母親でいなくてはならないとは、誰からも強要されるはずがありません。

認知の歪みは誰にでも起こることですが、自分で気づき改善することはできます。この認知の歪みを直すためのアプローチを「認知行動療法」と呼びます。

べき思考、完璧主義がママのストレスの原因に

自動思考 チェック

べき思考と完璧主義は、なぜ育児中のママが特別注意しなくてはならないのでしょうか。ここでは、この二つの認知の歪みがママの生活にどのように影響するのかを解説します。

育児でよくある「べき思考」「完璧主義」

育児でよく見られるべき思考、完璧主義とは、

  • 子どもが早く寝なかったら「子どもは〇〇時までに寝るべきなのに」「子どもを早く寝かせないのは親の責任」と思ってしまう
  • 冷凍食材や出来合いの食事を用意したとき「母親だから手作りするべき」と思ってしまう
  • パパに対して「父親なのにこんなこともできないのか」と思ってしまう

などが挙げられます。たくさんのべき思考と完璧主義がママの生活にはひそんでいますが、大きく分けて「自分に対するべき思考、完璧主義」と「他人に対するべき思考、完璧主義」に分かれるため以下の説明をチェックしていきましょう。

自分に対するべき思考や完璧主義

自分に対するべき思考、完璧主義とは、「ママがママ自身の行動や思想を制限し、自分で生きにくくしている状態」です。先ほども説明しましたが、べき思考と完璧主義は認知の歪みであり、この思考は合理的ではありません。

どんなに素晴らしいママでも、育児で一切の失敗をしないことはありません。子どもとの向き合い方が最初から分かっているわけではありませんし、ママだって自分の好きなこと、人生を楽しんでOKです。にもかかわらず、自分に対するべき思考や完璧主義は「ママなんだからこうあるべき」と理想の母親像を追い求めすぎている状態だと言えます。

子どもやパパ、ママ友に対するべき思考や完璧主義

次は、他人に向かうべき思考や完璧主義です。ママであれば、普段一緒に過ごしている子どもやパパ、ママ友などにべき思考が生まれるかもしれませんね。さらに、最近ではSNSを利用する方も多く、「普段は接することのないインフルエンサーや芸能人」にもこのべき思考を向けてしまうかもしれません。

例えば「子どもはこうあるべき」「パパはこうでないといけない」というのが他人に対する認知の歪みです。他人に対して厳しく考えてしまうと、パパやママ友とはトラブルが多くなるデメリットが出てきます。さらに子どもには「どんなに頑張ってもママに認めてもらえない」ことで、自己肯定感が下がります。

当ブログでもお伝えした自己肯定感は、「ママの自己肯定感が下がると子どもの自己肯定感も下がる」と解説しました。子どもの自己肯定感を上げたいために「子どもはこうあるべき」と思ってしまうママもいますが、まずは自分の認知を見直し、ママ自身が自分を大切にすることから始めましょう。

べき思考、完璧主義から抜け出すには?

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べき思考や完璧主義は厄介な思考の癖ですが、誰にでも起こることがある以上に誰でも自分で改善できます。この二つの育児ストレスの原因になる思考から、抜け出すためのポイントを3つご紹介します。

「減点方式」をやめて「加点方式」に

完璧主義から抜け出すには、減点方式をやめて加点方式で考えるというやり方があります。

減点方式はそもそも「完璧でなくてはならない」ところからスタートし、出来ない部分を見出す思考です。人間は失敗もミスも当然するものですが、これだとどんなに優れた結果でも満足できません。

加点方式は最初はゼロから、次々に加点していくもの。行動や人の良い部分を見つけることができ、ママ自身も自分の「ここが頑張ったところ」「加点できるところ」と評価できます。

ポジティブで優しい口癖を作る

どうしても自分を否定してしまうべき思考。このべき思考が起こったら、まずはポジティブで優しい口癖を作ってみましょう。

  • まあいいか
  • そういう日もあるよね
  • こんなことがあってもいいよね

など、柔軟な口癖を作ってみると生きやすくなるかもしれません。

実際にはそう思っていなくても、べき思考や完璧主義に支配され始めたら声に出してみるのもおすすめです。そのうちにポジティブな思考が癖づき、悪循環を断ち切れるようになります。

自分の中のべき思考、完璧主義に気付くことから始める

べき思考や完璧主義はさまざまな考え方、自分の行動に対するアプローチで修正できます。しかし、まずは「どんなシーンでべき思考や完璧主義が現れるか」に気づかなくてはなりません。

よくおすすめされるのは、日記などで1日を振り返り「こんなときにべき思考があった」と思い直す方法です。べき思考は自分に余裕がないと繰り返してしまうので、朝の忙しい時間や夕方の家事が溜まっているとき、子どもがイヤイヤ期やトイトレ期、小学生になったときなど新しい環境になったときなどにゆっくり生活を振り返る時間を作ってみると良いでしょう。

まとめ

べき思考と完璧主義は、ママなら1度は経験するかもしれない思考の癖です。厄介なものですが誰にでも起こることがあり、そして誰でも気づけば直せます。「どうしても育児ストレスが辛い」「いつもイライラしてしまう」と悩むママは、まずは自分を厳しく考える思考の癖を取ることから始めてみましょう。

【参考】

完璧主義(べき思考)に関する雑感 | 早稲田メンタルクリニック

子育てに向かない完璧主義の思考。自分への「こうあるべき」、子どもへの「きちんと」をゆるめよう。 | 【良習慣の力!】ブログ

完璧主義を辞めたい!楽に生きるための10個の方法

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。