ママ友から「マウンティング」された!?どう返す?マウントとは?

ママ友マウンティング

みなさんは「ママ友マウンティング」とは何か、知っていますか?

ママ友トラブルやママ友にイラッとした体験談でよく出てくるこの言葉、「幸せアピール」や「善意を装った悪意」とも呼ばれています。マウンティングの意味を紐解くと「あの時不快な思いをしたのは、マウンティングされたからだったのかも!」と気づくママもいるかもしれませんね。

今回はそんなママ友マウンティングとは何か、マウンティングされたらどう返せばよいのか、実際の体験談も交えてご紹介します。

ママ友からマウンティング…「マウント」って何?

ママ友 マウント

まずは「ママ友からマウンティングされる」という言葉の意味を考えていきましょう。

マウンディングとは“私の方が幸せ”アピールのこと

マウンティングとは、動物が「自分の方が優位だ」と示す際の動作を指します。ネコはなわばりを争って喧嘩するとき、相手よりもより高い位置に立ち毛を逆立てて大きく見せてマウンティングを取ります。ゴリラはドラミングをして身体を叩き、声を上げて優位性を示すでしょう。これがマウンティング本来の意味です。

ママ友マウンティングとは、この動物の行為と似ています。「あなたの家よりもうちの方が幸せ」「うちの子の方が優れている」と幸せアピールをし、自分の方が優位だと示す言動がママ友マウンティング。よく聞かれるのが

  • 「男の子兄弟は大変だね!うちは姉妹だから子供が大人しくて助かってる」
  • 「子供一人っ子なの?兄弟作らないの?兄弟いると賑やかでいいよ!」
  • 「うちの旦那は役職が高いから。給料には満足してるの」

など、一見攻撃的な言葉には見えないけれど、こっそり自慢相手を貶す表現が隠れているのが特徴です。「相手にその気はないんだろうけど、なんだか不快になったな…」といった独特のわだかまりが残る後味の悪さが、ママ友マウンティングにはあります。

なぜマウンティングするの?

なぜ善意を装って悪意をぶつけたり、幸せアピールをするのでしょうか?

その心理を考えると、本当に幸せな人は「幸せなこと」自体が日常であるためにわざわざ口には出しません。よほど「幸せだとアピールしないと、自分が保てないから」「自分に自信がなく、相手を下げないと自分が幸せになれないから」「他人に認めてもらいたい。あなたより優れているってアピールしたい」と思っているのでしょう。考えてみると、マウンティングする意味は何もありません。得られるメリットもなければ、相手が喜ぶことでもないのです。

そのため、ママ友マウンティング自体に取り合う必要はないでしょう。もしマウンティングされたら「自分によほど自信がないんだなあ」と思っておくと、気が楽になるかもしれませんね。

これってマウンティング?ママ友マウンティングの体験談

ママ友 話し合い

ママ友マウンティングの意味が分かったとしても、実はマウンティングされた直後はなかなか理解できないものです。ここからはママ達に「マウンティングされたと感じたのはどんな出来事?」と聞いてみました。体験談をご紹介します。

「双子って大変だね!私には無理!」

これは私自身が言われたことです。子供は男女双子ですが、育児中何度も「双子って大変だね。私には無理!」「一人の方が子供としっかり向き合えるよ」とママ友から言われたものです。

今ならはっきりわかりますが、マウンティングしてきたママ友は双子が羨ましかったのかもしれません。そう思うことにして、今ではこうしたマウンティングは聞き流しています。

「働いてるのすごいね。私は旦那の収入でゆっくりさせてもらってる」

仕事をしているママからは、こんな声が。「同じマンションに住むママ友に、『働いてて偉いよね!私は旦那の収入でゆっくりさせてもらってる』と言われました。直接的な言葉はないけれど、収入自慢だなって感じました」と口コミをいただきました。

ママの状況はお仕事をしていたり、していなくて育児・家事を中心に行っていたりとさまざまです。その状況と旦那の収入は関係ないのに比較として出してしまうところが、後味の悪いママ友マウンティングと言えそうですね。

「うちの子、もう歩くようになったから大変!」

「早産で生まれたうちの子は、ゆっくり成長していました。そんな時、児童館で知り合ったママ友が『9か月だけどつかまり立ちできるよ』『もう歩くようになっちゃった!大変だよ~。成長がゆっくりで羨ましい』と言ってきて。とてもじゃないけれど、誉め言葉とは受け止められませんでした」と教えてくれたママもいました。

どの赤ちゃんも同じように成長するわけではありません。また、早く歩くようになったから、早く何かができるようになったからといって、その子とそのママが優れているわけでも、成長が遅い子のママがだらけていたわけでもないのです。

子供の成長に対して過敏なママは多いので、もし自分がママ友と話すときも「成長自慢」に聞こえないよう注意した方が良いでしょう。

「マンションでも満足できるんだね。うちは一軒家じゃないと育児できないよ」

住んでいる家のことでも、ママ友マウンティングが。マウンティングを受けたママの実体験を聞いてみましょう。

「最近新築マンションを購入しました。そのことを話していると、両親と同居しているママの一人が『うちは一軒家じゃないと育児できないな』と言ってきたのです。新しく自宅を持ち、楽しい話をしているのにそんなこと言わなくても…。一戸建てに住んでいることがステータスのように思っているみたいです」

居住環境は住む地域によっても、家族の過ごし方や人数によっても変化します。それでも一軒家とマンションを比較して、「他人よりも私の方が幸せアピール」をしたいようです。

マウンティングはどう返す?マウント返しの方法

ママ友 マウント返し

ママ友マウンティングされた後、気になるのがその対応方法です。「よく考えたら、もしかして悪口を言われている?」と気づいても、どう言い返せばよいのかわかりませんよね。

このマウンティングのお返事のことを「マウント返し」と言います。適した対応方法で、ママ友トラブルを避けるようにしましょう。

スルーが一番!相手にせず聞き流す

基本的にはマウンティングされても、無視して聞き流すのが一番です。なぜマウンティングするのかの根本的原因に立ち戻って考えてみましょう。「相手よりも自分が優れている、幸せだとアピールしたいから」ですよね。そのマウンティングに乗せられて、怒ったり余裕のない態度をとるとママ友は喜ぶだけです。

マウンティングに気付いてもまずはスルー。話題を変えたり話を切り上げたりと、相手にしない姿勢を貫きましょう。

マウンティングを肯定する

先ほどのマウンティングの例を使って、説明します。「マンション暮らしで間に合うの?私なら一軒家じゃないと育児できない!」と言われたら「うん、マンションでも十分快適だよ」と肯定すると良いマウント返しになります。「双子は大変だね」と言われたら、それを素直に認めて「うん、大変だよ。でもかわいくて幸せだよ」と返せばいいのです。この対応だと、話題がそこまでで終わり相手は次に何も言えません。

ママ友マウンティングは“善意を装って”悪意をぶつけてくるのです。ならば善意だけを聞き入れて、話題を早急に終わらせてみましょう。

マウンティング取り続けるママ友と距離を取る

ママ友は確かに心強い存在です。育児や生活で分からないことがあれば相談に乗ってもらえるし、子供が近い関係性だとママ同士のつながりも持てますよね。しかし「ママ友がいるからといって子供の友好関係が広がるわけではない」ですし、「ママ友は基本的に一時期だけの付き合い」です。ママ友がいない方もいますし、極端に言えばママ友がいなくてもママの生活に何ら困ることはありません。

マウンティング返しを考えるのも、自分の精神面を安定させるためには大切でしょう。しかし、度々会話がストレスになりマウンティングを頻繁に取られる場合は、そのママ友との関係性を見直しても良いかもしれません。

少しずつ連絡を少なくして距離を取るなど、ママ友と離れて過ごすことも視野に入れておきましょう。

まとめ

ネット上でよく聞くママ友マウンティング。決して良い言葉ではありませんが、実はママ友トラブルの中でもよく見られる現象です。マウンティングを取ることでしか会話できない方とは付き合い方を見直し、また、無意識のうちに自分もマウントになっていないかをよく考えてみましょう。ママ友とはほどよい距離感で、気の合う相手だけと付き合うのも大切です。

【参考】

ママ友からマウンティングされたら?モヤモヤしてしまう体験談や対処法まで  HugKum(はぐくむ)

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。