産まれたばかりの赤ちゃんは「泣く」以外で声を上げませんが、次第に喃語が出てきたり笑い声を上げたりしますよね。その中で、多くの子に見られるのが「キャー!」といった高温の叫び声です。
初めて聞くと驚き悩むママも多い、赤ちゃんの奇声。特に6~7ヶ月の喃語が活発になる赤ちゃんに見られます。ですが、1歳にもならない子供の奇声をあげる行為、どう向き合えばよいのか分からないというママも多いでしょう。
今回は0歳の奇声をあげる子供の対策、なぜ奇声を上げるのか原因まで解説します。
赤ちゃんが奇声をあげる、唸る!なぜ?
まだ言葉も出ていない赤ちゃんが、突然奇声をあげるようになった。唸ったり声を出したり、子育て経験のあるママなら経験はあるのですが、意外と赤ちゃんはにぎやかです。
まずはこの奇声をあげるのはなぜなのか、原因を考えていきましょう。
自分の声が聞こえて楽しいから
子供は生まれたばかりだと、聴覚がまだまだ成長途中です。1歳から3歳にかけて聴覚は完成し、その中で語彙感覚も獲得すると言われています。
6~7ヶ月ごろの赤ちゃんは、やっと自分の声を認識し、聞こえる頃。どんな成長をしているのかというと、
となりの部屋のもの音や,外の動物のなき声などに振り向く
高知県新生児聴覚検査実施マニュアル
こうした耳の成長を遂げています。声などを聴きとる力も身につくと、自分の声が出ることが楽しくなり、奇声を楽しんでしまうことも。機嫌が悪そうではなければ、赤ちゃんは自分の奇声で遊んでいるのかもしれません。
眠い、不安な気持ちになっている
状況にもよりますが、泣き出す前に奇声を上げる赤ちゃんも多いです。または奇声から次第に泣き声に変わるようなら、
- 眠たい
- 不安
- 不快
と気持ちの落ち込みをママに伝えようとしているのかもしれません。6~7ヶ月ごろの赤ちゃんの奇声は「夕方の忙しいときに特に多かった」と悩むママもいます。これは黄昏泣きと同じもので、赤ちゃんも疲れが溜まり、夜になって暗くなるので不安な気持ちになるのかもしれません。
何か伝えたいことがある
次は訴えたいことがある場合です。空腹やおむつの交換をして欲しい、衣服のシワが気になる、痛いなど、赤ちゃんは言葉で伝えることができないため奇声となって表現されます。
これは赤ちゃんの様子を見ると分かることなので、奇声を上げはじめたら気にかけてあげたいですね。不快感や赤ちゃんの要求を満たすことで、奇声もおさまるかもしれません。
6~7ヶ月の赤ちゃんが奇声をあげる、どう対処する?
6~7ヶ月ごろの赤ちゃんが奇声を上げたとしても、どうやって言い聞かせすればよいのか悩みますよね。「うるさいから静かにして」とお願いしても、赤ちゃんには伝わりません。
また、奇声を突然上げられると驚いて「そっとしておいた方がいいのかな?」と思うママもいるでしょう。次は、赤ちゃんの奇声に対してどう対応すればよいのかご紹介します。
楽しんでいるのならママも一緒にコミュニケーションを
笑いながら奇声を上げているようなら、赤ちゃんは声を出すことを楽しんでいるのです。ママを呼んでコミュニケーションを取りたいのかもしれませんね。
子供が楽しんでいるようなら、奇声を無理にやめさせる必要はありません。状況次第ですが、特に迷惑にならないおうちの中や屋内であれば、ママも一緒に声を出してコミュニケーションを取りましょう。
一緒に歌ってあげてもいいですし、お話してあげるのもおすすめです。こうして親子のやり取りを増やすことで、赤ちゃんにとっては「ママが構ってくれた」と認識して満足できるため、奇声も少なくなるかもしれません。
奇声の原因を探って解消してあげる
次に奇声の原因を探し、解消してあげることです。眠たいから奇声を上げているようなら寝かせてあげて、お腹が空いているときは授乳をしましょう。
赤ちゃんの奇声は珍しいことではなく、また上げるのは原因か必ずあります。「夕方になったら奇声が多くなるな」「お外に行くと奇声を上げるから、不安な気持ちなのかも」とじっくり観察しながら考えてみましょう。原因がわかると、適切な対処ができるようになりますよ。
奇声が続くときは「わわわ」と遊びに変える
奇声が続いてしまうと、いくら赤ちゃんのこととはいえママとしては気が滅入ることもあります。ただし、静かにしてねと話してもまだ理解はできませんよね。
そこで、声を上げる子供の口元に、手のひらを軽くぽんぽんと当ててみましょう。すると、赤ちゃんにとっては自分の声が「わわわ」と変化するのでさらに楽しくなります。奇声をやめさせるだけでなく、声を出す遊びとしてコミュニケーションが取れるので困ったら試してみましょう。
また、人差し指を口に当てて「しー」のジェスチャーをするのもおすすめです。6~7ヶ月ごろの赤ちゃんだとベビーサインは伝わるので、優しく教えてトーンダウンさせると耳障りな奇声を減らせるかもしれません。
6~7ヶ月の奇声、いつまで続くの?
赤ちゃんの頃から始まる奇声。0歳の子には言い聞かせできないとは分かっていても、ママとしては「育て方のせいで奇声が多いのでは?」「いつまで奇声を上げ続けるの?」と不安に感じるでしょう。
この奇声は数年で収まると言われています。ただし、これも個人差があるので必ず奇声を止めさせることは難しいです。6~7ヶ月の奇声はいつまで続くのか、ママの体験談をもとに解説します。
2歳まで続いた!
まずは2歳まで続いたという声。2歳はおしゃべりも上手になり行動範囲も増え、奇声を上げること以外にも刺激となることが多くなるために次第に奇声を出すことも減るかもしれません。ただ、2歳になると言葉が出て、ママに対する要求も複雑になります。
いわゆるイヤイヤ期が顕著に現れるのもこの頃。奇声とは違った悩みも出てくるかもしれませんが、優しい言葉で言い聞かせできるとベストです。
気付けば3歳で終っていた
我が家の娘も奇声を上げることが多くありました。特に7ヶ月ごろはキャー!キー!と大きな声を出していて、そのままよくおしゃべりする子に育ったと記憶しています。
しかし次第に赤ちゃん特有の奇声はなくなり、3歳の頃には完全に収まるように。この頃は幼稚園に通い始め、集団生活のルールを学んだり、子供にとっても1日の生活のメリハリもつけやすくなります。そのため、集団生活の中で奇声を上げるタイミングもなくなったのかもしれません。
5歳になっても元気いっぱいの子も
ママの中には「5歳の息子はいまだに奇声を上げている!」という方もいました。ただしこれは赤ちゃんのように「なぜ奇声を上げているのか分からない」ということはなく、元気が有り余るために大きな声を出してしまうようです。
この頃になると理解力も随分と向上しているために言い聞かせは可能なので、「どうして奇声を上げたらいけないのか」「大きな声を出すと、周りのママやパパ、お友達はどう思うのか」を一緒に考えた上で説得できます。
以上のように、赤ちゃんの奇声が気になってもいつまでも続くわけではありません。いつかは奇声は収まるので、今の間は「おしゃべりの練習」と捉えておくのも大切です。
まとめ
6~7ヶ月の喃語が出始める時期に、気になる奇声。奇声を上げるのは0歳の赤ちゃんだけでなく、2~3歳でも4~5歳の元気いっぱいの子供にも見られます。赤ちゃんの奇声は言葉にできない思いを「伝えたい!」という気持ちの表れなので、ママは慌てずどんな要求をしているのか見極めていきたいですね。
この時期に奇声を出すことで、将来的に自分の声量の調節もしやすくなります。赤ちゃんの奇声をネガティブに捉えず、「親子でおしゃべりする練習期間」と前向きに考えると、奇声に対するストレスも軽減できるかもしれません。
【参考】