子供の奇声にうんざり!どう言い聞かせすればいいの?対処法を解説

奇声 子供

突然子供が甲高い声を出し、叫び始める。育児するママなら一度は経験したことがあるかもしれませんが、子供の発する声は「ご近所さんに迷惑」「うるさくってイライラする」とママにとって悩みの一つになります。

大きな声を出すのは良いことなんだけど…奇声は止めて欲しい。そんなママに向けて、今回は子供の奇声はなぜ起こるのか、その対処法まで解説します。

騒ぎたい盛りの子供に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

子供の奇声に悩むママ

奇声 子供

子供の甲高い声、大きな声は「奇声」とも呼ばれ、あまり快いものではありません。まずは子供の奇声でありがちなお悩みを一つずつ挙げてみます。

突然奇声を上げてびっくりしてしまう

前触れもなく突然「キー!」と甲高い声で叫ぶ子供。もちろん理由もなく奇声を上げることはありませんが、突然大きな声を出されるとママとしてはびっくりしてしまいますよね。

この大きな声、金切り声は0歳の赤ちゃんでも4歳を過ぎた幼児でも起こることがあります。どんな子もみんな奇声を上げるわけではありませんが、3歳までの子にはよく見られるものなのです。

特に0歳台の奇声は、「周りを困らせよう」「注目されたい」といった意味合いは少なく、「成長して大きな声が出せるようになった」「おしゃべりの練習をしている」とも捉えられます。頻繁に続くと周囲に迷惑になったりママが参ってしまったりするためトーンダウンさせる必要はありますが、むやみにストップさせるのはおすすめできません。

ある程度成長して、「周りへの影響」を考えられる頃になると、奇声をやめさせる声掛けや今声を出していいのかな?と考えるきっかけを与えると良いでしょう

奇声の原因が育て方・発達障害なのかと不安になる

奇声で困るのはママが単純に「うるさい!」と感じるだけでなく、

  • 親のしつけがなってないから奇声を上げる
  • 発達障害の証拠

など、根拠のない心配の種にもなります。特に人前で奇声を上げる子を周囲の方が見ると「親はなぜ注意しないんだろう」と思ってしまうかもしれません。

まずここで頭に入れておきたいのは、奇声の原因は育て方ではないという点です。子供は思い通りには育ちませんし、奇声をやめさせたくても生後7ヶ月くらいの赤ちゃんには言い聞かせはできません。また、よく言われる「奇声は発達障害が原因」ですが、これも奇声があるからといってそれだけで発達障害が分かるわけではないのです。

注意したい奇声とは、

  • 奇声以外にも熱や風邪など症状がある
  • 奇声以外にも発達上気になる点がある

などです。さらにママだけでは「○○だから奇声を上げている」とは診断できないため、お医者さん・専門家に見てもらう必要があります。

公共施設・乗り物で迷惑になってしまう…

移動中のバスの中や電車の中、お買い物中など人目の多いところで子供に奇声を上げられると、迷惑になってしまう心配が出てきます。奇声を上げる原因を考えて、あらかじめ静かにできる対策をするのも必要ですが、繰り返しお伝えしているように子供の奇声自体は特に珍しいことではないのです。

育児中のママならみんな「子供の奇声、そんなころもあったなあ」と思いつくはずでしょう。筆者も育児中のママですが、子供が小さな頃には奇声が悩みで飲食店などを利用しづらい経験をしました。そのおかげで、ショッピングモールなどで子供の奇声があっても多少では驚くことはありません。

このような時には、子供を無理やり黙らせるよりも周囲の大人に理解を得た方が良いでしょう。

  • 「今大きな声を出すようになりまして。うるさくするかもしれません。申し訳ありません」
  • 「注意はしますが、子供が大きな声を出したら退席させていただきますね」

など、事前に一言謝っておくと周囲との関係もスムーズに。また、子供の奇声はいつまでも続くわけではなく、ほとんどの場合で一時的なものです。その間は飲食店の利用を控えてテイクアウトにする、結婚式など式典の場では出入りしやすい位置に着席する、などママが過ごしやすい工夫をするのもおすすめですよ。

子供の奇声の原因とは?

親子の時間

対策があるとはいえ、気になる子供の奇声。あまりにも奇声が続くと「うちの子、どこかおかしいのかな?」と不安になるママも多いです。

そこで、子供が奇声を上げる心理を考えてみましょう。

テンションが上がっている、楽しい気持ちになっている

奇声を上げるタイミングが、

  • 遊んでいるとき
  • 親とスキンシップを取っているとき
  • 楽しい、笑っているとき

であれば、気分が上がって楽しくなり、大きな声を上げていると考えられます。

小さな子だと「楽しい!」という気持ちをどう表して良いのか分からず、奇声になるのでしょう。ある程度成長しても、お友達と遊ぶことに夢中になっていると大きな声を出してしまう子もいます。

注目されたい、親の気を引きたい

次に、注目されたい、親の気を引きたい心理です。例えば下の子のお世話をしているとき、上の子が奇声を上げることはないでしょうか。そのほかにも、大人が子供には伝わらない話題で盛り上がっていると、子供が大きな声を出すこともありますよね。

この奇声の心理は、「私の方を見て!」「下の子ばっかり構わないで!」と予想できます。こちらも注目されたい気持ちをうまく言葉で表現できず、奇声となってしまうのです。

何か伝えたいことがある、不安な気持ちがある

最後は訴えたいことがあるけれど、正しく言葉にできず、奇声になるパターンです。特に赤ちゃんの奇声には「不快な思いを伝えたい」シーンが多く、夕方など家事が溜まって忙しいタイミングで奇声を上げる子も多いです。

これは、夕方になって暗くなり、疲れも溜まって赤ちゃんの気持ちが不安定な状態だから。黄昏泣きと同じ理由で、奇声を上げてママに訴えているのでしょう。

大人でも恐怖を感じたり、驚いたりと不快になると叫んでしまうこともありますよね。子供もこれは同じで、奇声をやめさせるためには「どうして子供が奇声を上げるのか」正しい理由を探るのが近道と言えそうです。

子供の奇声、どう言い聞かせする?

トイトレ 計画

子供の奇声をやめさせたい。けれども、頭ごなしに「うるさい!」と怒鳴ってもなかなか止むものでもありません。ママが怒ると子供にとっても不満や理不尽な思いが溜まり、いっそう泣き出して収まらないこともあるでしょう。

そこで、子供に「今は静かにしてね」と分かりやすく、理解できるような言い聞かせを心がけます。言い聞かせの仕方をいくつかチェックしていきましょう。

「○○したいんだね」「○○だからママを呼んだのね」と理解する、言葉に出す

言葉をきちんと理解できる年齢よりも前の子、例えば0~2歳の子は「なぜ奇声を上げるのか」を正しくママに伝えることができません。そこで、大人の方が奇声の原因を探って「○○したから大きな声出したのね」と言葉に出してあげましょう。

なぜ奇声になるのかを言語化したうえで、お腹が空いていたら空腹を満たしてあげる。おむつを交換する。不安に思っている場合はスキンシップで「大丈夫だよ」と安心させてあげるとベストです。

もう少し大きくなった子供には、「こういう時は大きな声を出すんじゃなくて、こうしたらいいんだよ」と奇声を上げる以外の適切な行動を教えてあげても良いですね。頭ごなしに「うるさい!」「静かにして!」と怒鳴って黙らせるよりも、子供が「どうすればよいのか」を学ばせることにより、行動の変化が期待出来ます。

口に指を当てて、シーのポーズを

言葉が伝わらない0歳の赤ちゃん。この時期からの「声掛け」は大切なのでもちろん「○○だから静かにしてね」と教えるのは良いことです。ですが理解できないので、その場合はジェスチャーで声の大きさを抑えてもらいましょう。

口に指を当てるいわゆる「シー」のポーズをサインにしてもかまいません。最初は理解できないかもしれませんが、繰り返すうちに徐々に音量調節ができるようになるでしょう。このジェスチャーは出来る限り小さな頃からの習慣にしておくと、子供の奇声への悩みが短期間で済むかもしれません。

息抜きの時間を作ってみても◎

奇声で悩むママはたくさんいます。中には「言葉を尽くしても子供が奇声を上げちゃう。だから迷惑にならない場所へ連れて行って、とにかく声を上げさせておいた」という方も。子供のすることとはいえ、奇声はママにとって大きなストレスですよね。一時的なものと割り切って、どっしりと受け止めても良いのかもしれません。

また、子供にとっても「静かにしないといけない」「ママを怒らせてはいけない」と緊張感から解放されるかもしれませんよね。もちろん屋外の広い公園や周囲に人のいないレジャースポットなど、場所は選ぶ必要があります。その時間だけでも、親子にとって息抜きを用意してみてはいかがでしょうか。

まとめ

気になる子供の奇声。なんとなく「うちの子だけ奇声を上げて、どこかおかしいのでは?」と不安に思ってしまいますが、子供の奇声自体は珍しいことでもありません。

しかし、奇声はママにとっても周囲の人にとっても気になるものなので、奇声の原因を探って少しずつ「声の大きさ」を上手に出せるようになると良いですね。一時的なものなので、ママとしては堂々と構えて子供とコミュニケーションを取ってみてください。

【参考】

なぜ子供は奇声を上げるの?理由について年齢別に解説します | 赤ちゃんと子育てのあるくらし|piquale(ピカーレ)

子どもの奇声で近所迷惑!奇声を発する幼児の上手な対処法とは? | ママスタセレクト

子どもが”奇声”を上げる理由とその対処法 | 保育のお仕事レポート

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。