みなさんは我が子の集中力が気になったことはありませんか?
筆者も育児中のママの一人。そして息子は通う幼稚園の先生からも「集中力に欠けている」と言われることが多いです。「うちの子もすぐに飽きちゃう」「諦めちゃう」と周囲のママからも心配の声が聞こえるため、もしかすると子供の集中力が気になるママは多いかもしれません。
そこで今回は、子供の集中力を高める方法をご紹介します。我が子の集中力のために、ママができる3つのことをチェックしていきましょう。
「子供の集中力」気になるママは多い
子供の集中力のなさが気になる方、意外と多いのではないでしょうか。集中力のない子供の特徴をまずは見ていきましょう。
じっと座っていられない
子供は元々好奇心旺盛です。一つのことに集中しにくく、興味が移ればぱっぱっと行動に出てしまいます。「あのおもちゃも気になるし、このおもちゃも気になる!」とじっと座っていられないタイプの子もいるかもしれません。
息子の場合は少し異なります。集中力がなく飽きっぽいので、目の前にやるべきことがあっても「疲れた」と体勢を崩し、手遊びを始めたりします。これも一種の「じっと座っていられない」タイプですが、集中力がないからこそ現れる行動です。
人の話を聞かない
注意力が散漫で、目の前でお話しているのに話を聞いてくれません。話している最初は「うん、うん」と頷いていますが、そのうちに「今何時かな?」「おやつはまだ?」と話が移ってしまいます。
もう少し話し方に工夫をすれば興味を引き付けられるのかもしれませんが、人の話を聞かないことで困る場面も多々あります。
物事をやり遂げられず中途半端なやりかけが多い
子供にとって成功体験は大切ですよね。何かを集中して取り組んで「やり遂げた!」と感じる瞬間は我が子にもぜひ経験して欲しいものです。しかし、集中力がないために物事をやり遂げられず、中途半端なやりかけばかりが溜まっていきます。
息子の場合は工作に興味がありますが、一つ作りかけてはまた新しいものに着手し、絶妙なやりかけが家の中にたくさん保管されています。このように「中途半端なやりかけが多い」ことが気になるママもいるのではないでしょうか。
子供の集中力はなぜ続かないの?
なぜ子供の集中力は続かないのでしょうか。その原因を考えてみましょう。
「集中タイプ」「拡散タイプ」我が子は拡散タイプだから
人の集中力は、集中タイプと拡散タイプの二つに分けられるといいます。
- 集中タイプ…先天的に集中力が高い、興味のあることには抜群の集中力を発揮する
- 拡散タイプ…興味が移りやすく集中力が低い、落ち着きがないと言われることも
集中力のなさが気になるママのみなさん、子供はどちらのタイプでしょうか。
例えば何事も諦めやすく投げ出しやすい子でも、実は「集中タイプ」で何か興味を持つものに出会うと抜群の集中力を発揮するかもしれません。また、拡散タイプは元々集中力が低いのですが、見方をかえれば「さまざまなことに興味が持てる」「周りの様子を目ざとく察知できる」という長所があります。
親が口を出し過ぎている、集中できる環境が整っていない
子供の集中力が続かない理由に、親が口出し過ぎているケースも考えられます。子供がいざ取り組もうと思っていた瞬間に「手は洗ったの?」、続けようと思った矢先に「先に〇〇をしなさい!」など、口を出せば出すほど子供は集中しづらくなります。
また、周りがうるさい、道具や方法が揃っていないというのも集中力を欠く原因に。子供の集中力を上げたいのなら、まずは環境を整えて子供が集中できるよう工夫すると良いかもしれません。
集中できるものが見つかっていない
先ほどの環境や親の口出しが外的要因だとすると、次は子供の内面が原因です。例えば子供が集中タイプだった場合、興味のあるものに出会えなければ「何もやらない。うちの子は集中力がない」とみなされてしまいます。
もしかすると、子供の集中力のなさは「集中できるものが見つかっていない」だけかもしれません。最初から子供の集中力を諦めるのではなく、いろいろな体験をさせて子供の大好きなものを探してみましょう。
ADHDなど子供の特性が現れている
「集中できない、集中力に欠ける」というのはADHDの特徴でもあります。上記のいずれにも当てはまらず、ママとしても「集中力がないと言っても少し様子がおかしい」と思ったら、適切な相談機関を頼るのも大切です。
もし子供の特性で集中できないのであれば、子供はたった今も「集中したいのにうまくできない」と悩んでいるかもしれません。特性には適切な向き合い方があります。早めに療育を受けることで、親子はずっと過ごしやすくなります。個人で判断せずに、お近くの窓口をまずは利用してみましょう。
子供の集中力アップのためにママができる3つのこと
集中力は子供の頃だけでなく、大人になってからでも役に立ちます。ママの中にも「もっと自分の集中力があったらな」と思う方は多いのではないでしょうか。
そこで、子供の将来を考えて集中力を上げる環境を整えましょう。ママができる3つのことをご紹介します。
子供の性格を理解し、集中できるものを見つける
子供は興味のあるものや好きなものには、抜群の集中力を発揮します。子供の様子を見てみると「集中する以前にこの遊びは好きじゃないみたい」「でも、こっちの遊びは生き生きと取り組んでいるな」と発見があるかもしれませんね。子供のタイプが「集中タイプ」か「拡散タイプ」かを見極めながら、子供にとって集中力を発揮できるものを見つけましょう。
何かに取り組むときは、先ほども説明したように「好きなことだけに集中できる環境を整えること」「親は口を出さないこと」が大切です。
目標は簡単に。最初から難しいチャレンジを用意しない
集中して欲しいがために、やり遂げるのに長く時間のかかる大がかりなものに挑戦させたくなるママもいるかもしれません。ですが、大人でも難題に取り組むのには勇気が必要で、途中で「もうやめたい…」と感じてしまいますよね。子供なら、なおさらです。
集中力を高めるためには、目標は簡単なものを設定し、最初から難しいチャレンジをしないようにしましょう。簡単な目標をクリアしていくと、次第とやる気は上がっていくものです。
3つの「OK!」を実践する
これは我が家でも実践している集中力アップの方法です。集中力を高めるために、3つのOKを試してみましょう。
どこからでもOK
まずは何かを取り組む際に、どこから始めてもOKとします。難しい参考書があったとして、「必ず序文から読まなくてはならない」と決められると途端に興味を失ってしまいませんか?しかし、「目次を読んで気になった部分から読み始めて良い」と言われると「手に取ってみようかな」という気分になれます。
子供にもそれは同じです。これまで絵本を読む前に「どうして途中から読むの?」と口を出したり「最初から読みなさい」と制限したりしていました。一方でこのOKを実践し、子供が興味を持ったところから始めてみると、結局最初も最後も読み進めて1冊読破できたのです。
全部できなくてもOK
集中力を高めるためには「全部やり遂げないといけない」と感じていました。そのために子供に無理やり続けさせてしまう場面もありましたが、すると今度は物事を取り組むのに体が重たくなることも。
集中力を高めるためには、何事もまず挑戦することが大切です。全部できなくてもその瞬間はOK。子供には「やり始めたことが偉い!」と過程や努力を褒めてあげてください。
すぐに効果が出なくてもOK
集中力を高めるためにママができることをご紹介しましたが、これらはすぐに効果が出なくても構いません。子供の集中力はゆっくり育まれるので、劇的に効果のある方法は存在しないのです。
集中力がなく何でも諦めやすい子供に対して、もどかしさや焦りを感じることもあるかもしれませんね。しかし、集中力のない息子を見ていると「それでも良い面はたくさんある」と感じます。その子供の特徴を活かしながら、集中できるもの・瞬間を探して、子供をサポートしていくことが大切です。
まとめ
子供の集中力のなさ、気にしているママはとても多いもの。一度見直して欲しいのが、子供の過ごす環境は集中しやすく整えているかどうか、子供が集中できるものが見つかっているのかという点です。
集中力がないからといって子供に無理強いすることなく、まずは子供のやる気を信じて、上手に向き合っていきたいですね。
【参考】
ADHD 相談・受診Q&A知って向き合うADHD【保護者向け】塩野義製薬 / 武田薬品工業
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