離乳食が進み、そろそろ1歳を迎える赤ちゃん。乳児を育てるママにとって、9~10ヶ月の頃は次第に育児に慣れてきた時期ではないでしょうか。
すると考え始めるのが、子供がおっぱいをやめる断乳です。今回は10ヶ月ごろの断乳について、どんな感じで始めるのか、適した断乳のタイミングなどをご紹介します。
断乳するべき?してもいい?断乳のタイミングとは
子供の離乳食が進み始めると「そういえば、いつまで授乳は続けるんだろう?」と悩むかもしれません。子供の授乳は極端に言うといつまで続けても構いません。しかし、ママが夜間きちんと睡眠がとれなかったり歯磨きが不十分で子供の口内衛生に影響が出たり、子供が成長すると授乳自体大変になる…といった不都合が出てくるのです。
そこで考えるのが断乳です。断乳とは親の都合でおっぱいをやめることを指しますが、このタイミングはいつが良いのか考えてみましょう。
下の子を妊娠したとき
断乳のタイミングは人それぞれ。さまざまな理由でおっぱいを断念するママは多いです。そのうちの一つが下の子を妊娠したとき。妊娠中は子宮を収縮させる原因である授乳は控えた方がよいとされています。妊娠がわかると、断乳を進めるお医者さんがほとんどです。
このため、妊娠のタイミングによっては突然の断乳をしなくてはならないかもしれません。
ママ自身が投薬の必要があるとき
次にママ自身が原因で断乳するパターンです。私も母乳で子供を育てていたママの一人ですが、6か月のときに薬を飲む必要があり断乳を決めました。
突然の風邪でも、ママが授乳中は飲める薬が限られます。授乳をやめれば薬も飲めるため、断乳を進める方もいます。
子供の突然の母乳拒否が始まったとき
赤ちゃんはおっぱいさえ近づければ母乳を飲んでくれる。そんなイメージがあるかもしれませんが、実際にはそうはいきませんよね。普段なら飲んでくれる場面でも突然母乳拒否されることは、実は珍しいことではありません。
母乳を飲んでくれないと、ママは子供の栄養が不足する!と悩みますよね。子供によっては哺乳瓶は母乳よりも吸いやすく飲みやすいため、哺乳瓶に替えると飲んでくれることもあります。こうしたきっかけで断乳をする方も当然いるでしょう。
子供の病気など
最後に子供の病気です。断乳を考えていなかったけれど、子供がノロウイルスにかかり母乳が飲めない状況になったら、3日くらい授乳がストップするかもしれません。母乳は72時間を目途に分泌されなくなると言われているため、子供の病気によって断乳してしまう可能性も考えられます。
9~10ヶ月ごろの断乳。早い?
さまざまな理由で断乳の可能性はありますが、1歳前の9~10ヶ月ごろの断乳。これは早いのでしょうか、遅いのでしょうか。
目安として、この時期の断乳は「早すぎる」とは言い切れません。ミルクで育てている場合は9ヵ月からフォローアップミルクに切り替える子も多く、離乳食が進みはじめ幼児食への過渡期でもあります。
授乳を続けても構いませんが、この時期は断乳を考え始めるころと言えるでしょう。
離乳食後期の10ヶ月。断乳を始めるチャンスかも
10ヶ月というと、多くの赤ちゃんは離乳食を始めています。大人と一緒の3回食になり、食事もペースト状から噛みごたえのある柔らかな食材に。離乳食後期と呼ばれる時期に差し掛かります。
離乳食でしっかり栄養が摂れているのなら、授乳に無理にこだわらなくても良いですよね。その後断乳を考えているのなら、9~10ヶ月ごろは断乳を始めるチャンスかもしれません。
1歳で断乳。10ヶ月から授乳を減らすママも多い
断乳完了のめどを「1歳」とするママも多いです。1年経つと夜もまとまって寝てくれるようになり、離乳食も完了し幼児食に代わります。この頃にはお茶や牛乳など、おっぱい以外で水分補給もできるので断乳するのも安心です。
断乳のやり方はこの後詳しく解説しますが、これまで授乳を続けていたところを突然ゼロにするのは難しいもの。そのため、「1歳で断乳を考えているので、10ヶ月ごろから授乳を徐々に減らす」という方もいます。頭のどこかで「断乳した方がいいのかも」とママが感じるようになったら、意識し始めても良いかもしれませんね。
10ヶ月ごろの断乳。どう進める?
では、10ヶ月ごろの断乳はどう進めればよいのでしょうか。1歳前に断乳を試みたママ50人にアンケートを取ってみると、
Q. 「生後10~11ヶ月までに卒乳できましたか?」
生後10~11ヶ月で卒乳したい!なるべく自然な進め方&寝かしつけのコツも kosodate LIFE(子育てライフ)
このように、6割程度のママが断乳成功したと回答しました。断乳は難しい印象があるかもしれませんが、意外と成功しやすいのもこの時期の特徴。焦らず確実に断乳を進めるやり方を見ていきましょう。
離乳食を進めるようにする
授乳をストップさせるということは、母乳以外で栄養を補わなくてはなりません。離乳食をできる限り進めておき、お茶や水など水分補給もできるようにしましょう。断乳後の栄養面に心配があるのなら、先ほどご紹介したフォローアップミルクを使うのもおすすめです。
離乳食は子供の成長具合とペースを守ることが前提ですが、食事に興味を持ってくれたら授乳量も少しずつ減ります。断乳しやすい状況になるので離乳食3食を適切な量、食べられるように進めてみましょう。
日中の授乳回数を少しずつ減らす
突然断乳すると、胸が張ったりしこりができたり、母乳が詰まったりしてトラブルが起こりやすいです。断乳すると授乳量は各段に減るため、徐々に減らしていくようにしましょう。
断乳をしたママの中には、日中の授乳回数を少しずつ減らす方もいました。離乳食のあとに授乳していたらそれをやめてみたり、泣いてもおっぱいを与えてあやすのではなく遊んだりコミュニケーションであやしたりすると良いでしょう。
ストローやマグで飲み物を飲む練習をする
断乳後に気になるのは水分不足です。これまで子供が水分不足に陥ることは心配なかったかもしれませんが、授乳量がまったくなくなるためにママとしても心配しますよね。
授乳をやめて代わりに水分を取るためには、離乳食中のお茶や水など飲み物で補えます。哺乳瓶からお茶をあげる方もいますが、ストローや子供用のマグなどで練習しておきましょう。
離乳食のときにしっかり水分が取れるようになると、子供にとっても授乳から気を反らせます。最初からストローやマグができるわけではないため、複数の穴が空いているスパウトマグを使ったり少しの力で吸い込めるパックジュースなどを使うと、練習がはかどりますよ。
「10ヶ月中に」と考えない!
ここまで断乳のやり方を見てきたママの中には「1歳になるまでに断乳完了しないといけない」と思い込んでしまうこともあるかもしれません。記事冒頭でもお伝えしたように、断乳をしなくてはならない時期は確かに存在します。しかし、「1歳を過ぎたら断乳できない」「10ヶ月の間に断乳完了させないと…」と無理やり進めるのはおすすめできません。
断乳のペースは子供それぞれで違います。いつまでに完了させないと、と慌てずに親子のペースを守りながら断乳を進められると良いですね。
まとめ
10ヶ月ごろから始める断乳。断乳のタイミングは人それぞれなので、いつ始めても早すぎることはありません。特に9~10ヶ月のころは離乳食も後期に入るため、断乳のタイミングとしては良い時期でしょう。
無理に断乳を進めず、ママと子供にとってやりやすい方法で進めていきましょう。断乳で悩んだら、助産師さんや医師にすぐ相談することも大切です。
【参考】
生後10~11ヶ月で卒乳したい!なるべく自然な進め方&寝かしつけのコツも | kosodate LIFE(子育てライフ)
【生後10ヶ月】離乳食後期の進め方(量・スケジュール)|回数や献立メニュー・おすすめレシピも紹介 | the kindest magazine