みなさんは子供の「やり遂げる力」に注目したことはありますか?
子供は好奇心旺盛で興味はすぐに移ります。ですが、一度始めたことは何事も誠意をもって、やり遂げて欲しい…!と願いますよね。
このやり遂げる力は、子供への接し方で高めることができます。
そこで、子供のやり遂げる力の必要性ややり遂げる力を養うために大切なポイントに注目してみましょう。子供のやる気をなくしてしまう親のNG行動についてもまとめました。
「やり遂げる力」はなぜ必要なの?
そもそも、やり遂げる力はなぜ必要なのでしょうか。やり遂げる力がある子は、将来、もともと才能を持つ子よりも成功できる確率がぐんと高まるとも言われています。
やり遂げる力の必要性を、まずは知っておきましょう。
物事に情熱を持ち、忍耐力高く向き合うため
「やり遂げる力」とは漠然としていますが、具体的に考えてみると「物事に情熱を持ち、忍耐強く向き合う力」のことを指します。これは小さなうちから大切な能力であり、将来的にも子供の豊かな暮らしを助けるものです。
物事に情熱が持てると、次に挑戦する力にもなりますよね。また、これからの成長過程でたくさんの困難が待ち受けています。忍耐力があれば、高い壁も乗り越えられるはずです。
このように生活に必要となるため、やり遂げる力は大切です。
成績が伸びる、学習能力が高くなる
やり遂げる力がある子は、勉強に対しても高い集中力を発揮します。難しい問題に直面すると、大人でも投げ出したくなってしまいますよね。しかし、やり遂げる力がある場合「最後までやっておきたい」「絶対にこの問題の答えを自分で導きたい」と考え抜くのです。
やり遂げる力は生まれつき持つものではありません。才能がある子は、考えなくても答えがすぐに理解できるでしょう。しかし、考え抜く力を持つ子は根気強く物事に取り組みます。その結果、才能がある子よりも成績が伸びたり、学習能力が高まることもあるのです。
社会人になっても役立つ力
ここまで見てみると分かるように、「やり遂げる力」は実はママでも「今すぐ欲しい!」と思うものかもしれません。それほど、子供のころだけでなく社会人になっても役に立つ力なのです。
もちろんやり遂げる力を身に着けたい場合、何歳からでも遅くありません。ママだって、自分を高めようと思えば可能です。子供は柔軟な考えを持ち物事を吸収するスピードも速いので、幼少期からやり遂げる力を身に着けさせてあげたいですね。
子供の「やり遂げる力」を培うために大切な3つのポイント
子供のやり遂げる力を培うためには、3つのポイントを知っておきましょう。
- 成功体験を大切にする
- 子供の好きなことでやり遂げる力を身に着ける
- 子供の興味をしっかり把握する
ひとつずつ、解説します。
その1 成功体験をたくさん重ねる
やり遂げる力を身に着けるためには、「やり遂げるとこんなに気持ちがいい!」と成功体験をさせてあげるのが近道です。大人でも何か目標を決め、それが達成できたときの快感は計り知れませんよね。この体験を繰り返すと、自然と「やり遂げる力」が身につくはずです。
ただ、子供にとって失敗だらけでくじけやすいものは成功体験に結びつきにくいもの。どんなに簡単なことでもOKです。成功できるものを見つけて、日々積み重ねてみましょう。
例えば我が家では、「毎日お手伝いシート」を作っています。何かひとつでも良いのでお手伝いをしたら、カレンダーにシールを貼ります。
- どれだけ続けたか
- どんなことをやり遂げたのか
この二つが目に見えるため、子供のモチベーションも維持しやすいです。また、何かを諦めそうになったら「でもお手伝いはこんなに続いたよね。だから大丈夫だよ。やってみよう」と励ますことができます。
時にはうまくいかない日もあるかもしれませんが、チャレンジしたことや頑張ろうとしたことを褒めて、子供のやり遂げる力を育ててあげてください。
その2 「わがまま」と「嫌なこと」をしっかり分けて教える
やり遂げる力とはいえ、「諦めも時には大切」であることをママやパパは知っているはずです。嫌いなこと、イヤな気持ちになることはわざわざやる必要はありません。先ほどの成功体験でも説明しましたが、子供にとって難しすぎる課題や失敗ばかりのチャレンジは、挑戦させるべきではないでしょう。
ここで見極めたいのは、「面倒だから」とわがままで諦める場合です。チャレンジは失敗してもうまくいかなくても構いませんが、わがままで諦めている子供には毅然とした態度で「もう一度やってみよう」と誘ってみてください。
その3 子供の「好きなこと」を探す
やり遂げる力を考えてみると、
- 集中力が発揮できること
- 好きなこと
- 気に入っていること
なら子供にとっても力を発揮しやすいようです。子供をしっかり観察し、好きなことを探してみてください。子供がどんなことをしている時に生き生きとして、やる気を出すのか。これがわかるとやり遂げる力を身に着けやすくなります。
子供の好きなことと言われて、ぱっと思いつかない方もいるかもしれません。それは観察不足なのではなく、単純に経験不足かもしれませんね。子供にはさまざまなことを経験させてあげて、その中で「これなら続けられそう」「これは子供に向いているのかも」と一緒に見つけていくと良いでしょう。
やり遂げる力を上げるために。やってはいけないNG行為
やり遂げる力を養うためには、ママ・パパのサポートは必要です。しかし、中にはやってしまうとやる気やモチベーションが下がるきっかけになる行為もあるので、注意しておきましょう。
親がやり方を教える、口を出す
子供の挑戦を前に、親が執拗にやり方を教えたり口を出すのはNG。やり遂げる力とは、「自分で挑戦し考え抜いた先」に起こるものです。子供を心配するあまり手を出し過ぎると、子供は自分で考えることをやめ、大人のやり方で言う通りに動いてしまいます。
例えば習い事を始める時、何をするかは子供が決めるのがベストです。世界的に有名なピアニストが「子供のピアノを続けさせたいとき、どうすればよいですか?」と質問されて、こう答えました。「子供がピアノを選ぶまで、待てばよいです。親は何もしなくてよいのです」。
親の一存で子供のやることは決定できません。子供がやりたいと言い出したものは経験させてあげてやり遂げるサポートはするべきですが、その方法ややり方を指摘したり口を出したりするのはやめておきましょう。
やめるか続けるかを親が決める
やり遂げる力を身に着けさせたいのなら、子供が一度挑戦したら終わるまで見守ってあげましょう。どんなに忙しくても「あと三十分ね」と制限を課すのはおすすめできません。子供の興味が続く限り、ママはサポートしてあげてください。
また、止めるか続けるかも子供に決めさせましょう。何かに取り組んだ結果、失敗に終わるのも珍しくありませんが「やり遂げて欲しいから」と親が無理やり最後まで続けさせるのも適切とは言い難いです。子供の興味は移りやすいのですが、ここは「本当に挑戦できないのか」それとも「単なるわがままなのか」を見極めて、子供を信じて見守ってあげましょう。
まとめ
物事をやり遂げる力は子供にとって大切な能力です。今子供の諦めが目立つ場合でも、このやり遂げる力は子供への接し方次第で高めることができます。
何か小さな挑戦でも構いません。子供に「やり遂げるとこんなに気持ちがいいんだよ」と教えるために、親子でやり遂げる力を養っていきましょう。
【参考】
子供が目標を乗り越える為に必要な「最後までやり抜く力」を育むための親の関わり方 | お受験TOWN
最後までやり遂げる力(「<こどもちゃれんじ>をずっと…)|育児体験談|ベネッセ教育情報サイト
親がついやってしまうNG行動!子どもには「わかった体験」が大切 | 本当に頭がいい子の育て方 | ダイヤモンド・オンライン