寝かしつけは時間の無駄?早く寝かしつける方法と自分の時間を持つ方法

寝かしつけ 時間の無駄

育児の悩みは尽きないもの。その中でも「子供の寝かしつけ」に困っているママは多いのではないでしょうか。

寝かしつけにかかる時間は、年齢や個人差で子供ひとりひとり異なります。眠るのに慣れていない小さな子だと、30分~1時間ほどかかるのはよくあるパターンです。

とはいえ、「子供が寝たら家事をしたい、残した仕事をしたい」「子供が寝た後はゆっくりできるチャンス」とママ自身早く寝かしつけたいと思いますよね。すると、なかなか子供が寝てくれず何もできない寝かしつけは「時間の無駄」と感じてしまうでしょう。

今回は寝かしつけを時間の無駄と思う前に、やっておきたい寝かしつけ方法やママ自身の時間を作る方法などをご紹介します。

なぜ寝かしつけが「時間の無駄」に感じるのか

育児 時間に追われる

そもそも、寝かしつけを時間の無駄と感じてしまうのはなぜでしょうか。寝かしつけは「大切な時間」だとわかっていても、面倒に感じたりわずらわしさを覚えたりするママは、一度その理由を一緒に考えてみましょう。

寝かしつけそのものが長すぎるから

寝かしつけにかかる時間は、子供の年齢やその日の行動、元々眠りやすい・よく寝るなど子供の個性によっても変わります。マイナビニュースが行った「子供を持つ女性151人に行ったアンケート」では、寝かしつけにかかった時間の最長はほとんどのケースで1時間を超えていました。

Q.お子さまの寝かしつけにかける時間についてお聞きします。最長で何時間かかったことがありますか

1位「1時間」 34.4%
2位「2時間」 19.2%
3位「1時間30分」 10.6%
4位「30分」 6.6%
4位「3時間」 6.6%
6位「50分」 4.6%

子どもの寝かしつけにかかる平均・最長時間はどのくらい? 対応方法は?? マイナビニュース

みなさんも経験があるように、1時間以上寝かしつけに時間がかかることはよくあるパターンではないでしょうか。1日のうちの1時間とはいえ、夜は「夕食の後片付け」「明日の準備」などやりたいことが溜まっているとき。日中の用事を終わらせたあとの夜の1時間はとても貴重です。

疲労が溜まる夜だからこそ、1時間以上寝かしつけに時間を取られたら時間の無駄と思ってしまうでしょう。

「子供が寝たら」ママ自身が夜の予定がたくさんあるから

寝かしつけを時間の無駄に思う方の中には、

  • 後片付けや掃除、明日の準備など、こなすべき作業をしなければならない
  • 日中職場で片付けられなかった、持ち帰りの仕事をしなければならない
  • 考えをリセットし、自分だけの時間を持ちたい

といった子供が寝た後の予定があるときが多いのではないでしょうか。

子供がさっと寝てくれたら予定をすぐ片付けることができますし、自分の睡眠時間も十分に確保できます。しかし、予定があるにも関わらず「子供の寝かしつけに時間がかかる」のであれば、寝かしつけに対するわずらわしさは増すばかりです。

寝かしつけ中は何もできないから

部屋を暗くして子供のそばに付いている寝かしつけ中。その間ママは何もできませんよね。

先ほどもご紹介したように、「子供が寝たら〇〇をやらなきゃ」とすべきことがある場合は一緒に寝ることもできず、じっと黙って子供のそばにいるという方は多いです。

テレビやスマホを操作できない、家事もこなせない寝かしつけ中。何もできないからこそ、「時間の無駄」と感じてしまいます。

「時間の無駄」と感じる前に。早く寝かしつけるアイデア

寝かしつけ 絵本

寝かしつけは長引くほど悩みの種になりますが、寝かしつけそのものは親子だけの時間が流れ、子供とのコミュニケーションを育む絶好の機会です。

時間の無駄…と思ってしまいがちですが、育児において大切な「寝かしつけ」を時間の無駄と感じる前に、寝かしつけを短く済ませるために工夫してみましょう。寝かしつけそのものに感じるストレスを減らすことができれば、ママ自身も楽になるかもしれません。

寝る前ルーティンを作る

寝かしつけする前は、どんな行動をとっていますか?寝かしつけに時間がかかる原因のひとつに、「今が寝るときだと子供が理解していない」ものがあります。子供にとって今は寝るときだよ、と教える意味でも、寝る前は毎日同じ行動を繰り返すのがおすすめです。

例えば、我が家では寝る前には

  • 入浴する→髪の毛を乾かし、歯を磨く→おもちゃにおやすみと伝える→絵本を選び、布団の中で読む→電気を消す

と寝る前ルーティンを組んでいます。「入眠儀式」とも呼ばれるこのルーティンは、どんな行動でも構いません。寝る前の準備や寝支度の一環であり「最後はお布団に入って寝るもの」だと子供に繰り返し教えてみましょう。

これまでおもちゃで遊びたがっていた子供も、おもちゃに「おやすみ」することで寝る時間だと理解してくれます。また、絵本を静かに一定のトーンで読んでいると自然と眠たくなる効果も期待できるようです。

ルーティンは毎日繰り返すことで、子供にとって「お決まりの行動」として認識され、安心感をもたらします。寝る前にリラックスした状態を作ることで、寝かしつけの時間が短くなるかもしれません。

寝る前ルーティンの大切さについて、こちらのでもご紹介してコラムいます。併せて参考にしてくださいね。

「おやすみロジャー」を読む

スウェーデンの絵本作家、カール=ヨハン・エリーンさんがかいた「おやすみロジャー 魔法のぐっすり絵本」は、なんとたった10分で寝かしつけできるという就寝前にぴったりな絵本です。

10分で寝かしつけできるかどうか効果には個人差がありますが、この絵本には「ここで実際にあくびをする」「子供の名前を入れる」「ゆっくりと静かな声で」と読む人に向けて指示が細かく書いてあるのです。

また「疲れて」「眠たくなる」といったフレーズが繰り返し使われていて、心理学的効果によって眠くなるとも言われています。

実際に我が家では4歳児の寝かしつけにおやすみロジャーを試していますが、読んでいるこちらが眠たくなるほど。絵本が終わる前に子供が眠ってしまうこともたびたびあります。

先ほどご紹介した寝る前ルーティンに、おやすみロジャーを読む習慣を取り入れてみるのもおすすめです。

眠たくなるマッサージでリラックスさせる

子供は眠たくなると、手や足がぽかぽかしてきます。これは体の末端を温めることで体が「寝る準備」ができたということ。もし寝かしつけの時に手足がひんやりとしているようなら、マッサージで子供の手足を温めてみましょう。

保育士も実践している足のマッサージ方法を以下にまとめました。

  • 足の指をそれぞれ左右1本ずつ軽くつまみ、5~10回ほどくるくるとゆっくり回す
  • 土踏まずの部分を、親指の腹で優しく押す

子供が嫌がったり痛がったりするようなら、すぐに止めてください。大人でもマッサージを受けると眠気を感じるように、子供にとっても体の緊張がほぐれて足先が温まるため、眠たくなるかもしれません。

添い寝をする、ママ自身一緒に寝る

寝かしつけに時間がかかる、寝たがらない子供の心理には「眠るとママ・パパがいなくなるかもしれない」「暗くなる夜が怖い」といった不安があります。裏を返せば、不安を取り除き、安心できると眠りやすくなるのです。

安心させるためには、添い寝をしたりママ自身一緒に寝るのもおすすめです。同じお布団に入って、子供が寝つくまで1日の出来事を話したり体をトントンと優しくなでたりしてみましょう。

また、寝かしつけが長引くとイライラしますが、子供と一緒に寝てしまえば気持ちは一気に楽になります。寝かしつけそのものをなくせば、時間の無駄と感じることもなくなるでしょう。

寝かしつけは時間の無駄?育児中もママの時間を作る方法

寝かしつけ 悩み解決

最後に寝かしつけを時間の無駄と感じないように、ママ自身の時間を作る方法をご紹介します。

「寝かしつけの後に」予定を作らない

まずは先ほどもお伝えしたように、寝かしつけでママ自身も子供と一緒に寝てしまうことです。寝かしつけ後にやりたいと思っていた家のことや明日の準備は、パパに任せるのもひとつの手段です。

ただ、パパは仕事があり夜遅くに帰宅するので協力がうまく得られない家庭も多いでしょう。そんな時は、寝かしつけする前に用事をすべて済ませておきましょう。

少し忙しくはなりますが、夕食の後片付けや明日の準備は寝かしつけ前に終わらせます。

もちろん毎日完璧にこなさなくてもOK。時短家電なども活用し、夜の家事をさっと済ませられるよう整えておくと、楽になりますよ。

こちらのコラムで時短家電についてご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

早起きして自分の時間を作る

「寝かしつけをなくして、自分も一緒に寝る」のはおすすめですが、「子供が寝静まったときにゆっくりと自分だけの時間を過ごしたい」「見たいテレビ番組やドラマが見れないじゃない…」と思う方も多いですよね。

そんな時は、ママのライフスタイルを朝型に生活リズムを整えるのもおすすめです。子供と早く就寝した分、いつもより数時間早起きして録画した番組を見たり、読書したり、ジョギングや散歩をしたりと“朝活”を楽しみましょう。

慣れないうちは起きるのに苦労しますが、何度か繰り返すと体は慣れてくれます。1日を有意義に過ごすために、朝型生活をぜひ始めてみてくださいね。

まとめ

寝かしつけに時間がかかると「時間の無駄」「早く寝て欲しい!」とイライラしてしまいます。しかし、例えばお昼寝が長引いたときや子供が興奮する出来事があったとき、寝るのに慣れていない子や睡眠が不安定な子だと、寝かしつけにはある程度時間がかかるでしょう。

寝かしつけにイライラすると、1日の終わりに疲労が溜まります。せっかくの子供とのおやすみ前のひととき、リラックスした時間を過ごしたいものです。

今回ご紹介した寝かしつけの方法を試してママ自身の時間も作り、少しずつ工夫してみてくださいね。

【参考】
子どもの寝かしつけにかかる平均・最長時間はどのくらい? 対応方法は?? | マイナビニュース
毎晩1時間超“悪夢の寝かしつけ”が→10分に!! 驚きの変化をもたらした、“寝かしつけ方法”とは!? ダ・ヴィンチニュース
現役保育士が伝授! 赤ちゃんを一発で寝かしつけるテクニック3選(2016年7月12日) ウーマンエキサイト

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。