トイトレ失敗、どう声かける?やっておきたい失敗への対処法とは

トイトレ失敗

おしっこの間隔も空き、「トイレに行こうね」という声掛けも理解できるようになったら、トイトレが始まります。トイトレを始める時はママも気合十分で「失敗しないようにしよう!」と意気込む方もいるのではないでしょうか。

しかし、子供にとってこれまで慣れていたおむつをパンツに切り替え、排泄のたびにトイレに行くのはとても難しいものです。当然失敗はありますし、長引く子だと1年以上トイトレに時間がかかることもあります。

そこで今回は、トイトレ失敗した時にどう声を掛けたらいいのか?失敗への対処法は?といった疑問を解説します。トイトレが失敗続きでどうしてよいのか悩んでいる方や、失敗した時に子供にどう接したら良いのか分からないママは、この記事を参考にトイトレを進めてみてください。

「トイトレ失敗」は必ず起こる!

子供のトレーニングパンツ

失敗しないように、と思ってはいるもののほとんどの場合でトイトレ失敗は起こります。まずは失敗に対する心構えを、ママの方で固めておくことが大切です。

1度も失敗しない子は稀。「失敗するのは当たり前」

トイトレを1度も失敗なく完了できる子は、もしかするといるかもしれません。ですが、トイトレを始める多くの子供が2~3歳。小さな子にとってトイレに行き、自分でおしっこ・うんちをするのはハードルが高いものです。

失敗しない子は稀で、失敗は当たり前。子供は失敗を繰り返して学んでいくもの、と思ってトイトレを根気強く続けていきましょう。

トイトレのやり方に「正しい」はない

私も2年前に、双子の子供それぞれのトイトレを経験しました。同じ年で同じ環境でトイトレする双子でも、効果のあった声掛けは一人ひとり違いますし、トイトレ完了の時期もばらばらでした。

トイトレのやり方に「正しい」ものはありません。個人差も大きく、いくら「お友達が〇〇をしたから成功した」といっても、自分の子に効果があるとは限らないのです。

トイトレが終わった今なら、私も「最初から声掛けを工夫しておけばよかった」「このやり方を試しておけばよかった」と思えます。しかし、トイトレ中は何が子供にとって効果的かは分かりませんよね。

トイトレの進め方は「こうあるべき」と考えたり周りと比較しないよう、子供のタイミングとペースに合わせてトイトレを進めていくことが大切です。

トイトレ失敗も繰り返せば成功を増やせる

トイトレの失敗は、確かに減らしたいものです。ですが、失敗は避けられることでもなく、何度も失敗することで得られるものもあるという点は頭に入れておきましょう。

失敗した時の時間や状況を見てみると、「なぜトイレに行けなかったのか」が分かります。例えば遊びに夢中になると子供はトイレを忘れますし、冬になるとおしっこの間隔は短くなり失敗が増えるケースもあります。

失敗したからこそ、次に生かせることもありますよね。確かに失敗しないよう慎重に進めていくことも大切ですが、失敗したら「次はこうしたらいいかも」と成功への判断材料にしてみるのもおすすめです。

トイトレ失敗、どう声をかける?

トイトレ中のおむつ

では、実際にトイトレ失敗時にはどのような声掛けをすればよいのでしょうか。ママが知っておきたいトイトレ失敗の対応を一緒に考えていきましょう。

「大丈夫だよ」

トイレに失敗した感覚は、子供にとって「恥ずかしい」「やってしまった」とネガティブな経験です。失敗したことに不安を覚えている子も多いでしょう。

まずは子供を安心させるために、「大丈夫だよ」「拭いたら終わるからね」と優しさを持って対応するのがポイントです。あらかじめ「おしっこが漏れたら、パンツをこの中に入れてね」「タオルはここにあるよ」と教えてあげるのも良いかもしれません。

失敗は少ない方が良いものと思っているママも多いでしょう。失敗の後片付けなど、ただでさえ忙しい時に手間が増えると、ママにとって負担になってしまうこともありますよね。ですが、失敗は「取り返しのつかないこと」ではないので、子供を不安にさせないような対応がベストです。

「失敗はスルー、できたことだけ褒める」

トイトレ中の失敗を指摘するのではなく、声掛けは基本的に「できたことを褒める」ことに重点を置きましょう。失敗はスルーして、「トイレに行けたね!やったね」「パンツが自分で脱げたね、上手!」とポジティブな声掛けをすると次につながりやすいです。

失敗するたびに子供を叱るのはNGですが、ママにとっても何度も注意するのは大変ですよね。ポジティブな声掛けをすることで、ママ自身も「次は頑張ろう!」と前向きに捉えられるようになります。

「おしっこ出る感じ、分かったかな?」

これは我が家で行っていた声掛けです。例え失敗しても「おしっこ出そうになる感じ、分かった?」「むずむずってするよね」と声を掛けていました。何度も繰り返し聞くようになりますが、失敗を繰り返すと次第に「おしっこが出る感覚」が子供の中で分かってくるようです。

もし「分からない」と答えてもOK。ママ自身が「この子は少しずつ排尿感が理解できるようになっているんだ」と思うことで、失敗が成功へのモチベーションにつながりますよ。

トイトレ失敗、この声掛けはNG!

トイトレ中の子供

トイトレ失敗した時に、「言ってはいけないNGワード」があります。声掛け次第では子供のトイトレへの苦手意識を育ててしまうため、トイトレ中はぜひ気を付けてみてください。

「次は絶対に成功させようね」

失敗続きだと、ママ自身も自分を奮い立たせるために「次は絶対に成功させよう」と声掛けしてしまうかもしれません。ですが、繰り返しお伝えしているようにトイトレ失敗は防げるものではなく、子供自身も好んで失敗しているわけではないのです。

「絶対に成功させよう」という声掛けは、確かにポジティブにも捉えられます。ですが、子供にとってはプレッシャーに感じてしまうので、「失敗しても大丈夫。いつかは成功できるよ」と言い換えて声掛けできると良いですね。

「なんでできないの?」「どうしてトイレに行かないの?」

言ってはならない声掛けが「どうしてできないの?」と子供を問い詰めるもの。親にとってもトイトレがどうやったら成功できるか分からないのに、子供に理解できるはずがないのです。

トイトレでイライラするあまり、つい「何でできないの!」と叱りたくなることもあるでしょう。ですが、ママが怒ると子供にとってトイトレにネガティブな印象が生まれ、さらに失敗してしまう…という悪循環が起こるので、一度冷静になって対応するのが大切です。

「だから言ったでしょう!」

トイトレ中の子供は、「トイレでおしっこをする」ことをよく理解できていません。トイレに連れて行かれ、座ったもののおしっこが出ず、トイレから出てからおしっこしてしまうと、ママにとっては「さっきトイレに行ったのになぜ?」と怒ってしまいたくなるのです。

ですが、ここで「だから言ったでしょう!」「さっきおしっこって言ったじゃない!」と叱ってしまうと、子供は「なぜ叱られたか分からない」のでますます混乱します。場合によっては、「トイレに行くとママが怒る」と覚えてしまうかもしれません。

もしトイトレにイライラしてしまったら、一度トイトレを中断することも視野に入れましょう。トイトレ失敗は片付けの手間や「また失敗した」という落胆から、もちろんママにとってストレスの原因になります。ですが、イライラを子供にぶつけてしまうとより失敗が重なってしまうので、一度休憩して仕切りなおすのもひとつの手段です。

ちなみに、トイトレは短期間であれば一度中断しても、その後再開すると「ゼロからやり直し」にはなりません。始めは慣れるまで時間は必要ですが、次第にトイトレを進められるようになるでしょう。

トイトレ失敗でNGワードを言わないためにも、ママ自身のメンタルは大切にしてくださいね。

トイトレ中のママの気持ちの入れ替え方は、こちらの記事にまとめています。ぜひ参考にしてください。▼

まとめ

トイトレ失敗した時は、ママ自身が焦ってしまうこともあります。ですが、失敗はよくあること。必ず防げるものではないので、落ち着いて冷静に対応していきましょう。

また、失敗の原因を考えると「こうすればトイトレがスムーズにできるかも」と成功のヒントを得られることもあります。次につながるよう、声掛けの仕方など工夫できると良いですね

トイトレは大変ですが、いつかは終わります。今は失敗続きでも一緒に頑張っていきましょう。

【参考】
「入園前のトイレトレーニングのよい方法は(3~4歳)」 しまじろうクラブ
トイレトレーニングの極意は子どもを構えさせないこと!『ベビーブック7・8月合併号』育児特集番外編Q&A 『ベビーブック』
トイレトレーニングのNGワード おむつの「GOO.N(グ〜ン)」
なぜ?トイトレを嫌がる理由。うちの子はこれで乗り越えた【成功体験談】  kosodate LIFE(子育てライフ)

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。