子どもとのスキンシップに大きなメリットが!触れ合いのもたらす効果

スキンシップ 子ども

肌と肌の触れ合いであるスキンシップ。言葉のいらないやり取りですが、スキンシップは言葉以上の愛情表現とも言われています。

今回はそんなスキンシップを子どもと取るときの、メリットや方法、スキンシップに関するQ&Aを解説。子どもにより「大好き」を伝える方法を知り、良好な親子関係の構築に役立ててみましょう。

子どもとのスキンシップ、どんなメリットがある?

褒め方 叱り方

子どもとのスキンシップにはどんなメリットがあるのでしょうか。たくさんのメリットがある良い愛情表現には変わりありませんが、このスキンシップのメリットを今一度振り返ってみましょう。

あたたかな体温で安心できる

子どもを抱っこしてスキンシップをすると、体温が共有されて温かいですよね。手を繋ぐだけでも、寒いときにはほっと温かさを感じて安心できるかもしれません。

この体温は、寒い場所にいると筋肉が硬くなり緊張感を覚えます。反対に温かさを感じると力が抜けて安心できるでしょう。スキンシップには単純に「体温を保てる」という点で、安心を得ることができます。

ハグで分泌されるホルモンで心もリラックス

ハグによって分泌されるのは「オキシトシン」です。これは幸福感を覚えるホルモンとも呼ばれており、子育てには大切な要素。体があたたかくて安心するだけでなく、オキシトシンの影響によって心までリラックスできるでしょう。

オキシトシンはある程度長くハグをすることによって分泌されます。緊張する場面や子どもの不安感が強いときはスキンシップを上手に使って、リラックス効果を得るのがおすすめです。

将来の子どもの学力に影響することも

オキシトシンが分泌されるとご紹介しましたが、このホルモンは愛情が深まるだけでなく、

  • 社会性が高まったり
  • IQが高くなったり
  • ストレス耐性が上がる

といった効果も期待できます。勉強する子どもにとっては良い心の状態になり、広い目で見ると学力に影響するかもしれませんね。幸福感を得るオキシトシンですが、幸せに暮らしていると将来の成功率が上がるとも言われているので、将来的な子どもへの贈り物にもなります。

どんなスキンシップがいいの?

赤ちゃん おしゃべり

では、どんなスキンシップが効果的なのでしょうか。次は今すぐできる子どもとのふれあい方を3つご紹介します。一つずつチェックしていきましょう。

抱っこする

子どもを抱っこしたりおんぶしたりというのは、スタンダードで簡単なスキンシップのひとつです。子どもをすぐに抱っこしてあやすと「抱き癖が付く」「抱っこしていないと泣いてしまう」と言う方もいますが、これはまったく根拠のない言い分です。

子どもが抱っこを求めているときは、時間や環境が許せばぜひ答えてあげましょう。もしママが抱っこしたい!と思ったなら、子どもがほかの遊びに夢中になっていないか確認したうえで抱っこしてもOKです。

大きくなって身体的に抱っこできなくなったら、抱きしめてあげたりしても良いでしょう。ハグも抱っこも、オキシトシンを分泌するすてきなスキンシップです。

手をつなぐ

抱っこできないときは手をつないだりして、肌を触れ合うと良いでしょう。手をつなぐタイミングはいつでも構いません。寝かしつけの中で手をつないでもOK、公園に行く途中で手をつないだり、幼稚園に行くときに不安感が強いときは手をつないで園庭まで行ったりする親子もいます。

くすぐったり高い高いをしたり、一緒に触れ合い遊びをする

触れ合い遊びもスキンシップのひとつですよね。手遊びやダンスなど、親子でスキンシップしながら遊ぶ方法はたくさんあります。赤ちゃんならご機嫌を取るために「こしょこしょ」とくすぐっても良いですし、高い高いもスキンシップの一つでしょう。

子どもが笑顔になると、ママまで幸せな気分になりますよね。どんなに忙しくても簡単なスキンシップは取れるため、ぜひ意識して触れ合いの機会を増やしてみてください。

子どものスキンシップに関するQ&A

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子どもとのスキンシップには、子どもに良い影響があることをご紹介しました。また、同じように触れ合ったママ自身にもオキシトシンは分泌され、双方にメリットがあります。育児に余裕がなくて苦しいときこそ、子どもをハグすると緊張が解けて気持ちに余裕が出てくるかもしれませんね。一緒にお昼寝して触れ合いを増やすのもおすすめです。

ここからは、そんなスキンシップを取るときに多くのママから聞かれるお悩みにお答えします。Q&Aの方式で見ていきましょう。

スキンシップは何歳から何歳まで?

スキンシップは何歳から何歳まで行うと効果的なのでしょうか。これは「何歳から始めても構わないし、何歳まで続けても良い」というのが答えです。確かにある程度大きくなると子どもにも自我が芽生え、親から精神的に自立することでスキンシップを必要としなくなるかもしれません。ですが、嫌がらなければ小学生になってもハグしたり手をつないだりしてもOKです。

先ほどもご紹介したように、赤ちゃんの頃から「泣けばママが抱っこしてくれる」と分かってくれるのは子どもの心の成長には大切な要素です。ママの抱き癖が子どもに悪影響を及ぼすことはないため、安心してスキンシップを重ねてくださいね。

ただ、親子にとって無理なスキンシップはおすすめできません。子どもが嫌がるようなら無理やり近づかない方が良いですし、ママが忙しくて大変で余裕がないのに、「1日〇分以上抱っこしないと愛着障害になる」なんてことはありません。スキンシップは大切ではありますが、無理のない程度に自然に続けるのが重要です。

手をつなぐのが嫌がる我が子。これってスキンシップ不足になる?

手をつなぐのが嫌という子、ハグはあまり好きじゃない子や抱っこが苦手という子ももちろんいます。感覚過敏な子もいるかもしれませんが、スキンシップの方法にも好き嫌いがあるのは当然のこと。スキンシップ不足が心配だと思ったら、他の手段で触れ合いをしてみてくださいね。

例えばママが日中忙しくて、スキンシップはなかなかできない…というのであれば寝かしつけで体の一部がどこか触れていても、それは立派なスキンシップの一つです。お膝に子どもを呼んで絵本を読むのも、触れ合いですよね。

このように「○○こそするべき」と強制するのではなく、親子のやり取りの中でスキンシップを意識するだけで大丈夫です。

パパもスキンシップした方がいい?

ママとのスキンシップを中心にご紹介しましたが、パパともスキンシップを楽しむのは推奨されています。スキンシップに関する研究には、「ママとはハグや抱っこなど優しいスキンシップでオキシトシンが分泌されやすいが、パパだとスポーツや高い高いなど元気なスキンシップの方がオキシトシンが分泌されやすい」とあります。

優しく安心できるスキンシップはママと一緒に、パパとはスポーツやお出かけなど遊びの中で元気なスキンシップを取れると良いですね。ママ・パパで役割分担ができるので、ぜひ試してみましょう。

もちろんママと同じように、スキンシップはパパにとってもポジティブな効果が得られます。毎日忙しく家族のために働いてくれるパパも、スキンシップを楽しんで子育てに活かしてみましょう。

まとめ

子どもとのスキンシップには、子だけでなく親にもメリットがたくさんあるものです。毎日の触れ合いを生活の中で自然に続けられると理想的でしょう。

特に子どもが不安を覚えやすい場面や時期には、スキンシップを意識的に取るのがおすすめ。親にとっても安らぎを覚える手段なので、日々に疲れたら子どもと触れ合って、心も体も一呼吸してみてくださいね。

【参考】

スキンシップが子どもの成長を加速させる – コペル育児ワールド

親子のスキンシップは学習意欲にも関係する!子どもとたくさん触れ合おう|知育・教育情報サイトoriori [オリオリ]

スキンシップは子育ての基本。肌の触れ合いは親も癒します|あそびのもりオンライン

こんなにあった!親子のスキンシップの効果 – いしど式まとめ

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。