お手伝いの意味とは?お手伝いの嬉しい効果を詳しく解説

お手伝いの意味

子供が大人の真似をして家事を始めたり、自分でやりたがったりと家事に興味を持ち始めたら、お手伝いをお願いするチャンスです。パパ、ママの目線から見ても、子供には積極的にお手伝いを頼みたいですよね。

この「お手伝い」にはどんな意味があるのでしょうか。また、子供がお手伝いをすることでどんな効果が生まれるかをご存じですか?

今回は子供にとってお手伝いの意味、お手伝いで得られる効果をご紹介します。子供にお手伝いをお願いするうえで、親が考えておくべきこともまとめたのであわせてチェックしてみてください。

お手伝いの意味はある?させるべき?

手伝いをする子供

子供にお願いするお手伝い、みなさんはどんなイメージを持ちますか?

子供がある程度大きくなると、いろいろなものに興味を持ちます。ママが何かを作っていたら料理する様子を見にきたり、洗濯物を片付けていると「私もやりたい!」と言い出したりすることもあるでしょう。このとき、子供に家事を教えてお手伝いをお願いするのがおすすめです。

お手伝いにはいろいろな嬉しい効果があります。しかし、家庭によっては子供が習い事や学校で忙しくしているので、身の回りの支度、家事をすべて親が担っていることもあるでしょう。子供に任せるよりも、「自分でやった方が早い」とお手伝いを諦めている方も少なくありません。お手伝いをお願いするにあたって、「こうやって家事をするんだよ」と教えるのも手間に感じてしまうこともありますよね。

それでも、お手伝いの意味は十分にあるので積極的にお願いすると良いでしょう。これまでお手伝いをお願いしなかったというご家庭でも、お手伝いは「もう子供は小学生だから始めるには遅い」なんてことはありません。

今からでも、子供にお手伝いをお願いしてみましょう。

お手伝いの意味、お手伝いがもたらす効果

料理を作る子供

お手伝いの意味、お手伝いをすることで得られるメリットを解説していきます。

少しずつ「自分で」できることが増える

お手伝いは物事を理解し、大人の言うことの意味が通るようになる1~2歳から始めることができます。小さなうちからお手伝いで家事をやっていくと、「自分の洋服を自分で畳める」「片付け方が分かる」「掃除ができる」など身の回りのことが少しずつできるようになるのです。

これらのお手伝いは子供が成長して、幼稚園・保育園などの集団生活が始まったり小学生になったりすると、やらなくてはならないことです。その時に自分でできることが多いと、子供にとって自信につながり自立心が促されます。

責任感や自分で考える力が身につく

どんな簡単なお手伝いでも、お願いされた以上責任が伴います。子供が小さなうちは責任を感じるシーンは少ないのですが、お手伝いをお願いすることで子供は徐々に責任感を身につけることができるのです。

また、同じお手伝いをお願いしていると次第に「こうすれば早く済ませられる」「もっとこうすればキレイになる」と工夫していきます。子供は自然と自分で考えてお手伝いに取り組むようになるのです。

このような責任感や自分で考える力が身につくのも、お手伝いがもたらす嬉しい効果のひとつでしょう。

家族の中で「役割」を持つことができる

お手伝いは誰のためにやるものでしょうか。お願いする家事は、どれも家族のために行うものです。子供がお手伝いに参加することで、家族の中で「お風呂掃除は私」「ポストをチェックするのは私」と役割が持てます。自分の役割が生まれることで、家族の一員としての充実感を得ることができるでしょう。

家族の中で役割を持つ、というのは大きい目でみると社会に出て働くことと通じています。

なぜ大人になると働くのかというと、社会の中での役割を果たし、家族のために稼ぐ必要があるからですよね。このような社会の一員としての意識も、お手伝いをする上で育まれます。

まだ小さな子供がお手伝いをする上で過度に難しく考える必要はありませんが、子供の将来を考えるとお手伝いは小さなうちから積極的にお願いした方がよいと言えます。

自己肯定感が育まれる

自己肯定感とは「自分を好意的に受け止められる感覚」です。自己肯定感が高いと前向きになり、ポジティブでチャレンジ精神をもって行動できるようになります

この自己肯定感には、3つの要素が影響していると言われています。

  • 「自分ならできる!」という自己効力感
  • 良好な親子関係
  • 幸福感

このうち、お手伝いと深いつながりがあるのは自己効力感。「ママからお願いされたお手伝いが自分でできた!」という成功体験を重ねることで、自己効力感が高まります

子供にお手伝いをお願いし、お手伝いがこなせたら成功を一緒に喜んで子供を褒めましょう。最初は失敗するかもしれませんが、少しでもできたなら思い切り褒めるべきです。自分の行動を肯定されお手伝いによって成功体験が重なると、自己肯定感が育ちます。

子供には自己肯定感の強い子になって欲しいと考えるママは多いですよね。お手伝いは親子のコミュニケーションも兼ねているので、自己肯定感を育むよいきっかけとなります。ぜひ生活に取り入れていきましょう。

 

「自己肯定感」についてはこちらの記事でも解説しています。参考にしてみてください▼

ママの自己肯定感を高めるのはなぜ大切なの?【公認心理師】が解説

 

お手伝いをさせる上で親が考えておくべきこと

お見送りする親子

お手伝いの意味を知ったら、「今からお願いしてみよう!」と思う方も多いかもしれません。メリットがたくさんあるお手伝いは、子供の心を健やかに成長させてくれるでしょう。

最後にお手伝いをさせる上で、親が知っておくべきことをご紹介します。ポイントを押さえて、子供にお手伝いをお願いしてみてくださいね。

最初から完璧を目指さない

小さな子供だと特に、お手伝いをお願いしても最初は失敗続きです。子供は集中力も大人と比べて少ないですし、お手伝いを教わったとしても一度で覚えきれません

お手伝いの意味は十分に理解しているけれど、適当にお手伝いしていたり危なっかしかったり、途中で飽きているといった姿を見ると、「もうやらなくていい!ママがやります」と言いたくなる時もあるでしょう。

しかし、最初から完璧にお手伝いできる子はいません。何度も繰り返していくうちに、少しずつできるようになるのです。

お手伝いは年齢に合わせて、できる範囲から始めるとよいでしょう。年齢や子供の性格によってもできること、できないことはあるので、簡単なものからチャレンジしてみてくださいね。また、あまりにも簡単なお手伝いだと年齢によっては物足りなさを感じるので、成長に合わせて少しずつレベルアップしていくのがポイントです。

お願いできるお手伝いが増えると、子供もやりがいを感じやすいでしょう。

繰り返しお手伝いをお願いする

お手伝いに限らず、どんなことでも大切なのは「継続」です。家事と育児で大変な毎日の中で、子供にお手伝いをお願いするのは一苦労かもしれません。ですが、一度始めたら可能な限り毎日続けるようにしましょう。

お手伝いの意味は十分にありますが、身についてからこそメリットが発揮されます。お手伝いを続けるうちに体が覚えていくので、できることは増えていくでしょう。

一度失敗したからといって、お手伝いをストップするのではなく、何度もチャレンジしていくのが大切です。根気強くお手伝いを続けてみてください。

一緒に作業する。お手本を見せる

お手伝いをお願いするときは、すべて子供におまかせするのではなく、大人がお手本を見せましょう。お手本を子供に見せることで、見てお手伝いの方法を学びます。

また、小さな子のお手伝いは危険なシーンもあるので、必ず見守ることが大事です。

先ほどお手伝いは自己肯定感を育む、とお伝えしましたが、良好な親子関係も自己肯定感を育てます。親子で一緒にお手伝いをすることで、会話が生まれ同じ体験を共有できますよね。お手伝いは親子のよいコミュニケーションとしての意味もあるので、一緒に作業してみてください。

まとめ

子供にお手伝いをさせるにしても、なかなか続けられなかったり教えるのが大変だったりと、お手伝いの意味を考えてしまうママは多いでしょう。ですが、ご紹介したようにお手伝いには嬉しい効果がたくさんあります。

これまでお手伝いさせてこなかったという家庭でも、お手伝いを始めるのに遅い時期はありません。子供にお手伝いをお願いする時のポイントも参考に、今日からお手伝いを始めてみてくださいね。

 

【参考】
お手伝いが子どもにもたらす効果とは? いつから何をさせればいい? ベネッセ教育情報サイト
「お手伝い」の意味 – 発達支援交流サイト はつけんラボ

 

ABOUT US
【監修】久保田 由華久保田 由華
公認心理師、臨床心理士。
NY州立大学にてメンタルヘルスカウンセリングの修士号修得。NYCのNPOにてアシスタントサイコロジストとして勤務後帰国。
大学、クリニック、心理相談室等で勤務。7000ケース以上のご相談を担当。

心の相談室こころラボを設立し、カウンセリング以外にも子育てママのためのセミナーやスクール、ママのためのオンラインコミュニティを運営。