【育脳】失敗体験は重要。子どもの能力をのばす失敗体験とは。

先日、このようなご相談がありました。
子どもの学校のことで悩んでいる。学校にも協力を求めているが、うまくいかない。
という内容です。

詳しく伺っていると
お子さんのために、ママが一生懸命学校に働きかけている方でした。
守秘義務があるので詳しいことはお話し出来ませんが、
子どものためにどうにかしてあげたい。そんな想いがあふれていました。

子どものために一生懸命なママ、たくさんいます。
良かれと思って一生懸命にしている。

小さいお子さんのママにもよく見かけます。
「子どものため」と思って転ばないように万全の対策をとるママ。
失敗しないようにと出来るだけの配慮をするママ。
子どもが転んでしまわないように。
ケガをしないように。失敗をしないように。
ママが先回り先回りしてお膳立てをすることに一生懸命。

子どもが痛い、悲しい、辛い想いをしないように万全の対策をとる超計画的なママ。
これにはエネルギーも時間もかかります。決して簡単なことではありません。

でも、それって本当に子どものためになることでしょうか。
転ぶのはもちろん子どもにとっても痛くて嫌なことです。膝を擦りむいて血が出るかもしれません。足をくじいて捻挫をするかもしれません。

でも、この転ぶ体験から子どもは大きなケガに繋がらない転び方を学びます。
・転んだときに手をつくこと。
・受け身の態勢。

そして、転んでから立ち上がるまでもたくさんのことを学びます。
・痛くて泣いた時にママがいてくれた。
・ママが痛い気持ちをわかってくれた。
・汚れたズボンをたたいて土を掃った。
・汚れた手を洗いに行って綺麗にした。
・転んだらまた立ち上がって歩く。

子どもにとって、転んだときにどうしたらいいのかということを学ぶことはとても大切なことです。

ママが付ききりの時は転びそうになったら手を差し伸べて転ばないように常にサポートできるかもしれませんが一人で歩くのが上達して走り回るようになってくるととてもすべての「転ぶ」体験から守ってあげることは出来ません。

ましてや、幼稚園や保育園、小学校に行き集団生活を始めるとママがいない場での生活時間が長くなっていきます。

転ぶ体験・失敗する体験はとても大切です。

なるべく早い時期から小さい失敗体験をたくさん経験させてあげてください。
失敗したときにどうしたらいいのか。
それを教えてあげることが、ママが出来る「子どものためになる」ことです。

頭ではわかっていても、
ついつい「まだ早いわ」「片づけが面倒くさい」「時間がない」などの理由で
子どもに経験させることを阻止していることがたくさんあります。

例えば、お茶や牛乳をコップに注ぐこと。
朝の食卓で2歳の次女が牛乳を注ぎたがる時。
頭の中にはこんな考えがよぎります。
「まだこぼさないで出来ないし、溢されたら掃除が面倒くさい。あと10分で出かけなくちゃいけないのに、余計な仕事を増やされたくない」

さて。あなたならどうしますか?

「ダメダメダメ!ママがやるわ!」

「今日の夜、お風呂に入ったときにママに牛乳(に見立てたお湯を)注いでね!」

「牛乳はこぼれると臭いから、代わりにお水とお茶、どっちがいい?」

「ママが一緒に支えながらでもいい?」
(時間はないけど、片付けを教えればいいと割り切って、注ぐのを見守り)「出来たね。こぼれちゃった時はどうしたらいい?」(と台ふきんやキッチンペーパーなどお掃除の道具の場所と片付け方を教えて見守る)


どうでしょう?


他に、あなたならどんな提案をしてあげられますか?


これからの時代を生き抜く子どもになるためには、非認知能力を育ててあげることがとても大切です。

その非認知能力の中でも大切とされる「やり抜く力」や「自制心」。これらの力は失敗をしなければ伸ばしていくことは出来ません。

失敗をすることによってそこから失敗要因を学び、試行錯誤をし、何度も挑戦する。その工程がやり抜く力を育てていきます。

失敗をして悔しい、悲しい、投げ出したくなる、そんな気持ちをコントロールして再挑戦していく。その経験が自制心を育てていきます。

ぜひ、今日からお子さんが安全に失敗できる環境作り始めてみてくださいね。

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